谷口「音楽の授業中にドビュッシーと聞いて頬を朱に染めていた純真無垢なあのころが懐かしい」

 

谷口「Cドライブは見られてもいいけど外付けハードは金庫の中」

 

谷口「どうも。貴女の白馬の王子さま、谷口です」

 

ハルヒ「なんであんたがここにいるのよ!?」
谷口「何故ですって? それはこっちが聞きたいことですわ。何故SOS団の団長さまが、小学校の参観日にいらしているのですか!?」
ハルヒ「私は勉強を教えてるハカセくんのご両親が仕事で参観日に来られないって言うから、代わりに来たのよ」
谷口「なんだ。俺と同じ理由じゃないか。俺はてっきり、ショタ狂いの団長が夜のおかず漁りに忍び込んだのかと思ってしまったぞ」
ハルヒ「こ、ここが小学校でさえなければ……!」

 

ハカセ「涼宮さん、谷口さん。来てくれたんですね」
ハルヒ「ちょっとハカセくん、これはどういうこと!? こんな薄汚れた落伍人生決定済のダメ人間なんかとつきあっていたなんて!」
ハルヒ「キミの交友関係にまで口出しするつもりはないけど、こんな豚野郎だけは絶対にダメよ! 今すぐ縁を切りなさい」
谷口「ああ、純真無垢な幼子たちに見つめられる中で罵られるのもまた……はあはあはあ! ウィッキー!」

 

ハルヒ「あんたも、この子の将来を真面目に考えるなら、もう二度と関わらないであげて。多感な時期の子どもへの影響は一生物なんだから」
谷口「だってさ。ブラザー、どう思う?」
ハカセ「人生は勉強だけじゃないということを教えてくれたのは谷口さんじゃないですか。僕は一生谷口さんについて行きますよ」


谷口「だよなあ! むひひひひ」
ハカセ「ですよねえ。うふふふふふ」

ハルヒ「最悪だわ……」

 

 


女教師「はい、それじゃ授業を始めますね」
女教師「みなさん、お父さんやお母さんが見にきているからって、はしゃぎ過ぎたらダメですよ」
児童「はーい!」
谷口「はーい!」

 

女教師「それでは、この問題が分かる人。手を挙げてください」
児童「はい!」
ハカセ「はい!」
谷口「はい! はい! はいっ!!」
ハルヒ「……なんなの、こいつ」

 

女教師「え、ええと……とっても元気な父兄の方がいますね。それじゃ、今日は特別にお家の方に答えてもらいましょうか」
女教師「そこの、オールバックのお兄さん。どうぞ」
谷口「4×10は、40です!」
女教師「正解! 算数の得意なお兄さんなんですね」


谷口「いえいえ。マドモアゼルの教え方が上手だからですよ。そしてこの僕が聡明だったからですよ」
谷口「ご褒美に後で先生のメルアドを教えてください」

ハルヒ「お前もう帰れ!」
谷口「ぎゃひん! デンブを蹴って追い出された! もっと蹴ってくれえ!」
ハルヒ「そのまま消えてしまえ!!」

 


~~~~~

 


ハルヒ「っていうことが昨日あったのよ! どう思う!?」
キョン「いや、どう思うと言われてもなあ……」
ハルヒ「ああもう腹が立つわね!!」

 

みくる「でも、意外ですね。あの谷口さんが小学生の面倒をみたりしてたなんて。しかも好かれてるなんて」
ハルヒ「精神年齢が子ども以下だから寄ってたかられてるだけよ。悪影響極まりないわ! ハカセくんの情操面に問題が出たら100%あいつのせいよ!」
谷口「いやいや。現代はその気になればなんでも知りえることができる時代だから。情操教育に悪いものならいくらでも自己責任で手に入るんだよセニョリータ」
ハルヒ「それはそうだけど……って、今気づいたけどなんで部室に谷口がいるのよ! ビックリした!」

 

谷口「どうも。アガペーの若き探求者、谷口です」

 

長門「………彼には、今朝の電車内にて北高の女子生徒数人の背後からスカートに手を入れ臀部をなでなでした疑いがかけられている」
長門「………縄で簀巻きにされ、川に放りこまれそうになっていたところを、我々が引き取ってきたという経緯」
谷口「そういうわけで。このように谷口さんはぐるぐる巻きにされて軒先に吊るされているというワケですはい」
ハルヒ「そのまま川に投げ捨てられればよかったのに」

古泉「そのまま見て見ぬふりをして通り過ぎようかとも思ったのですが。前回の冤罪の件もありますし、自分はやっていないと主張する彼を見ていると、放っておけなくて」
ハルヒ「ま、まあ……下着流し事件のことを言われると、こっちも弱いわね……」

 

谷口「それはいいとしても。誤解がとけたにも関わらず何故俺は縄で縛られたままなのだねエブリバディ」
長門「………あなたがやったという証拠がないのと同じく、あなたが犯人でないという証拠もない。あなたが犯人であるという可能性もあるから現状維持を保っているだけ」
谷口「なるほど! 緊縛プレーですか! はあはあはあ! 長門女王様はそういうPLAYがお好きでございますか!」
長門「………女王様……わるくないかも……」

 

キョン「まあ、このままってわけにもいかないだろう。とりあえず縄くらいは解いてやるか。逃げやしないだろう」
谷口「おー、MYフレンド! さすがは我が友、キョン。緊縛プレーも悪くはないが、濡れ衣を着せられた上という前提条件が気にくわなかったところなのだ」

ハルヒ「で、その電車内での痴漢騒動ってどういうものなの?」


みくる「私がきいた話では、被害者は鶴屋さんとENOZの財前さんと榎本さんの3人です」
みくる「最初は榎本さんが被害に遭ったんですけど、榎本さんはしばらく我慢していたようです。その後、財前にも痴漢の手が伸びて、財前さんが隣にいた鶴屋さんに相談したところで」
みくる「鶴屋さんも被害に遭った。鶴屋さんが怒って振り返ると、そこには谷口さんが……頭の悪そうな顔でボーっと立っていたそうです」

 

みくる「それで、犯人は谷口さんしかいないと思い、鶴屋さんたち3人で彼を簀巻きにしたそうです」
谷口「朝から積極的なアプローチを受けてたいそう嬉しかったものの、濡れ衣を着せられていると分かって非常に憤慨したものだよファッキューメン」
ハルヒ「鶴屋さんたちの気持ちも分かるわ。もし私が痴漢の現行犯を見つけても、隣に谷口がいたら、谷口が犯人かと思ってしまうかもしれないもの」
古泉「平素の行いから鑑みれば、その判断もやむなしということですね」

 

谷口「ともかく。緊縛プレーや言葉攻めは望むところであるが、冤罪によるおさわり車内痴漢の不名誉なレッテルだけはゴメンこうむるぜ!」
谷口「陰にかくれて見つからないようにコソコソとワイセツ行為に及ぼうという根性が、同じ下衆界の人間として許せない!」
みくる「ですよね。痴漢なんて、最低の行為です!」

 

谷口「おっと手がすべった!!」

 

 ぺろん

 

みくる「きゃあああ! なにするんですかあ!?」
谷口「朝比奈さんのおぱーい暖かい! やーらかい!」
ハルヒ「死ねこの腐れ痴漢男!!」
谷口「ぎゃひん!! 鈍器で殴られた!!」

 

 

谷口「と、まあこういうふうに。おさわり行為というのは、自らを包み隠さずさらけ出し、そこから発生するリスクも覚悟の上で正面から堂々と敢行するからこそ価値があるのだよ」
谷口「自分の正体も明かさずに、後ろから忍び寄って欲望を満たそうなどと言語道断。そんなのは痴漢とも言えない」
谷口「痴漢にも劣る人種、アンフェアータッチマンだ」
みくる「しくしくしく」

 

谷口「さあ行こう! その卑劣で許せないアンフェアータッチ犯を探し、捕らえ、罪をあがなわせ、さらし者にするために!」
キョン「その前に俺はお前が許せないのだが」

 


~~~~~

 


谷口「今はわからないことばかりだけど 信じるこの道を進むだけさ」

 

谷口「どんな敵でも味方でもかまわない この手をはなすもんか」

 

谷口「真っ赤なあああああああああああ痴漢んんんんんんんんんんんんんん!」

 

谷口「というわけでやって参りました。日夜、鶴屋さんたち一味が登下校に利用している電車車内です」
谷口「いつもは帰路につく学生たちの和気藹々とした雰囲気に包まれているはずの車内にも、今日ばかりは重苦しい空気が漂っております」

谷口「それでは、早速車内の乗客に対してインタビューを行ってみたいと思います」


谷口「すいません、ちょっとアンケートよろしいでしょうか? オーバー?」
女性客「え? あ、は、はい……」
谷口「ひぐらしのなく頃に12話の放送中止の一件について、どう思われますか? やはりマスコミサイドの行き過ぎた過剰反応だと思われますか?」
女性客「え、あの……」
谷口「そんなことよりも、あなたの携帯のメルアドを教えてもらっても宜しいですか? もしくは私のメルアドを教えさせてもらっても宜しいでしょうか?」
女性客「えと、その、こ、困ります……」
谷口「ここ、こまることなんてな、何もないですよお嬢さん。めめ、メル友になるのに、なんの理由がいりましょうや」

 

谷口「真っ赤なあああああああああああ痴態いいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」

 

 

 

鶴屋「今朝、ちょうどこの辺に立ってたんだよね。んで、私の横に財前ちゃんがいて、その隣に榎本ちゃんが立ってたわけ」
榎本「それで、私のちょうど真後ろに谷口くんが立ってたんです」
古泉「なるほど。確かに話を聞く限りでは、谷口さんが犯人であると考えるのは無理がありますね」
古泉「朝比奈さんの話によれば痴漢行為に遭った順番は、榎本さん、財前さん、鶴屋さんの順番。端から順番に被害に遭っています」
キョン「最後にお尻をさわられたのは鶴屋さん。なら痴漢行為直後、犯人は鶴屋さんの後ろにいるはず」

 

鶴屋「そういえば、よく覚えてないけどその時、私の後ろにやけに目つきの悪い男がいたような……」
キョン「おそらく、そいつが真犯人ですよ。どんな外見だったかも、わかりませんか?」
鶴屋「ちらっと見ただけだったからねぇ。特徴的なのは、その目つきの悪さだけで、後は普通の男子校生みたいだったから、頭に残ってないんだよね……う~んと」
鶴屋「もっかい、その顔を見れば判別できそうなだけどなぁ……ん? ん~??」

 

鶴屋「ああああ! あいつだ! あの目つき、今朝私の後ろにいた男に間違いないよ!!」
キョン「え、本当ですか!? どこのどいつが……って、ああ! お前は!」
古泉「あなたが、この痴漢事件の犯人だったのですね!」

 

藤原「ふん。ピーチクパーチクどこの誰が騒いでいるかと思いきや。車内では静かにお願いしますこのヤロー」
みくる「あ、あなたは」
藤原「なんだ。今朝のバカな勘違い3人組か。誰に尻をさわられたのかも満足に認識できていない、おめでたいバカ共め」
鶴屋「聞き捨てならないことを言ってくれるじゃないか、この痴漢。この場でとっ捕まえて当局に突き出してあげようか?」
藤原「ふははは! 阿呆め。俺がいつお前らのぷりぷりつやつやヒップに手を出した? 証拠はあるのか? え?」


キョン「な、なんてヤツだ! 物的証拠がないからって、それを笠にきて開き直るなんて! どこまで腐ってやがるんだ!」

藤原「なんとでも言うがいい。それとも、お前に対しては 『これは既定事項なんだ』 とでも言ってやれば見逃してくれるのかな? ふははははは!」
みくる「既定事項をこんな猥褻行為の言い訳に使うなんて! 未来人の風上にもおけません!」
藤原「わざわざ今朝のヒップタッチの犯人探しに群れをなしてぞろぞろ来たってところだろうが、生憎だったな。証拠もないんじゃ、仕方ない。とっととしっぽ巻いて帰りな」

 

古泉「何故です。あなたは何故、このようなことを!?」
藤原「なぜ? あっはっは! なんという低脳な質問だ。これがこの時代の人間の頭脳レベルなのか? あん?」
藤原「さわりたいから触ったに決まっているだろう! 女子校生おヒップが目の前にたわわに実っているんだぜ? なでなでしたくなるのが、男として当然の反応だろう!」

 

藤原「ま、せっかく真犯人を見つけ出しても証拠がないんならしょうがないわな。しょんぼり帰って、枕をぬらして泣き寝入りするんだな! うははははは!」
鶴屋「なんて腐った野郎にょろ!」
財前&榎本「しくしくしく」

 

谷口「おい。そこまでにしときな尻フェチ男」
藤原「ん? なんだお前は。今朝、俺のタッチジョブの濡れ衣で捕まったマヌケなドM男じゃないか。なにか用かよ?」
谷口「お前は、してはいけないことを3つやった」

 

谷口「一つ目は、卑劣な手段で女の子を泣かせたこと」
谷口「二つ目は、この俺に痴漢の汚名を着せてせせら笑ったこと」
谷口「三つ目は……ええと、なんだっけ。何にしよう」
谷口「………まあ、そういうことだ」

 

谷口「よってお前に制裁を下すが宜しいか」
藤原「面白い。ケンカならいくらでも買ってやるよ。この俺の尻柔術に勝てる者などいやしないから、覚悟はしとけよ」
谷口「ふん。女人の背後からこっそりスカートの中に手をつっこんでハアハアするだけのみみっちい柔術など、ものの数にも入らないということを今、教えてやる」
谷口「へへらへらへら」
藤原「ふん! いいだろう。かかって来いや!」

 

谷口「ふんっ! へあ!」 ガシッ
藤原「せあっ! てい!」 ガシッ

 

キョン「ああ! 谷口と藤原が正面から組合い、右手で互いに相手の左尻をつかみ合っている!」
古泉「これが、これが尻柔術なのか!?」

 

藤原「はあはあはあ、なかなかのつかみ具合。でかい口を叩くだけのことはある」
谷口「お前こそ。尻柔術の名を出すだけのことはある。あふっ! くっ、くやしい、けど感じちゃう!」


藤原「ふふ……俺をここまでしびれさせた相手は久しいぞ。まさか、この奥義を俺に使わせる相手が存在するとはな!」

藤原「くらえ。秘奥義、臀部極皮内透圧殺十六連打!!」
谷口「えひん! お、俺の左尻肉を、ヤツの親指が微妙なムーブで16連打! なんというスムーズな快楽秘奥義!」

 

古泉「いけない! あの親指から発生する微振動は肩のこりを心地よくマッサージする微電流のごときほぐし効果が期待されます!」
キョン「なんだって!? くそ、このままじゃ谷口が負けちまう!」
みくる「こうなったらもう、谷口さんに勝ってもらうしか道はないんですから、応援しないと!」
鶴屋「谷口くん、今だけは仕方ないから応援してあげるよ! がんばれえ!!」

 

財前「……他人のふり、他人のふり……」
榎本「……もう痴漢なんてどうでもいいから、早く帰りたい」
財前「……知り合いだなんて思われたくない」

 

 

藤原「これで終わりだ! 一気に右尻もいかせてもらうッ!」
谷口「ぐわあ! ま、負けるわけには……! 鶴屋さん、財前さん、榎本さんの無念をはらし、この俺の冤罪を解くまでは、負けるわけにはいかないんですたい!!」
藤原「こ、こいつ! 俺の右尻にまで手を!?」

 

鶴屋「谷口くん……そこまで」

 

財前「……恥ずかしいから私たちの名前を叫ばないでよ」
榎本「……もう明日からこの電車に乗れないよ」

 

 

谷口「ふおおおおおおおおおおお!」
藤原「でりゃあああああああああ!」

 

谷口「ふ、藤原とか言ったな……はあはあはあ。いいかよく聞け。痴漢とは、ふうふう、陰からこそこそひっそりやるもんじゃない」
谷口「自らの在り様すべてをさらけ出し、オープンな状態で臨むべき一種のスキンシップ! それを汚すお前ごときに俺は、絶対に負けない!」


藤原「バカが! ひっひっふう。ひっひっふう。それではすぐに現行犯で捕まってしまうではないか。痴漢とは、バレかバレないかのぎりぎりの狭間から生まれるスリルを楽しむスポーツなんだよ!」


谷口「それは違うぞ! 痴漢とはそういうものではない。お前は痴漢行為が、なにをもっとも大事にするか、分かっているのか!?」
藤原「だから言っただろう! 痴漢とは、自分の背徳行為が白日の下にさらけ出されるかどうかの危ういスリルに酔うものだと!」

 

谷口「本来の痴漢のあり方を見失った愚か者めが! その歪んだ心で聞き、そして感じるがいい!」

 

谷口「痴漢とは、さわり心地を楽しむものなのだ!」

 

藤原「な、あ!? ば、バカな、この状態から俺の尻肉をわし掴みだと!?」

 

乗客A「なんなの、あれ?」
乗客B「男同士で抱き合って、おしりをつかみあってる」
乗客C「やだ、キモイ~」

 


谷口「ひとつ撫でるたびに感じるだろう。やわらかく、すべすべとした、焼きたてのコッペパンの表面にも似た神々しいまでの手触り!」


谷口「お前もそれを求め、この道に足を踏み入れたのではないのか!?」


藤原「……くっ!」

 

谷口「それがなんだ。痴漢は背徳行為のスリルを感じるためのお遊びだって? ふん、ちゃんちゃらおかしいわ」
谷口「お前はアレだ。アレだよ、ほら。アレ。タバコ吸って酒を飲むのが格好いいと思って無理して女の前でタバコ吸って酒飲み自慢をしてる痛い高校生男子。そっち系のアレ」
藤原「な、なんだと!? 俺のアイデンティティを愚弄するか!?」

 

谷口「おさわりは愛だ! 宇宙だ! ひとなでひとなでに未来を感じろ! 自分だけの哲学を見出せ! そこから目を反らしたお前に、いくら小手先の技を弄そうとも勝ち目などないのだ!」


藤原「そんな、バカな! この俺が……!? ぐ、ぐわあああああああああああああ!!」

 

 

 

谷口「はあはあはあ……」
藤原「はあはあはあはあ……」

 

キョン「藤原が膝をついた! 谷口が勝ったんだ!」
鶴屋「やった、やったっさ!」
みくる「あれ、財前さんと榎本さんは?」

 


藤原「……俺が、間違ってたよ。痴漢行為に手触り以外の意義を見出し、他の痴漢どもと自分は一線を隠していると思いたがっていた自分の心の弱さに、俺は負けた……」
谷口「分かればいいんだ。人は過ちを犯して成長していくものなのだから」

 

谷口「人と人とのさわり合いは、互いの存在を確認しあい、自分を認識してもらうためのシンパシー」
谷口「だから誰しも皆、他人の肌を感じ、体温を意識し、相手を包み込み、自分を包容してもらい、生を共有しようとするんだ」


藤原「ああ、ああ。確かにその通りだ。俺は、結局誰かの存在を感じ、自分の存在を知ってもらいたいがために、この痴漢道に身を置いたんだ」
谷口「だから、ともに歩もうじゃないか。俺もお前も、互いに生きる希望を追い求めるハングリーハンターとして!」

 

藤原「谷口!」
谷口「藤原!」
車掌「はい、ふたりとも話の続きは事務室でね」

 

 

古泉「……行っちゃいましたね」
キョン「……ああ」
みくる「……まあ、どうでもいいですけどね」

 

鶴屋「さ、退屈もまぎれたことだし。そろそろ帰ろっか」
古泉「そうですね」
キョン「帰ろ帰ろ」

 

 


谷口「シルクの手触り!」
藤原「ウォーウォートゥナイッ!」
車掌「いいから早く来なさい」

 

 

 ~おしまい~


|