機械知性体たちの即興曲 メニュー

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□第二日目/朝

 

?????  「ふぁああ……よく寝ました」
????      「そう」
?????  「……あれ、長門さん?」
????      「おはよう」


?????  「あれ……昨日は確か赤ん坊だったのに……成長してます?」
????      「成長、ではない。修復が進みつつある状態」
?????  「なるほど……確かに昨日に比べれば成長というか幼児体型にまでなっているみたいですけど……」
????      「そう。あなたのおかげ」
?????  「……へ?」

 

?????  「なんじゃこりゃああ!」

 

あちゃくら  「こ、これは……いったいどういう……」

にゃがと    「あなたの情報リソースをいくらかわけてもらった。隣に寝ていたせいで吸収された模様」
あちゃくら  「いや……ちょっと待ってください。事情が飲み込めません」
にゃがと    「簡単に説明する」

 

にゃがと    「つまり、乳児サイズにまで縮小したわたしは、てっとりばやく自身の構成要素を集める必要があった」
あちゃくら  「……それで」
にゃがと    「一からその構成要素を収集するには、大変な時間と労力がかかる。そこで、すぐ近くに存在する
                    『すでに構成済みの同系列情報素子』を吸収することで時間の短縮を図った」
あちゃくら  「あんまり簡単な説明とも思えないのですが、つまり?」

にゃがと    「ぶっちゃけて言うと、あなたの体から栄養素を拝借したとでもいうべきか。
                    言語情報が発せられる程度には修復できたのは幸い。助かった」

あちゃくら  「(ワナワナ)……わ、わたしの体を返せー!」
にゃがと    「それはできない。完全にわたしの一部として再構成し、ロックをかけた。今では完全にわたしのもの」

 

あちゃくら  「うう……ひどい……ひどすぎます」
にゃがと    「心配はいらない。いずれ時間と共にお互い修復していくはず。致命的な問題ではない」
あちゃくら  「それにしたって……グスグス」
にゃがと    「それにあなたはわたしのバックアップ。文字通りその役割を果たしたにすぎない」

あちゃくら  「せっかく、元の体に戻ったのにー」
にゃがと    「問題ない。あなたのその姿はとてもよく似合う。事実、『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』なるアニメにおいても
                    あなたの人気はおそらく一番だった」
あちゃくら  「そんなメタ発言しても慰めにならないです」

 

 一方その頃、喜緑江美里は――

 

喜緑          「現地通貨への変換完了、と。リソースはまぁわたしのものを使うとして……五万円もあれば足りるとは思うのですが」
喜緑          「……買い出し品はこんなものでいいでしょうかね。離乳食も念のために購入しましたけど。
                    それにしても、どうしてまたあんな状態に……長門さんともあろうものがウイルス感染するとは迂闊な……」

 

キョン        「あれ、喜緑さん?」
喜緑          (……一番知られたくない人間に遭遇するとは……)

キョン        「……どうしたんですか、朝っぱらから苦い顔して。それにその荷物は……」
喜緑          (確かに彼は特異点の要素を持っている。わざわざ騒ぎに接近してくるというこの体質……)
キョン        「喜緑さん?」
喜緑          「あ、いえ。ちょっと紙オムツとか、ベビー服とかが入り用になったもので」
キョン        「……え? こんな時間から? ていうか赤ちゃん用品……?」
喜緑          (……この場で記憶を消してしまうか。面倒ごとが複雑化する前に「穏健派的に」対処するべきだろうか)
キョン        「……なんか顔に影がさしてますが、どうしたんですか」
喜緑          「いえ、なんでもないのです」

 

 なんとかやり過ごして七〇八号室へ

 

喜緑          「はい、お待たせしましたー……って」
あちゃくら  「……おはようございます」
にゃがと    「おはよう」
喜緑          「なんですか、このカオス空間」

 

あちゃくら  「……わたしにも、なにがなんだか」
にゃがと    「状況は好転しつつある。問題ない」
喜緑          「なるほど。すると、せっかく購入したこのオムツやベビー服は不要となってしまったわけですか」
あちゃくら  「そうですねー。さすがにオムツはいらないです」
喜緑          「この離乳食は?」
あちゃくら  「歯はありますし、以前はフツーに食べてましたから必要ないです」
喜緑          「……ムダ足でしたね」
にゃがと    「正直、申し訳ない」

 

喜緑          「改めてご飯買ってきましたから、これで我慢しておいてくださいね。普通のコンビニ弁当ですけど」
にゃがと    「レルトルカレー……」
あちゃくら  「おでんはー?」
喜緑          「どの口でそんな贅沢言うんです、あなたたちは」
にゃがと&あちゃくら 「ぶーぶー」

喜緑         (幼児体型に移行すると共に、知性も低下する傾向があるのかしら……?)
                  「とにかく。わたしは学校に行ってきますから、それまではおとなしくしていてくださいね」

 

あちゃくら  「行っちゃった」
にゃがと    「今日は病欠。止むを得ない」
あちゃくら  「そのへんの処理は喜緑さんがしてくれるでしょうけど。あーあ。せっかく学校に戻れたのに」
にゃがと    「今は我慢の時。静かに過ごすことを推奨する」
あちゃくら  「はーい」

 

にゃがと    「……(そわそわ)」
あちゃくら  「どうしたんです。長門さん」
にゃがと    「……ゲームを、ちょっと」
あちゃくら  「その体で、美少女ゲームとか犯罪以前の問題なのでやめてください」
にゃがと    「……わかった」

 

あちゃくら  「暇ですねー……」
にゃがと    「暇」ゴロゴロ
あちゃくら  「……ごはん食べてすぐ横になっちゃダメですよ。不健康ですから」
にゃがと    「することない」ゴロゴロ
あちゃくら  「もう……」
にゃがと    「……朝倉涼子」ゴロ
あちゃくら  「……なんです?」
にゃがと    「アイス食べたい」ゴロゴロ
あちゃくら  「……駄目だこの人。早くなんとかしないと……」

 

 

―第二日目/夜へつづく―

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