古泉「なるほど…そんな理由があって御三方は旅を続けていると言う訳ですか…」

キョン「そうだ。俺達は強くなる。あの雷凰丸とやらを倒すぐらいまでにな」

古泉「そして、信長の軍も全て始末する…そういう訳ですね?」

キョン「ああ、奴に殺された同志は数えきれないほどだ。そして長老はあいつがまだ生きていると言っていた。信長を倒し、皆の仇を討つ。これが俺達の目標だ」

古泉「素晴らしい目標ですね。…信長は確かに生きているでしょう。理由はあの圧倒的な威圧感を漂わせる城…」

ハルヒ「安土城が未だに焼き払われていない…そういうことね」

古泉「その通りです。流石は涼宮さんですね」

ハルヒ「なぁにっ!簡単なことだよ!ワトs

 

 

 

長門「…お客さん?」

 

うぉ長門!!いつの間に!?

頼むぜ長門、せめて入る時はノックぐらいしてきてくれよ

いくらお前でもイキナリ現れられたら何か別な霊的のもんを連想しちまうじゃねえか

 

長門「ノック…した…」

 

そうかい、そりゃすまなかったな

 

キョン「まあ、とりあえずコイツが長門だ。ほら長門挨拶しろ」

長門「…!!」

キョン「どうした長門?」

長門「…なんでもない」

ハルヒ「?どうしたのよ有希?早くなさい」

 

長門「長門…有希…」

古泉「僕は古泉一樹と申します。よろしくお願いします。長門さん」

長門「…ユキって呼んで」

 

キョン「!?」

ハルヒ「!?」

古泉「!!!!!?????」

 

 

 

一体どういうことだ?

この状況はなんだ?

まるで長門が古泉に一目惚れしたような…

いや、まさか長門が…そんな馬鹿な

 

しかし俺の横でいくらか頬を赤く染めながら古泉の方をじっと見つめているコイツを見る限りではそうとしか思えない

いや、そうとしか言い切れない

今俺は確信に満ち満ちている。そう、満ち満ちているとも

 

長門の新しい表情を見て俺の下半身に血液が集中しちまって、我がマスターソードは異例の巨大化を遂げようと…って何を考えているんだ俺!!

 

しかしハルヒの方を見るとあいつも唖然とした顔つきで長門の方を見ている。

そりゃそうだろう。俺達はこんな長門など一度も見たことがないのだからな

 

 

古泉「…え、ええと・・・その・・・」

長門「…いっくん」

古泉「ちょ、ちょっとまってくだsssss」

長門「好きなようにして・・・」

 

浴衣を脱ぎながら古泉の首に手をまわす我が旅の仲間こと長門有希。

正直、たまりません… 性欲を、持て余す…

 

 

あああああ何を言っているんだ俺は!

こんな状況は見ていられん

ハルヒも顔が真っ赤だ!!まるで湯でダコだ!

ある種の臨界点を突破しかけていたこの部屋の雰囲気を一瞬で破ったツワモノは女将さんだった

 

ガラガラっ

 

女将「皆様お菓子をお持ちしましたわ。一緒に食べませんこと?・・・・・あらあら皆様昼間からお熱いことで。でも余り早い時間からそういうことをされると色々困りますわ。出来れば夜でお願い・・・ね?」

 

 

長門「…残念」

 

古泉「は、ははは。はははははははは、はぁ…」

 

 

そんなこんなで俺達は女将さんと五人で世間話をした後、女将さんが部屋を離れると沈黙の極みとなった部屋の雰囲気をあらためて立て直すべくかハルヒが

 

ハルヒ「そうだ!もう一度みんな自己紹介しましょ!」

 

などと言いだした。

まあ今回ばかりはこの気まずい沈黙を打破しただけ感謝するとしよう

 

 

ハルヒ「涼宮ハルヒ!拳闘治療師、伊賀女。使える術は傷を癒したり体を楽にする基本の回復技よ。剣術も使えるわ、双剣使いよ!」

 

キョン「」

ハルヒ「アンタはキョンでいいわ」

 

キョン「・・・・・はぁ…まあ本名はさっき教えたからいいか…。俺は伊賀出身の忍者だ。術は炎の系統に属するものを使える。まごうことなき一刀流だ」

 

長門「長門有希…術の系統は大体なんでも…一刀流」

 

 

古泉「古泉一樹です。見た通りの陰陽師です。式神を使った呪術は一通り会得していますので、その内お見せする機会もあるでしょう。よろしく」

 

 

 

 

ハルヒ「これで仲間が一人増えたわね」

キョン「確かに一人増えはしたが、やはり戦力に偏りがあるな」

古泉「その事実は否めませんね。涼宮さんを除く我々三人はいわば完全に攻撃タイプです。更に涼宮さんが攻撃と治療を行う割合は良くても半々でしょう。違いますか?」

ハルヒ「そうねえ…ちゃんとした治療師も欲しいわ。羅漢とかを仲間にしましょう」

キョン「あのなハルヒ…仏教修行を積んで最高位に達した聖者を総称して阿羅漢、略称で羅漢と言う。そんな徳の高い奴らが俺達の仲間になってくれる筈ないだろう」

ハルヒ「そこをなんとかして仲間にするのよ!」

キョン「そこらへんにいる山伏や僧でもいいじゃないか」

ハルヒ「山伏なんて酒臭くて嫌よ。僧も説教臭そうだし」

古泉「ハハハ、間違ってはいませんね」

ハルヒ「僧兵なんかもいいわね!ほら武蔵坊弁慶とか有名じゃない!!」

キョン「あれは特別だろう。それに治療専門じゃない」

ハルヒ「う…」

 

長門「…」

 

ハルヒ「有希も何か意見出しなさいよ」

 

 

長門「…町の外で交戦の音がする」

 

 

キィン!!キンキン!!

 

 

ハルヒ・キョン・古泉「!!」

 

 

 

キョン「…今この国の兵達は合戦中か?」

古泉「ええ、殿方もろとも出陣してると聞いておりますが?」

キョン「…って事は、これはその殿が不在の隙を狙われたってことで良いんだな?」

古泉「はい、真に結構な回答かと」

 

 

キョン「なんて言ってる場合か!!町民を助けに行くぞ!!!」

 

ハルヒ「はい刀!!」

キョン「おう!」

 

古泉「では僕も微力ながら参戦することに致しましょう」

 

 

 

影の軍下忍「この城下町を警護する武士共はほぼ鎮圧致しました」

???「御苦労。下がっていいわ」

影の軍下忍「ハッ」

???「大した武士もいないこの国じゃ、やっぱり下忍でも鎮圧は容易ね。さて、後は城を焼討ちすれば任務完了かしら」

 

ザシュッ

 

影の軍下忍「ぐあああああ!」

 

 

キョン「そうはさせないぜ」

 

 

???「…!?」

 

 

バキッ!

 

影の軍下忍「おふぅ!」

 

 

ハルヒ「全く、毎度毎度思うけどなんでこう張り合いがないのコイツらは」

 

???「貴方達何者?随分な登場の仕方じゃない」

 

キョン「俺達は単なる旅の輩だぜ。お前こそ何者だ?信長の回し者か?」

ハルヒ「こいつらの外装を見る限りどう考えてもそれっぽいけどね」

 

朝倉「あら、それは失礼したわ。私の名前は朝倉涼子。影の軍の中忍よ」

 

キョン「中忍か…お前は少しぐらい手応えがあるんだろうな?」

朝倉「私が貴方より弱いとでも言うの?」

キョン「さあ?やってみれば分かるんじゃないか?」

朝倉「そう、いいわ。じゃあ死んで♪」

 

シュババババババババババ!!!!

 

キョン「!?うおっ!ちょ!」

 

な、なんだなんだ?

いきなり無数の棒手裏剣が飛んできたぞ??

偶然全部かわせたから良かったものの…

 

キョン「お前今何をした!?」

朝倉「全部私が投げたのよ?」

キョン「嘘つけ!あんな一瞬で全部投げられる訳無いだろ!!」

朝倉「敵に本当のことを教える忍者がどこにいるの?死になさい♪」

 

シュババババババババババ!!!!

 

キョン「くっ…炎術・火走!!」

 

体全体から放たれた馬ほどある大きさの炎は全ての棒手裏剣を飲み込んだ

 

キョン「どうだ?」

朝倉「甘いわね。後ろよ」

キョン「ちっしまっ…」

 

朝倉「!?」

 

突如巨大な竜の形をした水が朝倉を襲い、飲み込もうとする

 

長門「氷術・水竜…」

 

 

キョン「すまん助かった…」

長門「いいから貴方は前を向くべき」

キョン「ああ」

 

巨大な水の竜に飲み込まれながら、朝倉は指を交差させ術を唱える

 

朝倉「天術・空剣!」

 

風の刃は、瞬く間に水竜を切り刻むとただの水へと姿を戻させた

 

朝倉「水の術で私を倒せると思っているの?」

 

 

長門「…彼女は天の系統に属する術を使用できる。主に風」

キョン「そうか、だからあれだけの棒手裏剣を簡単に操れたんだな」

長門「そう」

キョン「天か…ならこちらに勝機はある!」

 

 

 

 

???「確かに炎と風じゃ相性は良くないね」

 

 

キョン「誰だ!?」

 

国木田「僕の名前は国木田。君の相手は僕がしてあげるよ」

 

キョン「その服…あんた方士か」

国木田「よく知っているね。そう、僕は仙術を学んでいるものさ」

 

古泉と同じ道士の類なら古泉が相手をすれば良いだろう

あの野郎どこにいやがる

 

国木田「いくよ」

キョン「仕方ねえ相手になってやるよ仙人さん!」

 

 

ビュンビュン!!

 

朝倉「どうしたの?私の風の攻撃に手も足も出ないのかしら?」

長門「術の素早さは私と同等…でも」

朝倉「これで終わりよ。死になさい」

 

長門「炎術・火翔」

 

朝倉「!?」

 

火の翼が朝倉の体を覆う

 

長門「私が行使出来る術の系統は一つでは無い。そして貴方の術系統は火が苦手…」

 

朝倉「ああああああああああああああああ!!!」

国木田「仙術・風鬼!」

 

間一髪のところで国木田の放った風の鬼が朝倉にまとわついていた炎を飛ばす

 

キョン「しまった! はああああああ!!!炎滅斬!!」

国木田「ぐっ!」

 

朝倉「不味いわね・・・国木田は接近戦にフリよ」

長門「貴方の相手は私」

 

朝倉「そうしたいのはヤマヤマだけど悪いわね。天術・濃霧」

 

そう朝倉が唱えると共に、濃い霧が辺りを包み長門の視界を奪う

 

長門「…うかつ」

 

 

キョン「終わりだ国木田!」

国木田「…君はもう少し自分の後ろに注意すべきなんじゃないのかな?」

キョン「なに?」

キョン(棒手裏剣の雨…!?)

 

 

シュバババババ!!

 

 

朝倉「ふふふ」

キョン「まず…」

朝倉「もう遅いわ。今度こそ本当に終わりね。この棒手裏剣の雨に突きぬかれなさい」

キョン(くそっ…ここまでなのか…!?」 

 

 

『陰陽道の契約者として示す。遥か古くより我に使われし式神よ、今こそその礎たる力を解き放て!!』

 

古泉「陰陽道・土鬼!!」

 

 

キョンの目の前に大きな土の塊が現れ、朝倉の手裏剣を全て弾く

 

古泉「どうも遅くなりました」

キョン「遅すぎる。今まで何をやっていたんだ?」

古泉「涼宮さんと共に他の下忍達を討伐していました」

 

ハルヒ「全く情けないわねーキョン」

キョン「ちっ返す言葉もないぜ」

ハルヒ「とりあえずこれで五人そろった訳ね」

 

 

 

朝倉「ちょっと分が悪いかしら?」

国木田「そうみたいだね」

朝倉「この勝負、次回に持ち越しましょう。じゃあね貴方達」

国木田「仙術・風鬼」

 

そう言うと朝倉は国木田の呼び出した風の鬼に乗って城下町を後にした

 

 

 

ハルヒ「逃げられたわね・・・」

キョン「ああ…だが……おっと足がフラフラするぜ」

長門「…長い間、炎の術を自分の刀に収束しすぎたのが原因と考えられる。単なる気力消耗。怪我はない」

古泉「しかし間一髪でしたねえ」

長門「向こうも私達と同等の力、ミスをした方が負けていた」

古泉「確かに、彼等は僕達とほぼ同等の力を持っていました。一人はくノ一でしたが、もう一人の方は…?」

キョン「方士だ。なぜ影の軍に方士なんかが味方するかは分らんけどな」

古泉「方士…と言われると仙術を学びし者ですか…どうりで、あの風鬼は僕が式神を使って行使するものに極似しています。」

 

長門「そんなことより…戦いで疲れたから慰めて欲しい…いっくん」

古泉「い、いいいいいいえいえいえいえ!僕の力ではやや不足気味で…」

長門「そんなことない・・・だめ?」

古泉「う、上目使いで見られてもですね・・・そ、それは…」

 

ハルヒ「全く…有希も中々のやり手ね!」

キョン「もう…元気ビンビンだぜ!」

ハルヒ「・・・・・アンタは少し眠ってなさい!!」

 

ゴン

 

キョン「ひゃーい」

 

 


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