機関の人物Aに対する中間調査報告がまとまりました。
家庭は一人っ子、両親が健在で父親が会社経営者。そこそこ裕福。
成績は優秀、運動もできるようですがクラブ活動には参加していない。
よくもてるようで、常に恋人の存在があり、期間が重複していることも。
……僕の想像通り、いえ願望なんでしょうか、いけすかない奴です。
となると涼宮さんとの仲を裂くように行動すべきでしょう。

「と、いうわけで何とか二人を妨害したいと思うのですが。」
「お前の言うことはわかった。で、今人物Aは誰かと付き合っているのか?」
「いえ、そういうわけでは」
「ハルヒが浮気を許すとでも思うか?」
「まずありえないでしょうね。」
「だとしたら二人を別れさせるにはちょっとばかし弱い理由じゃねぇか?
 いや、古泉の不安はよくわかる。俺もハルヒが酷い目に会うのは我慢ならん。」
「よくわかってるじゃないですか。すぐ涼宮さんを説得してください。」
「でもな、まだあいつが決めた期限がまだ残ってるし、
 第一そんな情報どうやって手に入れたと説明するんだ。」
「なにを悠長なことを言ってるんですか。あなたは涼宮さんの鍵なんですよ。
 胡散臭い人物Aをその立場にさせるわけにはいきません。」


長門さんが突然口を開きました。
「確かに彼は涼宮ハルヒの鍵。しかし鍵が1本である必要はない。
 そして涼宮ハルヒに選ばれたものは鍵となる可能性がある。つまり、」
この宇宙人!! そこまでどうでもいいと考えているのですか!
「もういいです!!」
「古泉!?」
「あなた達はこの世界がどうなってもいいと考えているわけですね。
 長門さんは宇宙に帰ればいいし、朝比奈さんも今ここにいるということは未来が存在している確約のようなものです。
 僕ら機関だけが神人退治をやってれば世界は崩壊しませんからね!」
「古泉くん、誰もそんな……」
「待てよ、長門はそんなこと言ってないぞ。」
「わたしは、」
「では失礼します。」
部室を出る時、皮肉を込めて笑顔で振り向き扉を閉めます
長門有希が悲しそうな表情を見せ、普段では考えられない声量で、普段の彼並みの大きさの声でしたが、
「まって」と言っていたのが意外でした。あなたでもそんな顔できるんですね。

今日は喫茶店の監視です。
正直、長門有希への怒りのためあまり身が入りません。
しかも涼宮さんの楽しそうな顔。涼宮さんなのに忌々しいです。

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最終更新:2008年07月07日 22:01