「ねぇ、キョン!アレ買ってよ!」
俺の隣に歩いてるハルヒは何かを見つけ、俺に見せた。
「はいはい…って、金、高っ!?」
ハルヒが見つけた物は、俺の金が無くなるぐらい高額であった。
「別に、値段はいいじゃないの…」
「そんな金はありません!返して来なさい!」
「ケチ!」
さて、皆さん、突然、唐突過ぎて分からない人いるだろうか。
今、俺はハルヒとデートしてるのである。不思議探しでもない、SOS団活動でもない…
正直証明のデートである。
「やれやれ…」
どうしてこうなったかと言うと、今から2日前に遡る。

某月某日の夏の放課後。
「キョン!話あるから残ってて!」
俺は帰ろうと思ってた時に、ハルヒから止められた。
何で俺が残るのだ、俺はお前に何をしたんだ。
「別に、あんたは何もやってないわ」
ハルヒは、椅子座りながら言った。
まだハルヒは何かを企んでるな。どうぜ、俺にコスプレを着させて宣伝するつもりだろう。
いやいや、それは無いな…コスプレするなら朝比奈さんしかいない。
だとすれば、俺に危険な事をやらかすんじゃないのかね?
「用が無ければ、帰るぞ?」
「待って、今から言うわ」
やはり、ロクな事言うに違いない…。
帰りたい、早く帰りたい。だけど、このまま帰るとハルヒに死刑されるわ、
ハルヒがまだ「メランコリー」になったら、古泉に叱られるに決まってる。
逃げる道は無いのか…と俺は、少し溜息した。
「どしたの、キョン?まぁ、いいわ…明後日、暇?」

明後日?明後日だと…うん、休日だな。別に予定が無い訳で、暇になるな。
しかし、何故…明後日なのだ?不思議探検をするのだろうか。
取りあえず、聞いてみた。
「あぁ、暇だが…明後日は、何があるんだ?」
と問うと、ハルヒは何やら、そわそわしてる様子だった。
何だ、ハルヒの様子がおかしいぞ…。
「あ、あのさ…えーと、その…デ、デ…」
…デ?
やっぱり、おかしいぞ…今のハルヒは、いつものハルヒではなく…。
顔を真っ赤にして俯いてるハルヒである。
「デがどうした?ハッキリ言わないと分からんぞ」
「そ、そんなの分かってるわよ!だから…デ、デートよ!」
はい?今、何で言いましたか?ハルヒさん。
「だーかーらー、デートしよ!と言ってるんだってば!」
デ、デートだって!?

デートとは、
1 日付。
2 男女が日時を定めて会うこと。「恋人と―する」

なるほど、これがデートって訳か…って、何で辞書を出すんだよ。
落ち着け、俺!これは、ハルヒの罠だ!そうさ、ハルヒの罠に決まってる。
「冗談だろ?」
と俺が言うと、ハルヒはこう言った。
「ホントよ!冗談だったら、そこまでは言わないわ!」
マジですか…。嘘だと言ってよ、ハルヒ!
「…と言う事で、明後日9時に公園で集合ね!遅れたら、奢りよ!いいわね!」

…と言う訳で、今に至る訳だ。
勿論、遅刻してしまい。奢る破目になった…。
「仕方ないでしょ!遅刻したあんたが悪い!」
おぃおぃ、「9時に集合」って言ったのは、どこのどいつだ。
頼むから、集合時間を正午してくれよ…。
今、ハルヒと一緒に色々と歩き回り楽しんでる所である。

―ぐうぅ~…

いかん、腹減った。
時計を見ると、もう正午に回っていた。
「キョン、腹空いたの?」
「あぁ、腹減った」
実は、朝食抜きで出かけたからだ。このままだとぶっ倒れそうだな。
「仕方ないわね、あ、あそこ食べようよ」
と、ハルヒは指差した。
俺はハルヒが指差した方へ見ると、シンプルな風景であるカフェだった。
「あ、ここ知ってる」
「ん?何か知ってるって?」
「今、女性の間で凄く人気あるカフェなの!」
「ほぅ…」
男としての俺は、そんなに人気なのか全く分からなかった。
取りあえず、食べ物とコーヒー頼んだ。

「そういえば、有希はどうしてるのかな?」
長門の事か…あいつなら、無感情で本を読んで過ごしてると思うぞ。
「そうなの?だったらいいけどさー」
そんな会話してる内に、頼まれた物がやって来た。
朝食食ってない俺にとっては、助かる。
「う~ん、うまいね!ここ」
「あぁ、ホントに上手いな」
なるほど、ベジタブル料理だから女性には人気なんだな。
ハルヒもそうだろうか。
ハルヒと楽しく食事を取ってた時に、誰かがやって来た。

「あれ?ハルにゃんとキョン君じゃないかぁ!」

「つ、鶴屋さん!」
おや、鶴屋さんじゃないですか、どうしたんです。
「いやぁ、今、友達と遊んでるにょろ!」
よく見ると、奥のテーブルに鶴屋さんの友達がいた。
「所で、ハルにゃんとキョン君はどうしてここにいるのかな!」
「そ、それは…その…そぅ!不思議探しよ!不思議探し!ね、キョン」
ん、何で俺に言うんだよ。
「そうなのかぃ?」
「えぇ、そうですよ」
「そうそう、あは、あははははは…」
と、笑い誤魔化すハルヒ。
そんな事したら、疑われてしまうだろうか、ハルヒよ。
「ふーん、そうしとくよっ!さ、デート頑張れよっ!」
鶴屋さんは元気良く、その場から去った。
「…あ、あれ?な、何で、デートって分かったのかな?」
…ハルヒ、自分で言った事をもう一度思い出してやろうか。
この後、俺の奢りで支払いをしたのである。

「そういや、この後、どこへ行くんだ?」
「ん、デパートへ行こ!あたし、ちょっと欲しい物あるから」
と言って、店から出て、デパートへ向かったのである。
デパートか…俺の金、まだあるんだろうな。
俺の愛しいサイフを覗いて見たか、あるか無いか微妙だった。
そんな事をしてる内に、目的のデパートに到着した。
ハルヒは欲しい物ってあったのだろうか。
まさか、UFOを呼び出す道具とかそんなんじゃないだろうな。

だが、俺の予想は外れた。

「キョン、見て!見て!」
ハルヒが俺に見せたのは…。
「服?」
よく見れば、ピンク色のワンピースである。
「これ、欲しかったんだよね!似合う?」
ハルヒよ、それ反則…マジ似合うよ。
「あぁ、物凄く似合うぜ」
「ありがと!値段は…」
俺も値段を見た。
うむ、安いな。
「じゃ、あたし買って来るね」
「待て、ハルヒ」
俺はハルヒを呼び止めた。
「え、何?」
ハルヒは驚いてた。
何故なら、ハルヒが持ってる服を奪って、レジの所へ行ったからである。
「ちょっと、キョン!あたしが買うからいいよ!」
「いいじゃないか、たまには俺からのプレゼントだと思ってくれよ」
俺は買った服を受け取り、ハルヒに渡した。
「え…でも、あんたの金は…」
そこまで心配するなよ、俺の奢りなんだからな。
「気にするな、さっき言ったとおりだが…俺からのプレゼントだと思って受け取ればいい」
「…うん」
うむ、照れてるハルヒは可愛いな。
それにしても、ハルヒが欲しかったのは、服だったのか…。
…早くワンピース姿見たいね。

そして、色々、楽しい事をした。
俺は、ハルヒと一緒に居るとなかなかいいかもなと思った。
いよいよ、デートの時間が終わりに近づいた。

「あー、楽しかったね!」
「そうだな」
俺達は、今、公園で休憩してる。
夕日が暮れ、公園の電灯が点いた。
俺はふと、ハルヒの横顔を見た。とても可愛くて美しい女に見えた。
「ん、何?」
ハルヒは、俺がハルヒを見てる事に気付いてた。
「あ、いや…」
ハルヒが可愛すぎて、こっちが恥ずかしくなった。
ヤベェ…理性が爆発しそうだ。
「怪しいわね、下心あるんじゃないの?」
ハルヒは、笑ってた。
俺は、必死に笑い誤魔化そうとした。
「ねぇ、キョン」
「何だ?」
「そろそろ、素直になったら?」
「え?」

一瞬、時が止まったように感じた。

「あたしも素直になるから…本当の事を言ってくれる?…あたしの事好き?」
「ハルヒ…」
よく見れば、ハルヒの肩が少し震えてる。
俺は、ハルヒを優しく抱き締めた。
今、思った。素直になろうとな。
「ハルヒ、俺は初めてお前にあった時は、綺麗だったし、軽く惚れたよ…
SOS団、設立して本当に良かったと思ってる。お前がいると、俺は幸せなんだよ。
幸せだからこそ、俺は今ここにいるじゃないか!ハルヒ、お前の事が好きだよ。
例え、どんな事あろうと守るよ。」
言えた。俺の告白…ちゃんと言えた…。
俺は、ハルヒを見ると驚いた。
ハルヒは、

    泣いてた。

「ハ、ハルヒ!」
「ゴメン、違うの!あたし、嬉しいよ…こんな事思ってるなんで、あたしも幸せだよ!」
ハルヒは、俺を強く抱き締めた。
「あたしも、あんたの事が好きよ!」
俺は、感動してしまい、少し泣いた。
ハルヒも物凄く泣いた。
俺は、このままでいい…このまましばらく抱き締めたいと思った。

「ねぇ、キョン…キスしてくれる?」
「あぁ…するよ」
俺の唇とハルヒの唇を重なり、キスした。
長いキスだった。


「お疲れ様、キョン!そして、これからも一緒に行こうね」
「あぁ、そうだな」
帰りは、手を繋いで歩いた。
ハルヒとしゃべりながら帰ると楽しいものだな。







おまけ

「ねぇねぇ、キョン!これ、どう?」
ハルヒは、ポニーテルにワンピース服の姿で現れた。
「似合うじゃないか、ちょっとカメラ撮っていいかな?」
と、言うと
「ダメv」
ハルヒは、朝比奈さんのお得意技でもある、一本の指を唇に当てて、ウィングした。
グラッと来たね。

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