「ちょっとキョン!あたしのカップ焼きそばにはかやくいれないでって言ったでしょ!」

 

「そうだったか?まぁ別に味が変わるわけじゃないし気にするな」

 

 

「変わるし気にするわよ!グチョグチョで水っぽいキャベツなんて最低よ!」

 

 

「なら食うな!ほれ、長門食え」

 

 

「……(ずるずる)」

 

 

「あーーーーっ!!」

 

 


 

 

「今夜はカップ麺でいいか?」
「えー、キョンくんなんか作ってよぉ」
「料理には自信ない。面倒」
「じゃあ仕方ないかあ。あ、あたし焼きそばがいい」
「わかった。俺はラーメンにする」

 

 

3分後…

 

 

「よし、できたぞ。最後に液体スープを入れてと」
「アッー」
「どうした」
「キョンくん…あたしの焼きそばのソースだよ、それ」
「アッー」

 

 

「まずいな」
「うん、しょうゆ焼きそば…」
「そばでもとるか」

 

 

実話を元にしたフィクションです。

 

 


 

 

昼休みの食堂はいつも混んでいる。特にテラス席は3年生がたまっていて1年生の私たちが
入るには相当勇気がいる。でも今日はせっかくの古泉くんとのランチだから、絶対に
いい席をとりたい!
私の思いが通じたのか、窓際の空いているテーブルが見つかった。
「ラッキー! じゃあ荷物をここに置いて、と。古泉くん、何にする?」
「そうですね…北高名物なんじゃもんじゃ丼にしましょうか」
「じゃあ私はAランチ。おばさん、彼の分もね」
二人分の食券を受け取る。ちょっと早めに来たのがよかったのか、あまり待たずに食事が
出てきた。私が席に向かうと、古泉くんが二人分のお茶をくんで席に戻ってきた。
「気づかなくてごめんなさい」
ああー何やってんだろ、私。気が利かないと思われちゃってるかな…
「いえいえ、ご馳走になるんですからこのくらいはさせてください」
本当によく気のつく人だな…私は古泉くんのことがもっと好きになった。
「では、いただきます」
「いただきまーす」

 

 


 

 

長門「……」ペラ(←ページめくる音

 

 

キョン「でさーそこで谷口がよーwww」
ハルヒ「ぶはっwwwwあいつホントにバカねwwwww」
みくる「お茶入りましたよー」
古泉「おや、ありがとうございます」

 

 

長門「……」カタカタカタカタカタカタ(←貧乏揺すり

 

 

キョン「そこで国木田がまたさーwww」
ハルヒ「ぶふーっ!つ、佃煮じゃあるまいしwwwww」
古泉「ん、おいしいですよ。これは玉露とかいうやつですか?」
みくる「いえ、紅茶です」

 

 

長門「……」ギリギリギリギリギリギリ(←歯軋り

 

 

キョン「ガヤガヤ」
ハルヒ「ガヤガヤ」
古泉「ガヤガヤ」
みくる「ガヤガヤ」

 

 

ブチッ

 

 

 

長門、世界改変前日のことである

 

 

 


 

 

キョン「うわっ地震だ!」
ハルヒ「有希、みくるちゃん机の下に避難して!古泉くんはロッカーの中ね!」
古泉「マッガーレ…」
みくる「あわわわわなんですかこの揺れ!?」
長門「………」

 

 

キョン「朝比奈さん何してるんですか早く避難してください!」
みくる「なんで地面が揺れてるんですか!?おさえなきゃ…おさえなきゃぁ…」(←地面をおさえてる)
長門「………」(←地面をおさえてる)

 

 

キョン「あの…朝比奈さん。天然かキャラ作りかは知りませんが長門が真似をするのでそういう危険なのはやめてください。ほら長門、こっちに来なさい」
長門「………」トテトテトテ
ハルヒ「そうよ不謹慎よ!!有希…大丈夫だった?痛いところとかない?」
長門「ない」

 

 

みくる「…………」(←まだ地面をおさえてる)

 

 

 

これは地震がなくなった未来から来た少女の物語である

 

 

 

凄い地震だった…震度100くらいはあったね。
長門「正確には震度6」
だそうだ。酷い目にあった。
机の下から出た俺とハルヒは安全かどうかを確かめるために周囲の探索をすることにした。
長門はって?長門にそんな危険な真似をさせる訳にはいかないだろ?
ハルヒ「キョン!あれ見て!」
ハルヒが指差した方をみるとそこにはロッカーの下敷になった朝比奈さんだった塊があった。
ハルヒ「酷い…なんだか気持ち悪い物見ちゃったわね。早くここから出ましょう」
キョン「ああ…そうだな…長門、出てきていいぞ」
長門「………」
そうして俺達は部室を脱出した。
キョン「なぁ、誰か忘れてないか?」
ハルヒ「気のせいじゃない?」
長門「マッガーレ」
ハルヒ「なに今のっ?有希ったら可愛いー!」 ガシッ
キョン「酷い目にあったってのに長門は元気だなwハッハッハwww」 ナデナデ
長門「………」

 

 

俺とハルヒの目はさぞかし濁っていたことであろう……

 

 


 

 

キョン「話しってなんだ?」
長門「私のこと。そして、涼宮ハルヒのこと」
またハルヒか…
長門「三年前 《中略》 情報統合ち念ちゃ ガリッ 」
長門「………」
キョン「長門…?」
長門「ひひゃはんあ゙(舌噛んだ)」 ンベー
そう言って長門は舌を見せた。
…押し倒してもいいかなぁ?俺。

 

 


 

 

山びこごっこ

 

 

長門「ヤッホー」
ヤッホー

 

 

長門「ユニーク」
ユニーク

 

 

長門「……長門。俺、お前のことが…」
長門。俺、お前のことが…

 

 

キョン「あのさ長門」
長門「なに?」
なに?

 

 

キョン「そろそろ俺の携帯返しくれないかな?」

 

 

長門「やだ、まだ遊ぶ」
やだ、まだ遊ぶ

 

 

 

山びこごっこは携帯二つあればできます。

 

 

 


 

 

『涼宮ハルヒの24時間テレビ』

 

 

テレビ「本日未明香川県の農家の豚が白人弾性に次々とファックされるという大変ショッキングな事件が…」
ニュースキャスターがたいして興味もない事件を垂れ流する。そんなくだらないことより国際情勢とか政治家の汚職とか他に流す事件があるだろうが!
暇だ。暇すぎる。眠い。
「こらキョン寝るな!」
何故寝るとハルヒに叱られるかって?
それは俺達が今24時間テレビをやっているからだ。
事の発端はこうだ。
………
……

 

 

その日もいつも通りSOS団で暇を持て余していた。まぁ最近は変な事件に巻き込まれるくらいならこんなまったりした時間もいいかなと思っていたのだが…「みんなで24時間テレビをやるわよ!」
そうは思わない奴がいた。
そうだ、我らがSOS団団長にして唯一神でもある涼宮ハルヒ閣下だ。
ついつい皮肉めいた紹介になるのはご愛嬌さ。
「なにをやるって?」
「24時間テレビよっ!」
なんだそりゃ。意味がわからんねぇよ。
「なにって、昨日一昨日やってたじゃない。あんた見てないの?」
あいにく他人の青春物語やらやらせの感動秘話には興味無いんで。
「ひねた奴ね…でも安心して!私達がやるのは24時間テレビだから!」
意味がわからねえって、言ってんだろ!アナタ日本語ワカリマスカア!?
「つまりね…」
つまりハルヒが言う24時間テレビとは24時間テレビを見ることらしい。それの何が楽しいのかさっぱりわからんのだが?
「やってみなければわからないでしょ!?」
「おっしゃる通りかと」
イエスマンは黙ってな!
俺は古泉を暴力で黙らせた。

 

 

かくして古泉を欠いた我々SOS団一同は長門のマンションに転がり込むことになった訳だ。
どうでもいいが長門の部屋にテレビは無いんだがなぁ…
長門「大丈夫。テレビは構成した」
さいですか。
長門のマンションに着くと長門は情報連結構成をしたというテレビを押し入れから引っ張りだしリビングに設置したのだが…
暇なのだ。暇で暇でしょうがないのだ。
SOS団が誇る三人娘が作る手料理が食べれるのは嬉しい限りなのだがなハルヒよ?
「なによ?」
「NHK縛りは無いだろ…」

 

 

 

 


 

 

長門「朝比奈みくるに対抗してみた」

 

 

キョン「どこも変わってないぞ?」

 

 

長門「具体的に言うと朝比奈みくるの胸に対抗してみた」

 

 

キョン「言っちゃ悪いがいつもの長門じゃないか?」

 

 

長門「違う。今度の私は母乳が出る。言わばミルキー☆ユッキー!
………どう?」

 

 

キョン「い、いや…(どう?と聞かれても飲ませてとしか…)」

 

 


 

 

みんな死ねばいいのよ!

 

 

 

おかしい、ハルヒがみんなの死を望むはずがない。

 

 

 

「おいハルヒ、今なんて言ったんだ。もう一度言ってくれ」

 

 

「なによ、もう最後の一回だからよ~く聞きなさい。――みんな氏ねばいいのよ!」

 

 

ああやっぱり俺の聞き違いだったか。俺は安心して氏んだ。

 

 


 

 

部室に入る
ちょっと息苦しい気もするが気にしない事にした

 

 

バァン!! はぁ・・・またか・・・
「みんな来てるわね」
古泉がストーブを点け 朝比奈さんがお茶を淹れる

 

 

「それよりなんで理科ってあんなに面倒くさいの?もぅ酸素なんか無くなればいいのに」
ちょっと待て酸素が無くなれば生きてい・・・あれ・・・息が・・・
おい!ハルヒ!朝比奈さん!古泉!くっ・・・みんな死ぬ・・・のか・・・
なが・・・と・・・
「大丈夫 あなたは必ず助ける」

 

 

 

ここは・・・天国?そのわりに板の冷たさが伝わる・・・
そこにいるのは長門か?
「そう」
ありがとうな・・・・それより何故俺達は倒れた ハルヒが望んだからか?
「違う」
え・・?じゃぁ何だ
「もっと簡単なこと」

 

 

 

 

ちなみにハルヒ・古泉・朝比奈さんは5時間後に息を引き取ったという

 

 

 

 

これを読んだあなたどうか真相を暴いてください
それだけが私の望みd(ry
キョン

 

 

 


 

 

「何か息苦しい感じがしますが・・・」
「本当ですね 何故でしょうか?」
「気のせいですよね」
「そうしておきましょう」

 

 

ガチャリ
「おっす ハルヒ以外みんな来てるな うぅ寒い・・・」
「あっキョンくん とりあえずこれで温まってください」
「キョンさん とりあえずボードゲームでもしませんか?」

 

 

バァン!!
「みんな来てるわね?って寒ぅ 古泉くんストーブ点けて!!」
(そういえばストーブつけるの忘れていましたね 運動後だから忘れてましたよ)
「あぁっお茶淹れてきますね」

 

 

「それよりなんで理科ってあんなに面倒くさいの?もぅ酸素なんか無くなればいいのに」
(あはは毎度破天荒な事をおっしゃる・・・ん?酸素・・・? うっ・・・しまっ・・・た・・・酸素の不足でしょうか・・・
この息ぐる・・・しさは・・・ それにストーブを・・・焚いてしまったら・・・くっ・・・キョンさん・・・長門さん・・・気づいてくださ・・}

 

 

「かはっ・・・キョ・・・キョン・・・しっか・・・あ・・・もう・・駄目・・・ 目の前が真っ暗に・・・」
「涼宮さ・・・キョ・・・ンくん・・・古泉・・・く・・・」

 

 

「何故俺だけ助かったんだ?長門・・・」
「私が助けたのと恐らくもう1つ原因があるのかもしれない」
「・・・何だ?」
「涼宮ハルヒの最後の望みがせめてキョンだけでも助けるということだったら・・・」

 

 

何故だハルヒ・・・何故お前が助からなかった・・・何故俺を助けたハルヒ・・・
今まで我侭のせめてもの罪滅ぼしかハルヒ? なぁ・・・俺だけ助かっても・・・嬉しくないぞ・・・なぁ・・・返事しろよハルヒ・・・
end

 

 


 

 

今の時代、100円硬貨一枚で何ができると思う?
タバコは買えないな。弁当やおにぎりも買えない。アイスやジュースなら買える種類がいくつかあるだろう。
しかし今はそれじゃダメなんだ。
この100円玉は世界を救う為に使わなければならない。
ユニセフ募金? UNESCO? ASEAN? そういうことじゃないんだ。
まあ見てな、今から俺がこの100円玉一枚で世界を救って見せるからさ。
「ん~~~……もうっ!! なんでとれないのよ悔しい悔しい悔しいっ!! ……キョン、もう一回やるわ!!」
ほらよ。今、世界は救われたんだぜ? 信じてもらえなくてもいいけどな。

 

 


 

 

「長門」
「何?」
「好きだ」
「そう」
「じゃあ・・・」
「?」
「イチャイチャしようぜwwwwwwwwww」
「イチャイチャってなに?」
「こうする事だ!」
「いや・・・やめっ・・・・・はぁん・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

キョン「おいすーってあれ、また長門だけか」
長門「そう・・・」
キョン「・・・イチャイチャ」ぼそっ
長門「//////////」

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

古泉「ハァハァ、キョンたん、キョンたん」ゴシゴシ
キョン「……何やってんだ、古泉」
古泉「何って、僕のテドドンをキョンたんの弁当箱に擦り付けているのですよ」ハァハァ
キョン「…それハルヒのだぞ」
古泉Σ「エッ、僕のテドドンが女の持ち物で汚されたー」
ハルヒ「…何してるのかな?ガチホモ君」バッキ
アー

 

 


 

 

ハルヒ「うるさいっうるさいっうるさい!」
キョン「うるさいっうるさいっうるさい!」
ハルヒ「うるさいっうるさいっうるさい!」
キョン「うるさいっうるさいっうるさい!」
ハルヒ「うるさいって言う方がうるさいっうるさいっうるさい!」
キョン「じゃあ、お前がうるさいっうるさいっうるさい!」
ハルヒ「ハァハァ…///」
キョン「ハァ…ハァ…///」

 

 

古泉「二人とも見事なツンデレですね」
みくる「あつあつ…っことなんですか今の?」
長門「うるさいっうるさいっうるさい!」
古泉・みくる「「っ!?」」

 

 


 

 

長門を書いてみた。

 

 

~~前略~~

 

 

「長門!!俺はお前が好きになっちまったんだ!!」

 

 

 

~~中略~~

 

 

 

 

「大・・・・・・・好き・・・・・・・・・・・・・」
「どうした? 島へ旅行に行ったときには何の抑揚もなくさらっと言ってたじゃないか」
「・・・・・・・・意地悪、あの時の私は何の感情も持ち合わせていなかった。 今は・・・・・それを、阻害する感情がある・・・・・・・・・」
「つまり、照れてるんだな?」
「違う」
「あぁ、可愛いな、長門は」

 

 

 

~~後略~~

 

 


 

 

キョン「一度聞いてみたかった。お前にとって、保守とは、なんだ?」
ハルヒ「考えたことも無いわ!」
キョン「?!」
ハルヒ「うまい料理を食べるが如く―――ね!」

 

 


 

 

キョン「俺に用か」
長門「ようやく地に足がついた」
長門はキョンの思考を見抜いていた。
長門「ごく・・・近い将来。涼宮ハルヒは世界に牙を剥く。
  そして16歳の小娘ながらそれに相応しい力を持っている。
  あなたが今から闘う相手はそんな娘。」
ハルヒ「やっほー!遅れてゴッメーン!」
どうやらハルヒは掃除当番だったようだ。
俺は団長席に座っていた。
俺の目の前までハルヒは歩いてくる。
ハルヒ「ここは私の席よ!」
長門「死なないで。そして上がって来て(私の部屋に)」
長門「……はじめ」

 

 

来た―――まっすぐ 射程距離・・・・!
俺はパンチを繰り出した。
外したッ!入られたッ!迅ッ・・・・来る!
ハルヒのドロップキック。
喰った!

 

 

両足      強打     重い

 

 

ハルヒ・・・・・・・

 

 

強いなァ

 

 

ドサッ

 

 

ハルヒ「どうよ、まだヤる気?」

 

 

キョン「ミスったな!今のノックダウン・・・お前のワンチャンスだった!」
続けて俺は述べた。
キョン「おかげで目が覚めた。覚悟が出来た。
   命のやり取り・・・俺の友人達が教えてくれた。
   谷口が  国木田が  古泉一樹が」
さらに続ける。
キョン「闘争とは―― 勝負とは―――
   リアルファイトとは―――
   殺られずに殺る
   お前が体現したセクハラレベルでの”揉ませずに揉む”
   それを更なる高みへスライドさせた”殺られずに殺る”

 

 

   例え瀕死に追い込まれていたとしても!
   必ず・・・

 

 

 

   殺ッ・・・・・・・!!」
ハルヒの蹴りが俺の股間を直撃した。
ハルヒ「あんた病んでんじゃないの?大人しくしてなさい。」

 

 

 

しばらくして俺は意識を取り戻した。
どうやら俺はとっても危険なことをしていたらしい。

 

 

ガバッ!
キョン「うぉ!」
ハルヒが抱きついてきた。
ハルヒ「ごめんね、ごめんね……」
泣いているのか?
っていうか締まってる!首!首!
ギュ~~~ッッッ!!
死ぬ。瞳孔が開きそうだ。

 

 

ドカッ!
長門「ごめんなさい。あなたが死ぬのは危険。」

 

 

こうして俺は一命を取り留めたワケだが―――
なぜ俺はハルヒと闘おうだなんて言い出したんだっけ?
そういや昨日ハルヒにバキ全巻貸したっけな……。

 

 


 

 

『新ジャンル ハルバカ』

 

 

「……あぁもうっ!このパソコンぶっ壊れてるわ!!」
どこがだ?
「ボタンを押しても何の反応も無いのよ!!」
……まず起動ボタン押せよ……。

 

 

「あっ!起動したわ!」
そうか。
「もう!今度はマウスが無反応だわ!!」
……おいハルヒ、それはマウスじゃなくて長門の頭だ……。

 

 

「キョン!ちょっとどきなさいよ!邪魔!」
どうした?
「あんたが邪魔なの!後ろからさわさわと……」
(何照れてんだ?コイツ)……それは……カーテンだ……。

 

 

ところで知ってたか?リンゴは皮付近に一番栄養があるんだ。
だからリンゴは皮を剥かないで洗って皮ごと食べるのがウマイんだぜ?
「へぇ~……リンゴね!」
あるのか?
「もちろん!ガジ!って硬くて食べられないじゃない!だましたわね!」
ハルヒ……それはスイカだ……。

 

 


 

 

『キョンの最後』

 

 

何十年後。
絵に興味を持ち、ひっそりとした個展を開くキョン。
個展はいつも閑古鳥で、名ばかりの受付で座ってるキョンはいつも居眠りか
ぼーっと虚空を見つめている。
暇つぶしに入った子供の「つまんねー」という呟きに苦笑いのキョン。

 

 

そんなキョンが世界を救ったなんて誰も知らない。
人類が滅亡しかねない事件から人類を救ったなんて誰も知らない。
しかしキョンにとってはそんなことはどうでもよかった。
今も昔も変らずに幸せだから。

 

 

少し気になることと言えば時折呼吸が苦しくなって、心臓の鼓動が
高まること。
俺も歳になったなぁ、と左の口端を上げて一人笑うキョン。

 

 

いつものようにアトリエに篭って作品を作るキョン。
不意に胸苦しさを感じ、イスから転げ落ちて床にうずくまる。
いつもの発作だからしばらくじっとしていれば治まるはずだった。
しかし息苦しさは増すばかり。
ここで一人朽ちていくことを思い深い悲しみがキョンを襲う。

 

 

その時、キョンの目にいくつかの人影が映る。
「キョン、何こけてんの?」
「こんなところで寝ちゃダメですよ~。」
「風邪引きますよ。起きてください」
「そう」
そこにはずっと昔、いつも一緒にいた仲間がいた。
若い時のままの姿で。
無数の喜怒哀楽を共にした時のままの姿で。

 

 

「ずりーよ…」
キョンが呟くと仲間達は誰からともなく言った。
「キョンだって、昔と変わってないよ」
「あたしたちはいつだって、あの頃のままだよ」
キョンは幸せだった。
そう、今も昔も変らず幸せだった。

 

 

 

 

いくつもの粘土や石膏の像、描き途中の油絵、様々な画材の匂いに
満ちた小さなアトリエの中。
一人の男が静かに息を引き取った。
男はもう二度と自分の作品を生み出すことはできない。
でも、その顔は安らぎに満ちた笑顔だった。
左の口端が微かに上がった笑顔だった。

 

 

 

 

 

 

「俺たちはいつだって、あの頃のままだよ」

 

 

 

 

 

 

 

                       <終>

 

 

 

 

 


 

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最終更新:2020年03月15日 03:18