今はゴールデンウィークの真っ只中である。

「うーん。やっぱ桜はいいわね!」

「まあ、そうだな。」

俺たちSOS団のメンバーは鶴屋家にて花見大会第2弾を満喫していた。

「でもさー、桜って綺麗なのはいいけど、散る姿を見るのはちょっと
寂しいわよね。」

因みに今は俺とハルヒの二人っきりだ。別に俺が誘ったわけではなく、

鶴屋家にてご馳走をいただいた後にハルヒが、

「腹ごなしにちょっと庭でも散歩しようかしら。キョン付いて来なさい!」

と言って無理矢理連れてこさせただけである。
 

「ほんと、『世の中に  絶えて桜の  なかりせば  春の心は  
のどけからまし』
とはよく言ったものよね。」

「なんだそれは。」

「『世の中に一切、桜というものがなかったら、春をのどかな気持ちで
過ごせるだろうに」
っていう思いを詠んだ和歌よ。
詠み手は在原業平、確か古今和歌集に載ってるはずよ。」

ハルヒは俺の質問に呆れた表情を隠さずに答えた。なるほどねえ。

ここで俺は言わなくてもいい事を口走っちまった。
多分長門の言うところのノイズのせいだろう。

「それなら俺の心情は『世の中に  絶えてハルヒの  なかりせば  
俺の心は  のどけからまし』

と言ったところか。」

珍しい、ハルヒがぽかんとした表情を浮かべている。

「はあ?あんた何言ってんの。」

「別に。そのまんま意味だよ。何せこの1年ちょい俺はお前に引きずり回されて

のどかな気持ちとは無縁だったからな。それに―――」

「待てー!このバカキョン!さっきのはどーゆー意味よ!白状なさい!」

ハルヒは顔を真っ赤にして怒りながら俺を追っかけている。

「さて何のことかな。俺は知らん!」

そんでもって俺はハルヒから逃げている。

何があったのかはご想像にお任せする。
何せ俺はハルヒから逃げるので忙しい。
 

「絶対捕まえて吐かせてやるんだから覚悟しなさい!」

何故かその時のハルヒの笑顔は何時も以上に輝いていた。

 

Fin 

おまけ 

「ハルにゃんとキョン君ラブラブだねっ!」

「ええ、本当に。」

「ふえっ。何でキョン君、涼宮さんに追いかけられているんですか?」

「気にすることはない…。唯、じゃれあっているだけ。」
「わあ。二人とも楽しそう。ねー、シャミ。」 
「にゃあ。」


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