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「あちー、蝉がうるさいから暑さも倍増だ。」
「ねぇ、キョン、あたし思うんだけどバルタン星人って蝉に似てない?」
「……へ?」
「ほら、顔とか。手は違うけど。」
「涼宮さん、バルタン星人は蝉とザリガニがモデルです。」
「マジ?」
「マジです。」
「有希、知ってた?」
「バルタン星人って何?」
「そっか。みくるちゃんも分かるわけないわね。」
「?」
「まあいいわ。女の子なら知らなくても普通だし。
 で、キョン、バルタン星人だのゼットンだのいるじゃない? 誰が名付けるの?」
「古泉、お前の専門分野だ。」
「ええ!? 専門ではないのですが、そうですね、そこの地球防衛軍司令官が命名するようです。
 その怪獣の容姿や行動の特徴なんかから決める事も多いですね。たとえばガマクジラという……」
「思いっきり語ってんじゃねぇか。」
「バルタン星人ってなんですかぁ?」

 

 

「聞いて。涼宮ハルヒの神人がウルトラマンの姿になった。」
「銀色の?」
「銀色の。」
「…………で、敵はいるのか?」
「今現在、閉鎖空間にいるのは古泉一樹たち能力者の他は涼宮ハルヒが生み出した神人のみ。」
「……まさか古泉たちが怪獣扱い!?」
「今、能力者たちは怪獣の姿にしか変身できない。彼らの能力は今まで通り。
 しかし涼宮ハルヒは怪獣を倒すヒーローに憧れている。能力者もそれを理解している。」
「言っていることがよくわからん。いや、わかるが受け入れたくない。」
「今、閉鎖空間内ではウルトラマンごっこが行われている。」
「いや、わかってるんだが……長門、もしかして古泉たちはわざと負けなきゃいけないのか?」
「そう。」
「っておい! 閉鎖空間が広がる一方じゃねえか! やばいんじゃないのか!?」
「大丈夫。ウルトラマンハルヒの活動限界は3分。幸い彼女はセブンの特徴をよく知らない。」
「お前、バルタン星人も知らなかったよな? 調べたのか?」
「情報検索も得意。何でも聞いて。ウィキペディアで調べる。」
「そ、そうか。毎度毎度大変だな。」
「今回大変なのは能力者。」 



「なぁ、ハルヒ、この日焼け止めの『UV』ってなんだ?」
「はぁ? あんたそんなことも知らないで高校生やってんの? みくるちゃん教えてあげて。」
「えぇ? あのー、えーっと、」
「みくるちゃん、それでも受験生なの!?」
「おいハルヒ、ひょっとしてお前も知らないんじゃないだろうな?」
「有希ー、教えたげて。」
「UVとはウルトラヴァイオレットの頭文字をとったもの。」
「そう! 超紫! 日焼けしすぎで肌が紫色になるのを防ぐのよ! ……ごめん有希、結局何?」
「紫外線。」


「ウルトラマンハルヒの必殺技にウルトラヴァイオレット光線が加わった。」
「紫外線攻撃か?」
「そう、紫外線攻撃。」
「それって効果あるのか?」
「殺菌効果の他、日焼け効果がある。」
「お役立ち攻撃だな。」

「ちょっと古泉くん! 小麦色じゃない! どこの海に行って来たの?」 




「どうした古泉? 海でも行ったのか? いい感じの焼け具合だ。」
「ちょっと閉鎖空間の方に。」
「よくわからんが閉鎖空間内で日光浴か。あそこに太陽なんてあったか?」
「いえ、どちらかと言うと日焼けサロンの方が近いです。」
「あれ? 古泉くんからいいにおいがしますね。香水ですか?」
「案外この状況を楽しんでないか?」
「機関では半分やけくそになってます。」
「やっほー!! あっちぃわね! んんっ、誰、香水付けてんの?」
「僕ですよ。『ウルトラマリン』っていうそこそこ有名なやつを。」
「やっぱ似合うわねぇ。キョンも見習いなさいよ。」
「俺が? 遠慮しとく。古泉の引き立て役にしかならん。」
「おこぼれあるかもしれないわよ? ……なんで真剣に考えてんのよ! このエロキョン!!」


「古泉一樹は思慮が浅い。いま、涼宮ハルヒとの会話は注意する必要があることに気付いていない。」
「そうは言うがな、長門、何が引き金になるか正直見当もつかんぞ。」
「確かに。」
「『ウルトラマリン水流』だぁ? 香水は1滴で十分だっつうの。」
「ウルトラマンハルヒも機関怪獣も気分を悪くしてうずくまって時間切れになった。」
「ハルヒは自業自得として機関はいい迷惑だな。」


「機関のメンバーが数人倒れました。長期離脱になりそうです。」
「話は長門に聞いた。すごくにおいがきついぞ。」
「香水風呂に入ったようなものです。何度洗ってもにおいが落ちません。」
「ちぃーっす。うぷっ、こ、古泉くん、悪いけど近寄らない、う、トイレ行ってくる……。」
「……あれ? もしかして僕泣いてませんか?」


「プールの塩素消毒槽ってすごいですね。香水のにおいが落ちました。」
「稲中のネタにあったな、そんなの。」 



「フェルメールの絵っていいわね。緻密だし、引き込まれるわ。写真みたい。」
「ハルにゃん、フェルメールの特徴知ってるかい?」
「光と影のコントラストとか?」
「それも有名だねっ! でもあたしは『フェルメールブルー』を推薦したい!」
「『フェルメールブルー』?」
「ハルにゃんもストーンショップにいったことあるにょろ? そこでラピスラズリって見たことあるかい?
 フェルメールの絵には『ウルトラマリンブルー』っていうラピスラズリの粉末をふんだんに使ってるのさ!」
「ええ!? 結構高いんじゃないの?」
「高いどころじゃないっさ! 当時は金より高かったんだよ! 晩年は莫大な借金を抱えてたらしいよ。
 いまだったら鶴屋家が全面的にバックアップするんだけどね! 残念! フェルメールも鶴にゃんも運がない!」


「ウルトラマンハルヒが青くなった。」
「色なのか? 血の気が引いたのか?」
「色。色合い的にラピスラズリと思われる。ラピスラズリを使った顔料の名前は『ウルトラマリンブルー』。」
「『超海の青色』か。あいつ、いつから『ウルトラ』好きになったんだ?」
「違う。」
「へ?」
「『超海の青色』ではない。『海を越えてやって来た青色』。ヨーロッパから見て海を越えて輸入された青色と言う意味。」
「さすがだな長門。」
「情報検索も得意。何でも聞いて。ウィキペディアで調べる。」


「今回は負けるのに必死でした。」
「?」
「青い石の腕でパンチするんですが、外れて建物に当たると腕が崩れるんですよ。
 おかげで外さないように、かつ、こっちが怪我しないように当たるために苦労しました。
 ウルトラヴァイオレット光線ですぐ片がつくのにカラータイマー点滅まで使わないんですよ。」
「……がんばれ。」
「……がんばってます。」 


 


「ねぇ、キョン。『ウルトラ』と『スーパー』、どっちが上?」
「俺に聞くか? 『ウルトラ』が上のような気がするが。おーい、長門ー。」
「…例外はあるが一般的に『ウルトラ』が上。『スーパー』の日本語訳は『超』、ウルトラは『超々』。」
「『超々』なんて聞いた事ないわよ。どこかのアホの女子高生のバカ会話みたいね。」
「例として、通常のジュラルミンより強度の強い『超ジュラルミン』や『超々ジュラルミン』が存在する。
 機動隊の盾や金属バットは『超々ジュラルミン』でできている。」
「へぇ~、さすがは物知り有希! キョンも見習いなさい。」
「なんか俺、見習うこと多いよな。」


「すまない、古泉一樹。今回はわたしの失言。」
「ええ、今回ばかりはちょっと来るものがあります。」
「どうした古泉? 何かあったのか?」
「長門さんのおかげでウルトラマンハルヒがタワーシールドと金属バットで武装していたんですよ!
 おかげで滅多打ちですよ! 見てくださいこの青あざ!」
「……真っ黒に日焼けしていて目立たないな……。」
「……それは残念です。ともかく! 金属バットだけでなく盾でもボコボコにされました。
 涼宮さんの辞書には『矛盾』という言葉は存在しません!
 ウルトラヴァイオレット光線まで持ちませんでしたよ。」 




「そうですね、戦艦大和を長門といった他の超ド級戦艦と区別するために『超々ド級戦艦』と表す場合がありますね。
 英語で長門は『スーパードレッドノートクラス』、大和は『ウルトラドレッドノートクラス』となります。」
「え、『ド級』って英語が元なの?」
「ええ、イギリスの戦艦『ドレッドノート』が元です。それまでの戦艦から革命的な進歩を遂げた戦艦でした。
 弓の『弩』は当て字です。そのド級を超えたのが長門など『超ド級』、さらに『超々ド級』の大和になります。」
「へぇ~。」
「確かに長門は強力な武装で畏怖の対象でしたが、それを子供扱いする大和の存在は圧倒的で……」
「…………………」


「古泉一樹はアホ。自殺志願者。涼宮ハルヒにあのような知識を与えた場合、どのような結果が起こるか位わかるはず。
 わたしへのちっぽけな当てつけのために自らの命を差し出すその浅はかさ。むしろ清々しさを感じる。
 確かに長門は大和より大きさ、戦力ともにひとまわり劣る。しかし建造された時期に21年の差がある。
 またビッグ7の筆頭として長きにわたり7つの海に君臨してきた戦略的地位を考えると長門こそ真の戦艦と言える。
 アメリカの大統領ルーズベルトが『日本を占領できるのはいつか?』と軍関係者に問いかけた際、
 『日本には長門がいるので無理である』という答えが帰って来た逸話は有名である。そして……」
「長門! 悔しかったのはよくわかった! で、どうなったんだ?」
「機関怪獣はウルトラマンハルヒが抱え持っている戦艦大和を突き付けられ、土下座して許しを乞いている。」
「そりゃ土下座したくなるわ。」 




「ところでウルトラマンハルヒと機関怪獣ってどんな姿してんだ?」
「不定です。」
「へ? 怪獣は毎回違うのはわかるが。ウルトラマンハルヒの方も?」
「ええ。機関怪獣は子供が描いた落書きのような怪獣、ウルトラマンハルヒは一般的な『ウルトラマン』の
 イメージの姿をしていますが、細かい部分は適当です。戦闘中に色が変わってたこともあります。
 つまり涼宮さんはウルトラマン自身に 大して興味がないといえるかもしれません。」
「じゃあなんでウルトラマンごっこやってんだ? 興味ないんだろ?」
「『ウルトラマン』ではなくウルトラマンの『戦闘シーン』や『ウルトラ』の単語のどこかに興味があるんでしょう。」
「じゃあバッタ怪人に興味があったらに藤岡弘になってたかもしれないのか?」
「『、』を忘れないでください。まあその考えで合ってるかと。五人戦隊でなくて助かりました。」
「ハルヒがアカレンジャーで決定として。お前がスマートなアオレンジャー、朝比奈さんは間違いなくモモレンジャー、
 長門はカレーでキレンジャー、俺が地味なミドレンジャー。あれ? 完璧じゃないか。」
「ですね。意外です。ってこれを涼宮さんに聞かれると非常にまずいです!!」
「だな。巻き込まれたらシャレにならん。ひとりで出来るやつ限定でお願いしたい。時空刑事は?」
「どこかの調味料みたいな名前の刑事シリーズですね。異空間なんで都合が、ってやらなくていいんです!!」
「お、ノリツッコミ。で、機関怪獣はどうなってんだ? お前ら何人かで戦ってるだろ? 1対複数か?」
「いえ。あなたは運動会の組み体操の経験はおありですか?もしくは騎馬戦。」
「ああ、把握した。お前のポジションはどこなんだ?」
「大体右足です。これでも利き足なんで重要なんですよ?」
「いやぁ、まったくお前らしいポジションだ。」 




「キョ~ン~、なんでこいつだけ異常に赤いの?」
「んぁ? ああセブンだな。」
「セブン?」
「ウルトラセブン。普通のウルトラマンとちょっと違ってちょっと大人向きな内容で、
 子供の俺には分からない話が多かったな。」
「………あんた何歳?」
「ん゛んっ!! さ再放送組だ! ほら、CSでやってるだろ!」
「ふ~ん。」

「ウルトラマンハルヒが赤くなった。」
「色なのか? 激怒したのか?」
「色。色合いは臙脂色。」
「……顔は?」
「細長い眼鏡をかけている。ウルトラセブン自体にはあまり興味はないらしく、適当。」
「……。すまん、今日は帰っていいか?」
「……わたしという個体は出来れば最後まで一緒に見届けて欲しいと考えている。」
「…………。」
「…………3分たった。終わった。」
「本当にセブン自体には興味ないんだな。」




「よう古泉、相変わらず黒いな。」
「とうとう松崎しげるレベルになりましたよ。」
「そろそろやばいんじゃないか?」
「それが聞いてください! ウルトラマンハルヒがセブンに変わろうとしているんですよ!
 これでもう日焼けからおさらば出来るかと思うともう嬉しくて嬉しくて。
 わかりますか!? 道行く人が僕へ送る視線を! 最初こそ好意が含まれるものでしたが、
 だんだんチャラ男扱いになって今では変人扱いです!
 サーファーグッズを持っても興味ない人には意味ありませんし………」
「わ、わかった。お前が大変なのはよくわかった!
 だが長門に聞いたがハルヒはウルトラセブン自体には興味ないんだろ?」
「ふふっ、そこはぬかりありません。こうしてセブングッズを用意しています。」
「ハルヒがそんなので興味引くと思うか?」
「それは中を見てから言ってください。あと協力もお願いしますよ。」

「たまに飲むとおいしいわね。でも『7up』って最近見ないわ。」
「下の『7-11』で売ってましたよ? そう言えば最近『7i』って看板増えたと思いません?」
「増えた! あれ何!? この前コンビニができたかと思ったらファミレスのまんまだったわ!」
「あれはですね、……」

「ああ、くるまのめんきょがほしいなあ!」
「そのかっこいいくるまはなんというなまえ?」
「ああ、『あーるえっくすセブン』っていうんだ、ながと!」
「かっこいい。」
「ふふふ、『7にんのこびと』のにんぎょうをもらっちゃいました。かざりますね。」


「情報の伝達に齟齬が生じるかもしれない。でも聞いて。
 ウルトラセブンハルヒが7人に増えた。」
「7upかー。」
「7人のこびとかもしれない。」 



「涼宮さんにウルトラセブンのビデオを見せちゃえばいいんじゃないですか? ストレートに。」
「やはりそうきますよね。と、言うわけであなたの部屋をお借りしたいのですが。」
「そう言えばお前の家に行ったことないな。」
「禁則事項です。」
「キモイ、腹立たしい、顔が近い!」
「ちょっと傷つきましたよ。とりあえず協力お願いします。」


「だからな、ハルヒ、長門、約束の1時間前に来るな。」
「あんたんちCSあるの!? すごい! いいなあ!」
「おじゃまします。」
「あるとは一言も言ってないが。」
「あーハルにゃんと有希ちゃんだー。」
「この前CSで再放送のウルトラマン見たっていたじゃない?」
「ん゛んっ!! し親戚の家だ!」
「ねこ。」
「なんだ。つまんない。」
「ねこ、どこ?」


「おい、古泉、まずくないか?」
「ええ、非常にまずいです。申し訳ありません。」
「なにがですか?」
「朝比奈さん、この『カプセル怪獣』ってのは中に怪獣が入ってセブンの代わりに戦ってくれるんですよ。」
「代わりに我々が駆り出される確率が非常に高い。」
「しかもみんな弱いときている。」


「ふふん、3つのしもべか。面白そうな設定ね!」 


 
「ひぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」
「でゅわ!(みくるちゃん! 攻撃よ!)」
「こここここ、ここどこですかぁ!?!? か、怪獣!!          」
「でゅわわ!?(みくるちゃん!?)」


『緊急事態。朝比奈みくるがカプセル怪獣として強制召喚された。』
「げ。あ、朝比奈さんは!?」
『気絶した。涼宮ハ           』
「長門? 長門!? ながとーーー!!!」


「……。」
「でゅわ! でゅわでゅわ!(有希! みくるちゃんは駄目だったの。あんたが頼りよ!)」
「……わかった。」
「ぎゃおー!?(な、長門さん!?)」
「あqwせdrftgyふじこlp」
「ぎゃおー!!(長門さーーーーん!!!)」
「でゅわ。でゅわっ!!(さすが有希。じゃねっ!)」


「……やっちまったなぁ。」
「あの世界は涼宮ハルヒの世界。多少の超常現象は問題ないはず。」
「仕方ない。で、朝比奈さんは?」
「…………………………………………………………………………!!!!!!!!!!」
「長門!? ま、まさか!?」
「大丈夫、機関が救出しているはず。」
「長門さん、参りましたね~」
「おい古泉!! 朝比奈さんは!」
「えっと、………………………………………………………………!!!!!!!!!!」

 



「キョンく~~ん、みんなひどいんです~~!!」
「すまない、朝比奈みくる。わたしも混乱していた。」
「そうですね、ためらいなく呪文を使うくらい混乱してましたね。」
「本来あなたたちが助けるべき。」
「長門さんの呪文でバラバラにされましたよ……。」
「! 朝比奈さん! 今度ハルヒに呼ばれたらミクルビーム撃ってください!
 あの世界なら遠慮要りません!」


「でゅわ!(古泉くん! 来て!)」
「ぎゃお!? ぎゃおーーーー!!(え!? どうなるんですか??? わーー!!)」


「ええと、これは……ははぁん、怪獣の右足が消失している。つまり、僕だけ分離した、というわけですか。」
「でゅわ!(古泉くん! やっつけて!)」
「僕が分離したことによって怪獣全体が崩壊するわけでなく形を保つ。よく出来てます。」
「でゅ・わ!(こ・い・ず・み・く・ん!)」
「と、いうことは機関の皆さんがフォーメーションを変えることによって怪獣の体系は維持される、違いますかっ!」
「でゅわー!!!!!(コラー!!!!)」
「なるほど。」
「……(……。)」


「有希、あたし思うんだけどさ、古泉くんって理屈っぽいわね。」
「っぽい。」 


 

「でゅわ!(キョン! あの怪獣をやっつけなさい)」
「俺かよ……。どうすっかなぁ。」
「でゅわ!! でゅわわ!!(何やってんのキョン! 早くやっつけなさい!)」
「って、どうやって戦うんだよ!?
 ん? 俺はハルヒに呼ばれているからここにいるわけだが、
 俺を呼び出したのは『涼宮ハルヒ』なのか? 『ウルトラセブンハルヒ』なのか?
 俺はこの世界があることは古泉と長門によって事前に知っている。
 しかしハルヒは俺がこの世界を知っていることを知っているのか?
 今ここには長門流にいうと『涼宮ハルヒ』という個体は存在せず、『ウルトラセブンハルヒ』しかいない。
 ウルトラマンの世界ではウルトラマンは正体を隠している。それをハルヒは知っているのか?
 それによってこの世界がどう動くかが変わるということになる。
 例えばここで『おいハルヒ、何しやがる』と叫んだとしよう。ハルヒはどう動くか?
 『でゅわでゅわ(バカキョン、早くしなさい)』とか
 『でゅわわ(カッコいいでしょ)』とかいうならある意味安心だ。俺も遠慮なく文句が言える。
 まてまてまて! なんで俺は『でゅわ』の内容がわかるんだ?
 明らかに耳に入る音は『でゅわ』なのに、ハルヒが言っている内容が分かっている。どういうことだ?
 確かに今さっきあいつは『でゅわ!! でゅわわ!!』しか言っていないのに
 『(何やってんのキョン! 早くやっつけなさい!)』と言っていることがわかった。なんでだ?
 ちくしょう、疑問符だらけだな、クソッ。とりあえず保留だ。
 もう一つの可能性、俺を呼び出したのが『涼宮ハルヒ』ではなく
 『ウルトラセブンハルヒ』である場合も考える必要があるだろう。
 『でゅわわ!!(なんであたしの正体知ってるのよ!?)』となると下手するとこの世界は崩壊するかもしれない。
 いや、このけったくそ悪い閉鎖空間が潰れるのは問題ない。いつも暴れるだけ暴れて勝手に潰れるんだからな。
 ……勝手じゃないな。古泉達が潰しているのか。まあいい、そうじゃなくて俺たちが住んでいる世界の方だ。
 現に俺は2回崩壊しそうになった現場に居合わせている。1回は長門がやったことだが。………」
「……(……。)」


「彼は理屈っぽい。」
「有希もそう思う?」 





「キョン、こっち来て説明しなさい。」
「な、なんだ? 俺、何かしたか???」
「え、キョンなんかしたの? この、白状しなさい!」
「何にもしてねーよ。 で、なんだ?」
「こいつなんで角生えてるの?」
「タロウだな。」
「タロウ?」
「『ウルトラマンタロウ』。『ウルトラの父』と『ウルトラの母』の子だ。」
「父と母がいるの!? そうか、そうよね。親くらいいるわよね。で、なんで角付きなの?」
「父譲りなんだろ。」
「父親も角生えてんの!?」
「お前の目の前にある箱はなんのためにあるんだ? 検索してみろ。」


「ウルトラマンハルヒにカチューシャが装備された。」
「黄色のリボン付きか?」
「黄色のリボン付き。髪型もらしく再現された。」
「……胸は?」
「胸? 普通のウルトラマンと同じ。」
「そうか、まだまだだな。……すまん長門、俺、何かしたか?」




「『ウルトラの母』っておっぱいあるじゃない!? なに、エロ!? 大きなお友達向け!?」
「この時代のアニメは巨大ロボでもおっぱい持ってるからな。」
「ロボットにおっぱい!? 完全にエロじゃない!」
「一応ミサイルという設定だが。まあ作者が作者だからな。それについてはエロで間違いないだろう。」
「やっぱりエロじゃない!」
「俺がエロみたいじゃないか。で、ウルトラの母のおっぱいがどうした?」
「えと、何のためにあるの? 視聴率対策?」
「つーか、お母さんならおっぱいがあって当然じゃないか?」
「そか。」


「ウルトラマンハルヒに胸ができた。」
「おっぱい?」
「おっぱい。」
「……あいつは恥ずかしいという意識がないのか? なかったよな……。」
「………。! また朝比奈みくるが召喚された。姿はバニーガール。」
「………そうだったな。基本的にあいつはエロ好きだったよな……。」


「キョンくんありがとう。ミクルビームで倒せちゃいました。」
「本当にビームが出たんですね……。」 



「でもウルトラの母ってなんであんな格好してるの? みくるちゃんとおんなじ趣味?」
「朝比奈さんじゃなくてお前の趣味だろ。」
「実質はエロで視聴率稼ぎでしょ。設定は?」
「……。そうだな、ウルトラの一族はマッパだ。」
「全裸!? 露出狂!? 変態じゃない!!」
「怪獣も全裸だろ? 犬、猫、魚、みんな服を着ていないじゃないか。むしろ服を着ている人間が邪道だ。」


「! ……。」


「す、涼宮さん、ご依頼の『ウルトラマンタロウ』と『ウルトラマンA』のビデオが手に入りましたが。」
「あ、ありがと。でももういいわ。ごめんね、せっかく用意してもらったのに。」
「そうですか。わかりました。」
「どうしたハルヒ? あれだけハマってたのに?」
「んんー、なんか飽きちゃった。」


「長門、ハルヒはどうしたんだ?」
「……よくわからない。とにかく危機は去った。」
「? まあ解決したならいいが。」


「朝比奈みくる、あなたには教えておく。あの日、ウルトラマンハルヒは閉鎖空間に全裸で現れた。
 サイズはウルトラマン、姿は涼宮ハルヒのままで。」


ウルトラハルヒ 完 


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