こんにちはみなさん。お久し振りです。あたしは元気です。みなさんはどうですか?
 ……え?お前は誰だですって!?んん……!もうっ!
 あたしですよ。あ・た・し。橘京子です。
 そう、佐々木さんのためならたとえ火の中水の中。閉鎖空間の醜い神人を退治てみよう。きょこたろう……いえ、なんでもありません。

 あたしは前回の騒動で佐々木さんの閉鎖空間に発生し始めた神人達をやっつける事ができる能力を身に着けました。その能力が買われて、あたしは『神人迎撃部隊本部長』という、組織の中でもとっても偉い役に昇進したんです。エッヘン。
 それに佐々木さんの『鍵』となる存在――キョン君と呼ばれる彼とも親しくなり、組織の人間はあたしの言動においそれと反抗できなくなっちゃいました。ヘヘーン。
 ん?佐々木さんに神人が発生したのはお前のせいじゃないかって?そ、それは気のせいです!あれは涼宮さんの影響ですから!それにそのことはまだ組織に報告してなゲフンゲフン……
 ……ま、そんな訳であたしは偉くなったのです。


 今日は組織の重役会議です。もちろんあたしも出席です。議題は、『最近活性化し始めている神人対策について』でした。
 最近はあたし以外にも神人を倒す事のできる能力者が増えてきましたので、あたしは頭から指示を出すだけで、あとはイスにふん反り返って座っているだけという良い身分になりました。昔はあたししか倒せなかったんですから、それくらい優遇されてもいいですよね。

 議題はつつがなく進行し、会議も終わりと思ったその時、ある重役から議題の提案がありました。
 その提案は、あたしの耳を疑ってしまいました。


「新神迎撃部隊本部長橘京子を更迭したいのですが、どうでしょうか?」


 ええっ!?何で!?あたしは思わず問い返してしまいました。
 彼が言うには、『あたしとキョン君が仲良くしてると佐々木さんが神人をいくらでも生み出すから、それでは我々能力者がいくらいても蛇足にしかすぎず、疲れ果てた同士が命を散らしてしまう』、とのことでした。
 気持ちは分かりますが、彼との関係はプラトニックな関係です。彼を尊敬こそしてますが、佐々木さんを差し置いて彼に手を出すことはありません。少なくとも佐々木さんは承知してくれてます。
 そりゃあ一時期はアタックをしてみましたよ。でも彼があまりにも鈍いためあたしは諦めてしまいました。
 涼宮さんも佐々木さんも、物凄い忍耐強さで、彼のフラクラを耐えています。前回のやり取りは嘘だったような印象すら受けます。彼は鉄板です。間違いありません。
 ……っと、話がずれてしまいましたね。

 まあ、神人迎撃部隊本部長の役職についてはまあいいです。どちらかというとあたしも現場で働きたいと言う気持ちもありましたから。意外にカイカンなんですよね。神人が崩れる時の断末魔って。ヘヘヘッ。

 あら?また話がずれましたね。それでは、もうひとつの役職である、『対鍵陽動作戦軍師』の方に専念しましょう。こっちは、鍵であるキョン君を扇動し、佐々木さんの挙動を制限しようとする部隊です。
 彼があまりにも鈍いんで諦めたとは言いましたが、彼の趣向は調べ尽くしています。それをつけば彼をコントロールするのは容易いのです!どうですか、参りましたか!はっはっはっ!

 ……って、そっちも否認!?なぜですか?ちゃんと理由を教えてください。え?『彼の趣向……胸の大きい女性にふさわしくないから』??

 …………。

 うわああ~ん!!そんなことは知ってますよ!!あたしだって重々承知してますよ!でも、仕方ないじゃないですか!!そんなに女の子の欠点をズバズバ言わないでください!
 ……分かりました。胸を大きくすればいいんでしょ!!あたしは一週間で10kgやせた実績があるのです!バストだって2カップくらいは大きくさせる事ができます!見ててください!今から特訓して見せますから。


 名付けて、『プロポーション大作戦』です!


 え?どっかできいたことあるタイトルですって?そこは突っ込んじゃダメです!
 受けると思って大見得きって言ったのに、案外受けなくて、あたしの心は傷つけられまくってんですから!
 それにバストアップすれば、全く無関心だった彼も少しくらい振り向いてくれるに違いないわ!あのままじゃ悔しいです!頑張りましょう!

 フレー!フレー!京子!!
 エル・オー・ブイ・イー  ラブリー京子!!  

 誰ですか!今あそこにイタイ子がいるってひそひそ話してるのは!
 あたし泣きますよ!!



|