※注意※

 以下、「涼宮ハルヒの驚愕」ザ・スニーカー先行掲載分のネタバレを含みます!

 未読の方、ネタバレを防ぎたい方は引きかえすことを推奨します!


























 はいカット! お疲れさまでーす。


朝「おつかれさまーっ。ああ気分爽快ね。ひさびさの出番だったものね。あなたにまたナイフを向けることができて光栄だわ」
キ「それにしてもどうしてお前が出てくるんだ。朝倉」
朝「あら? だってそれがあなたの望みじゃなかったの?」
キ「望んでねえよ。誰が二度の殺人未遂犯に再会したいと願うんだ」
朝「少なくとも読者はそう思っていたわよ。わたしには解るの」
キ「随分勝手な理屈だぜ。一体どこの誰だよ、その読者ってのは」
朝「読者は読者よ。まあ視聴者でも観客でも何でもいいわ。要するに待っていた人ね」
喜「――わたしにはその読者さんが全員あなたの再登場を願ったとは思えませんが」
朝「誰かと思ったら。本番が終わったのにまだ食い下がる気かしら? 喜緑さん」
喜「何もあなただけではありません。今回わたしにあてられた役も適切だったか疑問に思います。個人的にですが」
キ「喜緑さん、あなたはちょっと心配しすぎじゃないすかね。まあ長門を治してくれない以上俺にとっちゃあ五十歩百歩ですが」
朝「命の恩人に何を言うの? もう一度殺さないと解らないのかしら?」
キ「そのナイフしまえよ。つうかお前は自分の立場をはっきりさせろよな。あれじゃ作者ですらどっちだか解ってないみたいじゃないか」
朝「案外そうなのかもね。でもそれって面白いじゃない? せっかくのお祭りですもの、もっと楽しみましょうよ」
喜「残念ですが、わたしの監視下においてあなたをあれ以上好き勝手させるわけにはいきません。長門さんが怒ります」
朝「それはそれでおいしい展開だわね。この際それでもいいと思うの。ねえ?」
キ「思わん。いい加減にしろよな朝倉。だいたい俺はお前の姿を視認してないんだぜ。他人の空似だったかもしれないじゃないか」
朝「あれには頭にきたわ。何様のつもりよ、ふんっ。でも、ナイフに匂いに声まで知覚しておいてそれはないんじゃないの?」
キ「解らないぜ。何せお前らは情報(以下略)が作り出したアンドロイドだろ。そう考えるとパーツだけ再登場でも問題ないわけだ」
朝「ひどいわ……。ねえ喜緑さん、わたし今さら思うんだけど、主人公がこんなんでいいの! 口ばっか達者で何もせず快感にだけ浸ってるゼロ年代を象徴するようなダメ主人公じゃないの!」
喜「どちらかというと彼の意見の方が正しいように思いますが。それに前十年間における主人公の中では比較的、意志を持って主体的に行動している部類ではありませんか」
朝「何てこと。あんまりよ。いくら二回目の再登場で若干マンネリ気味とはいえこんな待遇って……ええ自分でも解ってるのよ! そんな目で見ないでよ!」
喜「悪役じゃなくてよかった……」
キ「主人公でよかった」
朝「ああもう! わたしの味方なんて誰もいないのね。いいわよもう永遠に出てやらないんだから」
九「…………」
朝「きゃあああ! いつの間にそこに立ってたのよあなた!」
九「わたしとしては」
キ「おお、自我に目覚めたばかりの周防九曜」
九「あなたはいてもいなくても大差ない」
朝「ひどい……ひどいわ。もう立ち直れない。こんな時は長門さんを抱きしめてなでなでするしかないわ」
キ「それは俺が許さん」
九「それよりも、わたしと付き合う?」
キ「んな、それはもしかして俺に言ってんのか?」
九「他に誰がいるの」
喜「同じ舞台に立った役者が恋に落ちることは別に不自然ではありません」
キ「そういう問題ですか喜緑さん! 仮にもあんた先輩でしょう!」
喜「先輩というよりはむしろ、こうした毒のあるキャラとしてわたしのアイデンティティは存在していると認識します」
朝「わたしを無視しないでーっ!」
キ「お前まだいたのか朝倉」
朝「もう頭にきたわ。殺す殺す殺す殺す」
九「それはわたしの役目」
朝「新参のくせにしゃしゃるんじゃないわよ! あなた、無口キャラじゃ通らないと思って今回人格変更したんでしょう!」
九「プロデューサーに聞いて」
朝「そんなんいないわ! 作者の間違いよ!」
喜「人格変更したのではなく、もともとああいう方針だったのではありませんか? なにせ新キャラクターですから」
朝「喜緑さんは黙ってて!」
九「古株はすっこんでればいい。これからはわたしの時代」
キ「まあ髪の量も九曜が圧勝だよな」
朝「 関 係 な い わ よ 」
喜「それよりも、気がかりなのはいつ続きの収録を行うのかです」
キ「そっすね。なにせ長門は三年寝込んだうえに症状悪化ときてますから。それを考慮すれば俺の心情は妥当でしょう、誰にも文句は言わせねえ。長門は俺のもんだあ!」
朝「長門さんはわたしのものよ! あんたには決まりきった嫁がいるでしょうが!」
キ「うるせえ! 俺は主人公なんだよ!」
喜「急展開に戸惑った読者も少なからずいるのではないでしょうか。今後が心配です」
キ「長門をさっさと復活させやがれクソ作者あ!」
九「わたしがさせない」
キ「お前がそのセリフを言うんじゃねえええええ」
喜「……やれやれ」
朝「わたしを無視しないでえええええ!」

(この続きは2010年内発売予定、「涼宮ハルヒの驚愕」文庫完全版でお楽しみください)


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