古泉から放たれた精液が滴り落ちる。
犯された痛みに耐えながら立ち上がる。
 
目の前には全ての元凶。
いつもの様に退屈しのぎで俺をずたずたにした女。
 
許せない許せない許すことなど出来るわけが無い。
どうして俺が、何で俺が、一体何をしたっていうんだ!!!
 
…ふと脳裏に、数学の方式が解けたかの如くある考えが浮かんだ。
 
ああ、そうだ。最初からこうしていればよかったのに。
俺は気付くのが遅かったのか。こんなにシンプルなことだったのに。
なあ、ハルヒ。頼む、頼むから━━━━━━
 
「死んでくれ」
 
教室にある椅子を持ち、ハルヒへと迫る。
思い切り振り上げてあいつの頭に当てれば確実に殺せる。
いや苦しませてやる。何度も何度も何度も何度も殴り続けて
泣き叫ぶまで許さない。いや、許すもんか……!!!
 
「ダメですよ」
 
目の前に古泉が立ちはだかる。
…どけよ
 
「そんな事を許せるわけが無いでしょう。
神の望みを受け入れたらどうですか?」
 
笑顔でそんな事をほざく。
 
そうか。お前から死にたいのか。
俺を犯しておいて、よくも笑っていられるな。
 
「…そうですか。それが君の望みですか。」
 
諦めたように古泉は呟く。
 
物分りが良くて助かる。
なら構わないさ。ついでだ、ハルヒの前に殺してやる!!!!!!!
 
俺を犯して楽しかったのか!?ハルヒの命令なら何でもいいのか!!?
死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇぇぇぇぇぇ!!!!
 
何発殴ったのかわからない。
どれだけの時間が経ったのかもわからない。
 
俺の足元には肉塊となった古泉があった。
椅子には肉片と血がべたりと付着している。
 
はは。ははは。ははははは…
 
なぜか笑いが零れてくる。楽しい。とても健やかな気持ちになる。
古泉でこれだけ楽しくなったんだ。ハルヒならもっと楽しいに違いない!!!
 
ぐるり、とハルヒの方へと振り向く。
青ざめた顔をしている。何でだ?今まであいつがしてきた事の
十分の一程度でもないじゃないか?
 
なあ、ハルヒ。どうして俺にこんなことしたんだ?
 
聞いてみた。もしマシなことを言ったら楽に死なせてや━━━
 
「な…何って!あたしはSOS団の団長よ!!あんたみたいな価値の
無いやつ、おもちゃにしてあげてるだけ感謝しなさいよ!!」
 
……………はは。
 
「自分のこと弁えたらどうなの!!?あんたは所詮そーいう人間。
地べたに這いつくばって言うこと聞いてればいいのよ!!!
あたしの退屈しのぎの一環なんだから!」
 
はははははははは。
そうか、本当に理由なんて無かったんだな。
ただの…退屈しのぎ…それだけのために…?
 
「わかった!?あんたなんて結局は━━━━━━」
 
もういいよ。
わかったから。十分、理解できた。お前は救いの無い人間だ。
 
だから、死ね。
 
はははははは、あははははははは!!!!!!!
 
どうしても笑いが堪えられない。
溢れ出てしまう。凄く気持ちがいい!!!
 
あいつらはこんなに気持ちがいい事をいつも俺にしてたのか。
納得がいく。これなら俺だって毎日してしまうからなあ!!!!
 
「げっ…ぐぇ…キ、キョン…あたしが悪かったから…許し…」
 
五月蝿い。
椅子を両手で振り上げハルヒの肩付近に振り下ろす。
 
ゴキィッ!!!
 
「いぎゃやああああぁぁぁぁっ!!!!!!」
 
泣き叫ぶハルヒ。骨でも折れたのだろうか?
まあいい。楽しい。もっと、もっともっともっともっともっと楽しまないと!!!
 
ハルヒが命乞いをする。椅子を振り下ろす。
ハルヒが言い訳をする。椅子を振り下ろす。
ハルヒが泣き叫ぶ。椅子を振り下ろす。
 
ああ、ダメだ。こいつが何かをすると椅子を衝動的に振り下ろしてしまう。
見下ろしてハルヒを見ると、体の形がかなり歪んでいた。
ああ、やりすぎた。もっと楽しまないといけないのに。失敗だ。
まだ生きているから構わないが。
 
「もう…許し……て……」
息も切れ切れとなってハルヒがまた命乞いしてくる。
そうか、楽になりたいならしてやろう。
教室には、確か工具があったはずだからそれを使おう。
 
ああ、楽しい。
 
ほら、ハルヒ。楽にしてやるぞ。
 
「…な、何?何…なのよ……それ…」
恐怖の眼差しを「それ」に向ける。そんなに怖いのか?
俺にあれだけのことをしておいて?なんて自分勝手なんだろうか。
 
見ての通りだ。鋸だぞ。
 
「いや…やめ…いやあ…や、やめ…!!」
 
ずりずりと這いつくばって逃げようとするハルヒ。
何でだよ?どうしてお前だけ逃げることを許されるんだ?
俺は許さないさ。…楽しいってのもあるしな!!!
 
そのあとは簡単だった。
 
ハルヒの腕をそのまま切り落とす。
簡単には切れなかったが、何度も押し引きを繰り返して落とした。
 
楽しかった。鼻水を垂れ流しながら泣き叫んでくれた。
 
足も同じように落とそうかと思ったが、出血で先に死なれては興ざめだ。
首を落とそう。うん。
 
「ご…めん…ごめ…ごめんなさい…ごめん…な…さ…」
何か意味の分からないことを繰り返している。
 
大丈夫だよハルヒ。お前はもう死ねるんだから。
よかったじゃないか、苦しまなくて済むんだからな…俺と違って。
 
はは。ははははは。あははははははははは!!!!!!!!
 
ぼとり。
 
ハルヒの首が転がり落ちる。
 
ハルヒの死と同時に、閉鎖空間も無くなっていつもの学校に戻る。
 
でも、俺はどうしたらいいんだろう。
この憤りをだれにぶつければいいんだろう。
苛められてきた苦しみを、誰にあてつければいいんだろう?
 
…そうだ。長門。あいつも助けてくれなかった。
朝比奈さんも結局あいつらと同類だった。
 
みんな、みんなみんなみんなみんなみんな殺そう。
そうすればきっと楽しい。俺の苦しみはきっと消えてなくなる。
 
楽しい。楽しい。きっと楽しい。
俺の気持ちはきっと晴れ渡る日のように澄み渡る。
 
俺は、鋸を持って。
SOS団の部室へと向かった━━━

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最終更新:2007年01月14日 01:23