ほらキョン、あと少しよ、ほら。
まったくキョンは重いわね、男の子だからしょうがないけど。

「……なぁハルヒ知ってるか、シャミセンは……シャミセンはなぁ……」

はいはいシャミセンは立派なニャン公なんでしょ、さっきも聞いたわよ。
ほらついたわよ、横になってなさい…ってもう寝てるわね、酔っ払いは全く……。
……それにしても相変わらずの間抜けな寝顔ね……。


あっそうだ一応家に電話しとかないと。

 

もしもし、ママ?


「あらハルヒどうしたの、キョン君と一緒なら連絡はいらないわよ、彼なら安心だし。それとも迎えに来て欲しいの? キョン君にふられちゃった?」

はぁ?! 何いってんのよ、今日はクラス会でしょ、これからみんなでカラオケ行ってオールするから帰らないって連絡よ。

「ホントにみんなと一緒なの? キョン君と二人っきりじゃないの?」

……いっ意外に鋭いわね……

そっそんなのあるわけないじゃない、みっみんなと一緒よ、大体キョンとはそもそもなんでもないわ……

 

「何いってんの出かける前に一時間かけて『キョンの好みは……』とかブツブツいいながら勝負下着選んでたでしょ? キョン君お持ち帰りしてくれなかったの?」

えっ……なんでそんなコト知ってるのよ!

それにあたしがキョンをお持ち帰り中だし……って違うわ。

キョンなんかにあたしは勿体無いのよ、いやらしい真似はお断りよ!

 

「ハルヒ…、キョン君も健康な男の子なんだしあっちの方もちゃんとしてあげないと他の女の子にキョン君とられちゃうわよ。でもハルヒ、ゴムはちゃんとつけてもらうのよ」

むっ娘になんて事いうのよこの母親は!
それに今日はダイジョブな日だからゴムはいらない…って何をいわせんのよ!

だからそういうのじゃなくてクラスの連中とカラオケで……

「言い張るんならそれでもいいけど……クラスのお友達ってどなたなの?」

……さっ阪中さんとか佐伯さんとかよ、言い張るとかじゃなくてホントに一緒なの!

「そう、それじゃホントにみんなと一緒なのね?」

えっええそうよ、キョンじゃなくクラスのみんなとカラオケだっていったでしょ。

「じゃぁ阪中さんと代わってくれないかしら、この間のシュークリームのお礼もしたいし」

えっ……阪中さん?

「えぇいるんでしょ? どうしたの?」

…………あっ、大変!
携帯の電池が切れそうだわ、ママそれじゃまた明日ね。

ふぅ……どうやら誤魔化せたみたいね。


勢いでキョンをラブホまで連れてきちゃったけど……どうしよう……既成事実なんて……その……。
大体キョンと密室で二人っきりだなんて……、えっキョンと二人っきり!?

ガバッ!

「あっ! ハルヒだ! ハ~ルヒ~♪ あれっここどこ?」

ちょっとなんで急に起きるのよ、こっちにだって心の準備が……
えっとキョン…こっここはその……、そうあれよキョンが酔って苦しそうにしてたから
ちょっと休むために……、そうよ別に下心とかそういうんじゃなくて……

キョンがエッチな気を起こしてあたしに手を出そうとしたら死刑なんだから……
でっでもキョンがどうしてもっていうんなら……その……、って……キョン?

「…zzz…」

ちょっとなんで急に寝てんのよ! まったくバカキョンなんだから!
……一体なんでこんな奴のために……

「……zzz……ハルヒ……好き……zzz…」

えっ? ちょっとキョンったら今なんて?
好きって……今好きって言わなかった?!

ちょっとぉ、キョンたらホントに素直じゃないんだから
普段は他の女の子にデレデレしてるけどやっぱりあたしのこと……
キョンがどうしってもっていうんなら付き合ってあげないこともないわ!
あたしのこと好きなら好きって素直に言えばいいのにホントに照れ屋なんだから……
キョンはとんでもないツンデレね、こんなツンデレみたことないわ。

「……ハルヒ好きな……ものだからって……食べ過ぎると……毒だぞ……」

もう! なんなんなのよ一体……
はぁーっ……、何やってんだろあたし……バカみたい。

そうだ、シャワーでも浴びましょう、むしゃくしゃしたときはお風呂が一番ね。
でもキョンがあたしのシャワーシーンに興奮して襲ってきたら……
……でもキョンがしたいっていうんなら……その……しても……でも…せめて汗は流してから……
って何バカなこと考えてるのよ!

ちょっとキョン! いいこと! オフロ覗いたりしたら死刑なんだからね!(ずびしっ)
って寝てるから大丈夫ね……はぁ……何やってんだろあたし……orz。

 ******

ふうっ、いいお湯だったわね、このホテルのガウンもドラマとかじゃ良く見るけど着るのは初めてね。

「……zzz……」

相変わらず間抜けな寝顔ね、人の気も知らないでいい気なもんよね。
ちょっとつねって見ようかしら……えいっ!

ガバッ!

「あっ! ハルヒだ! ハ~ルヒ~♪」

って何? あたしのガウンに手をかけて……、ちょっとちょっと!
キョンたらいきなり何するのよ、まだまだ心の準備が……、いきなり服を脱がせるなんてムードとか情緒とかそういうのはないわけ?
エロゲだっていきなり脱がせたりはしないわよ、そりゃキョンがどうしてもいうんなら……その……。
でも気軽に体を許しちゃ駄目って雑誌に書いてあったけど……、でもキョンなら……ってキョン?

「いいの着てるなハルヒ~、俺にも着させろよ~」

はっ? 何よ今なんていった? このガウン? これが着たいだけ? それであたしから取ろうとしただけ?
……ここまでアホだとは思わなかったわね、美少女のこのあたしが据え膳して待って……いっいやなんでもないわ
自分を安売りしちゃだめよ。

 
ほらキョンのはこっちよ、はい男物のガウンよ。

「やった~、ハルヒとおそろい~、ペアルックだ~」

ナンなの……このバカは……ってあたしの目の前で着替えるんじゃ……
あらやだキョンたら結構たくましい…あの胸に抱きしめられ……って何考えてんのよ
これじゃあたしまるで……

「ハルヒ~」

こんどは何よ、えっキョンがあたしの隣に、あたしの肩をつかんで……キョンの顔が近くなって
えっ何? キョンに、キョンに押し倒される…………、助けてキョン……。
………キョン?

「……zzz……zzz……」

……もうっ! 一体ナンなのよ! 期待させといて……全部寝ぼけてたんじゃない!

でもこうしてくっついてるとキョンの匂いがするわね、まるで……まるでキョンに包まれているみたい……
自分でいっててバカみたいだけど……こういうのもたまにはいいわね
なんだかあたしまで眠くなって……ZZZ……ZZZ……。

クラス会-疾風怒涛編へ続く

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