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第二話

「あ、涼宮さん。こんにちわー」
あたしが部室に入るとメイド服姿のみくるちゃんがお茶の準備をしようと立ち上がる。
「ヤッホー、みくるちゃん。あれ、有希と古泉くんは?」
「えっと、二人ともクラスの用事で遅れるそうです。さっき部室に来て涼宮さんに伝えておいてくださいって言ってましたよ」
温度計とにらめっこしながらみくるちゃんが答えてくれる。
「そうなの。…ん?」
机の上に置いてあるものに気づく。編みかけの…マフラーかしら。
「みくるちゃん、マフラー編んでるの?あっ、もしかして好きな男の子に?」
冗談めかして言ってみる。
「え?あぁっー、そ、それは…その…」
んー、顔を真っ赤にしたみくるちゃんも可愛いわね!
「実はキョンくんにプレゼントしようと思って…この前新しいお茶の葉をくれたからそのお礼に。このお茶がそうなんですよ」
瞬間的に思考が凍りついた。
嬉しそうな顔したみくるちゃんがあたしの机にお茶を置く。
ちょっと待って…キョンが?みくるちゃんに?いつのまに…?
自分の中で黒い嫉妬が生まれるのがわかる。
「えへへ、マフラー渡す時にキョンくんにわたしの気持ちを伝えようかなって、ふふ、そう思ってるんです」
その言葉を聞いて、さらに黒い嫉妬は叫びをあげる。
「そん……対……許……わよ」
「はい?どうしたんですか?涼宮さん?」
聞き取れなかったのだろう、みくるちゃんが側に来る。
「そんなの絶対に許さないわよっ!なによ!こんなお茶いらないわ!」
机の上に置かれたお茶を思いっきり床へ叩きつけた。 
ガシャーーンと陶器が割れる音が狭い部室に響きわたる。
「な、なにするんですか!せっかくいれたお茶なのに…」
泣きそうな顔でみくるちゃんが睨んでくる。
「SOS団は団内恋愛禁止なのよ?それを…あんたは!」
自分の感情を抑えきれなくなりみくるちゃんに掴みかかる。
「しかも…キョンだなんて…絶対に認めないわ!キョンはあたしのものよ?あんたなんかよりあたしの方がずっとキョンにぴったりだわ!諦めなさい!これは団長命令よ!?」 
「わ、わたしだってキョンくんのこと大好きなんです!諦めたくありません!それに…わたしの気持ちなんだから涼宮さんには関係ないじゃないですか!」
思ったより強い力で突き飛ばされあたしは尻餅をついた。
なによ…みくるちゃんのくせに!
目の前が怒りで真っ赤にそまる。
そして気がつくとあたしはみくるちゃんを思いっきり突き飛ばしていた。
「あっ…」
みくるちゃんが後ろに倒れると椅子に強く頭をぶつけ、ガンッと鈍い音がした。
しばらく苦しそうにうめいていたがやがて動かなくなる。 
ハッと一気に現実に戻った私は目の前の光景を見つめた…
「み、みくるちゃん?…嘘でしょ…?目を…開けてよ…」
震える手でみくるちゃんをゆさぶる…
でも…ぴくりとも動かない。
「そ…そんな…い、嫌…嫌あああああああああああああああああああああああ!」
叫び声が響き渡る。
どうして…どうしてこんな事に…どうすればいいの…
その時、ノックの音がして、部室のドアが開いた。

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