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この話は3月14日の出来事の続編です
 

今はゴールデンウィークが終わり、後2週間もすれば梅雨に移るかと
言った所の5月の中ごろです。

新学期が始まってからというもの、世界が分裂しかけた
長門
さんが雪山に引き続き倒れたその長門さんを助けたことにより
機関の反感を買い危うく転校させられそうになったり…、

そのような非日常な出来事から、鶴屋さんの家での花見大会第2弾のような日常的な出来事までイベント目白押しだったわけですが
それらもひと段落して
、僕ははおそらく束の間であろう平穏な時間を
満喫してい
ました。
 

そんなある日のことです、

「いよいよ明日だねっ。今から待ち遠しいよ!」

今、僕は鶴屋さんと電話中です。ホワイトデーの1件以来、毎晩鶴屋さんに
電話するのが
僕の日課になってまいす。

「そうですか。そんなに楽しみにしていただけると僕も嬉しいですよ。」

「おっと、もうこんな時間だっ。それじゃあ、そろそろ切ろうかなっ。
明日は10時に
駅の北口で待ち合わせだよねっ。」

「ええ、そうです。明日は天気予報によると晴れるそうなので、

絶好の買い物日和になると思いますよ。」

「うん。めがっさ楽しみにしてるからっ。ばいばーい!」

電話の内容からお分かりになる方も多いと思いますが、

僕は鶴屋さんと明日街に買い物約束をしています。

これは、上で述べた僕が転校させられかけた時に鶴屋さんに
お世話になったので、
その時のお礼に何か僕にできることはないでしょうか、
と聞いたところ、

「それじゃあ、買い物に付き合ってくれないかなっ。」

と仰ったのが、事の始まりでした。

「さて、そろそろ寝ましょうかね。」

僕は明日のことに期待と不安を抱えながら、デートを明日に控えた普通の

高校生のような気持ちでベットに寝そべった。
 

そして翌日。

僕は今、何時もの駅まで鶴屋さんを待っています。

時間は9時ジャスト。早く来すぎましたね。まあ女性を待たせるよりは

早く来すぎたほうが良いでしょう。そんなことを考えること約5分、

「古泉君、おっはよー!待った?」

鶴屋さんが明るいチェックのミニスカートに、白いアンサンブルという格好でやって来ました。

「いえ、僕も今来たところです。」

僕は彼女にそう返答しました。まあ定番ですよね。

「そうかいっ。よかった!」

鶴屋さんは四葉簿のクローバーのアクセサリーを翻しながら笑顔でそう言った。
 

これは余談なのですが、ホワイトデーのイベントが終わった後、あのときの

鶴屋さんのセリフが気になって、四葉のクローバーの花言葉
(3月14日の出来事のPS.参照)を
ネットで調べてみたのですが……、
あまりの恥ずかしさに死にたくなりました…。

機関から銃を配給されていなかったことに感謝するべきかもしれません。

今なら閉鎖空間からどうやって戻ってきたのかを記憶から
抹消したがっている
彼の気持ちがわかる気がしますよ。
 

「街に行くのに電車で30分弱かかりますので、今から行っても店は開いて
いませんね。
喫茶店で時間を潰しましょうか。」

「うんっ。」

「僕はアイスコーヒーにしますが、鶴屋さんはどうしますか?」

「あたしはレモンティー!」

鶴屋さんは朗らかな笑顔でそう言った。本当に彼女は笑顔が似合いますね。

「すいません、アイスコーヒーとレモンティー。」

「それにしても古泉君が転校しそうになったときはお姉さんびっくりしたよ、ホントにっ。」

あの時は僕も内心かなり焦りましたね。

「あの時は本当に助かりました。」

「そのことはもういいさっ。おかげでこうして古泉君と二人っきり
でお出かけ
できるんだからさっ。こんなことでもないと、
あたしも古泉君もいろいろあって
おちおちデートもできないしねっ!」

「そうですね。」

僕はデートという単語が恥ずかしいと思いつつも笑顔で彼女に応えた。

実際、機関と鶴屋家の間には色々あって二人で出かけるのは今回が初めて
なんですよ。
普段はそれ程でもないですがこういうときは
組織の一員であるというのは面倒ですね。
 

その後、僕たちは他愛もない会話をしながら喫茶店で暇を潰し、

これまた他愛もない会話をしながら電車の中をすごし、僕たちは

10時過ぎに目的の街に到着した。

「まずは何を見に行きますか?洋服でしょうか、
それともアクセサリーでしょうか?」

「うーん、そうだねー…。」

彼女は一瞬考えるそぶりを見せ、

「とりあえず近くにみくるとよく行く所があるからそこ行こっ!」

彼女はそう言いながら僕の服の裾を引っ張った。

「鶴屋さん、店は逃げませんよ。」

別に困るというわけではないですが、なんとなく言ってみました。

「気にしないっ、気にしないっ。」

すると鶴屋さんは笑顔でそう答えました。

その笑顔を見ていると、引っ張られているのも悪い気はしませんでした。

涼宮さんに引っ張られている時の彼もこんな気持ちなんでしょうか?
 

そうして鶴屋さんに引っ張られてやって来たのは、女性向けのショップが

軒を連ねているビルでした。

そして今は、とある女性向けの洋服店の試着室の前で服を試着している

鶴屋さんを待っています。

「じゃじゃーん!どうだいっ、この服。めがっさ似合ってると
思わないかなっ?どうにょろ?」

上はミリタリージャケット、下はベルトにリボンの付いた
ショートパンツ姿の
鶴屋さんは試着室から出てきて
開口一番にそう言いました。
セリフだけなら何時もの鶴屋さんですが、
薄っすら頬を朱に染めながら言っていたので、
その…、とても可愛かったです。

「ええ、とてもお似合いですよ。」

鶴屋さんの活動的なイメージにぴったりです。

「ありがとっ。」

そう言って鶴屋さんは次の服を試す為にまた試着室戻った。

なんだか、むず痒い感じがしますね。そう思いながらふと回りを見てみると、

女性の店員さんがこっちを微笑ましそうに見ているのに気がつきました。

あはは…、見られてたんですね。
 

その後も、彼女は色々な服を試着して、その全てを購入しました。

「代金は僕が払いますよ」

と言ったのですが、

「いいって、いいって。これ全部あたしの服だし、古泉君にはこうして

買い物に付き合ってもらってるからねっ。お金出してもらったら
わるいよっ。」

と言って鶴屋さんが代金を払ってしまいました。買った服は
かなりかさばるので
さすがに僕が持っていますが…。
なんだか自分が情けないです。

「古泉君、まださっきのこと気にしてんのかいっ?」

顔に出てたんでしょうか、と思ってショーウインドウをチラッと
見てみたんですが、
そこには何時もの笑顔を浮かべた僕と鶴屋さんが
写っていただけでした。

「どうしてわかったんですか?顔には出していなかったと思うのですが。」

僕が言うと、鶴屋さんは別にたいした事じゃないと言った感じで、

「ふっふっふ、お姉さんを舐めてもらっちゃあ困るなあ。確かに表面上は

何時もどうりだったけどさっ、なんていうかさっ、
雰囲気でわかるもんだよ、
そーいうのはさっ!」

そう答えてくれた。

本当に僕の身の回りの女性は勘が鋭いですね。
とてもかないそうにありません。
僕がそんなことを考えていると、 

「さっきの話の続きだけどさっ。あたしは…、その…い…、古泉君が
そばにいてくれればさっ、
それで十分だからさっ、
そういうのはあまり気にしないで。」

そう僕に囁いて、近くのジェリーショップに入っていきました。

彼女の言葉がうれしいやら恥ずかしいやら…。

僕は1,2秒ほどした後に鶴屋さんを追いかけました。

おそらく顔が赤いでしょうが、そこは気にしている場合じゃないです、

彼女を待たせるわけにはいきませんからね。
 

そして、アクセサリーショップ等を巡ったりしているうちにあっという間に

時計の二つの針が天で重なる時間になりました。

「お昼どうしよっかっ?」

「そうですね、天気がいいのでお弁当か何か買って外で食べるというのはどうでしょうか?近くに海が見える広場があるんですよ。」

「あたしも知ってるっ。行ったことないけど。いいね!それにしよっ!」
 

「うーん、ほんとにいい天気だねっ!」

「ええ、まったく。」

今日は天気がいいので、家族連れやカップル等の人たちも広場には大勢いました。

「何処か空いてないかな~…、そこ空いてるね、あそこにしよっか!」

そう言いながら鶴屋さんは芝生の敷き詰められている一角を指差しました。

「古泉君、そのから揚げ美味しそうだねっ、1個頂戴っ!」

彼女は無邪気な笑顔でそう言った。

「どうぞ。」

「ありがとっ!」

鶴屋さんは本当に美味しそうにから揚げを食べていました。こんな表情を
見ることができるなら、
から揚げ1個は安すぎますね。

鶴屋さんはから揚げを食べ終わると、何か悪戯を思いついたような
表情になり、
僕に小悪魔的な笑顔を一瞬だけ見せ、

「貰いっぱなしじゃ悪いよね、あたしの玉子焼きあげるよ!」

「あっ、どうも。」

本日2度目の爆弾発言を仰った。

「古泉君。はい、あ~ん。」

僕は一瞬頭の中が真っ白になった。

「つ、鶴屋さん!?」

それはかなり恥ずかしいんですけど…、周りには家族連れとか、
家族連れとか…。
僕が困惑していると、

「あたしじゃ嫌かい?」

鶴屋さんは俯きながらそう言いました。

まずい…、非常にまずいです。どっ、どうにかしないと。

「いっ、いや別に嫌じゃないですよ。」

気が付くと僕は反射的にそう応えていた。

「本当!?」

「ええ…。」

僕がそう答えると鶴屋さんは太陽のような笑顔浮かべ、
顔を上げていました。

これって…まさか、嵌められた!?

「それじゃ改めて、あ~ん。」

「あ~ん。」

ううっ……、周りの子供とか散歩している人とかの視線が痛い…。
 

そんなこんなでランチタイムは終わり、僕たちは次の目的地シネマへ
向かうことになりました。
なぜシネマかと言いますと、
一昨日くらいに鶴屋さんが電話で、

「映画の割り引き券をみくるに貰ったからさっ、
買い物の後いかないかいっ!?」

と仰ったからです。
 

今は映画が始まって約30分が過ぎたところです。
因みに映画のジャンルはコメディー。

「あははっ、おっかしー!げらげら。」

皆さんにも予想がついたと思いますが、さっきから鶴屋さんはこの調子で
笑いっぱなしです。

いくらコメディー映画でもさすがにこの声の大きさはまずい…。

正直なところ、さっきから周りの視線が痛いです。

「鶴屋さんここは映画館なんでもう少しお静かに。」

「わはははっ。」

だめだ聞こえてません。と、とりあえず静かにしてもらわないと。

「鶴屋さん、すみません。」

「わはは…、へっ!?」

ふー。とにかく鶴屋さんは静かになりましたね…、はて?

何故か周りの視線に嫉妬とか唖然が含まれ始めてきた気がするので…、

そこで僕は自分のおかれた状況に気が付きました。

えーっとですねえ、僕は一度鶴屋さんの口を塞いで
静かになってもらってから
周りに迷惑にならないように
説得しようと思ったんです。

そのために鶴屋さんに近いほうの手で彼女を引き寄せ、

もう片方の手で彼女の口を塞ごうとしました。

ただ…、片手で引き寄せるという事は見方を変えると抱き寄せている事になるわけでして…、つまり率直に言いますと、
僕は映画館の中で鶴屋さんを抱きしめました。

ああ、何で僕が反射的に動くとろくな事にならないんだろう…。

って、現実逃避をしている場合じゃありません!とりえず何か言わないと。

とりあえず僕は抱き寄せていた鶴屋さんを解放し、

「あ、あのすみません。」

とだけ言いました。情けないことですが今の僕にはこれが精一杯です。

「い…、古泉君はあたしがうるさかったから
注意しようとしてくれたんだよね。
あ、ありがと。
でも…、その、いきなり抱きつかれるといくらあたしでも
恥ずかしいから
次から別の方法がいいかな、できれば。」

鶴屋さんの顔は赤かった。そして僕も。

「次からは気をつけます。」
 

さて、途中にハプニングもありましたが、とりあえず映画は
見終わりました。(
もっとも内容はほとんど記憶に残っていませんが…。)

「ロッカーに入れておいた荷物を取ってきますから鶴屋さんはここで
少し待っていてください。」

「オッケー!」
 

ガチャ 

さてと鶴屋さんのところに戻りますか。

おや、あそこにいるのは彼と涼宮さんですね。

どうやら鶴屋さんも気付いているらしく彼らに近づいているところでした。

僕も行きましょうか。

「「つ、鶴屋さんどうしてここに!?」」

おやおや、息がぴったりですねお二人とも。やっぱり、面白そうなので

もう少しここで様子を見ますか。どうやら3人とも僕に
気付いていないみたいですし。

「はっはっはっ。息がぴったりだねお二人さんっ!」

鶴屋さんはそう言って彼らをからかいました。まあ、僕も同意権ですが。

「それよりお姉さんは君たちがどうしてここにいるのかのほうが
きになるなあ。
もしかしてデートかいっ!?」

鶴屋さんはさらに追い討ちをしかけていました。

涼宮さんはまださっきのショックから立ち直れてなさそうなので

彼が返答することにしたようですね

「ええ…、まあ…そんなところです。」

なんと、彼からそのような発言が出るとは…、正直なところかなり意外です。

どうやら鶴屋さんもそれは同じらしくかなり驚いた表情をしています。

そして彼も今自分が言ったことに驚いているようです。

さて、もう少し見ているのも楽しそうですが、そろそろ潮時ですね。

「おやおや、これは。」

僕はそう言いながらその沈黙の空間に飛び入りすることにしました。
 

その後、色々ありまして、達…、僕と鶴屋さんと彼と涼宮さん

駅の近くの喫茶店に行くことになりました 
何故かと言いますと、涼宮さんが、

「みくるちゃんがね、駅の近くにお茶が美味しい店があるって言ってたからそこに行きましょ。」

仰ったからです

最初は二人ともせっかくのデートを邪魔するのは悪いと言って
断ってい
たのですが

「あれはバカキョンが勝手に言っただけなんだから気にしなくていいの。」

涼宮さんが仰ったので僕と鶴屋さんは涼宮さん達に
同行することにしました。
涼宮さんも素直じゃないですね。
 

目の前2m先くらいを涼宮さんと鶴屋さんが何やら楽しそうに
話しながら歩いてい
ます

して僕と彼がそれを追いかける形になっています

「お前いつからいたんだ?お前のことだ、どうせ俺らに声をかける前からいたんだろ。」

そんな中、彼はそう聞いてきました。さすがに鋭いですね。

「おや。ばれてましたか。確かに、『つ、鶴屋さんどうしてここに!?』

というあたりからいました。」

僕は少しおどけつつ笑顔でそう答えました。

すると、彼は盛大に溜息をついて

「お前と鶴屋さんはどうしてシネマにいたんだ?あとおまえのその荷物はどうしたんだ。」

とまた別の質問をしてきました。

「それは見てのとうりです。鶴屋さんと買い物に行ったあと映画をあそこで
見ていたんですよ。
これはそのとき鶴屋さんが買ったものです。」

まあそうだよな。見りゃわかる。

「鶴屋さんにこの前の御礼をしたいと言ったら、買い物につきって欲しいと

言われましてね。映画はおまけです。」

まあ、実際にはただ単に二人で出かける口実がほしかったそうですが。

「御礼って、この前の転校騒ぎのときのか。」

「ええ。彼女のおかげで今もこうしてここにいられる訳ですから、

感謝してもしきれないですね。」

これは本音です。今の僕にとってSOS団はかけがえのないものですからね。

話している間も彼は僕の顔を疑わしそうに見ていました。

ここは一応彼からの疑いを晴らしておくべきでしょうかね。

「シネマで貴方達に会ったのは偶然です。安心してください。」

もっとも、映画の割引券は朝比奈さんから貰ったそうですので、

未来的な思惑が働いているのかもしれませんが。
 

その後、達は喫茶店で朝比奈さんが美味しいと言っていた
お茶を飲みながら
他愛も無い会話を子一時間ほどしましたが、

少し前に涼宮さんと鶴屋さんが席を立ったので、今は僕と隣の彼とで

言葉のキャッチボールをしています。

そんなことをしていると、鶴屋さんが先に帰ってきました。

「ハルにゃんはもうちょいかかるってっ。」

鶴屋さん楽しそうですね、何かあったのでしょうか?

「そうですか。」

彼は鶴屋さんにそう返しました。ただし、すこし顔をしかめていましたが。

「さてと。あたし達はそろそろ帰るねっ。お邪魔物はたいさーん!」

ちょっと、鶴屋さんそんなに急がなくても。とか思いながらも僕は別に

それが嫌ではないんですけどね。どうやらこの一日で鶴屋さんの行動力に

だいぶ慣れたようです。
 

「ところで鶴屋さん。」

「なにかなっ。古泉君。」

「先程から凄く楽しそうですが、涼宮さんと何かあったんですか?」

「あっ、やっぱりわかる!?実はさっハルにゃんに、『キョンに今朝携帯の
アクセサリー
買ってもらったんだけどね、貰いっぱなしじゃ悪いと思うの。
だけど今持ち合わせが…。』
って瞳を潤ませながらそうだんされちゃってさー!
そんで、あまりにもそのハルにゃんが
可愛いから
即決でお金貸しちゃったっ。これはお姉さんの感だけど
多分来週には携帯アクセサリー着けてるよきっと!
そう思うとにやけちゃって。」

鶴屋さんは舌をちょろっと出しながらそう答えてくれました。

ふふ、本当に仲がよろしいですね、あのお二人は。

「さてとっ。やりたいこともいっぱい出来たし、そろそろ帰ろうかっ!」

しかし本当に今日は色々なことをしましたね。

「ええ、そうですね。」
 

所で、帰りの電車の中で今日一日を振り返ってみて思ったんですが、

何となく鶴屋さんは何度か僕に何かを言おうとしているような気がします。

会話のときでも時々変に話が切れていたことがありましたし。

しかし、鶴屋さんのような人が言い辛いことって何なんでしょうか?

「あ、あのさ…、一樹君。」

鶴屋さんはいつになく真剣な表情そう言いました。

一樹君ですか、去年の映画騒ぎの時以来久しぶりに呼ばれました。

それより、鶴屋さん表情から察するによほど大事な話があるんですよね。

「なんでしょう?」

僕はいつもどうりの笑顔で答えました。

すると、鶴屋さんは何故かはにかんだ笑顔を浮かべながら、

「なんでもないっさ。」

とだけ仰いました。

この時の鶴屋さんの笑顔がとても魅力的だったからか、

それとも下の名前で呼ばれたのが嬉しかったのか、
僕はらしくない行動をとっていた。

ゆっくりと彼女の手を取り、指を絡めるなんていうらしくないことを。

「そうですか。」

「うん!」
 

所で、鶴屋さんは僕にいったい何を言おうとしていたんでしょう?

まあ、今の鶴屋さんの表情を見る限りそれは…。

「どうでもいいかな。」

「うん?なんか言ったかいっ?一樹君。」

おっと、モノローグが声に出てしまいましたか。
本当に僕らしくありませんね。
でも…、まあそれも良いかな。

「いえ、何も。」

僕は笑顔でそう答えた。
 

Fin
 

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