古泉と別れて家路へと着くと、そこにはハルヒの忘れ形見の娘が寝ないで俺の帰りを待っていた。
「こら親父!ご飯冷めちゃったじゃない、まったく!」
相変わらずアイツそっくりな仕草で俺に突っ掛かってくる。まるで生き写しの様に。
「ああ…スマンな。昔の友人と会ってたんでな。今度からは電話するから」
我が娘はアヒル口をしながら憤慨している。
「まあ、いいわ。次から遅くなったら罰金だからね!・・・お母さんも苦労したんだろうなぁ」
思わず顔が綻んでくる。なあ、ハルヒ俺はお前と一緒になって良かったよ。
こんな子宝にも恵まれて俺は世界一幸せものだ…と考えていると、ふと視線を感じた。
振り返るとそこには亡き妻の、ハルヒの遺影が飾ってあった。
「わかってる。俺は娘としっかり生きて行くさ」
俺は顔だけでなく、体をしっかり遺影に向ける。
「でもそれが終わったら、3人で、な」
外には師走の殺風景な夜に、白い雪たちが舞っていた。
息を吐けば白くなる。
そんなある12月の日のことだった。
another end
この話はスレの流れである方が作ってくれたものをアレンジしたものです。