※このお話は『生徒会長の悪辣』の後日談です※



チン、という無機質な音と共に上階から降りてきたエレベーターが停止し、わたしの前で左右に扉が開く。すると庫内に一人だけ乗り込んでいた先客が「あら」と小さく声を上げた。


「奇遇ですね。おはようございます、長門さん」
「………おはよう」


にこにことした柔らかい笑顔。人当たりの良い挨拶。しかしわたしはむしろ、本当にこれは偶然なのだろうかという思いで彼女を見つめていた。パーソナルネーム、喜緑江美里。穏健派のヒューマノイドインターフェース。わたしの監査役。

 何にせよ、このまま立ち尽くしているわけにも行かず、わたしはエレベーターの内部に乗り込んだ。1Fを示すボタンが既に点灯しているので、そのまま江美里の横に並び立つ。まもなく自動で扉が閉まり、エレベーターは再び降下を始めた。


「そういえば、今日は土曜日でしたね。では、長門さんはこれからSOS団の皆さんと…?」
「そう。不思議探索」
「うふふ、いつもお勤めご苦労様です」


わたしの返事に江美里は微笑して、ぺこりと軽く会釈する。なぜ彼女がわたしに頭を下げるのか、わたしが任務に従事する事の何がそんなに喜ばしいのか、わたしにはどうも理解できない。
と、わたしは江美里の唇が艶やかに光っている事に気が付いた。淡いピンクの口紅。それだけでなく、顔全体にナチュラルな化粧が施されているようだ。さらには、レースで控えめに飾り立てられたノースリーブの白いワンピースに、こちらも白いつば広の帽子。まるで陶器人形のような、清楚に整えられた装い。
ここに至って、わたしはピンと来た。涼宮ハルヒなら『女のカン』と称するだろうか。


「あなたは………これから、誰かと会う?」


敢えてぼかして訊ねてみる。が、わたしの仮説は現実に即しているに相違ない。江美里は、おそらくデートに出掛けるのだ。あの生徒会長の男と。

 恋人が出来ると世の中全てがバラ色に見えると言う。わたしにはまだそういった経験は無いが、今日の江美里の上機嫌さは、小説で読んだ恋愛中の女性のそれに酷似している。端的に表現すると「太陽さん、ごきげんよう。小鳥さん、こんにちは♪」とでも言い出しそうな雰囲気だ。本の描写を信じるならば、彼女の頭の中ではお花畑が咲き乱れているのかもしれない。ユニーク、と言って良いものやらどうやら。
そして実際、江美里はわたしの質問に、


「ええ、会長とお買い物に。もうすぐ縁日なんかもあるそうですし、良い品があったら浴衣も見繕っちゃおうかな、なんて」


頬に片手を添えながら、はにかんだ様子でそう答えた。予想したよりもハッキリとした返答。二人が既に性交渉を経た仲である、という事実をわたしが知っているという前提もあるのだろうが、それにしても臆面も無い。ちょっとムカつく。
もっとも、彼と彼女がそういう関係になるよう後押ししたのは他ならぬこのわたしなのだが。

 

 別に、あの時の行動に大した目的意識があった訳ではない。有機生命体とヒューマノイドインターフェースのコンタクト事例として参考になるかも、と判断したまで。

 ただ、わたしは何故か「朝倉涼子なら同じ事をしただろう」と考えていた。穏健派所属のせいか、江美里には肝心な所で一歩引いてしまう部分がある。涼子は多分、それを良しとしなかっただろう。「現状維持だけで満足してちゃダメよ!」と江美里の背中を押していただろう。

わたしには涼子に対して負い目に感じている部分など無いし、その必要性も無い。単にひとつの事実として、わたしは自発的に江美里のバックアップを務め、その干渉によって江美里は女の幸せを掴んだ、それだけの事。わたし自身はこの結果に満足しているし、実に的確な対処だったと誇りに思っている。
江美里には後で「独断専行は控えてください!」と正座で3時間お説教されたけれども。多分あれは感謝の裏返し。この照れ屋さん。


いずれにしても、わたしのようにエラーの蓄積から暴走するような事態には、江美里は遭うべきではない。あまり色恋沙汰にうつつを抜かされると、さすがに忌々し………もとい、涼宮ハルヒの観察に支障を来しかねないので迷惑だが、それに抵触しない分には彼氏とよろしくちちくり合っていれば良い。わたしはそれほど狭量ではないし、男性の機能的データに関してはぶっちゃけわたしも興味津々――。
などと、わたしがそう考えていた矢先。


「でもね、長門さん。人間と恋なんてするものではないわ。これは、真面目な忠告」


帽子を斜めに傾け、そのつばの陰で憂いを込めた口調で呟いて、江美里は小さく溜息を洩らした。
これは予想外。今日の江美里のめかし込みようからして、彼女の恋愛環境は順調かつ理想的に展開しているものと判断していたが、それは間違いだったのだろうか。まさか、あの生徒会長に酷い目に遭わされて…?

 

「実はそうなんです。わたしは身も心もあの人に捧げたというのに、会長は相変わらず冷徹で…
学校では手も握ってくれないんですよっ! 酷いと思いません!?」


思わずずっこけそうになるのを、わたしは懸命に堪えていた。わたしはギャグ担当のキャラクターではない。不本意。
というか、どう考えてもわたしの言う『酷い』と江美里の言う『酷い』には明らかな齟齬が発生している。にも関わらず、当の江美里は何の疑問も抱いていない様子で喋り続けていた。


「今どき並んで登下校するだけなんて、小学生でもあり得ませんよ!? もーわたし寂しくって寂しくって!」
「…それは、仕方のない事。彼は、あの生徒会長は、涼宮ハルヒの仮想敵として振舞う事を求められた存在だから。
SOS団がイリーガルな生徒活動組織であり、涼宮ハルヒが反体制を標榜してはばからない現状を鑑みれば、生徒会は無情な規律支配の象徴であらねばならない。まかり間違っても、生徒会長と書記が不純異性交遊で学校側から指導されるような事態は、あってはならないはず」
「それは分かっています。わたしだって何も学校でえっちしてほしいなんて言っているわけじゃ…あ、でも1回や2回や3回くらいはそういうシチュエーションも経験しておきたいかなー」
「…………」
「もちろん冗談ですけど」


嘘。少なくとも「あわよくば」とか考えている事は間違いない。このすけべ。
………断っておくが、別に羨ましがってなどいない。


「ええ、人前ではプラトニックな関係であらねばならないなんて、そんな事は分かっているんですよ。元より演技を押し通す事くらい、わたしにとって造作もない事ですし。
それは分かっているんですけど、でも」


ふう、ともう一度息を吐いて、江美里はぽそりとこう言った。


「“分かる”と“納得できる”は、必ずしもイコールでは無いじゃないですか」


わたしは、わずかに目を見開いた。それは常人には認識できないレベルの動揺だっただろうけれど。

そう、わたしも。わたしも同じ想いを抱いていた事がある。わたしは涼宮ハルヒの観察者。涼宮ハルヒとその周囲に、余計な影響を与えるような行動は慎まなければならない立場。それは明白な不文律。
けれどいつしか、わたしの中にはある衝動が生じていた。「わたしは本当はこうしたいのに!」という衝動。それを知覚しながらも、わたしはずっと自分を押し殺し続けた。それは、してはいけない事だったから。
だがそうして納得できない状態を己に強いた結果、深刻なエラーの累積を招き、わたしはあの冬の日、暴走するに至った――。江美里も今、そういった葛藤の中に?


「ほら、わたしたちってば美男美女のカップルだから、クラスのお友達からもいろいろ訊かれちゃったりする訳ですよ。『どう? 少しは進展したの~?』とか。
当然そういう時はにっこり笑って『そんな、会長とは清く健全なお付き合いをさせて頂いてるだけです』って答えるんですけど、でも本当は『実は彼を家に上げたその日に、強引に押し倒されちゃったの♪』って言っちゃいたくってもう!」
「…………」

 

 赤らんだ頬に両手を当て、江美里がクネクネと身をくねらせている間にエレベーターが1Fに到着したので、わたしは彼女を庫内に残してさっさと歩み出た。違う。この女はただノロケたいだけだ。心配して損した。
そんなわたしの苛立ちを知ってか知らずか、江美里はわたしの後に続きながら、さらに浮ついた言葉をぺらぺらと並べ立ててくる。


「それでなくても、会長は性格が陰険なんですよ。こないだだって、いきなり…」

 



「今週末、お前の家に行くぞ」
「えっ?」


放課後の給湯室。生徒会の会議前にお茶の準備をしていたわたしは、会長の唐突な宣告に、思わず声を上ずらせてしまいました。
確かに今ここに居るのはわたしたち二人だけですが、職員室のすぐ隣のこの場所で、しかも入ってくるなり第一声でなんて事を言い出すんですかこの人は。


「職員室の隣だからだ。ぐだぐだと話を長引かせるわけにも行かんだろう。だから率直に切り出したまで。それとも、都合が悪いのか?」
「いえ、あの………それってお泊まり、ですよね」


おずおずと、わたしは訊ね返します。すると会長は、ニヤリと口の端を吊り上げました。


「ほう、期待しているのか」

「なっ…べ、別にそんな! わたしはただ、食材なんかを買い揃えておく必要があるかと思って、確認のために、その…」


語気を荒げて、わたしは会長に抗議します。ですが、それはもちろん建前でしかありません。本音を言えば…はい、期待してました…。
だってわたしたち、本当は出来たてほやほやの湯気の立つようなカップルなんですもの。この人に組み敷かれ、征服される悦びにわたしは目覚めてしまったんですもの。


なのに学校での会長は、本当に素っ気なくって。それが立場上のポーズだと頭では理解していても、ふと「彼はもう、わたしに飽きたのでは」などとつまらない疑心暗鬼に捕らわれたりして。
そんな中でこうして彼から求められたりすれば、それはもう身悶えする程に嬉しくって、今この場で何もかも投げ捨てて彼の胸にすがり付きたくさえなってしまうのですが、でもやっぱり良識とか節度とか女子としての慎みなんかが、わたしの足を引き止めます。詰まる所、わたしは彼に「はしたない女だ」と思われたくないのです。

 そんな逡巡から言葉を詰まらせてしまうわたしの前で、会長は細い指の先で眼鏡を押し上げます。そうして眼鏡を光らせながら、彼は冷淡に言い放ちました。


「ふむ、お前は別に、俺に期待などしていないと。そうかそうか」
「え、いえあの、それは…」
「これは心外だったな。なにしろ、俺は」


話しながら、つい、とすぐ目の前まで歩み寄ってきた会長は、わたしの耳元でこう告げたのです。


「お前をこの腕に抱きたくて抱きたくて、焦がれるような想いを持て余しているというのに」

 

 その一言が耳をくすぐるだけで、くらくらとアルコールに因る酩酊のような感覚が脳中を揺らします。危うくスイッチが入ってしまいそうです。ところが、会長はわたしの昂揚をすかすように、スッと身を引いてしまいました。


「てっきり、お前も同じような心情で居ると思っていたのだがな。だが、それは俺の勝手な独り善がりだったようだ。
すまなかったな。今週末は、一人寂しく自分を慰めるとしよう」
「あっ…」


そうしてわたしに背を向け、給湯室を出て行こうとする会長の様子に、わたしは思わず彼の制服の裾を掴んでしまっていました。


「どうした。何か訂正したい事でもあるのか」
「う…。それは、その…」


長身の会長は、上から被さるようにわたしを問いただしてきます。なんですか、そのしてやったりと言わんばかりのニヤニヤ顔は。そんなにわたしに恥ずかしい言葉を口にさせたいんですか!?
むー、と唇を尖らせて、わたしは彼の瞳を睨み上げました。


「どうして…あなたは――」
「ん?」
「どうしてあなたは、そんなに底意地が悪いんですかっ!」

 

 答えが定まっている問題なら、わたしはきちんとそれを考査する事ができます。でもこうした恋愛問題では、一体どう振舞うのが正解なのか、わたしにはまだよく分からないのです。人間社会と交わってたかだか4年ほどの経験しかないわたしは、会長の一挙手一投足に戸惑い、打ち震えてしまうのです。

 そんな事くらい、あなたはご存知でしょうに。わたしが本当はあなたに愛されたがっている事くらい、分かりきっているのでしょうに…。どうして、わざわざわたしを翻弄しようとするんです!? わたしを困惑させるのが、そんなに楽しいんですか!?


「ふむ。楽しいか楽しくないかと問われれば、実際楽しいな」
「~~~っ!」
「…と、言ってしまっては身も蓋も無いが」


参ったな、とでも言いたげに苦笑した会長は、わたしをなだめるように片手でそっと後ろ髪を撫ぜました。


「しかし、もどかしい思いをしているのはお前だけじゃない。俺も同様だ」
「………会長?」
「三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい。と――
ひたすら情愛だけに耽って過ごしたいと願ってみても、現実には誰しもそうは生きられない。己に課せられた職分を果たさなければ、恋を語る暇さえ与えられないのだ。俺も、お前もな」

 

 会長のお言葉に、わたしは小さく頷きます。彼は『機関』に、わたしは情報統合思念体にそれぞれ貢献する存在であればこそ、わたしたちはこうして逢い話す機会を得られているのです。そのために我慢をする部分があるのはお互い当然だと、会長は仰っているのでしょう。


「だからこそ、二人で居られる時はお前に優しくしてやるべきだ、と頭では理解しているんだが、実際にはどうにも意地の悪い事をしてしまう。
要するに、俺は甘えているのさ。お前に優しくするよりもまず、自分がお前に優しくされたくてな」
「そんな…そんなの、身勝手です。身勝手すぎます!」
「まったくだ。耳が痛い。だが――」


わたしに身を寄せ、わたしの髪の中に顔をうずめるようにして、会長はぼそりとこうささやいたのです。


「許せよ、俺が甘えられるのはお前だけなのだから」

 

 低く抑えた声。目の前にはネクタイで引き締められた会長の首筋。鉄味を帯びた男の人の匂い。
さらには至近距離でこんな事をささやかれて、わたしはぞくぞくっと、その響きだけで達してしまいそうになってしまいます。恍惚の中、わたしは雰囲気に流されないよう、とにかく両足を踏ん張るので必死でした。


ずるいですよね、この人は。本当にずるい…。わたしが恐れるのはあなたに疎まれる事。たとえどんな形であっても、あなたに求められる事こそがわたしの喜び。そんなわたしの本心を知りつくした上で、会長はこんな物言いをするのですから。
たったの二言三言で、わたしの全てを鷲掴みにしてしまうのですから…。


「ダメです。許してあげません」


それでも、せめてもの抵抗です。わたしはわざと突き放すように、会長にそう答えました。


「そんな言葉だけで、わたしが騙されると思ったら大間違いです。ちゃんと態度でも示してくれなければ…全然納得できませんから…!」
「ほう。ならば、態度で示す機会は与えて貰えるのかな?」


穏やかに訊ねてくる会長に、わたしは火照った顔で小さく頷きます。すると会長は、くっくっと笑いながらわたしの頭を撫ぜ、そうして給湯室を後にしました。


「では今週末、楽しみにしているぞ」


最後に一言、驕慢な笑顔でそう言い残して。

 


 

「どうです、酷いと思いません? 『俺が甘えられるのはお前だけ』だとかもっともらしい理由を付けて、会長ったらいつもワガママを押し通すんですもの」
「…………」


わたしが前を向いたまま、全く聞く耳持たずで歩を進めているにも関わらず、江美里は平気の平左で話を続けていた。既にマンションのエントランスを抜け、我々は公道に差し掛かろうとしている。そろそろ周囲の耳目を気にすべきところ。いいかげんにしてほしい。
けれども江美里の色ボケっぷりは、収まる様子も無い。はー、とわたしは息を吐いた。ここはガツンと言っておくべきだろう。


「喜緑江美里。あなたは」
「はい?」
「彼氏に翻弄されて、迷惑なような言葉を口にしている。でもわたしには、あなたはむしろ彼氏に翻弄される事を楽しんでいるように見える」


足を止めて振り返ったわたしは、江美里にキッパリ釘を刺してやった。自分の言論に矛盾が生じている事にも気付かないとは、浮かれ過ぎにも程がある。あなたは情報端末として、もっと冷静な判断力を維持するべき。
ところが。わたしの指摘に、江美里はにっこりと微笑んで。


「ええ、楽しんでますけど。それが何か?」


平然とそう言い放ったのだった。

 これには、わたしも呆気に取られた。返事の内容より何より、彼女のその表情に。何という艶然とした笑み。大人の女性の貫禄。具体的に何がどうとは言い表せないが、ひたすらに気圧される。圧倒的。これが彼氏持ちの余裕なのか。
分からない。ただ、無性に彼女の笑顔に憧れる。羨ましい。のだが、素直にそれを認めるのも癪に障る。なんとなく不愉快。


「あら。どうかしましたか、長門さん?」
「…別にどうもしない」


うかつ。知らない間に、わたしは頬を膨らませていたらしい。
江美里に背を向けて、わたしは再びスタスタと歩み始めた。別にとことん反論しても良いのだが、話し込むあまり既定時刻に遅れる訳にはいかないから。


「そうですね、遅刻でもして涼宮さんの勘気を被っては大変です。
今日も一日頑張ってくださいね、長門さん。じゃあ、わたしはここで」


ぺこりと一礼して、江美里は横の道に逸れて行った。等速度で足を進めつつ、わたしは横目でその姿を追う。彼女が進んでいく、その先にあるのは公園。以前に“彼”を栞で呼び出した場所。
そのベンチの内のひとつに青年が一人、腰掛けていた。こちらに背を向ける形なので顔は見えないが、あの長身、そして背もたれに両腕を掛けた尊大な態度は…。
はたして、青年の後ろからそーっと歩み寄った江美里は、彼の頭部に覆い被さるように上体を預けた。


「だーれだ?」

「ふ、愚問だな。答えが明白すぎて、わざわざ口にする気もしない」
「ダメですよ。きちんと名前を呼んでくれなければ、正解にはしてあげませんから♪」
「まったく、仕様のない奴だ。江美――」


そこで、わたしは聴覚情報を遮断した。これ以上は聞くに耐えない。わざとか。このいちゃつきっぷりはわざとなのか。おのれ江美里。


ともかく、今日の探索では“彼”に図書館に連れて行って貰おう。班分けのクジ引きに関して情報操作を施す事を“彼”は推奨しないだろうが、現状のままではわたしの精神面に致命的なエラーが発生する恐れがある。だからこれは必要な措置。うん。
一人頷いたわたしはもう一度、江美里たちの方を見やった。まだ朝早く人通りも少ないとはいえ、ぴたりと寄り添い密着したままで談笑している二人の周辺の空気は、なぜか桃色に揺らめいているように見えた。


「この、バカップルめ………!」


祝福の言葉を吐き捨てて、わたしは足早に不思議探索の場へと向かったのだった。




えれべーたー☆あくしょん りた~んず   おわり

-江美里の一番黒い夏につづく


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