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朝の十時。
今日は休日。と、いうわけで家でゴロゴロしている・・・と見せかけて外出中だ。
不思議探索、では決してない。何より集合場所が違うし、ハルヒ達が居る地区とは少し離れた場所に居るしな。
まぁ、彼氏(らしい)になった以上は休日になれば街中歩かないといけないわけだしな。
と、言うわけで集合場所に時間より約三十分前にここに来ていた。
そして俺が着いてからだいたい約十五分後、つまり集合約十五分前に、相手が来た。
服装は至ってシンプルだった。白いロングスカートが落ち着いて清楚な印象を与えている。
「あ、待たせて申し訳ありません、お兄さん」
ペコリ、と可愛らしく謝ってくる。俺はその頭をそっと撫でてやる。
「いやいいさ、俺が早く来すぎたんだからな。それに初デートに男が遅刻するわけにもいかないしな」
「デート・・・そうですね、これデートなんですよね・・・」
俺の彼女(らしい)となったミヨキチはそっと顔を赤らませて呟く。
そうだ。これは世間的には明らかにヤヴァイカップルの初デートなのだ。
俺は高校二年生。ミヨキチは小学六年生。・・・ヤブァーイ。
まぁ、一見すると高校生と中学生に見えるから良いけどさ。いや・・・良くない良くない。
「えっと・・・どこに行きますか?」
「ん~、そうだなぁ・・・どこか希望はあるか?」
「希望、ですか?・・・えっと・・・じゃあ・・・映画で良いですか?」
「ん?良いけど、何を見るんだ?」
ミヨキチはそのタイトルを言った。最近話題の恋愛物の映画だった。
やっぱり女の子だな、と俺は思い少しだけ口元を緩ませた。
「じゃ、行こうか」
俺は手を差し出す。それを見て、ミヨキチは顔を真っ赤にさせた。
「こ、これは手を繋いで歩くって事ですよね・・・?」
「そうだけど・・・イヤなら強制はしないよ」
「い、いえ、凄く嬉しいです。ずっと夢見てましたから・・・お兄さんと手を繋いでデートする事を」
恥ずかしそうに語るその顔は反則的なまでに可愛らしかった。
俺は手を握る。柔らかく小さな手からミヨキチのぬくもりと震えが伝わる。
どうやら緊張しているらしい。
さて、では相手をリラックスさせる為にはどうしたら良いだろうか。
ここで俺のターンだ!心の中に選択肢カードを召喚するぜ!!
 
1、抱きしめる
2、パルプンテ。
3、キスする
4、ラングリッサーを引っこ抜く
5、何かテキトーに話をする
6、アルクェイドを忘れない
 
・・・ん?何か変な選択肢があるな。まぁ、良いや。
さて、この場合妥当なのは・・・5番か?
「ところでミヨキチ・・・」
と、言うわけで何か適当に会話をしながら映画館までの道のりを歩く。
休日というだけあってそこそこ人が居る。
何故か結構色んな映画館にあるカップル割引で券を購入して俺達は映画館内部へと入場した。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
 
予告が流れて、映画の本編が始まる。
恋愛物の映画、とは言ってもホラーも入り混じっているような映画だ。
ところどころで隣に座っているミヨキチがびくりと反応しているのが面白い。
そして、とうとう堪えきれなくなったミヨキチが俺の手をがっしりと掴む。
「すいません・・・しばらくこうさせて下さい」
小声で恥ずかしそうに俯きながら言う。
「あぁ、いいぞ」
やがて物語りも終盤に入り、段々と哀しい話が見え隠れしだす。
そんでもって主人公とヒロインがあーだこーだとしている。
こういう書き方だとつまらない映画のようにも見えるがかなり面白い方だと俺は思う。
退屈せずに見れる映画というのはかなり久しぶりのような気がする。
やがて映画も終わった頃、完全に俺は感動していた。
「お兄さん、凄く泣いてますよ」
「ミヨキチこそ」
俺達はそこで笑いあう。何だか解らないが、こういうのが幸せなのだろうか。
あぁ、きっとそうだ。だって、俺は自分でも解るぐらい自然と頬が緩んでいるんだからな。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
 
映画館を出た俺達は昼飯をCoCo壱番屋で済ました。
その時、財布の中にそれが入っているのに気付いた。
期限を見る。うん、大丈夫そうだ。
「ミヨキチ、遊園地行かないか?」
「遊園地、ですか?」
俺の突発的な提案に首を傾げる。
「あぁ、そうだ」
「私、そこまでお金持ってないんですけど・・・」
「良いよ、俺が払うから。それに、今丁度クーポンがあるんだ」
「で、でも、悪いですよ、そんな・・・お金払わないと」
 
「良いんだ。ミヨキチはお金じゃなくて、俺に可愛い笑顔をくれればそれで良いよ」
・・・我ながらくさいセリフだな。なんて思った。
が、ミヨキチには効果覿面だったようだ。物凄い真っ赤な顔に一瞬でなった。
その時俺の胸をふと何かがよぎった。
あぁ、なるほど・・・これが愛しいという感情なんだな。あぁ、そうだ。
 
言 っ と く が 俺 は ロ リ コ ン じ ゃ ね ぇ ぞ 。
 
ミヨキチという女の子を俺は愛しているだけだ。
・・・何だか解らないが世間的に俺は今とてもやばいんだろうか、やっぱり。
俺は微妙な感覚に囚われながら遊園地へと向かう事にした。
もちろん、ミヨキチの手を握りながら。
その道中で変な男がこしみのを付けて「ひ~らりひひらりひひらりら~」と踊っていたがあえてスルーした。
 
・・・・・。
 
遊園地はやはり休日は混む運命なのか物凄い人ごみだった。
手を繋ぐだけでははぐれてしまいそうな程の人数。
俺はミヨキチの肩に腕を回して抱き寄せ、そのまま歩くことにした。
「は、恥ずかしいですよ・・・・・周りの人に見られちゃってます」
「見せ付けてるのさ。ミヨキチは俺のだってな」
むぅ・・・何だか解らないが今日の俺はいつも以上にセリフがくさいな。
「はい・・・私はいつまでもお兄さんのものです」
・・・ミヨキチも恥ずかしい事を言ってくれるよ。
お互いに顔赤いんだろうな。あぁ、恥ずかしい・・・。
 
そんなこんなで長い長い遊園地デートが始まるわけである。
 
次回に続く
 

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