………。 「どう?」    ………訊かれてもなぁ。 「ねぇ、どうなの?」    光景に圧巻されてリアクションを取るに取れない俺。 「何か反応しなさいよ!」    その俺を見た彼女が俺に何らかの反応を求めている。 「ちょっと、訊いてんの?」    訊いてるけど、反応に困る。 「何で?」    いや、何でって…そらそうだろ、その格好だと…。 「やっぱ変?」    変とかそういうの以前に、サイズが大きすぎる。 「…なんでこのサイズにしたのか判る?」    さぁね。 「あんたと一緒に着るためよ」    そうかい。って、それはどういう意味だ? 「だから…その…」    あー、もう無理して言わんでもいい。面倒だ。 「サイテー」    何がだよ。察して言ってやってんのに。 「人の気持ちも知らないでよく言えるわね」    俺は人の気持ちをすぐ理解できるような人間じゃない。 「そのぐらいできるようになりなさい」    よく言うよ。 「じゃ、これにするから」    おいおい、ちょっと待て。そんなのでいいのかよ。 「いいのよ。あんたとこれ着てればずっと…」    ああ、そうかい。 「判ってんのなら訊くな」    誰も訊いちゃいねえよ。で、幾らだ? 「5000円」    は? 高っ。 「高って、あんたが買ってくれるからこれにしたんじゃないの」    にしても高い。痛いよこれは。 「彼女の誕生日プレゼントが安くてどうすんのよ!」    どうするも何も無い。 「…もういいわ。自分で払うから」    それはプレゼントになっていない! 俺が払うから大丈夫だ! 「ならさっさとサイフ出しなさいよ」    ちっ、やられた。まんまと嵌められた。 「甘いわよ♪」    ………。これだから反応に困るんだよ。 the end

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