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魔の坂道を根性で登りきり、やっと教室に到着した。
あの朝のハイキングコースはいい加減やめて欲しい。
俺は鞄を自分の机に下ろすと、ちらりと後ろの席を見た。
ハルヒはまだ来ていないようだ。



しばらく待っていたが、ハルヒは一向に姿を見せない。
どうしたんだろうか?まさか欠席か?
「よーし、じゃあホームルーム始めるぞー。」
岡部が教室のドアを開けて入ってきた。
ハルヒは結局今日は欠席か、とか思っていると、
なんと、ハルヒが岡部の後ろから付き添うように教室に入ってきたではないか。
なんだ、ハルヒ。また何かやらかしたのか?
ハルヒは若干俯き気味だ。
ごほん、と岡部がわざとらしい咳払いをする。
「えー、今日は皆に聞いてもらいたいことがある。」
岡部はハルヒに顔を向け、小声で「自分で言うか?」と聞いた。
ハルヒはフルフルと首を横に振る。
岡部はハルヒを少し見つめたあと、また前に顔を向けて、
少し間をあけてから言った。




「実は涼宮が転校することになった。」




・・・・・・・・・は?
教室から驚愕の声が上がる。
俺は声が出ず、口をぽかんと開いたままにしていた。
「お父さんの仕事の関係らしくてな。海外に行く事になったらしい。」
・・・・・・・・・。




嘘だろ?




俺は席に戻ったハルヒに質問攻めをした。
どうやら岡部が言ってる事は全て本当のことらしい。
海外に行く日は・・・・・・。




今週の土曜日。




なんてこった。もう1週間も無い。
冗談だろ?




最近のハルヒがおかしかった理由を一気に理解した。



鬱だったのは、俺達と別れるのが嫌だったから。
いつも以上に活発だったのは、俺達との最後の時を楽しむため。
突然のオゴリは、最後のハルヒなりの気遣い。



・・・・・・。
嘘だろう、嘘であって欲しい。という想いが俺の頭の中をめぐる。
今、ここで岡部がプレートを掲げながら「ドッキリでした」と言ってきても、許せてやれる。
嘘と言ってくれ、ハルヒ。



「私だって信じたくないわよ。でも本当のことなの。仕方ないわ・・・。」






毎日のように部室に行き、
毎日のように長門は本を読んでいて、
毎日のように朝比奈さんが茶を入れてくれて、
毎日のように古泉とボードゲームをし、
毎日のようにハルヒが突然持ってきた馬鹿な計画につきあわされ、




毎日のようにSOS団の皆で笑って過ごす。




こんな毎日がずっと続くと思っていた。




わかっていた。
高校卒業と共に、そんな楽しい日々が無くなるのも。
でも、卒業する日が来るまでは、せめて卒業までは、
ずっとそんな日々が続くと確信していた。
しかし、その運命の時は、俺が予想していたよりもはるかに早く訪れたようだ。





ハルヒがいなくなる。





俺の中で何かがガラガラと崩れていく気がした。
団長がいてこそのSOS団だろ?




お前がいなくて
   どうするんだよ。





俺はとぼとぼとした足取りで部室に向かった。
ハルヒを除いた三人は既に揃っていた。
「みんな・・・えらいことになった。」
「・・・・・・聞きました。涼宮さんのことでしょう?」
古泉はいつものようなニヤケ顔ではない。
もっとも、古泉がこの状況でまだニヤケ顔だったら
俺は古泉をぶっ飛ばしていたかもしれない。
朝比奈さんは、メイド服も着ずに、パイプ椅子に座って涙目だ。
長門はいつもの無表情だが、手元にはいつもの本がなく、床の一点をただじっと見つめていた。
「・・・・・・・・・。」
沈黙が流れる。その時だった。
「ヤッホー!!皆元気ー!?」
驚いたね、流石に。見ると、ハルヒの表情は、いつものような笑い顔だ。
「よくお前、笑っていられるな。」
俺がそう言うと、ハルヒは部室の雰囲気に気付いたらしく、
笑い顔を真顔に戻して、教室の時のような表情をつくる。
「皆、もう知ってるんだ・・・。」
ハルヒはすたすたと歩いていき、いつもの席に着いた。
それから30分ほど、俺達は何も話さずにそうしていた。
これほどまでに重い空気が流れたのは、この部室初めてのことであろう。
「ねぇ。」
突然ハルヒが口を開いた。
「このまま、こういう雰囲気で過ごしてもしょうがないじゃない?
もうあと僅かしかない時間なんだから、もう少し楽しみましょうよ。」
・・・・・・わかっている、わかっているが・・・そううまくは切り替えられんな。
「そう言ってても始まらないでしょ!!」
ハルヒは大声を出すと、いきなり机を叩いて立ち上がった。
そして、机に顔を伏せていた朝比奈さんのところまでいくと、朝比奈さんも立ち上がらせる。
「さぁ、みくるちゃん!着替えるわよ!!」
そう言うと、朝比奈さんの制服を脱がせ始めた。やばいっ!!
俺と古泉は急いで部屋から出て、ドアを閉めた。
中からは朝比奈さんの悲鳴とハルヒの変態チックな声が聞こえてくる。




しばらくして、
「ど・・・どうぞ。」
という朝比奈さんの声がしたので開けてみると、
メイド姿の朝比奈さんの横に、バニー姿のハルヒがいた。
「バニーよっ!」
何故お前も着替える。
「なんででもいいでしょー?キョンもコスプレしない?楽しいわよ。」
遠慮しておく。
「遠慮しないの!小泉君!クリスマスのときのキョンのトナカイ衣装出して!」
マジで?あれ?あのトナカイには俺の忘れたいトラウマがあるのだが。
そもそも、今日はクリスマスじゃない。
「はい、ただいま。」
古泉は、俺のトナカイ衣装がかけてあるハンガーを手にとる。
っていうか、古泉も何ハルヒの言う事素直に聞いているんだ。
「さぁ、キョン。さっさと着替えるのよ。」
断る。断じて着ない。
「つべこべ言わずに着替えなさい!!」
そう言うと、ハルヒは俺に飛び掛ってきた。やめろ!!この痴女め!!
「やめろって!わかった!自分で着替える!!自分で着替えるから!!」
俺がそう叫ぶと、やっとハルヒは俺のシャツのボタンにかけていた手を止めた。
朝比奈さんは、両手を顔に当てながら耳を真っ赤にして蹲っている。
「最初からそう言えばいいのよ。じゃ、さっさと着替えなさい。」
その前にだな、ハルヒ。
「何よ?」
俺はドアの方を指さす。するとハルヒは納得したように、
「ああ、そうね。じゃあみくるちゃん、有希、いくわよ。」
ハルヒは蹲ってる朝比奈さんと、パイプ椅子にじっと座っていた長門を連れて、
部屋の外に出て行った。やれやれ。




抵抗がある。それはそうだろう、いきなりこんなトナカイ衣装を着ろ、と言われて
素直に着る奴がいるだろうか。いるとしたら、そいつは変態が含まれている。
「さて、涼宮さんたちを長く待たせるわけにもいかないですから、
早く着替えてしまいましょう。」
うるさいな、古泉。人の気も知らないで。と、振り返ると、
そこにいたのは古泉ではなく、やけにでかいカエルだった。
・・・・・・誰?
「僕ですよ。面白そうなので、僕も着替えてみました。」
古泉の声を発する化けガエル。よくみると、それは俺達がバイトで得たカエルの衣装だった。
お前も着替える必要ないだろ。お前は変態か?
「キョン、まだー?」
ハルヒがドンドンとドアを叩く。
・・・何の罰ゲームだ、これは。




俺の姿を見るなり、ハルヒは大爆笑した。
まぁ、こういうリアクション取るとはわかってたがね。
朝比奈さんは、手で口をおさえながら俺の姿を凝視している。
長門はというと、眉ひとつ動かさずに無表情のままだ。



気付くと、化けガエルの視線がこちらに向いていた。
なんだカエル。やるのか?トナカイなめるなよ、この両生類が。
「いやー、やはりあなたのコスプレが一番様になってますね。」
どういう意味だ。とりあえず言っておこう、全然嬉しくない。



ここで俺はあることに気付いた。
「そういや長門だけコスプレしてないな。」
一同が一斉に長門を見る。
「・・・・・・・・・。」
長門の眉が1ミクロン動く。
しばらくそのまま固まったあと、長門はすたすたとハンガーの前に歩いていき、
ひとつのハンガーを手に取って言った。
「これ。」



ナース服だ。




古泉と外で待つこと、数分。
「うわっ、有希、あんたなかなか似合うわね。
キョン、古泉くん、いいわよー!」
ドアを開けると、そこにナース服の長門がいた。
「・・・・・・・・・。」
無愛想なナースさんは、無言のまま突っ立っている。
・・・俺は今、ひょっとしてすごいものを見ているのではないだろうか。
長門がコスプレするなど、まず普通なら考えられない。
これをデジカメで撮って学校にいる長門ファンに売れば、
かなりの高額で売れること間違いなしだ。
「・・・・・・。」
長門は無言で棚から本をとると、ナース姿のまま、所定の場所について読書を始めた。
無表情、無言で読書をするナース。なんなんだろうね、これは。
「じゃあ、これで全員コスプレ完了ね!」
全員でコスプレしてどうするというのだ。
「楽しいからいいじゃない。」
俺は早く脱ぎたいのだが。
「そんなノリの悪い事言わないの。」
ノリってお前・・・。
「まぁまぁ、たまにはいいじゃないですか。」
うるさい、化けガエル。田んぼでゲコゲコ鳴いてろ。
「キョンくん、似合ってますよ。」
そんな、朝比奈さんまで!
俺のハートは1000ダメージを受けた。




しかし、すっかり元のSOS団の雰囲気に戻ったな。
これも団長、ハルヒがいてこその――・・・





・・・・・・ああ、そうだった。ハルヒは、もう来週の日曜日にいなくなるんだ。
この楽しい日々も、ハルヒがいてこそ、成立しているんだ。
ハルヒがいなくなったらSOS団は―――・・・





帰り道、前ではしゃいでいるハルヒに聞こえないように俺は古泉に話しかけた。
「なぁ、古泉。」
「何でしょうか。」
「ハルヒの転校が無しになるってことはないのか?」
「・・・・・・正直申し上げますと、難しいとだと思います。
涼宮さんが激しく願えば可能かとも考えられますが、
今の彼女の精神では、『仕方が無い』とされています。
加えて、今の彼女は段々力が薄れてきている状態にあります。
その条件で彼女が転校しないことになるのは・・・・・・。」
「・・・・・・そうか。」
俺は帰り道、はしゃぎまわるハルヒの顔をじっと見つめていた。






それからは、俺はホームルームが終わると即効で部室に行くようにした。
限りある時間を大切にするためである。



こうなることがわかっていれば、もっと前々から時間を大切にしていたのだが。
人との別れは、突然訪れるものだ。






金曜日。今日が、ハルヒがSOS団での最後の活動。
「ヤッホー、って、何それ。」
ドアを蹴り破って入ってきたハルヒは、
部室の中央に置かれたものを見て口をぽかんと開けた。
見てのとおり、鍋だ。
「何で鍋?」
「お別れ会ですよ。」
古泉は、ニコニコしながら言った。
「お別れ会?ってことは、一種のパーティーね!」
ハルヒは目を輝かせる。
パーティーではないとは思うけどな。
「じゃあ始めましょう!!」




その日、最後の活動は、今までのSOS団の活動の話で盛り上がった。
ハルヒがSOS団を結成したときの話、野球の話、七夕の話、
映画を作ったときの話、俺が入院した時の話、ハルヒの文化祭でのライブの話・・・。
まだまだ話足りなかったが、時は残酷なもので、
それを全て話しきるまでの時間は与えてくれなかった。
ふと気付くと、外ではぽつぽつと静かに雨が降り出していた。









今、俺は空港にいる。朝比奈さんも、古泉も、長門も一緒だ。
もちろんハルヒも。
そして別れの時まで、あと30分。
「いよいよね・・・。」
ハルヒは右手にはキャリーバッグがある。
見ると、朝比奈さんは、もう涙目になっていた。
「ちょ、ちょっとみくるちゃん。いくらなんでもフライングしすぎよ。」
「だ・・・だって・・・。」
しょうがないないわね、みくるちゃんは、とハルヒは朝比奈さんの頭をぐしぐしと掻いた。



ハルヒの両親をみたのも、そういえば今日が初めてだ。
父親は、なんだか優しそうな人で、
母親は、リボンを頭につけた、元気のある人だった。
どちらかというとハルヒは母親似だろう。
「今まであの子の事、ありがとうございました。
大変でしたでしょう?」
ハルヒのお母様が俺に向かって言った。
「いえいえ、そんなこと。」
実際は大変だったけどな。
「さて。ちょっとあんたらここ一列に並びなさい。」
何だ?
「いいから、早く。」
ハルヒに言われるまま、俺等団員は横一列に並んだ。



ハルヒはまず、古泉の両手を掴んで、
「古泉くん。あなたは副団長としてよく働いてくれたわ。
あなた無くして、このSOS団の活動はできなかったと言っても過言ではないわ。
今までありがとう。」
「ありがとうございます。」
古泉はニッコリと笑う。
どうやらハルヒのやってるこれはお別れの挨拶らしい。



次にハルヒは、長門の両手を掴んで、
「有希。あなたはSOS団唯一の無口キャラ、兼万能少女として頑張ってくれたわ。
今までありがとうね。」
「そう。」
長門はおもむろに一冊のハードカバーの本を取り出し、
「読んで。」
それをハルヒに渡した。
「これ、私に?」
ハルヒは戸惑ったような表情でそれを受け取った。
「そう。」
「・・・ありがとう、有希。大事にするわ。」



ハルヒはそれをバッグに入れると、今度は朝比奈さんの手をとった。
朝比奈さんの顔は涙で濡れている。
「みくるちゃん、あなたは部の萌系マスコットキャラとしてよく頑張ったわ。
それと、あなたの入れてくれたお茶は、他の誰が入れるお茶より美味しかったわよ。
もう、あれが飲めないとなると、ちょっと寂しいけど・・・、ありがとうね。」
ハルヒがそういい終わる頃には、朝比奈さんの顔は涙でぐしょぐしょになっていた。
「もう、ちょっとみくるちゃん?・・・しょうがないわね。」
朝比奈さんにつられたのか、ハルヒの目にも少し涙が浮かんできた。



最後にハルヒは俺の前に立って、
「キョン。あんたは・・・まぁ特に働いて無いけど、」
おいおい、ちょっと待て。
「あんたがいてくれて良かったわ。
あんたがいてSOS団だもん。
…今までありがとうね。」
……ああ。
「それとキョン。」
ハルヒはごそごそとポケットを探り始めた。 なんだ?
ハルヒはそれを掴むと、俺の胸に押し付けた。
赤い布?手に取ってみると・・・




腕章だ。ハルヒがいつもつけていた、"団長"の腕章。




「あんたを、SOS団の団長に任命するわ!喜びなさい!」




…俺が? ………俺が団長?




横を見ると、他の団員も俺を見ていた。
俺がこいつらを引っ張っていくのか・・・?




俺はハルヒがいなくなると同時に、SOS団も無くなると思っていた。
しかし・・・。
SOS団は、まだ続いていくのか。
そうだ、こいつ等はまだここにいる。
今度は、俺がこいつ等を引っ張っていくのか。
ハルヒじゃなくて、今度は俺が。





俺は、腕章をぎゅっと握った。





「あんたたち!」
ハルヒは涙を流しながら笑っていた。
「次回のSOS団不思議探索パトロールをする日を発表します!」
ハルヒは斜め上を人さし指で指す。
「私は五年後に、日本に帰ってくるわ!
五年後の今日と同じ日、いつものあの場所だからね。」
ハルヒの笑っていた顔が、徐々に歪んでいく。
「駅前・・・集合よ。キョンあんた・・・ぐす・・・いつも遅れるんだから・・・ぐす。
早く・・・ぐす・・・。来なさいよね・・・ぐしゅ・・・。
遅れたら・・・ぐす・・・罰金なんだから。」
気付いたら、頬が熱くなっていた。
何事か、と頬を手で触ってみると、熱い液体がついていた。
その液体は俺の眼からつたっているようだった。



ハルヒの父親が、優しい顔でハルヒの肩を叩く。
「じゃあ・・・・・・。」
ハルヒはそう言って踵を返した。




――コノママイカセテイイノカ?――




・・・次の瞬間に俺がとった行動は、今思えばとんでもないことだったと思う。
朝比奈さんも、古泉も、長門も、ハルヒの両親も見ていただろう。他の乗客もな。
とんでもない行動だった。しかし、後悔はしていない。





俺は、ハルヒの肩を掴むと、身体を引き寄せ、唇を重ねた。





そのまましばらくして、唇を離し目を開けると、ハルヒは驚いたように目を見開いていた。
いや、ハルヒだけじゃないな。朝比奈さんも、古泉も、長門も、ハルヒの両親もだ。
ハルヒは、そのまま顔を赤くして、口を開いたままになったが、
しばらくすると、顔に笑みを浮かべ
「ぷっ」
と吹き出した。
「何だ。」
「何でもないわよ。ふふ。」
ハルヒは小さく手を振りながら、
「じゃあねっ!」
と言い、飛行機の中に消えた。







いつものような笑顔で。







その後、俺はハルヒを乗せた飛行機が、青い空に消えるまで見送っていた。
「団長・・・か。」
ぽつりと呟いてみる。
「長門。」
俺はハルヒが去っていった青い空を、そのまま見上げながら言った。
「お前は北高に残るのか?ハルヒの元にいくのか?」
「情報統合思念体の判断で、
私が都合よく再び涼宮ハルヒの元に現れるのは、不自然で、不適切な刺激を彼女に与えるとされたから、
涼宮ハルヒの観測は海外にいるインターフェースが行うことになった。
だが、私を消去すると、五年後の涼宮ハルヒに不適切な刺激を与えることになると考えられたため、
私は消去されずに北高に残ることになった。」
「そうか・・・。・・・古泉は?」
「僕は元々ここいらの区間の閉鎖空間の処理の担当です。
異動になる、というのはよっぽどの事がないかぎりありません。」
「そうか・・・。・・・朝比奈さんはどうですか?」
「えっと・・・ぐす・・・今問い合わせてみたんですけど・・・ぐす・・・。
詳しくは禁則事項で言えないんですが・・・ぐす・・・
私はしばらくこの時間に残らないといけないらしいです・・・ぐす・・・。」
「そうですか・・・。」
俺は青く広がる空を眺めて、もう一度呟いた。
「団長・・・か。」










腕に腕章を着けた俺は、今、全力で自転車をこいでいる。
まったく、こんな日に寝坊してしまうとは・・・。



待ち合わせ場所に到着すると、懐かしい面々がそろっていた。
「遅いですよ。」
「・・・・・・。」
「キョンくん!お久しぶりです!」
相変わらずニヤケ面の古泉、無口無表情の長門、若干背が高くなったであろう朝比奈さん。
そして、奥で笑みを浮かべながら腕組みをしている黄色リボンの女は、間違いなくあいつだ。




「キョン!遅いわ!罰金よ!!」





fin
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