なんと言えばいいのだろうか

『奇想天外爆裂娘』

まさにそんなキャッチフレーズが似合いそうな涼宮ハルヒと出会ってから数週間が経っていた。

入学式HRでの奇怪発言や、谷口づてで聞いた訳の分からん噂を聞いて、俺は少なからずとも涼宮ハルヒという人間に興味を持っていた。

…谷口にそれを言ったら白い目で見られそうだが…

幽霊とかヒーローとかサンタクロースだとか、そういうものに少なからずとも興味を抱いていた経験のある俺は、
とりあえずそういうことに興味のありそうな涼宮ハルヒと話が合いそうだなとか思ったわけで。

『だったら話しかけないで。時間の無駄だから』

まぁそんな思考を巡らせる前に会話を試みた結果こう言われて突き放されたわけだが…
そういうことがあったのと奇天烈具合が相まって話しかけづらいというか。

委員長の朝倉もよく頑張るよな。
毎日のように冷たく返されてもめげずに涼宮に話しかけている。

「…はぁ」

良い年こいて変なことに手を出すのはやめた方がいいのだろうか?

高校一年生。

まだなりたてとは言え三年も経てば受験が始まる。
まだ見ぬ不思議に心踊らすより、平凡な日常を謳歌した方が100倍ましか。

…寝よう。

涼宮の奴、曜日ごとに髪型を変えているようだがもう知らん。
そのことについて突っ込むべきか悶々としていた自分が嘆かわしい。

明日の授業道具も鞄に詰めた、目覚まし…はどうせ鳴る前に妹が起こしにくるから放置。
よし、もうやることは無い。

…ピリリリリリリリ

…無いはずなのに何でこのタイミングで携帯が鳴るんだ。
もう寝るだけだったのに…

鳴り響く携帯を手に取りディスプレイを覗く。

「…非通知?」

時間は…23時をまわろうとしてる。
…でた方がいいのかこれは?

ピリリリリリリリ…ピリリリリリリリ…

携帯は鳴り止む気配がない。
…まぁ出てみるか。
悪戯だったらすぐに切ればいいさ。

ピッ

「…もしもし?」

―…聞こえる?

女性の声だ。

「まぁ聞こえてはいますが…誰ですか?」

―…時間が無い。要件だけ手短に話す。

風の音が聞こえる。
外から電話をかけているのか?

「…悪戯ですか?」

―…そこは危険。今すぐ光陽園駅前公園まできて。

…きて、って言われても…

―…待ってる。

「ち、ちょっと待って…切れた」

…どうすんだこれ。
行ってみる…のか?

いやいやよく考えろ。
知り合いならいざ知らずまったく正体不明な女性からの呼び出しだぞ?
しかもこんな時間だ、不自然極まりない。

だが、ここが危険って…どういうことだ?
危険って何が?俺がか?それとも家族か?

気にならない、と言えば嘘になる。

「…やれやれ」

…行ってみるか。

どうせやることも特に無い。
俺は外に出て自転車を引っ張り出すと、月明かりしかない夜道を漕ぎ進んだ。






















公園はとても静かな雰囲気だった。
…まぁ真夜中なんだし当たり前なんだが。

…電話の主は見当たらない。
まぁそんなこったろうと思ったよ。

一応全体を見て回ってみるか。
本当に誰もいなかったら笑ってやる。

そう思い自転車を置いて歩き出す。

「…待ってた」

…どうやら笑わずに済みそうだ。
消え入りそうな静かな声で話しかけてきた。

真後ろに女性が立っていた。
いや、『立っていた』んじゃない。
いきなりそこに『現れた』んだ。

…目の錯覚か?

「…やはりあなた」

…やはりって…え?

俺と同じか、いや、少し背の低いその女性は、幼さの残る顔で、しかしそれでいて凜とした眼差しでこう言った。

「…長門有希。私の名前」

公園の蛍光灯が、彼女の栗色の髪を静かに照らしていた。

「…長門さん、ですか?」

思わず聞き返した。
敬称を付けたのは彼女の出で立ち故だ。

今時のOLのようにスーツをきちっと着こなしていて、それでいて薄くではあるが化粧もしているようだったのだ。
少なくとも俺より大人びている。

「…長門、でいい。私とあなたは同い年」

…なんと、つーことは15才か。
…最近の女子高生の発育は半端じゃないんだな。
長門の体つきを見てそう思う。

いや、ヤらしい気持ちは全くないんだぞ?
だが意識はせずとも気にはなってしまうんだ。
なんたって長門の胸は平均の女性のそれより遥かに大きくて、スーツからはちきれんばかりに…って、俺は何を言ってるんだろうね?

「…気になる?」

いかん、凝視しすぎたか俺。

「いや、なにも見てない。神に誓っても良い」
「…胸部のことではない。あなたを呼んだ理由」

…凝視してたことしっかりバレてんじゃねぇか。

「まぁ気にはなるさ。いきなり見ず知らずの人間に呼び出されたんだ」

…少しくらい警戒しろ俺。

「…とりあえず、ただの悪戯ってわけじゃなさそうだな」
「…先程も言ったようにあなたは今とても危険な状態にある」

…具体的に。

「…命を狙われている」
「…へ?」

誰に?

「…私と同じ存在。あなた達が宇宙人と呼ぶ存在」

またまた、そんな童顔真顔で何をおっしゃるか。

「………」
「…本気で?」
「…信じて」

信じてっていったってなぁ…
涼宮が喜びそうな話題だ。

「理由を教えてくれ」
「…理由?」
「そうだ。俺は命を狙われる筋合いなんか無いぞ?」
「…あなたは鍵だから」
「鍵?なんだそりゃ?」
「…この時代から三年前、涼宮ハルヒが引き起こした情報フレアによって私は生み出された」

涼宮?何でまた…

「…彼女は望みを具現化する力を持っている」
「スマン。話が飛躍しすぎてついていけない。えっと…お前が宇宙人で俺が狙われてて…でハルヒがとんでもない力を持っていて…」
「…対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。それが、私」

…左様でございますか。

「…あなたはこれから先、涼宮ハルヒと共に様々な体験をすることになる」
「何の問題があるってんだ」
「…その一連の行動を快く思わない団体もいる」
「…仮にその話を信じたとして、長門が俺を助けてくれるってんのか?」
「…そう」

無理だろ…俺より100倍ひ弱そうに見える。
…こいつは本気で言ってるようだが俺には到底信じられない。

「…じゃあな。俺は帰る。お前もこんな時間に外ほっつき歩くのやめた方がいいぞ」

なんせものっそい美少女顔の上にスタイルも抜群なんだもんなぁ…だから何を考えてるんだ俺は。

…やれやれ。
そう思い踵を返して自転車の下へ戻る。

…筈だったのだが。

「あれ?俺の自転車は?」

跡形も無くなっている。

「…長門、お前の仕業か?」
「…私では無い。あなたは危険な状態にあると言ったはず」
「………」
「…あなたをここに呼んだのは私の都合、私の話を信じないのはあなたの都合」

長門はゆっくりと夜空を見上げる。

「なら…あなたの自転車を隠したのは誰の都合だと思う?」

…まさか…本当に?

「…来る」
「え?」
「…あなたとはもう少し…話をしていたかった」

長門がそう言うか早いか、突然夜空に変化が現れた。
真っ暗な中に星を散りばめてあった夜空は、なんというか…こう異空間のような…

「…走って」
「…へ?」
「…すぐにこの空間から脱出を。あなたが通って来た空間に歪みがある」

待て!そのまま俺はどうすりゃいいんだ!?

「…学校の文芸部室へ。後はパソコンに従って。少しなら私が足止めできる」

わけのわからんまま走り出す。
というか何が危ないのか俺の第六感は何も察知してくれやしない。
感じとれる変化といえば先程の夜空だけ。

いや、まぁそれも異常といえば異常なんだが。
一体長門は何と戦おうとしてるんだろうね?

ドン!!!

という衝撃と共に大地が揺れる。
何かが落ちて地面に衝突したようだ。
後ろを振り返ると物凄い量の砂埃が舞っていた。

人影が二つ確認できる。
二人ともロングヘアーのようだ、おそらく一人は長門だろう。

あぁ、やっと働いたか第六感よ。
ここは危険だ。

見ず知らずで同い年の女性に後釜を頼むのは心が痛むが、俺は必死に走って公園を抜け、学校を目指した。
















「…はぁ…はぁ…」

…体力…落ちたなぁ…俺…
運動してないから当たり前か。
真夜中の学校、ねぇ…
うん、不気味。

早くパソコンの下へっと…文芸部室ってどこだ?

―…旧校舎よ。

…いや誰の声だよ。

「誰もいない…んだよな?」

聞き覚えのある声だった気がしなくもないが…はて?
まぁいい、急ごう。
謎の声に感謝。

いきなり声が聞こえたことに驚けって?
生憎奇想天外なこと続きで頭が追いつかないんだよ。

「部室の鍵は…よし、開いてる」

パソコンは…あった。
中央の机の上に置いてある…んだが…

おかしいな?

俺はただ長門の指示に従って来たはずなのに…

なんでパソコンが壊されてるんだ?

長門は言ったはずだ…パソコンの指示に従えって。
てっきりモニターに文字かなんか出るのかと思ったんだが…
まさかパソコンが喋るのか?そんなわけないよな…

一応触ったりして確認する。
パソコン本体、ディスプレイ共にバットかなんかで叩き潰したかのような…いや…素手かこれ?
駄目だ、起動する気配がない…

どうするんだ?俺は何をすれば良いんだ?

「…そうね。自分の身の心配をしたほうが良いんじゃないかしら?」

この声…

『…旧校舎よ。』
同じ声?

振り返ると…朝倉がいた。
…へ?何で朝倉?

「…お前こんな時間に何してるんだ?」
「あなたと会うのは久しぶりね」
「は?…なに言ってるんだ?今日も学校で会っただろう?」
「うーん…ここまでは順調なんだけど…まだイレギュラーが…」

…話が通じない。

「質問していいかしら?」

あっけらかんとした口調で朝倉が語りかける。
俺の質問は全部無視ですかそうですか。

「あなたが公園で一緒にいたのは本当に長門さん?」
「あぁ、そうだが…え?」

…何で朝倉がそれを知ってるんだ?
やっぱりこいつ何か変だ。

「そっか…ならやっぱり空間座標軸を変えて…」
「さっきからお前が何を言っているのかさっぱりなんだが…何をしにきた?」
「…知りたい?」

そりゃあ知りたいさ。

「…もう一度あなたを殺しに来たの」

…いかん。
耳が腐っちまったようだ。

「…ごめんね。これは上からの命令なの。今回は私の独断じゃないわ」

長門の話に引き続いて展開が全く読めない。

「だから今回とか久しぶりとか一体何なんだ!?」
「あぁ、そっか。こっちの世界ではまだだったのか。うん、このまま殺しちゃうのも忍びないし、教えてあげる」

待て、俺を殺そうとするの確定?

「まず始めに、あなたが今日あった私と今ここにいる私は別の存在よ」

…また話を飛躍させて…

「今の時代より数年離れた時代からここに来た存在が私。あなたが涼宮さんと接触させるのを避けるために派遣されたの」
「ここへ来たって…タイムスリップじゃあるまいし」
「タイムスリップよ」

…まじかよ。

「何者なんだよ、お前」
「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。何て言えばいいのかしらね?」
「…宇宙人、か」
「そうなるわね。話が早くて助かるわ」

じゃあ…長門が言ってることは本当だったのか。
淡々とした調子で朝倉は話を続ける。

「この時代の私の任務は涼宮さんの観察。だけど全くと言っていいほど変化が無かったの。だからあなたの事を殺そうとしたの」
「サラリと恐ろしいことを言うな。というか何でそれが俺を殺すことにつながるんだ」
「…長門さんから涼宮さんの力のことは聞いたかしら?」
「…あぁ、俺が鍵だとかなんだとか」
「そうそう。それで、あなたを殺したら涼宮さんは何かアクションを起こすかなって。長門さんに阻止されたんだけどね」

長門…ってこの時代の?

「そうよ。だけどあの公園にいるあの長門さんは違うわ」

あいつも未来から来たってのか?

「さぁ?それはわからなくてもいいわ。さっき始末しちゃったし」
「…何だって?」
「長門さんはもういないわ。あなたを助ける人は存在しない。ちょっとお喋りしすぎたわね」

そう言って朝倉は刃渡りのでかいナイフを取り出す。
あぁ、殺そうとするのは本気だったのか。

「冗談に聞こえた?」
「あっけらかんとしすぎてな」

強がりながらも冷や汗をかいているのが嫌でもわかる。

「じゃ、死んで?」 ニコリと笑って朝倉がにじりよってくる。
正直、怖い。

とりあえず部室から脱出を…あれ?

「扉が無い!?」
「無駄よ。この空間は私の支配下にあるわ。誰も干渉できやしない」

無茶苦茶な!
そう思うが早いか、朝倉がナイフを振り下ろす。

「のわっ!危ねぇ!落ちつけ朝倉!!」
「本当にごめんね。こんな事したくないんだけど」
「だったら止めてくれ!」
「うん、無理なの」

待てよ?
いくらナイフ所持とはいえ相手は女子だ。
必死に抵抗すればなんとかなるか?

もう一度扉があった部分をみる。

うん、無理だな。
なんかわけわからん力使ってるし。

…というか。

「…体が…動かん」
「動きを制限させてもらったわ。あまり力は残って無いから長い間は無理だけど」

月明かりが朝倉の顔を照らす。
…笑顔かよ…

ゆっくりとナイフをかかげあげた。

「…最後に何か聞きたいこと、ある?」
「見逃してくれないか?」
「諦めが悪いわね。男の子なら潔くなりなさい」
「…流石に命は惜しいんだよ」

そんな俺の頼みを無視するかのように静かにナイフが振り下ろされる。
しっかり俺の心臓を狙っている。

ダメだ、刺される所は見たくない。
俺は静かに目を瞑った。






















…まだ?

…あれ?刺されてない?

「どうして?確かにトドメをさしたはずなのに…」

朝倉の声がする。
目…開けていいのかな?

「…あの時と何も変わっていない。一つ一つのプログラムが甘い…空間閉鎖も、情報封鎖も…だから私に侵入を許す」

長門…?

「…間に合って良かった」

白いスーツが赤く染まってる。
腹に朝倉が持ってたナイフが…刺さってる。

「おい、長門?長門!?」「…平気。下がって」

平気って…

「…さっきもきちんとプログラムをとっていれば私にトドメを刺すことが可能だった」
「残念ながら力が衰えててね。でもそれは長門さんも同じでしょう?…なんせ人の体に憑依しないと存在できないんですものね」

憑依!?
え!?じゃあその体も長門のものじゃ…?

「長門さんはもっと胸が小さいわよ。無いに等しいわ」
「…そんなことはない。情報統合思念対に申請して少しずつ増量していった。先程のあなたの発言の訂正を求める」

…いや、腹刺されたまま何を言ってるんだ。

「じゃあ同い年ってのも…」
「…それは本当。この時代より3年前に私は生み出された。そこから15年後の世界から私は来た。問題無い」

…あぁそう。

「で?どうするのかしら?私と戦うの?」
「…その必要はない」
「…あれ?」

突然朝倉が座り込んだ。

「か、体に力が…」
「…情報結合解除までは出来なかったが、あなたの行動に大幅な制限をかけた。少なくとも自由には動けない」
「…お前そんなこと出来るのかよ」
「…先程彼女と接触した際に情報因子を仕込んでおいた。時間はかかるが確実」
「…前回と似たようなやり方で負けたわけかぁ」

残念そうに朝倉は呟く。
気がつけば部室も元に戻っていた。

「…実は少しだけ安心したんだけどね。あなたが涼宮さんと接触し始めてから、涼宮さんも楽しそうにしてたことだし」

…あぁそう…

で、何だ?俺はこれからの生活で涼宮と絡まなきゃいけないわけか?

「…そう」

…さらば平凡な日々よ。

「ちゃんと涼宮さんのこと気にかけてあげてね?ほら、少し変化してあげてるところでいいから」

…了解。

「…というかこんなこと俺にペラペラ話していいのか?」
「大丈夫よ。そこは彼女の役割だから」

…彼女って誰だよ。

…って長門?
「あぁ、長門さんも力を使い切っちゃったみたいね」
「おわっ、無理にナイフを抜くな!」

カラン、と言う音とともにナイフが床に落ちる。

「…疲れた」

そう言って横になる。
腹部からはまだ血がでている。
「ちょっ!おい長門!お前本当に大丈夫か!?」
「…平気よ。私達はこれくらいじゃ何ともないわ。ただ長門さんは力を使いすぎただけ。肉体が無い状態から時間を超えて、人の体に憑依したのよ?」

…ゴメン、どのくらいの規模の無茶か理解できない。

「んー…普通の人間が銃で撃たれそうになった時に、刀で銃弾を斬り伏せるくらい?」

理解した。

「…普通の刀では銃弾の勢いに耐えきれず折れてしまう」
「そういう問題じゃなくてだな…何でそこまでして俺の所に来たんだよ。守ってくれたのは嬉しいが…」
「…約束したはず。今後いかなる存在があなたを襲おうとすることがあっても」
「………」
「…私がさせない、と」

…そうか。

「…あなた達と過ごした時間はとても楽しかった。あなたと涼宮ハルヒがこの部室を訪れた時は少なからずとも嬉しかった」

長門は今にも消えてしまいそうな声で喋り続ける。

「…観測しかする事の無かった私の日常に、少しでも彩りを加えてくれたあなたに、ありがとうと言わせて頂戴」

…そう言うと幼顔の彼女は静かに目を閉じた。

「…長門?」

動く気配が無い。
気がつけば朝倉も同じようにぐったりしている。

「………」
「長門!しっかりしろ長門!」
「…ん…」

良かった、意識はあるようだ。

「…あれ…?」
「…ん?」
「…キョンくん?…何で?」

…あれ?

「…長門?」
「…へ?長門さんがどうかしたんですか?」

…長門…じゃない?
…もしかして…長門が憑依する前の?

「あ、お腹の傷!」
「…お腹?」

ほら、といってスーツを指差す。
って

「あれ?…傷が塞がってる?」
「ひっ!?何なんですかこの血は!?」

…あぁ、すっかりパニクってらっしゃる。
傷は…長門が修復したのか?

「何で?私は確かに任務のために時間移動したはずなのに…」
「えっと…」

…俺は一体どうすりゃいいんだろうね?

「…あ、最優先コード…そっか…」

少し間を置いて彼女がこちらを向く。
長門の凜とした眼差しとは違い、なんとなくまだ幼さの残る瞳。

「…えっと…ごめんなさい!!」

バチン!!!

という音とともに、俺の意識は遥か彼方へと飛んでいった。

…何で?
















翌日、俺は涼宮の髪型について話しかけることになる。

理由?知らん。

何故だか知らんが誰かのためにそうしなければいけない気がしたんだ。

…一体昨日の夜俺の身に何があったんだろうか。
非通知の電話がかかってきたところから朝までの記憶が全く無いんだ。

…まぁいいか。
どうせ疲れて眠ってしまったに決まってる。

…ただ…俺の右頬が異様に痛むのはなんでだろうね?

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最終更新:2008年11月19日 12:28