2、
「わかった?キョン!わかった!?」
 どうも、わからない。
「だから、あんたの部屋で勉強会するのよ!」
「なんでそうなるんだよ!さっき作戦会議って言っただろ!」
「そうよ!作戦会議も兼ねるわよ!」
「っていうかなんで俺の部屋なんだよ!」
「わ!わたしも行きますぅ!」
「僕も。」
「わたしも行く」
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
 
 来たくないやつは来ないでもいいという発言は、大して意味がなかったらしい。多分ハルヒは最初から、俺に勉強を教えてくれようとしてくれていたんだろう。
 それを見られるのが、、まあ、、恥ずかしかったんだろう。
 12月21日、終業式翌日。正午。晴れ。結局、sos団は、俺の部屋に集結していた。
 
 10時、長門がやってきた。俺の本棚から、卒業文集を見つけ、ベッドにちょこんと座ってそれを熟読した。なんかちょっと可愛かった。
「これ、なに?」
 そういって長門はひとつの単語を指差した。
「夢」
 小学校の卒業文集に、将来の夢、というページがある。
「これか、夢っていうのは、希望ってことだよ。自分の目指すものだな。」
「そう」
 俺の夢はなんだっただろう?確か、無難なことが書いてあるはずだ。
「俺のところはなんて書いてある?」
 長門がこちらを見つめてきた。―ちなみに制服を着ている。
「覚えてない?」
 本当に不思議そうな顔でこちらを見てくる。
「あ、ああ。」
「希望は消えてしまったの?」
 悲しそうな目をしていた。
「い、いや。そういうわけではない。希望は変わるものだ。うん。」
「そう、、。」
 安心そうな目をした長門がいた。言わずもがな可愛かった。
 その後長門が一番好きな本はなにか聞いてきたので、ちょっと汗臭いような青春小説を出してやった。長門は熱心に読んでいた。そして。
 11時。思いっきり晴れていた。朝比奈さんがやってきた。秋っぽい格好が茶色い髪に合っていた。
 玄関から俺の部屋まで楽しそうで、俺の部屋に入って長門に挨拶すると、上着を脱いで、部屋中を興奮した犬のように駆け回っていた。
 卒業文集を見てえへへえへへと笑っていた。尻尾があったらそうとう揺れていただろう。
 11時30分。古泉の登場。暑そうなコートを着ていた。
 ジャンパイも持ってきたらしい。
 俺と古泉とで花札をした。麻雀は長門が拒否した為だ。長門はもう半分ぐらい読んでいた。オナニーとかでてくる頃だ。なんでオナニーするとあんなにむなしくなるのかとか書いてあるところだ。畜生なにがオナニーだ畜生。
 冷や汗たらたらでやっていたら古泉に惨敗した。3回勝負で32対4。
 朝比奈さんは俺の中学の卒業文集を読んで鼻歌をやっていた。
 
 そして現在に至る。団長がやってきた。
 ハルヒよ、、、人のベッドに立つのはやめてくれ、、、。
 妹も起きてきて、俺の部屋には小さな劇場が出来ていた。ハルヒがベッドで雄弁に話し始めたのだ。
「クリスマス。聖夜。いろんな呼ばれかたをされている12月24日。そもそもイエス・キリストの降誕祭。どういう意味でしょう?キョン?」
「誕生日だろ。」
 妹が拍手。
「そう。まあいろいろな説がありますが。イエス・キリストの誕生日なのです。クリスマス・イヴとクリスマスの違いは何でしょう?有希?」
「12月24日と12月25日の違い。昔の暦では日没を一日の境目としたため。24日夕刻から25日夕刻までが本当の誕生日。」まだ本を読んでいる。オナニーの意味を知っていたのだろうか?
「有希ちゃん。すごーい!」妹の感嘆。こいつは言っている意味がわかってるのだろうか?というか着替えてきなさい。はしたない。
「そうですね。そして、人が浮かれる日です!なぜでしょう?みくるちゃん?」
「恋人と一緒にいると楽しいから、、?」そう言ってこっちを見る上目遣いバキューン。
「違うよ!楽しいからだよ!サンタさんも来るもん!」そういう妹のパジャマ可愛いな、、、。
「二人とも正解!そして古泉くん!こんなに人間が浮き足だっている日に、宇宙人やら未来人やら超能力者はどうでしょう?」
「隠れやすい!」古泉の溜めに溜めた答えが行く!
「だいっせいっかい!今日はみんな冴えてるわね!」
「―、、、で?どうするんだ?」
「そこよ!どうやって見つけ出すか。そこが問題なのよ!それを話し合うためにやってきたんじゃない!」
 ていうか、隠れている筈の宇宙j(ryらは、一緒に行動してることになるが、、。灯台もと暗しとはこのことだ。ハルヒが灯台だったら乗船員さんたちは気が気じゃないだろうな、、。
 まあ、俺にとってはよかった。ハルヒ万歳だな。
 ベッドから降りたハルヒがベッドに荷物をひろげる。ハルヒが持ってきたのは市内のマップ、ノート、ペン。とまあ、、俺に勉強を教えてくれるための参考書とか、、。
「キョン!インターネット!」
 ハルヒは俺にイベントを調べさせた。人が集まるところは要注意よ!とか言って。
着替えてイエッサーとか言ってる妹と、朝比奈さんが調査結果をノートに書き写す。新婚気分すらあった。
 そのイベントの場所を古泉とハルヒが卒業文集を笑いながらマップに記す。うるさかった。
 長門は俺が淹れてきたお茶を大事そうに飲みながら、オナニー小説を終盤まで読んでいた。主人公とヒロインのキスシーンがある。そういやあのシーンの舞台もクリスマスだっただろうか。
一段落付いたので一休み、昼食。
 全員で近くのファミレスへ行く。風が強くって、肌に刺さった。妹が駆け回って古泉とじゃれていた。古泉が肩車して、妹がすごく楽しそうにしていた。
 長門はなんと歩きながら二回目を読んでいた。スカートがさわさわ揺れた。
 かっこつけて先頭を裏向きに歩いてたおれがすっころんだ。だ、ださい、、、。
 でもなんかみんな長門も含めて心配そうに見てくれていたので気分が豊かになった。
 というわけでコーヒー5個とメロンソーダ1個が並ぶテーブルで、話し合いが続いた。俺の向かいがハルヒ、ハルヒの向かいが俺。窓側である。俺の隣に妹。妹の前が朝比奈さん。そして妹の隣に古泉。その向かいが長門。
「キッズプレートのキッズってなに?古泉君。」
「わかりませんねえ。可愛いってことでしょうかね?」
「面白いかそれ?どうだ?長門?」
「なかなか。ただ、この単語の意味がわからない。オナ」
「すいません!コーラ!」
「なに言ってるのキョン!自分で行くのよ?」
 あっはっはっはっは。
 
 一通り笑って、一通りバカにされて、一通り古泉に嫌味を言われて、あれなんか朝比奈さん顔赤いなまさか長門に近いからさっきの聞こえたのかないやいや俺を笑いたいのを抑えてるのかなとか思った頃にハルヒがまだ少しゆがんでいる口を開いた。
「―さて、かなりイベント多いわね。どうする?班分けする?」窓の外を一瞥してからハルヒが言った。来た!ここ重要。
 空気の止まるのを感じた。それぞれの思惑があるのだ。俺は朝比奈さんと一緒にいたい。―目が合った。朝比奈さんと。というか基本的にみんなこっちを見ていて驚いた。
 ハルヒはコーヒー片手に俺を見ているし、朝比奈さんは顔を紅くして上目遣いだし、長門は本ごしにじっと見つめてくるし、妹は古泉に撫でられながらつられてこっちを見てるし、古泉はうらやましいですというように笑った目で妹を撫でるし。
「あ、、、みだくじ?」←結論
 
 
 
 
続く ここまで読んでくださったかたありがとう 僕記憶力バカなんで 事実をひんまげているかもしれません それはごめんなさい コメントしてくれたかたありがとう 多分オナニー=伏線です すいません
 

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最終更新:2007年11月27日 00:34