例の暗黒空間で二度と思い出したくもない行為をした後の話だ。
俺が薦めたポニテをハルヒはすぐ元に戻してしまい
やや落胆しつつ俺はいつも通り文芸部室に向かった。
部室にはいつも通り読書マシーンが一機作動していた。
「・・・長門!?」
俺は動揺を隠せないでいた。
長門のショートヘアは明らかに伸び、後ろで束ねてあった。
いわゆる、一般的に言うところのポニーテールであった。
「長門、その髪型は一体どうしたんだ?」
「…」
何故長門がポニテに。Why、なぜ?
…
長い沈黙の後長門は告げた。
「あなたの嗜好」
もしかして朝の会話を聞いていたのか…
「う…確かにそうだが…」
「そう」
「髪が明らかに長くなってないか?」
俺が咄嗟≪とっさ≫に思いつくまま質問を投げかけると
「情報操作は得意…毛髪を30cm伸ばすことは容易」
だそうだ。
そういう問題ではないと思うのだが。
俺が薦めたポニテをハルヒはすぐ元に戻してしまい
やや落胆しつつ俺はいつも通り文芸部室に向かった。
部室にはいつも通り読書マシーンが一機作動していた。
「・・・長門!?」
俺は動揺を隠せないでいた。
長門のショートヘアは明らかに伸び、後ろで束ねてあった。
いわゆる、一般的に言うところのポニーテールであった。
「長門、その髪型は一体どうしたんだ?」
「…」
何故長門がポニテに。Why、なぜ?
…
長い沈黙の後長門は告げた。
「あなたの嗜好」
もしかして朝の会話を聞いていたのか…
「う…確かにそうだが…」
「そう」
「髪が明らかに長くなってないか?」
俺が咄嗟≪とっさ≫に思いつくまま質問を投げかけると
「情報操作は得意…毛髪を30cm伸ばすことは容易」
だそうだ。
そういう問題ではないと思うのだが。
「やっほー」
どうやら非常に来てほしくない奴が来たようだ。
「あれ?キョンと有希だけなのね」
まだ、気づいてないようだ。しかし安堵したのも束≪つか≫の間
「有希!?あんたどうしたのその髪型!!」
「髪も伸びてるじゃない!」
ついに気づいてしまった。俺は関係ないからな。『我関せず』、昔の人はよく言ったものだ。
「気のせい」
「嘘!!このバカキョンは騙せても、団長のあたしは騙されないんだからねっ!!」
「まさか、キョン!あんたがやらせたんじゃないでしょうねっ!!」
俺は気づいてるぜ、
しかも俺が長門をポニテにするなんて恐ろしいことができると思うか?
なんて事は勿論言えなかった訳だが
「彼は関係ない。私の意志」
そう言うと再び読書に戻っていた。
ハルヒは睨みを効かせると思いもよらぬことを叫んだ。
「だったら、あたしもポニテにするわ!ちょっと待ってなさい!!」
どうやら非常に来てほしくない奴が来たようだ。
「あれ?キョンと有希だけなのね」
まだ、気づいてないようだ。しかし安堵したのも束≪つか≫の間
「有希!?あんたどうしたのその髪型!!」
「髪も伸びてるじゃない!」
ついに気づいてしまった。俺は関係ないからな。『我関せず』、昔の人はよく言ったものだ。
「気のせい」
「嘘!!このバカキョンは騙せても、団長のあたしは騙されないんだからねっ!!」
「まさか、キョン!あんたがやらせたんじゃないでしょうねっ!!」
俺は気づいてるぜ、
しかも俺が長門をポニテにするなんて恐ろしいことができると思うか?
なんて事は勿論言えなかった訳だが
「彼は関係ない。私の意志」
そう言うと再び読書に戻っていた。
ハルヒは睨みを効かせると思いもよらぬことを叫んだ。
「だったら、あたしもポニテにするわ!ちょっと待ってなさい!!」
…数分後
「これでどう?」
ハルヒは自信満々にそう言ったが、このままでは満場一致で長門の勝利だろう。
髪の長さはやはりポニテ属性にとって必須事項だからだ。
すると、長門は静かに本を閉じ手をハルヒの方に翳≪かざ≫すと
云った
「これでどう?」
ハルヒは自信満々にそう言ったが、このままでは満場一致で長門の勝利だろう。
髪の長さはやはりポニテ属性にとって必須事項だからだ。
すると、長門は静かに本を閉じ手をハルヒの方に翳≪かざ≫すと
云った
「情報結合の解除を申請する」
次の瞬間ハルヒの髪はふわりと上空に舞ったかと思うと、元のストレートヘアに戻っていた。
「え!?どうしてなの?」
ハルヒは目を丸くしている。
多分俺も少し前には同じ顔をしていたに違いない。
「一つ一つの結束が甘い」
「髪質もトリートメントも甘い。だから私に気づかれる。解体を許す。」
そう言い終わるかのところでハルヒの体は自重に負けて倒れていた。
ハルヒっ!
長門はいつもは殆どしない瞬きを数回したかと思うと我に返ったような様子で言った。
「…問題ない。彼女の記憶を消去しただけ。」
次の瞬間ハルヒの髪はふわりと上空に舞ったかと思うと、元のストレートヘアに戻っていた。
「え!?どうしてなの?」
ハルヒは目を丸くしている。
多分俺も少し前には同じ顔をしていたに違いない。
「一つ一つの結束が甘い」
「髪質もトリートメントも甘い。だから私に気づかれる。解体を許す。」
そう言い終わるかのところでハルヒの体は自重に負けて倒れていた。
ハルヒっ!
長門はいつもは殆どしない瞬きを数回したかと思うと我に返ったような様子で言った。
「…問題ない。彼女の記憶を消去しただけ。」
少しの沈黙の後長門が口を開いた。
「私のメインAIシステムの中枢での熱放出に不具合が発生した。」
長門は確かにそう言ったが俺には長門が人間で言うところの
熱くなり、ムキになっていた様に見えた。そして何故かそれがとても愛らしく見えた。
(これが長門のバグの片鱗だと気づくのはもう少し後の話だ)
「私のメインAIシステムの中枢での熱放出に不具合が発生した。」
長門は確かにそう言ったが俺には長門が人間で言うところの
熱くなり、ムキになっていた様に見えた。そして何故かそれがとても愛らしく見えた。
(これが長門のバグの片鱗だと気づくのはもう少し後の話だ)
しばらく俯いていた俺は
数拍の間を空けて無意識に本日二回目の或る言葉を発していた。
「その髪型、似合ってるぞ」
長門は最後によく耳を研ぎ澄ましていなければ聞こえない声で確かに応えた。
「ありがとう」
数拍の間を空けて無意識に本日二回目の或る言葉を発していた。
「その髪型、似合ってるぞ」
長門は最後によく耳を研ぎ澄ましていなければ聞こえない声で確かに応えた。
「ありがとう」
Fin