『2年 涼宮ハルヒさん至急職員室に来て下さい』
おいおい、新学年早々呼び出しかよ…
今度は一体何をやらかしたんだ…?
「どうしたキョン? 嫁の事が心配か?」
うるさいぞ谷口。それに誰が誰の嫁だって?
いい加減埋めてやろうか?
「まぁまぁキョン。谷口も寂しいんだよ…」
「何ぃ!?誰が寂しいだって!?」
「あれ?こないだまたフラれたって言ってたじゃないか」
「お、おい!それは言わない約束だろ!」
お前らの方がよっぽど夫婦に見える訳だが…
「なぁハルヒ、さっきの呼び出しは何だったんだ?」
「進路よ、進路」
「ん?お前志望大学でも変えるのか?」
「あたし進学はしないわ」
「って事は就職でもするのか?」
「うーん…まぁ就職っちゃ就職ね」
「何だそりゃ… それにしてもえらいいきなりの進路変更だな」
「まぁね。あたしが本当にやりたい事が最近解ったて感じかな」
おいおい… 頼むから【株式会社SOS】なんてのを設立しないでくれよ…
「何? 何か言った?」
「いや別に… ところでどんな所に就職したいんだ?」
「べ、別に今知らなくても良いでしょ!いずれ解る事なんだから!」
「まぁお前がそこまで言うなら詮索はしないけど…」
何なんだよ…いきなり怒鳴って…
俺なんか変な事言ったっけ…?
「どうしたんですか?岡部先生」
「いや、ちょっと進路の方でね…」
「あ!また進路希望調査に『ニート』とか書いてあったんでしょ?」
「いや、そんなのまだ温いですよ…」
「…え?」
「これを見て下さい…」
2年進路希望調査
5組 涼宮ハルヒ
・進路希望
就職
・進路希望先
キョンの嫁
「……どうしましょうか…?」
「えっと……あぁ……」
おわり。