こんにちは。古泉一樹です。

高校生活二年目の夏休みも目前に近づいた週末の放課後のことです。

我がSOS団の部室には涼宮さんと朝比奈さんと長門さんがいらっしゃいます。

彼はといえば

「あれ?今日はキョンくんお休みですかぁ?」
「あのバカなら期末テストの点数が悪くて担任から呼び出し食らってるわ」

…だそうでして。
涼宮さんの機嫌が良くないので閉鎖空間が発生しなければよいのですが…

「まったくもう…SOS団の団員なら勉強くらいしっかりしなさいよね…あーあ、退屈ねぇ…」
「涼宮さん、お茶どうぞ。そういえばもうすぐ夏休みですけど何か予定は無いんですか?」
「夏休み…かぁ…なんでだか知らないけどやり尽くした感があるのよねぇ…去年同じこと何回もやったような…」

…感が鋭いというか何というか…

何の話かわからないという方は『涼宮ハルヒの暴走』の7P目から始まる『エンドレスエイト』と言う物語を読むといいですよ。

「何か新しいことを探してみるのも、良い暇つぶしになるかと思いますよ」
「それもそうね…そうだ!SOS団で色んなお祭りに参加するのってどうかしら!?県外でも構わないわ!古泉くん!何かいい所ないかしら!?」
「そうですね…東北三大祭りとかどうですか?」
「東北三大…?ってなんですか?」

「知ってるわ!確か仙台七夕まつりと青森ねぶた祭と…えっと…」
「…秋田県の竿灯祭」
「それよ有希!」
「それぞれ違う県のお祭りなんですかぁ」
「えぇ。ちなみに山形県の花笠祭を加えて東北四大祭りということもあるそうですよ」
「流石は副団長の古泉くんね!どっかの雑用係にもこれくらいの知識を持ってほしいものね」

…言えない。
…昨日必死にWikipediaで予習していたなんて…

「じゃあ今夏のSOS団の活動その1は東北三大祭りにしましょう!」
「あ、あのぉ…」
「どうしたのみくるちゃん?」
「七夕まつりは何となく想像つくんですが…ねぶた祭と竿灯祭は何をするんですか?」
「ねぶた祭ってかけ声かけてればいいんじゃないかしら?ラッセーラーラッセラーって」
「へ?じゃあねぶたって…」
「よくわかんないけど祭の種類じゃないのかしら?除災行事みたいな説もあるらしいけど…古泉くんわかる?」
「残念ながら作者は調べる気が無いそうです」
「あの馬鹿作者が…まぁいいわ。竿灯祭は…名前からして竿の先に灯を付けて歩き回るんじゃない?何が目的かはわからないけど」
「よくわからないお祭りなんですねぇ」

そう言うと朝比奈さんはもうひとつお茶を淹れて僕に渡してくれた。

「はい、どうぞ」
「ありがとうございます」
「………」
「あ、長門さんにも淹れますね。少し待っててください」
「それにしても七夕まつりって面白そうね…あ、動員数も書いてあるわ、72万人って凄いわね!」
「えー、ねぶた祭の方が面白いですよ!らっせーらーですよ!?」

朝比奈さん。
行ったこと無いのにその自信はどこからくるのですか。

「わかってないわねみくるちゃんは…絶対七夕まつりの方が面白いに決まってるわ!きっとみんなで願い事吊しまくって大騒ぎするのよ!」

いや、涼宮さんのそれも推測でしかないです。

と、そこで。

…パタン

長門さんが本を閉じ、ゆっくりと口を開いた。

「…あなたたちは何もわかっていない。東北三大祭りの中でもっともすばらしいのは竿灯祭」

…いや、長門さん?

「…私たちが毎年おいしいお米を食べられるのは秋田県の人々があの祭りで豊作を祈ってくれているから。あの祭りがなければ私たちは毎年お米不足に悩まされ、暮らし辛い生活を送っていたはず」

火に油注ぐのはやめてもらえますか?
…しかも話が飛躍しすぎです。

「絶対七夕祭りよ!」
「らっせーらーです!」
「…竿灯祭」

あぁ、無理です。
この三人…というか涼宮さんと長門さんだけでも止めるの辛いのに…
…正直傍観してることしかできません…

「古泉くんはどれが面白いと思うの!?」

お願いですからこっちに話を振らないでください!!

「そ、そうですね…僕は3つの祭りそれぞれが十分に面白いと思いますが…」
「駄目よそんなのじゃ!白黒はっきりさせないと!…何か良い方法ないかしら…」

とそこへ

「うーっす。遅れてごめんな」
「キョン!丁度良いところに来たわね!あんた祭の中でどれが一番好き!?」
「え?なんだその質問?…って朝比奈さんと長門まで…」
「いいから答えてくださいですぅ」
「…早く」

…というかあなたの答えひとつでこの修羅場が解決できるかもしれないので慎重に頼みますよ…

「俺は…そうだなぁ…あれ?何だっけ…名前が思い出せん…」
「キョン!早く!」
「ちょっと待てって、確か妹が今年も小学校でやったらしいんだ…」

(もしかして七夕かしら!?)

「…確か美味しい物が食べられるとか言ってたな…」

(…美味しい物…お米!!)

「賑やかで楽しいとかも言ってたかな?」

(らっせーらーですか!?)

「あ、思い出した!」
「「「…ゴクリ」」」















「ハロウィンだ!うん、俺は祭りだったらあれが好きだな…ってどうしたんだみんな?」
「…キョンくん?」
「…あなたは少しくらい」
「空気を読みなさあぁぁぁい!!」

…さて、閉鎖空間に行ってきますか。













「ってなわけで、只今SS企画スレでは10/31のハロウィンに向けて着々と準備が進められてるっさ!
リレーについての話し合いも行われているので、少しだけ書いてみたいって人も覗いてみるといいにょろ!
書くのが初めての人も意見がある人もどんどん下のURLをクリックするのだよ!」

http://yy42.60.kg/test/read.cgi/haruhizatudan/1156605747/l50

「キョオォォン!待ちなさあぁああい!」
「あれ?ハルにゃんどうしたにょろ?みくるに有希っこまで」
「鶴屋さん!いい所に!キョンを縛り上げるから捕まえるの手伝ってくれない!?」
「ん?なんだか面白そうだねぇ!じゃあみんな!私はもう行くっさ!企画で会えたらいいにょろ!」

おわり

みなさん企画お疲れさまでした。下のリンクから第四回企画ページへ。

WikiSS企画第4弾公開ページ

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最終更新:2008年11月25日 11:55