○俺とENOZのZとのラブソング
  第五楽譜『rest day』
 
 
俺は二夜連続で二人の美女のお相手をしていた為に大変な寝不足である
まー美女のお相手とかっこよく言ってみたが二晩連続で愚痴を聞いていただけだ
2日間の徹夜で俺は森のどこかで熟睡しているお姫様といい勝負をするぐらいの睡魔に襲われていた
たとえ家が洪水で流されても流されながら丸一日寝続けてやると意気込んでベットにダイブしたが
その志も昼前に妹という可愛らしいモンスターに叩き起こされるという結果に終わった 
何も用事のない土曜日ぐらいはそっとしてくれと心の底から思った
 
冬から春に変わろうとしているのか今日の日差しは柔らかいな
別段やることもないので妹と遊んで過ごした
後、舞さんとのメールのやり取りも忘れずに行った
 
 
何気ない一日が終わり、舞さんにおやすみのメールを送って俺はベッドへと潜り込んだ
今日は俺の安眠の邪魔をする愚か者はいないはずと目を閉じて眠りについた
夢の世界へ旅立つ手前で強制的に現実世界に降ろされた
俺の眠りを覚ましたのは携帯の着信音だった
携帯を手にとってディスプレイを確認すると涼宮ハルヒと表示されていた
キョン「もしもし」
ハルヒ『寝てた?』
キョン「おう、夢の世界への入国審査で起こされた感じだ」
ハルヒ『悪かったわね』
キョン「で何だ?」
ハルヒ『明日こっちに戻るんだけど、あたしがいない間に何かあった?』
キョン「お前がいない間に別段不思議なことは何も起きなかったぞ」
ハルヒ『不思議なことじゃなくて…何か身の回りで変わったことはなかった』
俺は一瞬ギクッとしたがそれを声色に出さないように話した
キョン「…何もなかったぞ」
ハルヒ『そう解ったわ…じゃあね』
いつも通りに一方的に電話を切りやがった
前回と今回の電話を総合するとあいつは何かに気づいている?
SOS団の誰かが俺と舞さんのことを伝えたのか?
しかし伝えたところで何のメリットがあるんだ
ハルヒは一体遠方の地で何に気づいたんだ
そしてあいつは休みの日まで俺を悩ませるんだ
結局さっきの電話が気になって今日も安眠できなかった
 
 
昨晩、考えすぎた俺は妹に起こされなければ危うく遅刻するところだった
あくびをしながら自転車を漕いで待ち合わせ場所の北口駅前の公園を目指した
 
 
北口駅前の公園にはすでに舞いさんが到着していた
舞さんは春という言葉がよく似合う可愛らしい服装をしている
しかしSOS団の団員達もそうだが何故か俺の周りの連中は待ち合わせ時間より早く到着する癖があるな
もしかしたら単に俺が遅いだけかなと考えるとちょっぴり切なった
 
 
ライブは夕方からなので、その前に遅めのランチをすることにした
俺はセンスのいいところを見せようとミヨキチ推薦のおしゃれなカフェへと案内した
舞さんはこの店を気に入ってくれたようで俺はホッとした
食事が終わると彼女はラッピングされた小箱を俺に渡してくれた
何でもこの前プレゼントしたネックレスのお礼と少し遅いバレンタインらしい
中には手作りのチョコレートが入っているそうだ、後で吟味して食そう
 
そうこうしているといい時間となったのでライブハウスへ向かった
 
 
ライブハウスは多くの人で溢れていた
演奏が始まると一曲目から盛り上がりを見せた
俺は拳を突き上げて、声をシャウトさせた
舞さんも横で汗を飛び散らせながら大きな声を上げている
ライブは熱狂のうちに幕を閉じた
 
外に出ても二人の熱気が治まる気配はなかった
舞さんも興奮しており、ライブがしたいと叫んでいた
 
 
俺達はいつもの公園でライブ話に花を咲かせた
財前「早くライブがしたいな」
キョン「新生ENOZのデビューはいつなの」
財前「予定だと入学式の後の部活紹介で一曲演奏するの」
ここで説明だが部活紹介とは入学式の後に北高の部活を新入生を含む全生徒に紹介する学校行事である
ちなみに部だけではなく同好会や研究部などもきちんと生徒会へ申請させすれば紹介が行える
運動系は今までの成績発表のみだが文化系は文化祭のように力を入れてアピールする
キョン「それなら俺も聞けるな」
財前「キョン君を見ながらギターを引くね」
キョン「やめてよ、照れるから」
 
しばらく話をした後に多分ライブの影響からか俺達は別れ際に大人がするようなキスを交わして別れた
 
 
俺は真っ赤な顔で自転車を漕ぎながら明日から舞って呼ぼうかなって考えた
家に帰って妹に会ったら「顔が真っ赤だけど風邪でも引いたの?」って言われた
 
 
こうして俺の連休は終わりを告げた
ベッドへと潜り込んだ俺は明日の懸念事項を考えてた
明日は我らSOS団の神聖なる団長様がご帰還される
最終決戦の日だなと思い目を閉じた
 
 
第六楽譜へ続く


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