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機械知性体たちの即興曲 メニュー

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□第四日目/夜

甲陽園駅前

みくる        「……はぁ……はぁ……ごめんなさい。お待たせしました」

キョン        「こちらこそすいません。急にこんなことお願いしてしまって」
みくる        「その、急いで適当に買い物してきたんですけど。これで間に合いますか?」
キョン        「充分ですよ。それと、説明はしましたけど、連中の姿を見て驚かないでくださいよ」
みくる        「……ええ。でも、ほんとのこというと、ちょっと……怖いというか」
キョン        (そういや、もともと長門のこと苦手っぽいのか)

みくる        「それに、朝倉さんとか、喜緑さんとか、その……あまりお付き合いもないですし……」
キョン        「だいじょうぶです。危害を加えてきたりはしませんから。たとえていうなら――」
みくる        「……(ドキドキ)」
キョン        「座敷わらしとグレムリンを足して三で割ったような感じです」
みくる        「……それ、妖怪さんですか?」

 

七〇八号室内

にゃがと    「……不穏な空気を感じる」
ちみどり    「出ていったきり、もうかれこれ三〇分は経ってますよね」
にゃがと    「育児放棄の可能性」
ちみどり    「いや、むしろそのまったく逆のことをいっていたような気がするんですけど……」
あちゃくら  「すぴー……すぴー」(まだ寝ている)

キョン        「(ガチャ)――ただいま。今帰ったぞ」
ちみどり    「あ、キョンくん。おかえり――?」
にゃがと    「…………」
あちゃくら  「う、う~ん……?」(ムク)
キョン        「お。朝倉も目が覚めたか」
にゃがと    「…………」
ちみどり    「え……?」
あちゃくら  「…………?」

みくる        「(ソロソロ)うわー……みんなちっちゃーい……」

にゃがと    「…………」
あちゃくら  「……え? 誰? え?」(起き抜けで少し混乱中)
ちみどり    「朝倉さんも知ってるでしょ。わたしと同学年の、朝比奈みくるさんですよ――SOS団の」
キョン        「そうだ。みんなに紹介するまでもないと思うが、あらためて。朝比奈さんだ」
みくる        「その~……こんばんわ。お邪魔……します」(ぺこり)

 

にゃがと    「(ヒソヒソ)……これはどういうことか」
あちゃくら  「(ヒソヒソ)あれですよ、あれ。新しいお母さん紹介するぞーみたいな」
ちみどり    「(ヒソヒソ)それは否定したいんですけど、雰囲気としてはあってるというか……」

キョン        「なにを部屋の隅で内緒話してるんだ、おまえら」
みくる        「…………(ドキドキ)」

にゃがと    「(振り返り)……ほかの人間には、我々の状態を話さないでほしいと頼んだはず」
キョン        「仕方がないだろ。おまえら相手に俺ひとりじゃもう無理なんだって」
あちゃくら  「そ、そんなに、お父さんはわたしたちのことが信じられないんですか?」
キョン        「……そういうことじゃない。男の俺だと、家事とかするにもいろいろ限界が――って誰がお父さんだ」
ちみどり    (あれ……なんかおかしいのは……キョンくんだけじゃない? わたしも……?)

みくる        「(オロオロ)あの、ごめんなさい。わたしの方から、キョンくんになにかお手伝いさせてほしいって頼んだんです。
           だから、キョンくんのことは責めないであげてください」
にゃがと    「(じー)」
あちゃくら  「(じー)」
ちみどり    「(なんでしょう。この気持ちは……)」
みくる        「あう……」

キョン        「約束を破ったことはすまん。謝る。だが、この際、この危機をなんとかやり過ごすのは、
             朝比奈さんの手助けでもないと無理なんだよ。わかってくれ」
みくる        「あの。至らないところはいっぱい、いっぱいあると思うんですけど。
             一生懸命がんばりますから、ぜひ、みなさんのお世話をさせてください。お願いします」(ぺこり)

 

にゃがと    「(ヒソヒソ)これは完全に予想外の展開」
あちゃくら  「(ヒソヒソ)まさか、あのキョンくんが女の人連れてくるほどの行動力があるなんて、意外ですー」
ちみどり    「(ヒソヒソ)いや、先ほどから……もしかしたらですけど、もっと前から違和感が……誰も気づいてないんですか?」

 

にゃがと    「(ヒソヒソ)……いや。気がついてはいたが」
あちゃくら  「(ヒソヒソ)おとう――じゃなくて、キョンくんが、キョンくんらしくない?」
ちみどり    「(ヒソヒソ)彼だけの話じゃないです。これは朝比奈みくるにも、わたしたちにもいえることです」

みくる        「あうう……無視しないでぇ……(涙目)」
キョン        「……不満なのもわかるが、せめて挨拶くらいしたらどうだ。わざわざ来てくれたんだぞ」

にゃがと    「(チラリと振り返り)……わたしたちは頼んでいない」
みくる        「うええ(さらに涙目)」
キョン        「こら、長門」
にゃがと    「(じー)」
あちゃくら  「(じー)」
ちみどり    (……彼女はあまり情報を与えられていない現地工作員……のはず。危険性はそれほどでもない、けど)
にゃがと    「(じー)」
あちゃくら  「(じー)」
ちみどり    (わたしたちのこの警戒感は……そういうものではない。まるで……ほんとうに人間の子供が感じるような……ああ。
          やっぱり、わたしもおかしいのです。こんなことが、”人間の子供の思考傾向がわかる”なんて……)

 

みくる        「うう……グス」
キョン        「……とにかく、俺ひとりで無理なのはもうわかるだろ。朝比奈さん、気にしないでください。
           こいつら新しいお母さんが受け入れられな――? え?」
みくる        「……え?」
キョン        「……なにいってるんでしょうね、俺……少し疲れてるのかな……」
みくる        「キョンくん……だいじょうぶ?」

にゃがと    「(ヒソヒソ)いちゃいちゃが止まらない。きわめて遺憾」
あちゃくら  「(ヒソヒソ)なんか顔の距離が近いですー……あのふたり」
ちみどり    (ああ……駄目。わたしも……同じ気持ちでいる……)

みくる        「……と、とにかくです。今夜のお食事はわたしが作りますから! 作らせてください!」

にゃがと    「…………」
あちゃくら  「まぁ……わたしは別にいいですけど……(イジイジ)」
ちみどり    「なにを作ってくださるんですか?」
みくる        「あ! えと、その。キョンくんに言われて、途中でお買い物してきたんです。ハンバーグとかならすぐにできます……けど(チラリ)」
にゃがと    「……! ハンバーグ……!」(ピク)
あちゃくら  「うわーっ」
ちみどり    「ハンバーグ……(ああ……もう完全に、子供向けメニューで反応してしまう……!)」
みくる        「(あ、反応あった……!)は、はい! マッシュルームソースも作ります! それからポテトサラダと、

                    それから、それから……ベーコンの入ったコンソメスープも!」
三人          「きゃーっ!」(大歓喜)
キョン        「……そうだよな。俺はそんなの作ってやれないからな……良かったな、おまえら(ションボリ)」

 

台所

みくる        「ふ、ふ~ん♪(鼻歌)」(カチャカチャ)
キョン        「えーと……ボウルはこれで。あとはサラダ油はこれか」
みくる        「タマネギはみじん切りにして、一度炒めてからお肉と混ぜますね(ウキウキ)」(カチャカチャ)
キョン        「包丁はこれ、まな板はそこです。あとは……」
みくる        「ありがとう。あ、それとキョンくん。お皿、あとでいいんですけど、お湯であっためといてくださいね」(トントン)
キョン        「は、はい。そういうこともするんだな……それから、えーと……?」

居間から覗き込む三人

にゃがと    「……今日の昼まで戦場だった場所が、華やかな空気に包まれている」
あちゃくら  「すごい手際いいですね。わたしよりも上手かも……」
ちみどり    「あれ? タマネギの切れ端を口に挟んでますけど? どういう意味です?」
あちゃくら  「ああすると、タマネギ刻んでても涙が出ないとか聞いたことがあります」
にゃがと    「……敵ながら、なかなか」
みくる        「一度炒めたタマネギの荒熱をとって、挽肉と混ぜて、と。おいしくな~れ♪」(コネコネ)
三人          「…………」

夕食――

キョン        「今そっちに運ぶから。三人とも座って待っててくれ」
みくる        「は~い。たくさん食べてくださいねー」
にゃがと    「いい匂い……」
あちゃくら  「うわー。サラダまでついてるー」
ちみどり    「これまでの……これまでの食生活からは考えられないです……グスグス」

 

キョン        「よし。全員そろったよな。じゃあ、みんな。食べる前に朝比奈さんにありがとうだ」
みくる         「いえ、そんなお礼をいわれるようなものは……」
にゃがと    「……感謝する」(ボソリ)
あちゃくら  「ありがとーです、朝比奈さん」(ニコニコ)
ちみどり    「ありがとうございます。とってもおいしそう」
みくる        「……みなさん……!(ウルッ)」
キョン        「さ、食べよう。俺もお腹がすいたよ」
全員          「いただきまーす」

食後――

キョン        「すさまじい食いっぷりだな……昨日も思ったが」
にゃがと    「今日もいろいろあって昼の食事はできなかった……ケプ」(ゴロゴロ)
あちゃくら  「満腹ですー……しゃーわせー……」(ゴロゴロ)
ちみどり    「……おいしかった……」(ゴロゴロ)
みくる        「よかったぁ……みんなのお口にあって。あ、それじゃ後片付けはわたしがするので……」
キョン        「それは俺がやります。朝比奈さんには、別に、もうひとつお願いごとが」
みくる        「はい? なんでしょう?」
キョン        「こいつら、風呂に入れてやってください。もう、ちょっとでも目を離すと心配なもんで」
みくる        「ええ、それくらいなら……ええーっ?」

 

にゃがと    「……そこまで子供扱いする必要はない。昨日も問題なく入れた。必要はない」
キョン        「信用できん。もう、少しでも危険のあるようなことは、おまえたちだけでやらせるのは不安なんだ。入れてもらえ」
にゃがと    「(むくれて)……子供を信用できない親は……?」
キョン        「そうかもしれんが、親が、自分の子供が危険なことをすると知ってだな……?」
にゃがと    「…………」
キョン        (さっきから俺なにいってんだ……?)
にゃがと    「……少し、意思の疎通に問題が発生しているものと思われる。気にしないほうがいい」
キョン        「……ああ」
ちみどり    「……(これは……やっぱり……)」
あちゃくら  「?」
みくる        「あの……キョンくん?」
キョン        「あ。すいません。その、なんとかお願いできませんか? 無理をいって申し訳ないんですが」
みくる        「でも……」
          (家事をするっていうから、汚れたらいけないと思って着替えは持ってきたけど)
          (別にキョンくんと一緒に入るわけじゃないのも、わかってるんだけど)
          (……キョンくんが同じお家にいるときに、その……裸になるのは……ちょっと……)

キョン        「(ああ。やっぱり恥ずかしいか)……すいません。無理なこと頼んじまって。じゃあ……」
みくる        「いえ……やります。やらせてください!」
キョン        「朝比奈さん」
みくる        「わたし、一生懸命いいお母さんになりますから! がんばりますから! ……え?」
キョン        「……え?」
ちみどり   (……やっぱり)

 

かぽーん

みくる        「はーい。みなさん、それじゃ一緒に入りましょうねー」
にゃがと    「……じー」
あちゃくら  「こ、これは……」
ちみどり    「……基本設計にすでに大きな違いがあるのです。これはスペック上の問題。どうしようもないのです……うふふふ……」
みくる        「……?(なんの話だろ?)」
にゃがと    「別に、気にしてなどいない。我々にはもともと不必要な外装の話」
あちゃくら  「……昨日といってることが違う」
ちみどり    「どうせ機動性がどうとか言い出すはずです。抵抗があるとかないとか……」
みくる        「……? あ、あの。もうお洋服も脱いだし、そろそろ入らないと……ね。……どこ見てるんです?」

台所

キョン        「やっぱり女の人は違うよな……あんな料理、とても俺じゃ作れん」(ジャブジャブ)
キョン        「これで生活の方はなんとか……昼間はどうしようもないかもしれないが」(カチャカチャ)
キョン        「あとは……あいつか。周防九曜」(キュッキュッ)
キョン        「……なにが起こってるんだ……ほんとに」

 

風呂

 

みくる        「さ。軽く流したら湯船であったまりましょうねー。こっち来てください、みんな。抱っこしますから」
にゃがと    「……そこまでしなくていい。ジャンプして浴槽内に入れる」
あちゃくら  「(ウズウズ)」
ちみどり    (どうしましょう。彼女に抱かれたい、という……この気持ちは)
みくる        「そういうことすると危ないからって、キョンくんからもいわれてるんですから。はい」(パフ)
にゃがと    「!」
あちゃくら  「うわぁ~……」
ちみどり    「……人の肌ってこんなにあったかいんですね……」
みくる        「(クス)みなさん、そのまま静かにしていてくださいねー……そうっと入りますから……」(チャポン)
にゃがと    「……ふにゃ」
あちゃくら  「ふわぁあ……」
ちみどり    「ふぅ……」
みくる        「肩までつかりましょうね。おぼれたりしないように、気をつけて」
にゃがと    「……にゅう」(目をつむっている)
あちゃくら  「やわらかくて、あったか~い……」(フニフニ)
ちみどり    「ちょ、どこ触ってるんですか、朝倉さん」
みくる        「別にいいですよ。それにしてもちっちゃい手ですねー……(クス)。お人形さんみたい……」
にゃがと    「……(ソロソロ)」(フニフニ)
ちみどり    「長門さんまで。ずるいです!」(フニフニ)
みくる        「ほんとに……赤ちゃんみたいです、みんな(コニコニ)」
にゃがと    (別に気を許したわけではない。が、なぜか手が勝手に動く)
あちゃくら  (……おかあさん……? 人間って、子供の頃はこんな感じ?)
ちみどり    (思考が……少しずつ……変に……でも、まぁいいか……)

 

だいたい二〇分後

にゃがと    「……暑い」(トテトテ)
あちゃくら  「うきゃーっ!」(ドタドタ)
みくる        「あ、待ってー。まだ髪が濡れたままですよ、ふたりとも!」
ちみどり    「まったく……」(トテトテ)

キョン        「お、出たか。ありがとうございます朝比奈さん」
みくる        「みんなよくあったまったですよねー」
にゃがと    「……まぁ、それなりに」
あちゃくら  「キョンくん、キョンくん。朝比奈さんに髪洗ってもらいましたー」
ちみどり    「背中まで流してもらえて」
キョン        「な。頼んでよかったろ。よかったな、ほんと」
みくる        「みんないい子でしたよー(ニコニコ)」

さらに二〇分後

にゃがと    「……ウトウト」
あちゃくら  「……うーん……眠いー……です」
キョン        「全部片付け終わったし、あとは寝るだけだな。それじゃ朝比奈さん送ってくるから」
ちみどり    「あ、もうお帰りですか?」
にゃがと    「…………」
あちゃくら  「え。帰っちゃうんですか? 朝比奈さん」

キョン        「そりゃそうだろ。明日も学校があるんだし」
みくる        「また、明日も来ますから。ね?」

にゃがと    「…………」
ちみどり    「長門さん。どうしたんです。朝比奈さんのスカートの端つかんで」
みくる        「長門さん……?」
にゃがと    「……別に」
あちゃくら  「帰らなくてもいいじゃないですかー。泊まっていけばー」
キョン        「……ずいぶん打ち解けたな、おまえら」
あちゃくら  「だって優しいし、安心しますしー……だめですか?」
みくる        「(ウルッ)あ、ありがとうございます……でも、制服も持ってきてないし。寝るのに着替えもないし。ごめんなさい」
にゃがと    「……なら仕方ない」
あちゃくら  「残念ですー」
ちみどり    「困らせてはいけないですよ。じゃあ朝比奈さん。また明日、待ってますから」

 

みくる        「……は、はい! かならず来ますから!(またもやウルウル)」
キョン        (やれやれ……助かったな、これで)

玄関

キョン        「じゃあ、行ってくるぞ」
みくる        「みなさん、おやすみなさーい」
にゃがと    「……気をつけて」
あちゃくら  「はーい」
ちみどり    「さようならです」

 

にゃがと    「……帰った」
あちゃくら  「今日のごはん、おいしかったですよねー……ふぁああ。なんかもう眠い」
ちみどり    「……キョンくんがいない今のうちに、おふたりにお話があります」

 

にゃがと    「……なにか?」
あちゃくら  「どうしたんです。そんな真剣な顔して」
ちみどり    「この現状の変化についてです。キョンくんも、朝比奈さんも、そしてわたしたちにも起こっていること」
にゃがと    「どういう意味?」
ちみどり    「……長門さんの指摘していた危険が、具現化しつつあるということです」
あちゃくら  「なんでしたっけ?」
ちみどり    「敵の攻撃による、涼宮ハルヒの現実変容能力。それが今、まさに目の前で発生しているということです」

にゃがと    「……そう。わかっては……いるが」
あちゃくら  「そんな話もありましたっけ?」
ちみどり    「(やっぱり)今のふたりには、正常な判断ができていない。わたしもまたかなり危険な状況にあります。
          それがわかりました」
にゃがと    「…………」
あちゃくら  「難しい話は、聞いてると眠く……」
ちみどり    「わたしの幼児退行化は、あなたたちとは時間差があります。約一日ですが。
          そのために、あなたたより影響の進行が遅いのでしょう。ですが今のあなたたちは――」
にゃがと    「……ウトウト」
あちゃくら  「……ちみどりさんの言ってることが……よく……」
ちみどり    「……!」


ちみどり    (呼称まで変化した……回復どころの話ではないです。このままだとわたしたちは……!)
にゃがと    「(ボテ)ぐー……」
ちみどり    「すぴー、すぴー……」

ちみどり    「……明日には、わたしも……こうなってしまうの……?」

 

甲陽園駅

キョン        「今日はありがとうございました。ほんとに助かりましたよ」
みくる        「少しでもお役に立てたらわたしも嬉しいです(ニコ)」
キョン        (ほんとにかわいい人だよな……こんな人と結婚できるやつがいるとしたら、心底羨ましいぜ……)
みくる        「それと……わたしの方からも、ありがとう」
キョン        「え?」
みくる        「こんな頼りない人間を信じて、頼ってくれて……すごく……嬉しかったの」
キョン        「朝比奈さん……」

みくる        「それに、あと、二、三日のことなんですよね? その間……キョンくんとふたりでがんばれたらいいかなーって……」
キョン        「はい……そうですね。いつも長門たちには世話になりっぱなしだから」
みくる        「ええ。それに……長門さんたち、とってもかわいいし」
キョン        「まぁ、おとなしくしてる時はそうなんですがね」
みくる        「……わたし、もし赤ちゃんができたら、ああいう子たちだったらいいな……(ボソ)」
キョン        「…………?」
みくる        「(焦って)あ、あ、あの、なんでもないの。気にしないで」
キョン        「……はぁ」
みくる         「それじゃ、明日また学校で。そして、そのあと……また長門さんのマンションで」
キョン        「……はい。よろしくお願いします」

みくる        「ふふ……おやすみなさい、キョンくん。じゃあ」
キョン        「おやすみなさい。朝比奈さん」

 

七〇八号室

キョン        「帰ったぞー(ガチャ)」
にゃがと    「むにゃ……ぐー……」
あちゃくら  「すぴー……」
ちみどり    「くー、くー……」
キョン        「もう寝ちまったのか……そのまんまの格好で。まったく」

キョン        「(ピッ)もしもし……ああ、おまえの兄だよ。父さんと母さんは? ……そうか。うん」
キョン        「今晩、友達の家に泊まることになったから。ああ。戸締りはきちんとな。頼むぞ」
キョン        「明日、一度帰るよ。うん。それじゃな。おやすみ(ピッ)」

キョン        「……なにしてんだろうな、俺」

 

だいたい一〇分後


あちゃくら  「……あれ、キョンくん?」
ちみどり    「すー……すー……」
にゃがと    「んー……」

キョン        「朝倉か。起こしちまったな。悪い」(ゴソゴソ)

あちゃくら  「着替えて……どうしたんです?」
キョン        「いや。今日はここに泊まろうと思ってな。それと風呂借りたぞ」
あちゃくら  「えーっ、ほんとに? 泊まるんですか?」
キョン        「ああ。明日の朝、またここに来るのも面倒だしな。どうせ朝飯の支度はしないといけないし」
あちゃくら  「きゃーっ!」
キョン        「抱きつくなよ、まったく。完全に子供じゃないか」
あちゃくら  「えへへー……」(グリグリ)
キョン        「……やれやれ」

 

 

キョン        「(パチ)さて……寝るか」
あちゃくら  「はーい」
にゃがと    「(ムク)これは……どうしたこと」
ちみどり    「むにゃ」
キョン        「ああ、そのままでいい。ほら三人きちんと並んで寝てくれ。俺は端っこでいいから」
にゃがと    「(寝ぼけている)……そう」(パタン)
あちゃくら  「うふふ……キョンくんと一緒、キョンくんと一緒♪」
ちみどり    「くー……くー……」
キョン        「明日は早いからな。すぐに寝ろよ朝倉」

キョン        「さて……あと二、三日……がんばるか……」
キョン        「……なにごともなければ、だけどな」

 

 

―第四日目/深夜につづく―

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