・・・・・・・くん

 

 

 

 

・・・・つき・・・・くん

 

 

 

 

 

『一樹くん!!』

 

 

「ハッ!」

 

 

 

そこには目を真っ赤にした鶴屋さんがいた

 

 

『大丈夫にょろ?いきなり倒れたからさ』

 

 

「ハハ・・・大丈夫です。申し訳無いところをお見せしてしまったようです」

 

 

無理をして、いつも通り笑顔を作る

彼女に今の自分を悟られないが為に

 

 

『・・・それならいいんさ!今日は止まってくかい?一部屋位なら貸してあげれるよ?』

 

 

「いえいえ、結構ですよ。今日は帰ります ・・・・それよりも」

 

 

『ん、なんだい?』

 

 

「僕はもっと本当の貴方を知りたいです。もっと僕に頼って頂けませんか?僕なら絶対貴方の力になりますし、なってみせます!」

 

 

 

『・・・・・・・・』

 

 

 

「どうしたんですか?」

 

 

 

 

 

『・・・・貴方だって隠してるじゃない・・・・・本当の自分、私と居る時の笑顔は本当の貴方じゃない。

 なんで・・・・なんで本当の瞳で私を見つけてくれないの?』

 

 

 

!?

 

 

「そ、そんなことは・・・・」

 

 

『かえって』

 

 

「い、いえ・・・ですから」

 

 

『いいから帰って!!』

 

 

 

「・・・はい」

 

 

 

 

彼女の言葉に気押されるままに、僕は鶴屋家を後にした

 

『『なんで本当の瞳で私を見つけてくれないの!?』』

 

 

彼女の言葉の意味が・・・よくわからない

 

確かに僕は無理に笑顔を作って接していた

 

しかしそれは決して本当の僕じゃないなんて事はない

 

僕なんだ・・・・これも本当の僕なんですよ鶴屋さん・・・・・・・・

 

 

 

重い足取りが、気分さえも重くする・・・

街は・・・もうすぐクリスマス、か・・・

 

飾り付けがとても綺麗だ

 

いたるところでサンタクロースや雪ダルマのオブジェが光っている

 

 

ああもうそんな時期か

 

そんな時期なのか・・・・

 

 

クリスマスプレゼント・・・何を渡そうかな?

 

キミは・・・何を渡せば喜んでくれるんだろうか?本当の笑顔で、微笑みかけてくれるのだろうか?

 

 

・・・ん?

今何かひっかからなかったか?

 

なんだ?

本当の笑顔?

 

微笑みかける?

 

 

彼女が?

 

いや、違う

本当の笑顔を作れなくなったのは彼女じゃなくて・・・・・・・・

 

 

グッ!!

なんだこの頭痛は・・・・

 

 

・・・・もういい

考えるのも今は憂鬱だ

 

帰って、寝よう・・・

 

 

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ハルヒ「ほらキョン、あの店入りましょ」

 

キョン「わかったから腕を引っ張るな」

 

ハルヒ「早く早くっ!」

 

キョン「やれやれ・・・それでこんな小物屋で何を探すんだ?」

 

ハルヒ「SOS団のみんなにプレゼントする物に決まってるじゃない!さあアンタも選びなさい」

 

キョン「ふう・・・お、この微笑み人形なんか古泉にそっくりじゃないか?あの営業スマイルだぜまさしくこの作り物の笑顔は」

 

 

店長「お、君 それに目をつけたのかい?」

 

キョン「何か知り合いにそっくりだったもんで」

 

店長「ほう・・・その人形には実際のモデルがいてね」

 

キョン「へえ・・ってことは実際にこういう人がいたんですか?」

 

 

店長「もうずっと昔の話だよ。 彼は城下町の住人でね、その町の姫に恋していた

    姫との交際を許された彼だったが、その時にお互いの間に【男女の契りを交わさない】という

    約束を言い渡された。姫本人からね 最初はなんてことも無かった彼も、その内どんどん

    その状況が辛くなっていった。でも彼はその笑顔を守り続けたんだ

    恋人に辛い自分を見せたくなかったのだろう・・・・」

 

キョン「それって・・・ひどい話ですね」

 

店長「そう、酷い話だ。しかし最後の一説にはこうあるんだよ?」

 

 

ハルヒ「キョン!!!買うもん買ったし早く帰るわよ!!」

 

 

キョン「わかったわかった。すみません話の続きは次この店にきた時にでも・・・」

 

 

店長「ああ、わかった。待ってるよ また来たまえ。それからそこの娘さんとお幸せにね」

 

 

キョン「ありがとうございます店長さん」

 

ハルヒ「何してるの早く行くわよキョン!!!」

 

キョン「わててっこら」

 

 

店長「・・・幸せそうな夜景が君たちの隣で見守ってくれている。若いとは何とも羨ましい・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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