夢を見た。
夢を見た。
夢を見た。
上も下も左右も場所。
俺は確かに今、そういった場所に居る、存在する、この全ての物体の存在を否定し尽くしたような場所に。
「なんだここは?また閉鎖空間か?」
言い表せないモノ。
そこには確かに1つの何かが存在するのに、はっきりしない。
ミイラだったり神父だったり猫だったりスフィンスだったりもした。
とにかくいろいろモノが見える。
なんとも理解の範囲を超えるものだった。
だが未知のものへ恐怖が沸いてこない、むしろ恐怖心を抱かない自分に違和感を覚えた。
「キョンくん」
いつの間に突然それは女の容を取り、話し掛けてきた。
「あんたは?」
「ボクかい?ボクは唯の女さ。」
絶対ただの女はこんなにヤヴァイ感じはしない。
「それよりも君に話したい事がある。」
「なんだ?実は宇宙人、未来人、超能力者でしたなんて古過ぎて厭きれもしないぜ?」
「なかなか面白いことを言うね。」
「そりゃどうも。」
「ボクが言いたいのことは君の生まれ。
君が三年前のある日に生まれたって事さ。」

またまたまた三年前ですか、好きですね、本当大好きですね、オイ。
「おいおい、おかしな事を言うな、名誉なんちゃら罪で訴えるぞ。
俺は今から16年前に母さんが産んだただの人間だ。
そんな三年であらビックリの大成長を遂げる世界とんでも人間じゃない。」
いや待て三年前という事はまたアイツの事か?つーかアイツ以外に誰がいるよ、俺。
女はそんな俺のトークを無視して話を進める。
「門にして鍵。
そう君は選ばれた。
新たな可能性として。
新たな存在として。
そして産み落とされた。
ヨグの子として、化物として。」

「はぁ?ヨグ?なんだそれ?第一に何が目的だ?一体何のために?」
「何のため?そう聞かれちゃうと答えようがないんだな~。
ただ君たちが選ばれたからかな?」
「誰に?」
「う~ん、それは答えられない、
うん?いやまてよ、そうだ。
そうだ神様、神様さ!神様に選ばれたんだよ。
そうだそうだ、それがピッタリだ。」
「へーつまり俺は神の戦士ってとこかい?」
「まあそういうことにしとこう。」
「そりゃすげぇや、さてこの世を彷徨う魂をヴァルハラへでも導くか?それとも悪魔を退治するか?」
「いやいや、君は何もしなくて良い。
ただ、万物の王である盲目にして錯乱の神、
そんなかわいい神様の元を離れないでくれ。」

神様がかわいいと言ってのけるコイツは………新手の宗教勧誘か?
「彼女が覚めれば、全ては、君の日常の全ては夢と化してしまうからね。
何せここは彼女が作った箱庭、全ては意のままさ。」
世界は夢みたいな物、神、三年前、やっぱりアイツですか…もはや語るまいに。
「つまりハルヒの元から離れるなそれに退屈もさせるなと言いたいんだな?」
「ピンポーン大正解。」
「わかったわかったその手の説教は何回もされている、今更言うな!」
「ちぇーつまんないのせっかくボク直々に挨拶しにきたのに。」
「ハイハイ、じゃあさっさと帰れ、ここは俺の夢だ。」
「そんな事言われなくても帰るよ、じゃあねキョンくん。」
「あ、そうだ最後に教えてくれよ何者なんだ?あんたは」
「ボクかい?何もかと聞かれたら。うーん」
女は考えるあごに手をあて考えるしぐさを取りくるりと回る。
「道化だよ。」
そう言いながら、こちらを向いた顔はあきらかにさっきとは違う雰囲気を放ち、
燃える三つの瞳を持つ異形だった。

その存在が俺の体を凍らせ、精神を殺し、俺を消してしまう。
「バイバーイ。」
女が闇そのものへと変わり、夢は悪夢へと換わる。
世界は闇に食われた。


「ッハ!!…………ドリームか」
あたりを見回す、何の変哲も無い自分の部屋だ。
目覚まし時計が7時30分を示している。
携帯を開くと土曜日と書いてある。
っほっとため息をつく。
よかった普通の世界だ。

しかしひどい悪夢を見た。
あれは一体?一体?一体?
一体なんの夢を見たんだ?かなりヤバイ自分の頭に呆れた。
内容は忘れたが、悪夢を見た後なので二度寝する気分にはなれなかった。
しょうがないので飯を食おう、今日は町探索の日だ、たまには一番に行ってやろうじゃないか。


「良かったねーキョンくん夢でさ、
でも早くボクのご主人様をなんとかしないと、
今日よりもっともっと惨たらしく、残酷な事になっちゃうよ?ねぇご主人様。
…ふ……ふふふ…あはははははは!」
「うにゃむにゃ……キョン……うにゃー」
終り。

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