俺は今、とんでもない事件と遭遇してしまった。ハルヒ達との学校帰り、偶然というものか、遺体を見つけた。すぐに警察を呼んだが、ハルヒのことだ、「私が犯人を捕まえてやるー!」といいそうな予感がしていたが、すぐに警察が来たのでよかった。鑑識の人が、足跡(ゲソ)をとるといって、靴を調べ上げられた。更に、3人組の刑事が見つけたときの情報を教えろというので言っていたのだが、その途中でメガネをかけたインテリの刑事が、こう話しかけてきた。
~会話シーン~(ここでオープニング)
3人の一人「で、遺体はどのようになっていた?」
俺(以下略)「そうですね・・・、血だらけで、ナイフが刺さったままでした。」
インテリ刑事「つまり、あなた方が遺体を発見したとき、犯人は慌てていたのか、ナイフをそのままにしてしまった、ということになりますねぇ」
3人の一人「何で特命係のあなた方がいるんですか?警部殿?」
インテリ刑事「いえ、事件が起きたと耳にしたものですから」
もう一人の刑事「右京さん、死体の身元、わかったそうです。」
右京さん「これはどうも、亀山君、行きましょう。」
「なんですか、あのふたり?」
古泉(以下略)「あれは特命係の2人だそうですよ、鑑識の人がいってました。」
「特命係?ああ、あのドラマにもなってるえーと、たしか「相棒」だっけ?それにでてる、人か?」
「そのようです。」
ハルヒ(以下略)「あらキョン、「相棒」を知ってたの?意外ね~。」
「俺だってたまにはドラマの1つや2つぐらい見るぞ。」
あのインテリっぽい人が杉下右京警部、さっき話していたジャージを着ていたのは亀山薫巡査部長らしい。ついでに言うと、俺の勘が正しければ、3人は「トリオ・ザ・捜一」、鑑識の人は米沢守さんだ。
・・・・ってちょっと、何でドラマのはずの人たちがいるの?まさか、これもハルヒが望んだんじゃないだろうな・・・。
長門(以下略)「違う」
うお!?・・なんだ、長門か。でもなぜ?
「今回の件に関しては涼宮ハルヒからのイレギュラーはない。むしろ、偶然に近い」
そ・・・・そうか。ならいい・・・って違う!そもそも、何でこんなところで?
右京さん「お話中、失礼させてもよろしいでしょうか?」
いいですよ、どうしたんですか?
薫「遺体の身元がわかったんですよ。」
だれなんです?
右京さん「この近くの学校の教師です。苗字は岡部さん、名前は不明です。」
え・・・・・・・
右京さん「お知り合いなんですか?」
俺とあいつの担任です
薫「そうですか・・・、災難でしたね。」
そうでもありませんが。
「ハンドボールやってるんだから、フットワーク身軽なはずでしょ?何であっさり殺されてんのよ。」
朝比奈さん(以下略)「もしかしたら、見覚えのある人だったんじゃ・・・・・」
なるほど。そう考えば理論はすんなりと通る。見事ですよ、朝比奈さん、俺の目に抜かりはなかった!
右京さん「残念ですが、このあたりは街頭の光が届きにくい、したがって、相手の顔を見るのは難しいでしょう。」
米沢さん「いえ、そうでもありませんよ。」
右京さん「はい?」
米沢さん「この角度から見ると、ぎりぎり相手の顔を見ることは可能です。更にホトケ(遺体)には争った形跡はありません。身内の犯行だと思います。」
「なるほど、しかし身内で彼に、いや先生に恨みを持ってる人なんているのでしょうか?」
いきなり話に乗って来るな、古泉!
「もしかしたら、これは、警告なのかしら?」
・・・ハルヒ、それはないだろう、いくらなんでもあの岡部が殺されるようには思えん。
右京さん「もしかすると、ここに来てはいけないことがあった、しかも身内または知り合いの犯行です。そうなると、ここには見つかってはならない物があった。それを彼は偶然、見つけてしまったんでしょう。それがばれ、殺された・・・。そうなりますねえ。」
薫「しかし、そんなものがあるんですか?見たところ、何もないようですが。」
米沢さん「周辺の調べが終わりました。発見者以外のゲソ(足跡)2つ見つかりました。1つは被害者の、もうひとつは犯人のものと思われます。」
「それじゃ、犯人は何をはいていたの?」
米沢さん「あなたたちがはいている靴です。」
と、言うことは・・・・・。
「犯人は北高の生徒にいるの?うそでしょ?そんなことする人、いるわけないじゃない!」
「落ち着いてください、涼宮さん。しかし、事実は事実です。北高の生徒の中に犯人がいることは間違いないでしょう。」
「ふぇぇ~怖いですぅ~」
「・・・・・・」
とんでもない事件に巻き込まれちった。殺されたのは岡部で更に犯人は北高の生徒?訳がわからん。偶然にしてはできすぎだ。何か裏がありそうだな・・・・。
「俺たちも捜査に協力しても構いませんか?」
薫「いや、危険すぎる。君たちにもそいつの手で死ぬかもしれないんだぞ、そんな危険なこと・・・・ねえ、右京さん?」
右京さん「構いませんよ?しかし、命の保障はできませんが。それでもいいのですか?」
「いいわ、ただ北高に行ったとしても危ないのだから、どうせならあなたたちと一緒にいるほうが安心できるわ。」
右京さん「分かりました。今日はひとまず、退散しましょう。連絡は亀山君の携帯でとってもらうことにします。いいですね?」
ええ、こうなったら、やってやりますよ!
~会話シーン終わり~(モノローグ)
翌日、やはりというか、俺たちのクラスで、昨日のことが告げられた。みながやがや騒いでいたが、警視庁がまだ公にしていないらしい。こんなときにされたら、マスコミが騒いでくる。うるさいより、静かなほうがいいからな、ついでに言えば高校の教師だ。ここが的になるのもいやだ。うるさい目にあうのはハルヒだけで十分だ。そうこうしているうちに放課後がやってきた、もちろん、俺たちは部室にいるわけでここは当分sos団じゃなく、『sos特命係』だそうだ。ハルヒの腕章には、『名刑事』と書かれていた。
~ミーティングシーン~
ハルヒ(以下略)「まずは犯行目的を探るとこからね。キョン、右京さんは見てはいけないものといっていたけれど、何か分かる?」
俺(以下略)「うーん、そうだな・・・・・。もしかして、密約していたとか?」
「なるほど、キョンにしてはいい線行ってるじゃない。あたしといい『相棒』になれそうね。有希、あんたはどう思うの?キョンといっしょ?」
長門(以下略)「そう」
「古泉君は?」
古泉(以下略)「彼と同一ですね。」
「みくるちゃんは?」
朝比奈さん(以下略)「私もそう思います。」
「みんな同じね~、じゃあ、その密約してたものは何かしら?」
「爆弾とかじゃないのか?いや、もしかしたら、薬だったりするのか?」
「みんな同じ意見?それとも、違う?」
「同じですね。」
「同じ」
「私もそう思います。」
「キョン、あなたを事件が解決する日まで『名巡査部長』の称号を与えるわ。これからは私の『相棒』として行動を共にするのよ、いい?」
「もちろんだとも。」
「後みんなには『名助手』の称号よ、やっぱりみんなが居ないと、この『sos特命係』の意味がないわ。そうと決まれば、薫ちゃんに連絡よ、キョン!」
~ミーティング終了~(捜査開始)
その後、薫ちゃん(亀山薫巡査部長)に連絡、特命係と合流したところで『名刑事』ことハルヒが俺の仮説を話していたところである。
~会話シーン~
ハルヒ「・・・と、こうゆう訳よ。どう?うちの『相棒』は?」
右京さん「これはこれは、僕の仮説をそのままに考えるとは、お見事です。」
薫ちゃん「確かに、爆発物は空港のチェックで引っかかる、あまり気付かれない薬物なら、楽に持ってける、しかも、取引を見られるわけにはいかない、そう考えれば、筋が通ります。」
俺「確かに、そう考えるほうがいいです。しかし、薬物は見つかりにくい、大麻ならまだしも、覚せい剤となったら、押収するしか手が出ないわけですから、見つけるのは困難、しかも容疑者候補も挙がっていない、手の打ちどころがないですね。」
古泉「実は僕の知り合いに警察にコネがある人が居ましてね、警察犬を貸してくれるんですよ、どうでしょう?ここは専門の鑑識に頼るのは。」
右京さん「そうしましょう。米沢さんに電話してきます。」
~数分後~
右京さん「では、僕らは、聞き込みでもしましょうかねえ。」
薫ちゃん「そうしましょう、このままじゃラチがあきませんから。」
ハルヒ「私たちもいくわよ!いい、みんな!」
一同『もちろん!』
~数分後~
ハルヒ「あまりいい情報はなかったわねー。」
右京さん「そうでもありませんよ。怪しい男を見たという人がいましたので、服装などを聞いてきたところです。」
俺「で、どんな格好だったんですか?」
薫ちゃん「服装は黒のコート、あと帽子をかぶっていて、身長は君ぐらい、あとアタッシュケースを持っていたらしい。」
古泉「つまり、その中には現金が入っていた、そう考えるほうが妥当だと思います。」
右京さん「それを裏付けるかのように、朝、とある銀行の金庫から1000万取られていたそうですからねえ。」
俺「犯人は?」
右京さん「まだ捕まっていません。おそらく、犯人は殺人、窃盗、そして麻薬取締法違反
の罪です。捕まれば、おそらく死刑か、無期懲役でしょう。それを恐れて高飛びするはずです。そうなったら、この事件は未解決(お宮入り)です。そうなる前に犯人を捕まえるべきです。」
米沢さん「お話中のところ失礼してもかまいませんか?」
右京さん「何か分かりましたか?」
米沢さん「覚せい剤のことなのですが、北高の1-5の谷口君のロッカーから微量の覚せい剤が発見されました。」
俺「まさか・・・・・谷口の奴!」
右京さん「とにかく彼のところに行きましょう、話しはそこからです、米沢さん、どうもありがとうございました。」
米沢さん「いえいえ、ではこの辺で失礼します。」
ハルヒ「谷口はどうなるの?」
薫ちゃん「任意か、最悪の場合現行犯だな。」
そしてその後、谷口の家へ向かったのだが、インターホンを押しても反応がなかったのだが、鍵が開いていたので中に入った。そこには血まみれになった谷口が横たわっていた。念のため救急車を呼んだが、すでに死亡していた・・・・・。
右京さん「妙ですね・・・」
俺「なにがです?」
右京さん「調べたところ、彼の部屋には怪しいものが一切ありませんでした。更に心臓を一突き、これは、真犯人が彼に罪をなすりつけようとしていた、これはどう見ても、知り合いが犯人だという証拠です。」
俺「でも、こいつの知り合いは国木田ぐらいしか・・・・・まさか、国木田が!?」
右京さん「そう考えるしかないですねえ。」
ハルヒ「よーし、こうなったら明日国木田を任意で取り調べてやるわ!」
薫ちゃん「ってちょっと!!危険すぎる!もしかしたら君たちまで死ぬことになるんだぞ!それでもいいのか?!」
俺「分かってます。だからこそあいつを俺たちの手で捕まえるんです。知り合いや教師が殺されて黙ってられません!これは、俺たちの事件(ヤマ)なんです!」
右京さん「分かりました。あなたたちを止めても無駄でしょう。しかし、もしものことがあったら、亀山君のところへ電話してください。すぐに駆けつけます。念のため手錠を渡しておきます。最悪の場合現行犯で逮捕してください。では、頼みますよ『sos特命係』の皆さん。」
sos特命係一員『任せてください!』
翌日、谷口は欠席扱いだった。長門が情報操作してくれたらしい。そして放課後、帰ろうとする国木田を呼び、部室につれてきた。
国木田「どうしたのかな、皆でして僕を見つめて。」
俺「まあ、そこに座れ、今からお前に聞きたいことがある。」
国木田「どうしたんだい、いつになく真剣そうにして。」
俺「昨日、お前学校から帰って何をしていた?」
国木田「用事があったので出かけてたよ、それがどうかしたのかな?」
俺「そのときの格好は黒のジャージに黒の帽子、更にアタッシュケースを持っていた、違うか?」
国木田「!!!なぜ、それを・・・・・・」
俺「偶然近くの住人が見ててな、そしてヤミ業者と取引した、そこを岡部に見られていた、違うか?」
国木田「・・・本気で言ってるのかい?」
俺「あくまで仮説だ、そして岡部を見つけたお前はとっさに持っていたナイフで岡部を殺した!しかし、お前は後でナイフを持っていないことに気付いた、そうだろ?」
国木田「・・・・・・・・・・」
俺「その翌日、谷口がお前にこういってきたんだ『お前がまさか覚せい剤をやっているとはな、どうだ、1000万で手を打ってもいいぜえ?』と。」
ちなみに取り調べは俺一人でさせてくれと皆に言っておいた。ハルヒは強引にいきそうだし、かといって長門はある意味気まずいし、朝比奈さんはほとんど話が進まないだろう、古泉も同じだ。
俺「そこでお前は考えた、谷口に罪をなすりつけようと。そこで放課後、誰もいないのを見計らって谷口のロッカーに覚せい剤を置いた、そしてあいつの家に行き、包丁であいつの心臓を一突きし、即死させた。どうだ?」
国木田「でも谷口の遺体は家にあったんだろ、あいにくその日はすぐ家に帰ったよ。」
俺「何でお前が谷口の遺体が家にあるのを知っているんだ?このことは公にされていない、つまり、知っているのは俺たちと特命係の2人だけ。つまり、それがお前がこの事件の犯人だという証拠だ!」
国木田「!!・・・・・これ以上白を切っても無理そうだね、全部話すよ、君の勝ちだ。でもなぜ谷口が犯人(ホシ)じゃないことに気付いたんだい?」
俺「谷口の部屋から怪しいものは一切出なかった、ついでに言うと、あいつはアホだが以外に芯が通っているほうなんだよ、あいつは」
国木田「そうか・・・・・」
俺「今から特命係の人に電話するからな。」
その後、特命係の2人が来て国木田を乗せていった。その前にこんなやり取りがあった。
国木田「いい加減、彼女の気持ちに気付いたら?」
俺「もう気付いちまったよ、ハルヒが俺を好きで、俺がハルヒを好きなのにな。」
国木田「じゃ、お幸せにね。」
ハルヒ「何こそこそ話なんかしてるのかな~?」
俺「なんでもねえよ。」
その後、国木田は裁判で無期懲役の判決が出たが、あいつは控訴しなかった。その後俺はハルヒにプロポーズし「遅いわよ、馬鹿キョン!」といわれたが、はれて恋人になった。警視庁から感謝状も贈られ、名前も「sos特命係」となった。あれから25年、俺と妻ハルヒは警視庁に入庁、「特命係」として今も活動を共にしている。
fin.
~おまけ~
伊丹「何で俺は『3人の中の一人』でしか出てねぇんだよ!」
三浦「いいじゃねーか、俺なんか出番なしだぞー」
芹沢「そうですよ、先輩だけずるいっすよ!」
朝比奈さん「私はあまりこうゆうのは得意じゃなかったから、むしろ出番が少なくてよかったですぅ~」
長門「周りに夢中で気付なかった。うかつ。」
古泉「まあ、こんなおまけもあったんですし、一回は出れてよかったじゃありませんか。というわけでおまけ、終了でーす。」
~おまけend~
~真相編~
右京さん「実を言うと、この世界はSOS団の世界ではありません。」
薫ちゃん「いきなりなんですか?右京さん。」
右京さん「誰もが一般的だと思ったこの事件、実は気付かない穴があったんです、それは・・・・・・・」
薫ちゃん「それは?」
右京さん「異世界の物語なんです、これは。」
薫ちゃん「ええ?つまり・・・・・・・・・とある宇宙人が一般人になって人並みの人間なのに神の鍵として重要な人間と少しの間行動する映画化されたあれのようにですか?」
右京さん「それです!君してはさえてますねぇ。」
薫ちゃん「君にしては、は余計です。」
右京さん「だからこそ我々の世界に入り込んでしまっていたのを薄々感ずいていた人がいたのでしょう。鍵が。」
薫ちゃん「鍵ってまさか・・ロッカーや家のじゃなくてあの、「キョン」って呼ばれている人のことですか?」
右京さん「そう、だからこそ怪しいことに気付いた、しかし、頼れる人もこの世界の人のため、当たり前のようなことになった。これが真相です。彼は異次元と気付かずに今も住ごしていますがねぇ。」
薫ちゃん「じゃあ、もうひとつの世界は・・・・」
右京さん「知らぬ間に合わさっていたようです。矛盾しますが、異次元でも、元の世界でもないんですよ。もっとも、これが実世界に変わっただけです。ちなみに、ドラマでは君はサイフォンに行ったということになってます。」
薫ちゃん「知ってます、それのきっかけになった事件のことも。」
右京さん「そうでしたか。」
薫ちゃん「行きましょう、「花の里」へ。」
右京さん「そうしましょう。」
~真相編END~
※真相と物語には大きなラグがありますので、ご注意ください。閲覧、ありがとうございました。