俺は光を持って走った

 

走って、走って、走り続けて

 

行くつく先は沢山のクローバー

 

 

―――ほら、探すんだ―――

 

 

俺は声に導かれるまま手を動かす

暫くして、他のものとは違う『何か』を見つける

 

 

―――手にとって―――

 

 

言われるままにそれを手の平に乗せる

 

 

―――さあ、光を―――

 

 

光をあてがったそれは白く美しい色を帯びる

 

やがて球体となり、その中に少女が一人――眠っていた――

 

 

============================

 

 

 

今は放課後、団活の最中である。

朝比奈さんは今日も来ていない

 

相変わらずハルヒはネットサーフィン

俺と古泉はチェスで時間を潰していた

 

 

そして…俺はまだ迷っていた

 

やはり聞くべきじゃないのか、と

 

 

大体古泉が俺にまでする隠し事なんてあるのか?

ハルヒには隠さなきゃならん事が沢山あり、それは解ってるが…

 

キョン「なあ、古泉」

 

古泉「なんでしょう?」

 

次の一手を考える素振りをしながら、俺の方に爽やかなイケメンスマイルを見せつける古泉

 

キョン「チェスは飽きた。中庭でも出て何か飲まないか?」

 

古泉「いいですね。実は僕もそんな気分だったところです」

 

 

さて・・・ハルヒよ

悪いが俺は古泉に聞くぜ

 

お前に対して古泉は隠し事をしている

そりゃ一年の頃からずっとさ。俺もその理由はわかってるぜ

だがな、それを古泉が俺に対して話さないなんて今までに無かったんだよ

 

そう、朝比奈さんも古泉も、お前に対する隠し事ってのは全て俺に話し、共有してきたんだ

今回だって、何かお前のことで古泉は動いてるんだろうさ。まあ推測でしかないがな

 

・・・ん?朝比奈さんと古泉・・?

なんでろう、昔もう一人居たような・・・?

まあ、気のせいか

どう考えても朝比奈さんと古泉しかいない訳だし

・・・しかし、何か足りない気がするな

いや、気のせいだろ

 

 

 

俺達は中庭に降りると、自販機で缶コーヒーを買い求め適当な場所に腰をかけた

 

 

キョン「さて・・・なあ古泉」

 

古泉「なんでしょう?」

 

キョン「最近は神人退治やってたりするのか?」

 

古泉「いえ、最近は涼宮さんの精神もすっかり安定し、神人は全く現れません。これも貴方のお陰ですよ」

 

キョン「…!今も閉鎖空間が出現してないか?」

 

古泉「今、と言いますと?」

 

キョン「ここ最近だ。昨日とか今日とか」

 

古泉「いえ、そのような兆候は見られませんが・・・」

 

キョン「そう・・・か」

 

 

何故だ・・・?

勿論閉鎖空間が発生しないならそれに越した事は無い…が

昨日の電話でのハルヒや今日のハルヒ

どう見ても精神が安定しているようには見えないが・・・

 

 

古泉「何故そのような事を聞かれるんですか?」

 

キョン「いや、それは・・・」

 

 

――お願い、古泉君に直接聞くのはやめて――

 

 

ハルヒ・・・俺は、聞くぜ

 

 

 

キョン「なあ、古泉」

 

古泉「はい?」

 

キョン「お前・・・団活が終わった後、急いでどこに行ってるんだ?」

 

 

カラン・・・

 

缶コーヒーが古泉の手から滑り落ちて、地面に着く音がした

 

 

キョン「・・・古泉?」

 

俺が古泉の顔を見た時、一瞬『在り得ない』とでも言った表情をしているように見えたが

すぐに元の爽やかなイケメンスマイルに戻った

 

古泉「ははは、手が滑ってしまいました、これは不覚ですね。しかし、なぜ僕が放課後に用があるとでも?」

 

キョン「ハルヒが、最近お前が団活終わった後に急いで帰ってるように見えて心配なんだとよ」

 

古泉「そう、ですか・・・」

 

キョン「何かハルヒに言えないようなバイトでもやってるのか?それともまた何かハルヒのことで別の問題が?」

 

古泉「バレてしまいましたか。その通りです。僕は今少しバイトをしているんですよ。一人暮らしなので流石に親の援助だけでは生活費が厳しくて、ですね。」

 

笑顔で、まるで何も問題がないかのように答える古泉

 

古泉「いやあ、生活が厳しいなどと涼宮さんに行ってしまえば彼女には余計な不安をかけてしまう事になりますから。そうする事で閉鎖空間が発生するのは避けたかったんですよ。本当に困ったものです」

 

キョン「・・・・・・・そう、か」

 

 

今、分かった・・・

これは、俺にも言えない秘密なんだと

 

 

古泉は一人暮らし、そして生活費は機関の援助で充分に賄えている。

俺は昔そういう話を聞いた

 

だが古泉は・・・

【僕は今少しバイトをしているんですよ。一人暮らしなので流石に親の援助だけでは生活費が厳しくて、ですね】

 

なんて言いやがった

忘れているんだろう。俺に言った事を・・・

その一言は、ハルヒ用に、ハルヒに問い詰められた時に使う為、古泉がストックしていた一言だったんだ・・・

 

それを予想外に俺に聞かれた事により、【突発的】に言ってしまった。

そして、露呈してしまった・・・

 

そこから導き出される答え

 

古泉は、俺とハルヒに何かを隠している

 

 

頭の悪い俺でも簡単に分かってしまう

そんな古泉の態度と言葉だった

 

ハルヒ・・・お前の言う通りだったよ。聞かなきゃよかった

 

こいつは、地雷だった・・・・・

 

 

 

==========================

 

 

 

とある大都会の夜。

高級ホテルの最上階。一等席・・・

二人の男と女は銀幕のネオンをそして、お互いの目を見つめながら食事をしていた

 

 

谷口「都会の夜景は綺麗だ。それはこの高層ビルの窓、一部分・一視点からでも充分に堪能出来る…」

 

みくる「そうですね・・・とても綺麗です」

 

谷口「人間はこういう時の感情表現を、【心打たれる】とでも言うのかな・・・」

 

みくる「ええ、そうですね。こんな素晴らしい場所に招待して頂けて、とても嬉しいです」

 

谷口「構わない。君には手伝って貰わなければならない。それに必要なんだ」

 

 

ワインを口に浸すみくる

 

 

谷口「あらゆる時の中で、今これより先の未来を持つのは君達だ。私と私以外のインターフェイスだけでは最早救えない・・・君の、君達の力が必要なんだ」

 

みくる「・・・今、藤原さんは?」

 

谷口「彼の行く先は把握している。彼は今必要な鍵を揃える為に、過去を巡っている」

 

 

みくる「そう・・・」

 

谷口「今は、この宝石のように美しい光景と、至高の美酒を存分に味わうとしよう」

 

みくる「はい・・・」

 

 

 

 

 

===============================

 

 

午前一時、超能力者は家に帰宅した。

 

 

古泉「ただいま・・・帰りました」

 

家の奥から緑色の髪をしたエプロン姿の女性が歩いてくる

 

鶴屋さん「お帰りっさ。どうしたんだい?疲れてるみたいだけど・・・」

 

古泉「今日、彼に聞かれました」

 

鶴屋さん「えっ・・・」

 

古泉「団活が終わった後、何かしているのかと」

 

鶴屋さん「それでごまかせたのかい?」

 

古泉「ええ・・・なんとか」

 

 

緑髪の女性は、ホッと胸を撫で下ろす

 

鶴屋さん「今日は疲れたでしょ?貴方の好きなものから食べていいのよ?全部・・・用意出来てるから」

 

 

そして、シャツの第一ボタンを外して上目遣いで古泉を見る

 

 

 

古泉「・・・ッ鶴屋さんっ!!!」

 

 

無我夢中で顔を胸の谷間に埋める古泉。

緑髪の女性が来ているエプロンの紐をほどき、シャツを破り捨てる

 

鶴屋さん「乱暴にしちゃ・・・・んっ」

 

古泉「聞けません…!」

 

 

獣と化したその男は一晩中、自分の肉奴隷を思うままに食らい、犯した

 

 

その日は、満月だった。

 

 

 

================================

『CLOVER』 第二章

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


|