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(※ PSPソフト「涼宮ハルヒの約束」の朝比奈みくるEDのネタバレがあります。ご注意ください)

 

 

 

 <<1日目>>

 

キョン「WAWAWAわすれもの~っと」

 

キョン「文化祭の浮かれ気分がまだ抜けてないのかな。教室にカバンを忘れちまうなんて」

 

キョン「だいぶ暗くなったし、もうみんな帰っちまったよな。俺もさっさと帰ろう」

 

谷口「やあ。我が教室へようこそ若人よ。何番目の冒険の書に記録しますか?」
キョン「うお谷口!? お前、こんなところでなにしてるんだ? 机に座ってないで、早く帰れよ。とっくに下校だぜ」
谷口「はっはっは。帰りたいのはやまやまなんだけどね」
キョン「いいから外に出ろよ。話があるなら、帰りながら聞いてやるから」
谷口「実は俺、この教室から出られないんだよね。困ったちゃん」
キョン「教室から出られない?」

 

谷口「ほら。教室の扉のから外に出ようとしても、見えない壁があるみたいで出られないんだ」
キョン「なにパントマイムやってるんだよ」
谷口「パントマイムじゃないって。本当に出られないんだよ。俺以外の人は普通に教室に出入りできるのに、俺だけ外へ出られないんだ」
キョン「……こ、これは、まさか……」

 

谷口「教室の窓から出ようとしても無理なんだ。どうやらこの教室の周りをぐるっと不可視の障壁が張り巡らされているようで」
キョン「………そ、そうなのか……」
谷口「いやあ、まいったね! きっと俺に好意を寄せる女子が、俺を家に帰したくない一心でやった大掛かりなマジックだぜ! モテル男はつらいねえ!」
キョン「そそそそうだよな! ははははは! 羨ましいよ、この色男!」
谷口「ゲスゲスゲスwww」

キョン「こいつが掛け値なしのバカで助かった……この隙に、古泉に連絡を」

 

 

 

キョン「古泉、これはどういうことだ」
古泉「はあ。何と言いますか。さて。どこから説明してよいものやら」
キョン「順を追って説明してもらおうか」
古泉「分かりました」

 

古泉「ことの発端は、昨日、つまり文化祭前日です」
キョン「文化祭前日というと、北高がハルヒの力によってループしていた、あの一件か」
古泉「そうです。あの文化祭前日の北高は、涼宮さんの力によって閉鎖的閉鎖空間の中に閉じ込められていたわけですが、その閉鎖的閉鎖空間を解消した時のことを覚えていますか?」
キョン「ああ。よく覚えている。あれは、俺と朝比奈さんがハルヒの怒りパワーで無人島に飛ばされて、2人きりになっちまって……」

 


~~~~~

 


みくる「私たち、もう帰ることはできないんでしょうか」
キョン「大丈夫ですよ、きっと。古泉や長門が助けにきてくれますよ」
みくる「本当に、本当に古泉くんや長門さんが助けにきてくれると言い切れますか? もし救助がこずに一生ここで暮らすことになってしまったら……」

 

谷口「お、いいねえ。その困ったような悩ましげな表情。ベストショットでいただきだよ!」 カシャ

 

キョン「ええと……」
みくる「帰りたい! そして、またみんなに会いたい!」
キョン「大丈夫ですよ! もしも俺たちが一生この無人島で暮らすことになってしまっても、俺が朝比奈さんを守ります!」
みくる「キョンくん……」

 

谷口「赤らんだ頬。色っぽいねえ! そこもいただきだ!」 カシャ

 

みくる「本当ですか?」
キョン「もちろん!」
みくる「私も……私もキョンくんさえいれば、ほかにはなにも……」

 

みくる「キョンくん」
キョン「朝比奈さん」

 

キョン「まま、まさかこの体勢は……!」

 

キョン「おkってことですか!? キスいっちゃってもいいってことですか!?」

 

谷口「ちょwwwマウストゥマウス体勢とかwwwつうかさっきから俺のことガン無視っすかwwww」

 

キョン「ああああああ朝比奈さんがOKなら、俺、俺……!」

 

谷口「うふん! それ以上はダメ! 子どもも見てるんですよ!?」

 


~~~~~

 


キョン「何故あの場に谷口がいたのか。何故あの場で俺と朝比奈さんに谷口の姿が見えていなかったのかは不明だが、そんなことは瑣末な問題にすぎない」
古泉「全てが謎ですからね」

 

古泉「ともかく、仲間を信じる涼宮さんの信頼があったからこそ閉鎖的閉鎖空間は消え去ったのですが、その後さらに困った事態になりました」


古泉「谷口さんがあの無人島で撮影していたあなたと朝比奈さんの写真を、涼宮さんが見つけてしまったのです」
キョン「ちょwwwそれは核なみにマズイ事態wwww」
古泉「しかしそこは、僕が口先三寸二枚舌でなんとかごまかしておきました」
キョン「フォロー感謝」
古泉「谷口さんが独自の趣味で作り出した合成写真だと説明したらあっさり信じてもらえましたよ。ちょろいもんです」
キョン「まあ日頃の行いが行いだからな」

 

キョン「もしかして、今の谷口の状態はそれが原因で?」
古泉「その通りです」

 

古泉「その写真の一件で、僕の説明に一応の納得を示してくれた涼宮さんでしたが、あのショッキングな写真を見て少なからずの衝撃を受けたことも事実。文化祭になにかやり残したことがあるのかあの写真が原因なのかは分かりませんが、涼宮さんは再びあの閉鎖的閉鎖空間を発生させてしまったのです」
キョン「今日も!? 2日連続でかよ。なんてはた迷惑なやつ」
古泉「涼宮さんが意識してやっているわけではない形而上のことですから、一概に彼女を責めるのは酷というものですよ」

キョン「いまいち納得できかねる部分はあるが、だいたいの事情はわかったつもりだ。谷口の写真が原因でこんな事になってしまったという事情も理解できたが、それでなぜ谷口が教室に監禁されているんだ?」
古泉「問題はそこなのです。涼宮さんは今回のことで、日頃から常々思っていた「谷口さんを野放しにしてはいけない」という事柄を強く再認識させられたのです」
キョン「もしかして、そのために谷口が逃げられないよう、教室に谷口を閉じ込めたのか」
古泉「そうとしか考えられません。ひょっとすると別の理屈により谷口さんがあそこに閉じ込められたのかもしれませんが、彼が教室に閉じ込められてしまったという事実は現実問題として発生してしまっているわけです。この時点で、その動機を推察しても詮無いことです」


キョン「とにかく、あんな不安定な空間を放置しておくことはできない。また何かあったりしたら面倒だ」

古泉「何はともあれ。現状は早急に打開すべき事態です。しかし非常に興味深い状態でもありますね」
キョン「またお前の知的好奇心を刺激するようなことがあったのか」
古泉「昨日の閉鎖的閉鎖空間は、二重の壁でコーティングされた閉鎖空間という稀有な例でしたが、今回はそれに似ていながらも多少異なった閉鎖空間が発生しているのです」
キョン「なんだよ、その新種の閉鎖空間って」
古泉「閉鎖的閉鎖空間の中に、限定的にごく小規模な閉鎖空間が発生しているのです。閉鎖空間の内部に別の閉鎖空間が生じるなど、今までに見られなかったパターンです」


古泉「その限定的な閉鎖空間というのが谷口さんが閉じ込められている空間に相当するわけですが、いうなれば、そうですね。閉鎖的閉鎖空間内部分的閉鎖空間とでも言いましょうか」
キョン「長ぇ。店舗内店舗かよ」

 


~~~~~

 


 <<2日目>>

 

キョン「今日もまた文化祭か。文化祭の準備をしなくてもいいし、一日中お祭り騒ぎと言うのも開放的でいいが、学校外へ出られないというは辛いな」
古泉「そのためにも、早く涼宮さんの写真に対するイラつきを解消してさしあげませんと」
キョン「まあ、前とちがって今回はやるべきことが明確だから、楽でいいな」
古泉「とんでもありません。確かに我々がやるべきことは明確ですが、人間の無意識の部分を意識的に改めさせるというのは、なかなか大変なことですよ」
キョン「おまけに相手はいじっぱりのハルヒだからな。一筋縄ではいかないってことか」

 


谷口「キョン。今から帰りかい」
キョン「ああ。今から帰りだ。お前は文化祭を回れずに災難だったな。こんな日にまでずっと教室にいなけりゃならないなんて」
谷口「俺の気のせいかもしれないんだが、昨日よりも見えない壁の枠が狭くなっているような気がするんだ」
キョン「なに?」
谷口「ほら。昨日は教室の窓や扉の敷居から外へ出ることができなかったじゃないか。今日は教壇のあたりまでしか移動できなくなってしまっているんだ」
キョン「気のせいじゃないのか?」

 


~~~~~

 


 <<3日目>>

 

谷口「気のせいではありませんでした」


谷口「昨日は明らかに教壇のあたりまでは移動できたのに、今日は机の最前列のあたりまでしか移動できないのです」
キョン「まさか、つまりお前が行動できる面積がだんだん狭まっているということか」
谷口「その通りでございます」


谷口「これはなんという放置プレー」
キョン「一日一日活動範囲が狭くなってるってことは……おいおい、これってヤバイんじゃないのか?」

 

 

 

古泉「そんなことがあったのですか。また新たな興味深い事例に出くわすことができました」
キョン「感心してる場合じゃないだろ。このままじゃ、どんどん谷口の生息範囲が限定されていって、最悪の場合、最後には……」
古泉「その可能性も0ではありませんね。何せ、初めての事例ですから。僕としてもなんとも説明しかねます」
キョン「そうなる前に、なんとかあの閉鎖空間を解かないと」
古泉「僕の方もそうするために涼宮さんに接触しているのですが、手ごたえはイマイチです。我らが団長さまは文化祭当日ということで気もそぞろになっている上、とにかくあっちこっちへ動き回っておられますから、なかなか話を設ける時間もありません。それに、どうにも切り出しにくい話題ですから」
キョン「ガツンと言ってやればいいんだよ、ガツンと。お前はあいつに対して気を遣いすぎなんだ。過保護はよくないぞ」
古泉「僕にはムリですね、そんな役は」
キョン「よし、俺に任せろ。ハルヒのやつに一発ガツンと言ってやる」
古泉「あまり無茶はしないでくださいね」

 


 ~1時間後~

 


キョン「ガツンと言ったらガツンと殴られた」
古泉「ガツンと行きすぎですよ。いくら強気に出るといっても、もうちょっと涼宮さんの気性も考えてオブラートに包んで行かないと」
キョン「面目ない」

 

古泉「しかし、あなたの勇気ある行動もどうやら功を奏したようですよ。あなたの身体を張った説得により、涼宮さんはあなたと朝比奈さんに対する信頼を再び取り戻し、写真に対する遺恨の念を払拭することに成功したようです」
キョン「ということは、閉鎖的閉鎖空間もなくなって、文化祭当日がループすることもなくなったということか!?」
古泉「限りなくそれに近い状況までこぎつけました。残念ながら、あと一歩です。あと一手で、閉鎖的閉鎖空間を打ち破ることができます」
キョン「それはどうすればいいんだ?」

 


古泉「あなたが涼宮さんに急進的な説得を試みたことにより、涼宮さんの例の写真に対する疑念は晴れました。しかし、だからこそ純粋に残ってしまったんでしょうね」
キョン「残ったって、なにがだよ」
古泉「谷口さんに対するイライラですよ」
キョン「そうか。そこを何とかしないと、完全な解決にはならないんだったな」

 

古泉「非常にマズイ事態に陥っています」
キョン「え? なにが?」
古泉「写真の一件が解決したことにより谷口さんに対する怒りが残留しているということは先に述べた通りですが、それが大変に良くない形で発露してしまったようです」
キョン「だから何がだよ。もったいぶらずに教えろよ」
古泉「あなたも知っているでしょう。涼宮さんのイライラが頂点にまで達すれば、何が出現するか」
キョン「……ああ。あれね……」

 

キョン「で。神人はどこに出たんだ? 見たところ、学校に変化は見られないようだが」
古泉「普通神人はですね。涼宮さんの持って行き場所のないストレスを発散させるための物なのですよ。しかし、今回はそうじゃない。ストレスのぶつけ場所は明確に存在しているのです」


キョン「おいおい。それって、まさか」
古泉「そうです」

 

古泉「神人が発生したのは、店舗内店舗の方です」

 


~~~~~

 


谷口「どこの誰だか知らないけれど、誰もがみんな知っている」

 

谷口「そうさ、それがこの谷口さまよ!」

 

谷口「この日輪の輝きを恐れぬのなら、かかってこい!」

 

神人「ふぉー!」

 

谷口「ぎゃひん! 逆エビ固めだけは、逆エビ固めだけは!」

 

キョン「谷口! 大丈夫か!?」
谷口「キョンじゃないか。うふふ、久しぶりだな。見ろよ、おいでなすったぜ。この世を闇で支配しようとたくらむ悪の権化がよう! 光の勇者であるこの俺を抹殺にきたってところだろうが、そうは問屋がおろし大根。返り討ちにしてやるぜ!」
キョン「どう見ても負けてるじゃないかお前」

 

キョン「おい古泉。さっさと例の光の玉で神人をやっつけてくれよ。相手は人間サイズの神人だ。お前一人でも対抗できるだろ?」
古泉「ええ。あのサイズの神人なら僕一人でも十分対抗はできるでしょうが。残念ながら、僕もあなたも、あの空間内へ入ることは不可能のようです」
キョン「なんだって?」


古泉「神人が存在しているということは、すなわちあそこが閉鎖空間であることに間違いはありません。しかしあれは普通の閉鎖空間ではなく閉鎖的閉鎖空間です。超能力者の僕でも、あそこへ侵入することはかないません」
キョン「ってことは、あれか。あの神人は谷口が自力で退治するしかないと」
古泉「そういうことになりますね」
キョン「そんな無茶な!」

 

キョン「超能力も使えない谷口が神人に勝てるのか!?」
古泉「おそらく、無理かと」
キョン「神人がこの暴れ続ければ閉鎖空間はどんどん拡大していって、この世界を押しつぶしてしまうんだろ? じゃあこの世界はもうお仕舞いってことなのかよ!?」
古泉「………」


キョン「……なんてことだ。こんなところで世界が終わっちまうなんて。絶望的だ……」

 

谷口「おい、なにを寝ぼけたこと言ってるんだマイフレンズ」
キョン「谷口?」


谷口「無茶? 無理? 絶望? ずいぶんと諦めきったことを言ってくれるじゃないか」

 

谷口「どんなに絶望的な状況に陥ろうとも決して諦めたりしない決意を持ち続けていれば、希望の光は消えたりしない!」
キョン「ああ。その通りだ。その通りだな!」
谷口「だからデルモ系のパッキン美女とHできる日がくると信じていれば、いつの日か必ず夢は現実になるんだ!」
キョン「……ああ、そうだな……」

 


谷口「ふふふ。やってくれるじゃないか、どこの誰だかしらない人よ」

 

谷口「やってやんよ。久しぶりにキレちまったぜ。今日は朝まで喧嘩パーティだ! かかってこいや!!」

 

神人「ふぉー!」

 

 びしっ!

 

キョン「谷口の鋭いローキックが入った!」
古泉「あれは強烈ですよ! さしもの神人もバランスを崩したようです!」

 

谷口「あんたの攻撃フェイズは終了かい? それじゃ、こっからは俺のターンだな!」

 

谷口「くらえ! 必殺! ギャラクティカホーミングパンチ!!」

 


~~~~~

 


 <<4日目>>

 

谷口「惜しかったぜ」
キョン「ああ。確かに惜しかったな。昨日のギャラクティカホーミングパンチが決まっていれば、勝負は分からなかったんだがな」
谷口「まさかあそこでバックブローを食らってしまうとは。失態だった」


古泉「とりあえず、神人のバックブローに対する対策は立てたことですし。今日こそはいけますね」
谷口「ああ。まかせておけって! 地球の平和は俺が守る!」

 

神人「ふぉー!!」

 

谷口「へへへ。きやがったな。それじゃあ、第2ラウンドといこうじゃないか」

 

谷口「いくぜ! おりゃああああああああああ!!」

 

神人「ふぉー!!」

 


~~~~~

 


 <<5日目>>

 

谷口「面目ない」
キョン「ああ。まったくだ。まさか出会いがしらの左アッパーをもろに受けちまうとは」
谷口「ちょっと油断しただけだ。今回は大丈夫だ。相手のリーチは把握したからな」
古泉「頼みますよ、本当に。あの神人さえ倒せばこの閉鎖空間は解消されるんですから」

 

神人「ふぉー!」

 

谷口「昨日はちょいと油断しちまったが、今日は昨日のようにはいかないぜ! お前のリーチは見切ったからな!」
キョン「油断するなよ、谷口」
谷口「まかせとけって!」

 

谷口「北高の平和は、俺が守るぜ!!」

 

神人「ふぉー!!」

 

谷口「こいや、この野郎! べろんべろんにしてやんぜ!!」

 


~~~~~

 


 <<6日目>>

 

キョン「あのな、谷口。俺言ったよな。油断するなって」
谷口「すまん。油断しないと言いつつも油断しちまった」
古泉「神人のジャブをかわしたまでは良かったですが、まさかその後距離を詰めてところで首相撲からの膝をもらってしまうとは」
谷口「首相撲からの膝でくるとは、相手はムエタイスタイルということがわかっただけでも、もうけものだ。今回こそは絶対に大丈夫!」
キョン「……お前本当に大丈夫なんだろうな」
谷口「俺を信じろって!」
キョン「いや、信じられないから言ってるんだよ」

 

神人「ふぉー」

 

古泉「きましたよ、谷口さん。気のせいかもしれませんが、神人も飽きてきているような雰囲気ですよ。この機に乗ずれば、勝ち目も十分あります」
谷口「ふふふ。たまたまマグレの勝ちを拾っただけで油断した態度を表に出すとは、ヤツもまだまだアマチュアってことだ。今回こそは絶対に俺の勝ちは動かないぜ!」
キョン「はいはい」

 

神人「ふぉー」

 

谷口「しゃらくせえぜ! うおおおおおおおおおおおおおお!!」

 


~~~~~

 


 <<7日目>>

 

谷口「ハメられたわ。完全に罠だわ、これ。首相撲とかかけてくるからさ、相手の流派はムエタイだと思ってたわけよ。だからさ、あそこでチキンウィングアームロックかけられちゃ、仕方ないわ」
キョン「そうね。はいはい」
古泉「やっぱり涼宮さんの方をなんとかするのが建設的ですね」

谷口「おいお前ら。俺の話を聞けって」

 

神人「ふぉ」

 

キョン「神人もだいぶ苦痛になってきてるみたいだぜ」
古泉「ため息ついてますしね」


谷口「おいおい。戦士ってのは常にコンディションは最高に設定しておくもんだろ。そんなモチベーション低くて大丈夫なの? こりゃ楽勝だね!」

 

神人「ふぉ」

 

谷口「今日こそ俺の真の力を見せてやるぜ! 後悔するなよ! おりゃああああああああああああ!!」

 


~~~~~

 


 <<8日目>>

 

キョン「もう文化祭も飽きたんだけど」
古泉「いくら涼宮さんのゲリラライブが素晴らしくても、これだけ毎日見ていれば飽きてきますよね」
キョン「朝比奈さんや鶴屋さんのウェイトレス服を見るのは飽きないんだが、あのぱさぱさした焼きそばばかりの毎日にはウンザリだ」
谷口「おいおい。もうすぐ俺の、人類の命運をかけたファイトが始まるってのに横で焼きそばの話とかやめてくんない? テンション下がるわ」

 

キョン「もうそろそろ外に出たいよな」
古泉「そうですね。僕もそろそろ機関との連絡を取りたい気分になっていまうし」
谷口「だからさ。やめてくれよ、そういう湿っぽい話は。ウォーミングアップした身体が冷めちまうだろ?」

 

 


谷口「あれ? おかしいな。そろそろあいつがやって来るはずの時間なのに」
古泉「おや、そういえば。多少の時間差はあってもほぼ時間通りにやってくるはずの神人が現れませんね」

 

長門「………」

キョン「あ、長門じゃないか。どうしたんだ。お前がこっちに来るなんて珍しいな」
長門「………閉鎖空間が解消された」
キョン「え?」
古泉「そういえば。気がついてみれば、いつの間にか閉鎖的閉鎖空間が消えてしまっています」
キョン「神人がまだ現れないのは、つまり閉鎖空間がなくなったからっていうことか」
古泉「そういうことになりますね」

 

キョン「しかし、どうして突然」
古泉「飽きたんじゃないですか?」
キョン「飽きたって、そんな……」
古泉「ずっと不毛な戦いばかり続けてきましたからね。いいかげん怒りも収まったんじゃないですか?」


キョン「……そんなもんなのか? ハルヒにはループ前の記憶は残らないんだろ? なら、谷口がヘタレすぎて呆れてしまっても、その記憶もリセットされて谷口へのイライラは継続するんじゃないのか?」
古泉「前にも言いましたが、これは涼宮さんの無意識の部分が起こしていることなのです。涼宮さんの意識上での谷口さんの情報がリセットされてしまっても、意識下までもリセットされているかどうかまでは我々にもわかりません。僕たちにループ前の記憶が残っていることから考えても、涼宮さんの無意識部分にループ前の出来事が蓄積していたとしても不思議ではないでしょう」
キョン「まあ、それについては憶測を並べるしかできないわけだから、議論したってしかたないことだな」
古泉「事実がどうかは分かりませんが、起こった現状から考えれば、そういう可能性もあるということですよ」

 

谷口「おいおい。なんだか知らないが、つまりあいつは俺の粘り強い闘志に恐れをなして不戦敗の道を選んだってことかい? んー?」
キョン「……まあ、かなり好意的な見方をすれば、そうとれなこともないかな」
谷口「ふはははは! 悪の手先め、思い知ったか! この谷口さまの真の実力を! 身の程をしるがよいわ!!」

キョン「なんて都合のいい解釈してるんだこいつは」

古泉「一概にそうとも言い切れませんよ。過程はどうあれ、実際に神人も閉鎖空間も消えてしまったわけですから。これも谷口さんの尋常ならざる粘り強さがあればこそです」
キョン「それこそかなり美化した意見だがな。まあ、そういうことにしておいてやってもいいか」

 

谷口「ふはははははは! ウィナー!」

 

古泉「世の中、どんなことでも自分の受け取り方、考え方ひとつで幸にも不幸にもなるということですよ」
キョン「幸せなやつだな」

 


 ~おしまい~

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