「こちらこそ。久しぶりです」

「珍しく電話が来たと思ったら、お前でがっかりしたぞ」

「・・・結構傷つくんですよ、それ」

「そうか、よかったな」

そう、古泉だ。未だ機関に所属しているらしいが、仕事は変わったのか気になるな。

「ええ。五階級上がって、今は10人程の部下をまとめてます。基本涼宮さんの実家の監視を・・・」

「分かった。それは分かったが、要件はなんだ」

「いや、長門さんから伝言を頼まれましてね」

長門が伝言ね。・・・普通に電話すればいいのに

「携帯を池に落としたやらで、連絡ができなかったみたいなので」

お前にはどうやって連絡したんだ?

「喜緑さんからです。僕と同じ大学ですしね」

・・・そうだったけか。

「そうですよ。あれ?知りませんでした?大体、あなたが生徒会長になる時に散々手回しをしてもらったんですし、覚えておいてもいいじゃないですか?」

それはそうだが。

「にしても、あなたの生徒会長っぷりはすごかったですね。いや、仕事ぶりがですよ。

校則を変えたりして予算とかの職員がやる仕事まですべて生徒会でやるようにして・・・

しかし、そこまでして内申点を上げたのになんで、そんな大学に行っているんですかね?」

「イヤミか。お前」

「あ、遠まわしに言ったつもりですが。バレてしまいましたか」

・・・あのニヤケ面が出てくる。ああ、忌々しい。なんか、性格も変わってるし。

「大人になったんですよ」

逆だと思うのは俺だけだろうか。

「まあ、積もる昔話は今度。長門さんは・・・確か、『今週の土曜日、2時頃にSOS団全員、不思議探索の集合場所に来てほしい』

と、言ってたと思います。朝比奈さんもくるみたいですね」

・・・大人版だろうか。大人版だよな。

「では、今日はここまでで。また土曜日に」

「ああ。またな」

 

不思議探索か・・・懐かしいな。にしても長門がどうかしたんだろうか。

SOS団全員ってことは少なくとも危ないことじゃないだろう。

ま、土曜日に集合場所ね・・・。あれ、今日何曜日だ?

・・・金曜日か・・・。明日じゃねえか!

ま、したくなんていつでもできるし、二時頃なら大丈夫だろう。

 

 

次の日

 

俺は集合場所に来ていた。30分前だが、ハルヒ以外みんな来ていた。

「久しぶりだな」

「実際に顔をあわさせるのは久しぶりですね」

「……」

「お久しぶりです~」

・・・皆さん凄い成長ぶりで。特に朝比奈さん。

「いえ~そんなことないです~」

俺の口ぐらいの高さで何を言っているんですか。

・・・あれ?

朝比奈さん。

「なんですか?」

もう、あのハルヒ型新次元に行く前の俺に会いました?

「はい、会いましたよ。昨日に。だから、キョンくんの背が急に伸びた気がして面白いです」

やっぱり伸びてるのか。俺は。

「僕と同じぐらいの背ですね」

だからなんだ。時に古泉。

「なんでしょう?」

お前長門から連絡を受けたのはいつだ。

「一週間前ですけど・・・」

「お前、ズボラになっちまったんだな」

「いえ、変わってませんよ?」

ウソつけ。一日前に電話とはどういう・・・

「別に、一番家近いんですし、いいでしょう?変わってもないですしね」

お前は、絶対変わった。いやな方に。

「そうでしょうかね?」

もういいや、無視。

して、長門は・・・・・・・・・・・・長門か?

いや、もうなんというか、背は・・・俺の肩ぐらいか、体全体がスリムで、特に足がたまらない。

しかも顔もおとなっぽくなって・・・ヤバイ俺の妄想が止まらなくなってくる。谷口のランクでいえばAAA+いやSか?SS+かもしれんぞ。

・・・朝比奈さんの美貌に敵う奴がいたのは驚きだ。

とにかく、魅力が当社比45%増しだ。

「…なに?」

「いや、魅力的だなって・・・」

「あれ、キョンくん。いつ間にそんなに女好き&素直になったんですか~?」

からかわないでください。

そして、長門。照れているのはうれしいがあんまり強く腕を握らないでくれ。すごい痛い。

お前の魅力が恐怖に変わりそうだ。

そんな、会話をしているとハルヒが駅からやってきた。

「みんなーっ!久し振りーっ!元気だった・・・みくるちゃん?」

「はい。そうですよ?」

疑うなよ。人のことは言えないが。

「・・・・かっわいぃぃっっっ!」

普通の反応だがな・・・俺はお前もじゅぅぅぶんかわいいと思うぞ。いやはや、女は高校を出るとすごく変わるとはよく言った!あれ?違う?

「みくるちゃんすごいわね!胸も特盛りだし、痩せてるし、かわいいし、背は高いし・・・一番高いわよね?私達の中で。成長率何%かしら?」

いや、古泉が一番高いぞ。背がな。

「女の中でよ!あたりまえじゃないもう」

そうか。それはいらんことをしたようだ。

「って、そんな昔話はいいのよ。今日はなんで集まったの?」

いや、昔話をするためじゃないのか?もっと再会を喜べよ。お前らしくもなくもない。あれ?なくもなくもないか?・・・どうでもいいや。

「~4時までは不思議探索。それ以降は全員で遊ぶ。そして、彼の家に泊まる」

「そうなのね。だから、泊まる用意をしろっていったのね。でも、久しぶりよね!ここら辺」

・・・聞いてねえぞそれ!用意ができてないし!しかも、お前もイヤミか。

「あら、遠まわしに言ったんだけど・・・」

って、それはどうでもいい。いや問題だ。いじめフラグ立っている気が?

「誤解だと思いますよ」

「規定事項です」

「…問題ない」

「行きましょう!」

怒り、悲しみ、苦しみ、無視の四連パンチだ。

言葉の暴力反対!・・・実際暴力反対・・・苦しいっ・・・

「ぶつぶつ言わないでついてくるっ!」

「頼むから首付近を掴むな。苦しくて仕方がない」

「しょうがないわね」

・・・・フーッ、フーッ・・・つらいぞ

「微笑ましい光景です」

おまえ殺ってあげようか?

「だめです!それは規定事項では・・・ゴホン・・・犯罪です!」

朝比奈さん。冗談です。俺は宇宙的、神様的証拠隠滅。もしくは、超能力的射殺。あるいは、未来的、アリバイ消し殺人はしません。

「…少なくとも私はしない」

「別にお前に言ったわけじゃないさ。それより、長門」

「なに?」

「お前俺の家今日あいてないぞ!」

「…問題ない。許可は取ってある」

なに?・・・そういえば。

 

 

「キョンくん、いってらっしゃ~い!ねえねえ、今日ハルにゃん達来るんでしょ~?」

「何を言ってる、来るわけないだろう。それより、お前は高校生だろ、キョンくんはやめろよ」

「い~や~だ~。ね、シャミセン!」

「にゃ~」

そこで、返事をするな!

「・・・まあ、いい。行ってくる」

「行ってらっしゃ~い」

 

 

・・・そういうことか。いつの間に手回しをしていたんだ・・・

「とーにーかーく!早く班分けするわよっ!」

結局、考える暇もなかったが

 

「いらっしゃいませ~」

そういえば、ここに来るのも久しぶりだな。

「面倒くさいわ。コーヒー5個で」

ちょ・・・って店員さん、いかないでくれよ・・・

「で、細かい雑談はキョンの家で。まずは、散歩じゃなくて不思議探索よ!」

お前言い直したな?

「じゃクジひいて」

無視かよ。相変わらずだな。

「…白」

「赤ですね」

「白ですかぁ」

・・・赤だ

「うん、女と男ね。いいんじゃない?」

俺は最悪だ。

「では、よろしくお願いしますね」

・・・なんでこう運が悪いんだ

「それは残念ですね」

顔が近いぞ!気色悪い

「じゃあ、4時にここに集合。じゃ、キョン・・・」

「まて。遅れたのはお前だ」

「何?団長命令に逆らうの?」

「いや、一番最後に来た人が罰金だろ?団長命令でそうしたら、いつも俺になって、

一番最後に来た人の意味がなくなるだろう」

「わかったわよ!払うわよ。懐具合がさびしいんでしょうね、どうせ!」

散々イヤミを言われたが気にしない。そう、何回も払ってたまるか。

 

「じゃ、4時ここに集合!さ、みくるちゃん、有希!遊びにいきましょ!」

そういって、走り出していった・・・どうやら、普通の女の子・・・女になってくれたらしい。

「そうですね。いいことです。能力があるのが気になりますが」

いいだろう。あれなら変なことも考えないだろう。あったとしても自制がさらにきくだろうし。

「それはそうですね。にしても、背が高くなりましたね。部下の調査によると、あなたは182cm、

涼宮さんは173cm、朝比奈さんは175cm、長門さんが169cm、僕は187cmです」

「お前はストーカーか。部下に命じて何調べてやがる」

「いや、楽しいんですよ。なんか、皆さんの情報を調べると・・・ちなみに、

鶴屋さんは179cm、あなたの妹さんは158cm、喜緑さんは170cm、国木田さんは180cm

谷口さんは181cm、コンピ研の部長さんは184cm、森さんは162cm、新川さんは188cm

多丸裕さんは175cm、圭一さんは176cm、それからカナダの朝倉涼子なんかは168でしたね・・・

ってちょっと待って下さい!」

古泉が変態化しているときに俺はすでに150mぐらい先を歩いていた。

実は、すべて聞こえていたんだがな。

え?どうやって聞いたか?古泉の胸ポケットに仕組んだのさ。盗聴器を。

ちなみに、録音もしてある。これは後で森さんでもよんで報告させてもらうか。

言っておくが、俺はソフト開発会社で、こういった技術も学んでいるんだ。

ま、仕返しだ。

にしても、国木田が俺並みに大きいのは驚きだ。そして、カナダに朝倉がいるのにもだ。

・・・おそらく人間だな。

「ちょっと、待って下さいよ。何で逃げるんですか」

「それは、生理的に受け付けそうになかったからだ。それと、ちょっと、森さんと新川さんコンビを

呼んでくれないか?話したいことがあるんだ」

「話したいことですか?聞きたいことじゃなくて?・・・まあいいですよ」

プルルルルルル・・・・・・

「あ、もしもし。古泉ですけど。あ、はい。今ですね、例の彼から森さんと新川さんに話したいことがあるって

言ってるんで、来てほしいんですけど・・・え?ああ、例の駅前の公園に来て下さい。お願いします」

・・・フフフ。

「どうしたんですか?不思議がってましたよ」

「いや、なんでもないんだ」

 

そのあとの話はどうでもいい世間話だった。

 

「来たようですね」

ガチャ

「どうも、お久しぶりです」

「いえいえ」

「して、何の御用でございましょう?」

さーて、この二人の怒った顔も見られるぞ。

「いや、実は聞いてもらいたいものがあって」

「なんでしょう?僕も聞きた「お前は黙ってろ」

 

「実はこの録音を聞いてもらいたくて」

『それはそうですね~~~~~~~って待って下さい』

「・・・これは古泉の声・・・」

「ですね」

「さて、絞めるわよ」

「そうだな」

でた!怒りバージョン

 

「あれ、どうしたんです?そんなに殺気を立てて・・・」

「古泉、ちょっときなさい」

「さっさとしろ」

「え?いや、その、なんでしょうか?僕は無実です!」

「問答無用!」

「調子にのるな!バカモノ!」

「いや、なにがでしょ・・・ぎゃぁぁぁっっxtぅtぅあぁうgぁががxがぁっっ!」

 

ククク、狙い通りだ。ざまあみろだな。

 

「・・・あなたですね」

「なにがだ?ま、いこうぜ」

「まさか、あなたに出し抜かれるとは思いませんでしたよ・・・ハハハ」

古泉の顔が笑って、目が笑っていない顔は初めて見たな。

「いや・・・ね」

まあな、あの状況は説明してるだけで、体中が痛くなってきそうだもんな。

もう、この手段を使うのは避けよう。

「そうしていただけると・・・ありがたいですね・・・」

ああ、なるべくな。にしても、本当に痛そうだ。

「で、どこに行くんだ?」

「喫茶店で休みましょう・・・」

そうだな。それが一番いい。

 

「いらっしゃいませ~?」

店員さんが疑問符をあげるのも当たり前だな。

さっきの、客がボロボロで入ってきたんだから。

「えーと、じゃあアップルティーでもお願いします。お前はなんかいるか?俺がおごるが・・・」

「いりません・・・ね・・・」

「分かった。お前は少し休んどけ」

・・・あと1時間か。ヒマだな。

 

 

「おい、古泉。時間だぞ」

「・・・へい。なんでしょうか・・?」

「時間だ」

「あ、はい・・・先に行ってください」

「分かった」

ふう。古泉が寝るとは以外だったな。

まあ、いい。さてと、ハルヒ達もいるし、さっさと行くか。

「ありがとうございました~」

 

「キョン!早く来なさい!」

「ああ、わかったよ」

古泉はいい加減出てきたかな?

俺は後ろを振り返る「キョン!危ないっ!!!」

バァァァァァァンンンッッッッ!!!

「・・・・・・?」

なんだ、体が浮き上がって・・・?

「キョン!」

「キャアアァァァッッッッ!!!」

「…!!!!!」

「・・・・・・キョンさん!?」

バンッ!

「ぐあっ・・・・」

背中に激痛が走る。

なんか、意識がなくなってきたぞ。

・・・・はねられたのか?

「キョン!!キョン!!!」

「・・・ああ、駅前だ。急いで病院と救急車を手配して。早く!」

「あ・・・あ・・・きゅぅぅぅん」

バタッ

「みくるちゃん!?有希、みくるちゃんを何とかしてあげて」

「分かった」

「キョン!大丈夫!?」

「涼宮さん落ち着いて。あまり、揺らさないでください」

「・・・わかったわ」

ピーポーピーポー・・・

「来ました。みなさんどいてください」

・・・ずいぶん早いお出ましだ。

皆心配してくれてうれしいな・・・はは・・・

 

そこで、俺の意識は途絶えた。

 

 

 

・・・・ん?

意識があるぞ。生きているのか?

・・・体もある。

ふと、起き上がると俺は床にいた。

なんだ?どういうことだ。ケガ人は俺だろう。

そして、ベッドが俺の目の前にある。

夢か?そういえば、外も明るいぞ。朝か?

「・・・起きましたか」

古泉もいる。夢じゃないのか。

「ええ、現実です。長門さんは別室で気を失っている、朝比奈さんを見ています」

「どういうことだ?なぜ、俺が床にいる。痛くもない。まるで、俺は看病で泊まっているみたいじゃないか」

「そのとおりです」

「・・・そういえばハルヒは?」

「・・・・・・・・ベッドを見て下さい」

どういう意味だ。わけが分からないぞ、古泉。いや、わからないじゃない。見たくないんだ。

俺だってここまでくれば意味はわかるさ。

「・・・ハルヒ」

 

そう、なぜか、ベッドで痛そうに寝ていたのはハルヒだった。


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