「今の俺には三人を選ぶことは出来ない。でも俺はミヨキチが好きだ」

俺の言葉にハルヒも佐々木も信じられないという顔をしている。当たり前だろ?相手は小学生だぜ?
ミヨキチは俯いていてどんな表情をしているかわからない。
「キョン、君は本気で言っているのかい?」佐々木が真剣な顔で聞いてきた。
ああ、本気だ。「あんた…正気?」スマン、ハルヒに佐々木。俺はいたって正気だ。
「いいかい?キョン…」「アンタね!下手すれば…」二人して俺に説教してくる。

二人とも落ち着け!俺はまだ全部言い切ってない!
「「へ?」」間抜けな顔をするハルヒと佐々木。ミヨキチも顔を上げてこっちを見ている。

「いいか?口を挟まずに、まずは俺の話を聞け。確かに、俺は高校生でミヨキチは小学生だ。付き合うわけには行かない」
ハルヒと佐々木はうんうんと頷く。ミヨキチは不安そうに俺の話を真剣に聞いている。
「だから、ミヨキチには、ミヨキチが高校生になるまで待って欲しい」
今、ミヨキチは小学六年生だから…4年も待たせる事になる。
だが俺はミヨキチの想いに答えてあげたい。そして俺の気持ちにも答えて欲しい。

「アンタ、その間、絶対に心変わりしないって誓える?」ハルヒがいつになく真剣な表情で言った。
ああ、誓えるさ。
「吉村さん、君はどうだい?誓えるかい?」佐々木がミヨキチに尋ねる。
ミヨキチは今にも泣きそうな顔で「誓えます」と答えた。

「なら今、ここで二人に近いのキスをしてもらうわ!」な、何だって!ハルヒの言葉に俺は驚愕した。
「心変わりしないと、4年という歳月を待つことが出来ると誓えるんだろう?その証拠を僕と涼宮さんの前で証明してくれ。」
二人共、真剣な表情で言う。決して悪ふざけで言っているわけではないのだろう。


「ミヨキチ…いや、美代子、出来るか?」俺の言葉にミヨキチは顔を真っ赤にして頷いた。
キスをする時、ミヨキチは少し背伸びをしていた。俺もそれに答えるように少しかがむ。
俺とミヨキチの唇が重なる。目を閉じていたからミヨキチがどんな表情をしているかは分からなかった。

「ちょ、ちょっと!いつまでしているつもり!」ハルヒの大声で俺とミヨキチは離れる。
二人の方を見ると、ハルヒも佐々木も顔が真っ赤だ。
「あんた達の気持ちはよく分かったわ…キョン!誓いを破ったら死刑だからね!」
ハルヒは少し涙目になりながらもそう言ってくれた。ありがとうハルヒ。
「これからも親友としてよろしく頼むよ、キョン」ああ、佐々木ありがとう。

その後、俺達四人はこれからの事について、いつもの喫茶店で色々と話し合った。
ハルヒと佐々木は俺達二人を出来る限りサポートしてくれると言ってくれた。
その他にも、進路のことやら何やら色々話した。

帰り道、俺とミヨキチは手を繋いで帰った。
帰り道、俺は少し考えた。
今はまだ小さなこの恋人は、四年後にはどんな姿で俺を待っていてくれるのだろうか?
そして俺はその時、彼女を迎えに行くにふさわしい人間になっているだろうか?

「お兄さん」なんだ?「私、お兄さんが迎えに来てくれるの待ってますから」
微笑みながら言うミヨキチの表情に俺は一瞬心を奪われた。

「ああ、必ず迎えに行くよ美代子」俺は、今はまだ小さな恋人に笑顔でそう答えた


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