「まあいいわ。あんたの寒い懐で買ったものだもんね。」
遠慮してくれて助かるね。ついでに罰金制度も無効にしてくれないか?
「日曜日の分はいいわよ。SOS団の課外活動じゃないから。」
「あれって団活時のみの制度なのか?」
「知らなかったの?キョンみたいに団内の規律を乱さないため設けてるのよ。」
「へえ・・・」
別に乱してないからそんな制度は即刻廃止を請求したい。言ってもこの団長様の耳に届かんとは思うが。
「ねぇ、それより勝負の事だけど――」

・・・・・・やれやれ。とつい口に出る言葉を胸に留めておくことにする。つい先程SOS団団長様から罰ゲームが決定された。あえて内容は言わん。俺にも嬉しいものでありハルヒらしい罰とのみ伝えておこう。明日から開始の勝負に鋭気を十分に養っておくかね。これは勝たなきゃならん気がしてきた。
それに俺が勝っても閉鎖空間を呼び出す馬鹿な真似はもうするまい。俺は全力でハルヒ相手に戦えるわけだ。ふははは。楽しみだね。

その後はと言うと、フツーに帰途についたはいいのだが妹がニマニマして俺を見てたのが不思議でならんかった。聞いても「何でもな~い。ただキョンくんの顔面白いよ~?」と訳の分からんことを口にした。一体俺の顔が何だというのだ。いやいい、鏡を見せるな。明日には元の仏頂面だろうから。
で、明日を迎えた俺にこれまた変なことがあった。詳しく言うとハルヒも入ってるのだが、察するに余計な誤解を生んでいたと見える。岡部が俺を見てはニヤニヤしやがるのだ。何か腹立つぞ。
まあ無視したけどな。
他はいつもどおりである。ハルヒは「レポート発表会」でかなりくだらなそうに発表し、俺はと言うと放課後の勝負を待ち詫びいつも以上に授業の内容が頭に入らない。我ながら変だと思う。俺のこの楽しみは果たして勝負だけなのだろうかね。はて、何でだろう?と思ったがすぐに答えらしきものに辿り着いた。
もしかしたら――

日曜日、ハルヒと買い物行くのが楽しみなのかもしれないな。

~END~

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最終更新:2009年11月01日 14:02