どうしたのキョン、いくわよ。

「いや……その……ホテル代の……持ち合わせがなくて……、こういうのって普通男が出すっていうし……」

ここは前払いだったからあたしが払っておいたわよ、それに連れてきたのはあたしだし。
ていうかやっぱりキョンはヘタレね、男がいざという時の持ち合わせが無くてどうするのよ。

「そっそうか、すまん」

…キョンはホテル代も持ってなかったのよね……、ということはキョンは昨夜あたしをお持ち帰りする気が全くなかったってこと?
これじゃぁあたしバカみたいね……、昨日キョンにお持ち帰りされたらどうしようって無駄毛のお手入れとか一生懸命だったのに……。
まぁ昨夜だってキョンはガンガン呑んでたし、もしお持ち帰りする気だったら自分じゃなくてあたしを酔わせてるわよね、でもキョンはそんな卑怯な手は使わないと思うけど……。

「ほらハルヒ、でようぜ……、おっ電話だ、……家からだな、お袋か?」

まぁ一晩連絡無しだったんだから男の子とはいえ心配よね、でもちょっと過保護な気も……

「えっ? 出かけるからすぐに帰って来い、出かけるってどこ?」

何かしら? 身内でご不幸でもあったのかしら……ちょっと心配ね。

「あっ!? ハルヒの家? 何で? ……ユイノー?」

ユイノーって…なにかしら……、そもそもあたしんちでって……

「とりあえずニューセキだけでもって……一体何のことだ?」

……ちょっとまって……ユイノー、ニューセキって…………えーっ!
 
「新居や披露宴は落ち着いてから? えっ男としてのケジメをつけろ? って……」

おっ男のケジメってことはやっぱり……そういうことよね……、あっあたしがキョンのお嫁さん……。

「だから一体なんでそんな話に? えっ谷口から匿名の通報があった? 俺とハルヒが昨夜…いやだからそれは……、そりゃ二人きりだったけど……やましいことはなにも……言い訳は男らしくないっていわれても……だから本当になにも……」

……結婚したらあたし…『奥さん』とか呼ばれちゃうのかしら……、そして…キョンのことは『あなた』って……
あれかしら毎朝キョンのためにご飯つくったりお洗濯したりお掃除したり、そんでもって夜はキョンと………
キョンが帰って来たら裸エプロンで『お帰りなさいあなた ご飯? お風呂? それとも あ・た・し ?』とかしちゃうのかしら……
ちょっと恥ずかしいけどキョンがそういうのしたいっていうんなら……その……しても……

はっ! 変なドリームに流されないでハルヒ、現実から逃げちゃ駄目よ。

「えっ……以前からハルヒの両親と連絡をとりあって……準備してたって……さっきも電話で連絡したら向こうも大乗り気だって……」

あらっ今度はあたしの携帯に電話が……いやな予感がするわね。

「もしもし、ハルヒ?」

ちょっとママ、キョンのご両親と一体何を話したの?

「まぁまぁ落ち着いてハルヒ、昨夜はどうだった? キョン君優しくしてくれた?」

別に……キョンはいつだって優しいわよ。

「そうよかったわね、ハルヒもやっと好きな人と結ばれたのね……、そうだキョン君はちゃんとゴムしてくれたわよね?」

だからママ、それは誤解で………あたし達はなにも……、だから勝手に結納とか話を進められても迷惑よ。
 
「はいはい、言い訳は帰ってきてからでいいわよ、すぐに帰ってらっしゃい、色々と準備もあるし…、向こうのご両親も凄く乗り気なのよ、もちろんあたし達もそうよ。それに彼って意外に他の女の子にもてるんでしょ?」

そっそうなのよ、キョンたら誰にでも優しいし、キョンにはあたしがいるのに大学でも他の女子が……

「キョン君と結婚しちゃえばそういう心配をもうしなくていいんじゃないかしら?」

そっそれはそうだけど……その………そうよねぇ……

「おいハルヒ、電話変わってくれないか、ハルヒのお母さんと話をさせてくれ」

えっ、そうなの? ママ、キョンが話がしたいっていうから変わるわね。

「……はい、そうです…、ハルヒさんとは一緒でした、ただそれは……、えぇわかってます、ですから事情をご説明に……」

あらキョンたら随分かしこまっちゃってるけど大丈夫かしら?
意外と雰囲気にのまれちゃう方だから……

「はい……、これからそちらに伺って直接お話を……もちろんハルヒさんも一緒に……お父さんもいらっしゃるんですよね……」

親父もいるのよね……、キョン大丈夫かしらいきなり殴られたりしないかしら……。

「はい…、それでは失礼します。」

電話終わったみたいね、キョンそれでどうなったの?

「ハルヒのご両親も俺のおふくろ達もみんな昨夜の俺達の事を誤解してるみたいなんだ」
そっそうなの……、まぁ確かにそうよね、ラブホに一晩いて何も無かったなんて普通思わないわよね。
でもホントに何も無かったんだもん仕方ないわよね……、それってやっぱり変……よね。

「だから直接会って話して誤解を解こうと思う。でも結婚するんなら相手はハルヒ、お前だと俺は思ってる。只さっきも行ったとおり付き合い始めたばかりだし暫くは恋人気分をってのもあるんだ」

そっそうよね、あたしだって結婚するんならキョンとよ、すぐにでもキョンのお嫁さんになりたいけど……、まだ早いのかしら……

「それにハルヒ、俺まだ半人前以下だし……大学だってハルヒはもっと上の大学いけたのに俺にあわせて地元の学校選んでくれたし……、頑張ってハルヒに相応しい男になるよ、それまで結婚は待ってくれないか」

……キョンがそういうんなら、そうよねまだ早いわね、でもこれってプロポーズってこと?!

「まぁとにかく俺達二人で一緒になってみんなを説得してみよう、さぁ行こうぜ、二人で頑張ればみんなわかってくれるさ」

えぇそうね、あたしの家に行きましょう。

クラス会-起承転結編に続く

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