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「それにしても晴れて良かったですね」
「ああ、そうだな」
…。
上を見上げれば青い空、周りを見渡すと青い海。春らしい暖かい風が甲板に立つ俺の顔を優しく撫でる。
…。
「ほんの数日前に雪が降ったとは思えませんね」
「……まったくだ‥」
…。
数日前に行われた悪夢を思い出す。春休み直前の休日、季節外れの大雪が俺達の街を襲った。
この雪に大喜びしたハルヒにより校庭で生徒会との雪合戦が行われたのだ。
己の全存在を賭けた総力戦となったその戦いは……ハルヒによる‘F・T・A’(フライング・タニグチ・アタック)の炸裂、それに伴う谷口の裏切り、暴走した二人の宇宙人による地球崩壊の危機、そして最後は……ん?後編はどうしたんだって?。
ああ…とある事情により無期限延期だ。
…勘違いしないでもらいたい……どうやってまとめたら良いかわからなくてなって、悩み、途方に暮れたあげく
「……無かった事に出来ないかな‥」
などと現実逃避を起こしつつ放置していた訳では無い……断じて無い。
……いつしか後編が発表される時が来るだろう……多分な‥。
…。
…。
…。
「あの…」
「……」
「もしもし?」
「………ん?」
「どうされましたか、ボーッとして?」
…。
古泉が怪訝な表情を浮かべ俺を見ていた、
…。
「ああ、少し言い訳をな…」
「言い訳?」
「……こっちの話だ」
「そうですか、そろそろ到着しますよ」
…。
長い船旅もようやく終わりを遂げようとしていた。
…。
「キョン!古泉君!降りる準備をしなさい!」
…。
客室からハルヒの声が響く……声がデカイんだよ。
…。
「では行きますか」
「ああ」
…。
…。
今の状況を説明せねばならんな。俺達SOS団は多丸圭一さんの別荘へと向かっている。ちなみに去年の夏に行った場所とは別だ。
…。
…。
多丸さんがまた新しい別荘を建てたのですよ、そして是非とも僕らを招待したいと言われまして
…。
……以上、古泉の言葉である。
当然その誘いをハルヒが断る訳も無く、合宿と称してSOS団全員で向かっている訳だ。
無論これは表向きの理由で実際は古泉達機関によるハルヒの退屈を紛らわす為のイベントなのだ。
……それにしてもわざわざ別荘まで建てるか普通…。
…。
…。
「お久しぶりです皆様方」
「ようこそいらっしゃいました」
…。
港に着いた俺達を出迎えてくれたのはおなじみの新川さん、森さん、前回と同じ完璧に執事、メイドに成りきっている……たいしたものだ。
…。
「それじゃ~しゅっぱ~つ!!」
…。
挨拶を済ませた俺達一行は前回と同じくクルーザーに乗り換え多丸圭一氏の待つ無人島へと向かった。
…。
「ねぇ古泉君、本当にその島に出るんでしょうね?」
「はい、僕はその様に聞いています。そうですよね、新川さん?」
「はい、私も影の様なものを見ました、あれは明らかに人外のものですな」
「本当!?さっそく詳しい話を聞かせてもらえるかしら!」
…。
…。
…おっと、説明していなかったな。今俺達が向かっている無人島はただの無人島では無い、いわく付きの無人島なのだ。
当時その島は島流しに使われていたという話らしい。
島流しとは江戸時代に行われていた刑罰の一つで罪を犯した罪人が島に閉じ込められるというものだ。
あまりにもの過酷な生活で刑期を終え再び本土に戻れる者はほんの一握りのみ。多くの者はその島で死を迎える事となる。
…まったく古泉達はとんでもない所に招待してくれたもんだ。喜んでいるのはハルヒくらいなもんだろう。朝比奈さんはずっと怯えているし、長門は……まぁ、いつも通りか…。
ちなみに妹が今回来ていないのはこれが原因である……ん?俺はどうかって?全くの無問題だ。俺は幽霊など信じていない‥…まだ出会ってないからな。
…。
「見えて来た!」
…。
はしゃぐハルヒの指さすその先に島があったここが?
………!?
……なんだ…この寒気は…。
…。
「……」
「キョンくん、どうしたの?」
…。
朝比奈さんが心配そうな表情を浮かべている。
…。
「……なんでもありませんよ朝比奈さん」
「そう?なんかキョンくん暗い顔してたから…」
…。
……なんでも無いとは言ったが俺は強烈な予感を感じた…いや、確信と言っても良いだろう。
…。
……何かが起きる……取り返しのつかない何かが…。
…。
…。
【続・孤島症候群】
…。
…。
「やぁ、遠い所良く来てくれたね」
「お世話になりま~す♪」
…。
島に着いた俺達を出迎えてくれたのは多丸圭一さん、裕さん兄弟だ。圭一さんが会社の社長で裕さんがその社員だ……まぁ表向きはな。
…。
「では部屋に案内いたしますので私に付いてきて下さい」
…。
森さんの言葉だ。
森さん……森さんって一体何歳なんだろうか?そしてその立場は?
以前から抱いていた疑問だ。俺はその疑問を古泉にぶつけてみる事にした。
…。
「古泉」
「はい?」
「聞きたい事があるのだが」
「なんでしょうか?」
「え~とだな……」
…。
さすがに本人の前ではな…。
そんな俺の様子に気付いたのか
…。
「森さん、先に涼宮さん達を案内していただいてよろしいですか」
「はい」
…。
さすが古泉だ、空気が読める。
ハルヒ達が見えなくなってから古泉が切り出した。
…。
「聞きたいのは今回の企画の事ですね、今回は……」
…。
あ…たしかにそれも聞きたいが今は…。
…。
「いや、もちろんそれもだが今聞きたいのは…」
「??」
…。
古泉が怪訝な表情を浮かべる。
俺は本題を口にした。
…。
「森さんって一体何歳なんだ?」
…。
その質問を口にしたその瞬間
…。
!?
…。
俺は古泉に掴まれ物陰に引っ張り込まれた。
抗議の声を上げようと古泉の方を見るといつものスマイルでは無い必死な表情をした古泉がいた……おお!レア顔!
…。
「なんて恐ろしい事を聞くんですか!?」
「……おい、森さんの年齢を聞く事のどこが恐ろ……」
「声が大きいです!」
…。
古泉は囁くように小さな、それでいて迫力のある声で俺の言葉を遮る……しかた無い。俺も小声で…。
…。
「別に良いだろ?前から気になっていたんだ。見ようによっては同じぐらいにも見えるしだいぶ年上にも見えるし」
「……それはプライバシーの事ですから‥」
…。
もう一押しだな。
…。
「絶対言わないし責任は全て俺が取る!お前には絶対迷惑はかけない……頼む」
…。
古泉は暫く沈黙した後
…。
「……絶対に内緒ですよ」
「ああ、約束する……で?」
…。
古泉はキョロキョロと辺りを見回した後、耳元に口を寄せ
…。
「……森さんはですね…ああ見えて実は」
…。
実は?
…。
「にじゅう……」
…。
古泉がそこまで言いかけた時だった。
…。
…。
ガッ!!
…。
…。
俺の目に写ったのは……古泉の頭部に飛び蹴りを喰らわせているメイド服の姿だった…。
メイド服はそのまま古泉の首を足で挟み捻りを加えながら古泉を頭から床に叩きつけた。
…。
…。
ビクン
…。
…。
…。
古泉は小さく体を震わせた後……動かなくなった…。
…。
メイド服……森さんは立ち上がり服の埃を払い
…。
「あら!古泉君こんな所に倒れて……一体どうしたんですか!?」
…。
俺にそう言った。
…。
…。
ん?俺がなんて答えたかって?当然言ってやったさ!ビシッとな!!
…。
「おそらく船酔いでしょう。ずっと我慢してたんでしょうね」


「まぁ!それは大変!?すぐにベッドで休ませますね♪」
森さんは古泉の足を掴み近くの部屋へと引きずっていった。
…。
……ズー…ズー…ズー…ピタ
…。
森さんは途中で振り返り
…。
「あ、部屋は階段を登って三つ目の部屋ですから」
…。
笑顔でそう告げた。
…。
「はい、わかりました」
…。
俺も笑顔でそう返す。森さんは笑顔でさらに
…。
「あなたはきっと長生きするタイプですね♪」
…。
と……俺も笑顔で
…。
「はい、よく言われます」
…。
と返す。森さんはクスっと笑った後…別種の笑顔を浮かべ
…。
「……好奇心は猫を殺すって言葉……知ってますよね?」
…。
その笑顔久しぶりだなぁ……朝比奈さん誘拐事件以来か。
…。
「はい、今後は肝に命じておきます」
…。
俺がそう言うといつもの笑顔に戻り…もう振り返る事無く部屋へと入って行った……古泉を引きずりながら…。
…。
俺はまた一つ学習したよ。
…。
人間本当に恐怖を感じた時は笑顔しか浮かべる事が出来ない
…。
ってな。
…。
……さて、部屋に向かうか。
ハルヒ達に古泉は船酔いで倒れたって伝えないとな。
…。
…。
……まぁ……なんだ……古泉……すまん。
マジで…すまん。
…。
…。
…。
「船酔いだなんてね。そんな感じに見えなかったけど…」
…。
荷物を置いた俺達は談話室へと集まっていた。ハルヒが古泉の具合を森さんに訪ねている。
…。
「はい、どうやら過労に体調不良が重なったみたいですね。でもたいしたことないみたいですしすぐに回復するでしょう」
…。
森さんはにこやかに答えた。
かなり派手な音したからな……古泉の首……まぁ、古泉だから大丈夫だろう。
…。
ガチャ
…。
ドアが開き
…。
「古泉君!もう大丈夫なの?」
…。
古泉が入って来た。
…。
「どうもご心配をおかけしたみたいで……もう大丈夫です。ご心配をおかけしました」
…。
穏やかな笑顔を浮かべながら俺の隣に座る。
…。
「よ~し!これでみんな揃ったわね!それじゃあこれからの予定を話すわよ!」
…。
…。
…。
ハルヒが言う今後の予定。
今日はこのまま舘で遊び、島の探検は明日行うとの事だ。
ハルヒの事だからこれからすぐ島の探検に行く……と言い出すだろうと予想していたがハルヒはハルヒなりに古泉の体調を考えたらしい。もちろんそれに反対する理由は無いので俺達も了承する。
……横目で古泉を見てみる……うん、笑顔だな。一応謝っておくか。
…。
「古泉」
…。
小声で古泉に切り出した。
古泉は
なんでしょうか?
って感じの笑顔を向ける。
…。
「まぁ……なんだ……すまなかったな…」
…。
古泉はニッコリと笑い
…。
「いいえ、気にしないで下さい。たいした事ありませんでしたから」
…。
許してくれるのか?……古泉、お前本当に心の広い奴だな…。
…。
「本当にたいした事ありませんでしたよ…ええ…」
…。
……え?
…。
「恐ろしい質問をぶつけられ、頭部に強烈な一撃を喰らったうえに頭から床に叩きつけられた事なんて全然気にしていませんから」
…。
……古泉?
…。
「その後逆さ吊りにされて森さんお仕置きスペシャルのCコースを……僕個人としては
……Aコースで許してもらえるよね…?
なんて甘い考えを持っていたんですけどね……まさかCコースだとは……。おっと、話がそれましたね。ええと…そうでしたCコースでしたね」
…。
横目で森さんを見る……森さんはハルヒの問いに穏やかな顔で答えている。
森さん…あなた一体古泉になにを…。
古泉は続ける
…。
「そう、Cコースを一通り……詳細は避けます…あまりにも血生臭いので。それらが終わった後に
…。
『森さんごめんなさい』
…。
を千回きっちりと言わされましたよ……まぁ、全然気にしてませんから。はははははっ…」
…。
…。
古泉……表情こそは笑顔だが目が全然笑っていない…。
…。
「気にしていませんから…ええ、全然気にしていませんから…」
…。
……怒ってる…こいつ絶対怒ってる‥。
…。
…ん?
…。
視線を感じ振り向くと
…。
「……」
…。
長門が無言でこちらを見ていた。
…長門の事だから大体の事情はわかっているんだろうな…。
…。
「さぁて!ここでじっとしてるのもアレだし遊ぶわよ!」
…。
ハルヒの声が響く……遊ぶ?
…。
…。
…。
「第二回SOS団卓球大会いいい!!!」
…。
ハルヒはこぶしをブンブン振り回しながら宣言した。
…。
…。
……卓球ねぇ。
…。
遊戯室に移動した俺達はハルヒの提案により卓球大会を行う事となった。
まぁ提案とは言ったがハルヒの提案=決定…ってのは今更説明するまでも無い訳で…。
しかし何故わざわざ無人島に来てまで卓球をせねばならんのだ?
…。
「おいハルヒ、前回もそうだったがお前は無人島に来たら卓球せずにはいられないのか?」
…。
軽く抗議してみるが
…。
「古泉君具合は大丈夫?なんなら見学でも構わないわよ」
…。
当然聞いちゃいねぇ。
…。
「いえ、もう具合は大丈夫なので参加させていただきます」
…。
古泉は笑顔でそう答える。
…。
「古泉、本当に大丈夫なのか?」
「ええ、問題ありません……まだ少し頭痛が残っていますけど…おっと、全然気にしていませんからね」
…。
……全力で気にしているだろお前。
…。
「んなら全員参加って事で良いわね?」
…。


ハルヒが俺達を見回す。その時以外な所から手が挙がった。
…。
「……」
…。
無言で手を挙げているのは……長門だった。
そしてゆっくりと口を開く
…。
「……私は辞退する」
…。
長門が辞退!?
長門は基本的にこういった事は言わない…たとえハルヒに「校門でビラ配りするわよ!」とバニーガールの衣装を渡されてもおそらくは文句の‘も’の字も言わず淡々と着替え無言でハルヒに付いて行く事だろう。
どうしたんだ長門?
…。
「有希、どうしたの?体調でも悪いの?」
「……そう」
「ちょっと…大丈夫なの有希?」
「たいしたことは無い……少し身体がだるいだけ」
「あの~、長門さん。横になったほうが…」
「フルフル……平気。私は審判をする」
「……まぁ…有希がそこまで言うのなら…でもひどくなる様だったらすぐに言うのよ」
「コクン……了解した」
…。
長門を心配するハルヒ……この優しさを少しでも良いから俺にも向けてくれ。
それにしても長門…体調が悪い?宇宙人製有機ヒューマノイドである長門が体調不良とは…。
……ん?待てよ!長門は
審判をする
と言ったよなさっき…。
長門が自分から何かをする…なんて言うのは滅多に無い事だ。
長門を見る……特にいつもと変化は無い。
何か考えがあるのかも…まぁ、しばらく様子を見よう。
…。
…。
「それじゃ~組分け!」
…。
ハルヒが割り箸をつき出す。
長門は審判だ。
……さて、俺の相手は…。
…。
…。
「朝比奈さん、お手柔らかにお願いします」
「古泉くん、こちらこそ」
…。
組分けが決まった。
…。
「一回戦からアンタとはね」
「ああ、どうやらそのようだな」
…。
初戦の組み合わせは朝比奈さん対古泉、俺対ハルヒだ。
…。
「絶対負けないからね!キョン!!」
「…へいへい」
…。
そんな気合い入れんでも、俺は勝つつもりはねえよ…適当にやって適当に負ける。
世界の為にもそれが良いんだろ?
…。
…。
一回戦が始まった。
…。
「え~い~」
…。
朝比奈さんのポンコツサーブが炸裂した。
まぁ、単純に考えて勝つのは古泉だろうな。
去年の野球や卓球を見て明らかだ。
古泉が手を抜かなければだが…。
…。
俺がそんな事を考えていた時だった。
…。
…。
カツッ!
…。
「…って!」
…。
何事かと思ったがなんて事は無い、ピンポン玉が俺の頭にぶつかったのだ。
…。
「おや!申し訳ありません。大丈夫ですか?」
…。
古泉?ああ、古泉の打った玉か。
…。
「ああ」
…。
これくらいで怒る程俺の心は狭くない。
古泉にはさっきの負い目もあるし…。
これでチャラだ……それはさすがに虫が良すぎるか…。
そんな事を考えていた時だ。
…。
カツッ!
…。
再び俺に玉がぶつかった。
…。
「おや!申し訳ありません」
…。
古泉がスマイルで俺に言う……まぁ、こんな事もあるだろう。
念のために場所を変えるか。
しかし俺が移動したとたん
…。
カツッ!
…。
「おや!申し訳ありません」
…。
偶然……だよな?
……そうだ!偶然だ!二度ある事は三度あるって言うじゃないか。
…。
カツッ!
….
「おや!申し訳ありません」
…。
……はい?
…。
「……古泉」
「なんでしょうか?」
「偶然……だよな?」
「ええ、当然ですよ」…。
偶然だ…ああ、偶然だ。まさか狙っているなんて……。
…。
カツッ!
…。
「おや、申し訳ありません」
…。
偶然だ。うん、偶然……それにしても偶然が続くなぁ~はははははっ………………ってんな訳あるかこの野郎!!明らかに狙っていやがる!
さっきの復讐か!?みみっちい野郎だ!いつまでもグチグチと!!
…。
古泉を見ると……なに笑ってんだこの野郎!
…。
…。
結局この試合は古泉の勝利で終わった。
…。
…。
…。
「キョン!手加減しないからね!」
「……」
「な…何よキョン、恐い顔しちゃって…」
「……何でも無い…始めるぞ」
…。
俺とハルヒの試合が始まった。
じゃんけんで勝利した俺はサーブ権を手に入れた。狙う所?……わかっているだろ?
俺の狙う場所は!
…。
カツッ!
…。
「おっ!すまんな古泉」
「…いえ…お気になさらず…」
…。
以下…少し短縮させてもらう。
…。
カツッ!
「おっ!すまん古泉」
「…いえ、偶然ですから」
…。
カツッ!
「おっ!すまん古泉」「……偶然…ですよね?」
…。
カツッ!
「おっ!すまん古泉」
「………」
…。
無言か……こんな所で良いだろう、
ここでニッコリと微笑みかけてやる。
…。
「……!?」
…。
ははっ、コメカミがヒクヒクしてやがるな。
…。
なんてガキなふたりwwww
しかしふと気付けばこいつら16とか17なんだよなーがきんちょめww

475 名前: 自衛官(樺太)[sage] 投稿日:2007/04/22(日) 22:52:42.38 ID:6lz64KWRO
「キョン!さっきから何やってんのよ!真面目にやりなさい!」
…。
みんなを見てみる。
俺と古泉の様子に気づいてないのはハルヒだけか……朝比奈さんはさっきから俺と古泉を見てガクガクブルブルしている。長門はジイッと俺と古泉を見ている。
さて、今の俺とハルヒの点差は……アウト連発でかなり開いているな。
だが!
…。
「ハルヒ…」
「なによ?」
「すまんが……勝たせてもらうぞ!」
…。
俺は今度こそハルヒのコートに打ち込む。
…。
「…面白いじゃない…そうこなくっちゃ!」
…。
ハルヒはニヤリと笑う……が…すまんなハルヒ。
俺に今見えているのはお前じゃない。
…。
お前の!
後ろの!
にやけ顔だ!!
…。
待ってやがれよ古泉!!!
…。
…。
…。
…。
~ハルヒ~
…。
…。
…。
アタシ達SOS団は第二回SOS団卓球大会の真っ最中。
初戦は第一試合はみくるちゃんと古泉君との対戦だった。
古泉最初はアウト連発で
もしかしてみくるちゃん勝利!?
なんて少しだけ期待したんだけど結局は古泉君の勝ち。
まぁ、みくるちゃんだし仕方ないわね。
そして次はアタシとキョンとの対戦だった。
最初からキョンの様子は変だった。なんか恐い顔してると思ったらいきなりアウト連発!
なにやってんのアンタ?やる気あんの?あんまりガッカリさせないでよ!
…なぁ~んて思っていた訳!
そしたらキョンってば急に
…。
「ハルヒ、すまんが……勝たせてもらうぞ!」
…。
とか言い出したの。あのキョンがよ!我が目を疑ったわ!だってキョンの全身から
絶対に勝つ!!
って意思が見えたんだもの!
ええ、嬉しかったわ。だってキョンったらいつも適当でアタシと本気で勝負してくれた事なんてなかった。
だからアタシも全力で答えたわ。それが礼儀ってもんだからね。
アタシはこう見えて運動神経には自信がある。スポーツで負ける事なんてほとんどなかった。
だから負けるつもりなんか微塵も無かったわ。
当たり前よ!アタシは負ける事が大っ嫌いなんだから!
でも結果は負け……キョンに負けちゃった。
しかもキョンの勝利宣言からストレート負け。今でも信じられないわ…このアタシがストレート負けよ!
当然悔しいし
今度は絶対に負けない!
って思うんだけど……なんだか嬉しいって感覚もある。
それはキョンが初めてアタシに本気出してくれたからかな?
まぁ良いわ、こうなったらキョン!絶対に優勝よ!
アタシに勝ったからには優勝してもらわないと困るんだから!
負けたら死刑よ!!
…。
…。
「あの~…涼宮さん?」
…。
ん?
…。
「どうしたのみくるちゃん?」
…。
みくるちゃんの様子がおかしい……なんか怯えてるみたいな。
…。
「その~…キョンくんと古泉くん……何かあったんですか?」
「何かって?」
…。
みくるちゃんは何を言ってるんだろうか…キョンと古泉君がどうかしたの?
…。
みくるちゃんはそっと二人を指さした。
二人を見てみると………。
…!?
…。
「みくるちゃん……あの二人……何があったの?」
…。
アタシの視線の先……卓球台を挟んでキョンと古泉君の二人が今まで見たこと無いような顔で睨みあっていた。…。
「うぅ…わかりませぇ~ん、気づいたらあんなでした~」
…。
……一体何なの?
…。
「キョンくんも古泉くんも卓球の試合をする雰囲気じゃありませんよぉ」
「……ええ、まるで
今から殺し合いを始めます
って雰囲気ね……有希!」
…。
アタシの呼びかけに有希はゆっくりと振り向く。
…。
「なに?」
「あの二人…何があったの?」
…。
アタシの問いに有希はしばらく沈黙した後、再び視線を二人に戻した。
…。
「ちょっと!有希!」
「……静かに」
…。
有希?
…。
「……始まる」
…。
二人に視線を戻すと有希の言葉通り、睨みあっていた二人が口を開いた。
…。
…。
「……いつか…こんな日が来るんじゃないか…そう思っていました」
「ああ……俺もだ。お前とは一度本気で決着を付けねばならんと前々から思っていた」
「くくくっ…まさかその日が今日になるなんて…」
「ふふっ…そうだな…」
…。
!?
…。
二人の会話を聞いてアタシは直感した。
…。
このままだと血が流れる
…。
冗談じゃないわ!このSOS団で私闘なんて許さない!
殺伐なんて吉野家だけで十分よ!
アタシは二人の前に飛び出した。
…。
「待ちなさい!」
…。
二人がアタシを見る。
…。
「一体何があったか知らないけどアタシの目の前での殴り合いなんて絶対に許さないわよ!」
「……」
「……」
…。
二人は無言でアタシを見つめている。

…。
「す‥涼宮さん、ファイトぉ~」
…。
みくるちゃん、応援ありがとう、アタシに任せておきなさい!
…。
しかし二人の反応は…。
…。
「……ハルヒ、お前何言ってるんだ?」
「涼宮さん、何をおっしゃっているのか意味がわかりませんが…」
…。
……あれ?
…。
「えっ……だって今から殴り合いするんじゃ…」
「は?なんで殴り合いなんてしないといけないんだ?卓球大会だろ?」
「そうです、卓球ですよ」
…。
へ?……二人は呆れた顔でアタシを見ている。
……もしかしてアタシ痛い子?
…。
「涼宮さん、誤解させてしまった様ですね、申し訳ありません。でもご心配しているような事は起きませんのでご安心を」
「そうだぞハルヒ、俺と古泉は今から卓球をするだけだ。心配をするな」
…。
二人は穏やかな顔でアタシに言った。
有希を見るとコクンと頷いた。
…。
「ん~、ゴホン。どうやら早とちりしていたみたいねアタシは。
じゃあスポーツらしく最初は握手から始めなさい」
…。
アタシの言葉に二人は…。
「ああ」
「はい」
…。
と穏やかな顔で言った。
アタシはみくるちゃんと有希の所に戻る。
…。
「涼宮さん…私…誤解しちゃって……ごめんなさい!」
「……みくるちゃん、誰でも誤解するわよアレじゃ…さぁ、二人を応援しましょう」
「はい♪」
…。
キョンと古泉君は笑顔でお互いに手を伸ばした。
…しかし、握手をした瞬間二人の体が一瞬と震えた……何?
…。
「ふふ……ふふふふふふ」
「はは……はははははは」
…。
二人が突然笑い始める……何…何なの?
…。
…。
二人はしばらく笑い続け……そして二人の手が離れた。
…。
…。
………な!?
…。
……いや…まさか…幻覚、そう、幻覚よ!……だって…そんな…。
…。
「しゅ…しゅじゅみやしゃん…」
…。
みくるちゃん?
…。
「い…今の見ましたか?」
…。
……みくるちゃんにも見えたのね……OK、幻覚なんかじゃ無い…ええ認めましょう。
…。
アタシとみくるちゃん…おそらく有希も見たもの。
二人の手の平に一つづつ【画鋲】が刺さっていた。
……落ち着け!涼宮ハルヒ!そう、二人が今からするのは卓球なの!ほら、見てみなさい、二人共何事も無かったようにストレッチをしているじゃない。
そうよ!アタシが動揺してどうすんのよ!
……よし!もう大丈夫!
…。
「じゃあじゃんけんね」
…。
ストレッチを止め二人は近づく。
二人が向き合った瞬間……再び遊戯室に張りつめた空気が流れる。
二人の真剣な顔……もうこの時点から二人の闘いは始まっているのだ。
…。
…。
「じゃあいくわよ、最初は…」
…。
場の緊張が一気に高まる。
…。
「グー!」
…。
二人は同時にチョキを出す。
…。
……ああ!突っ込みたい!なんで最初はグーなのに二人共チョキを出すの?
……ええ、わかっているわよ。お互いの裏の裏を読み合った結果でしょ。
キョンは古泉君がパーを出すと予想してチョキを出した……しかし古泉君も同じ事を考えた。
だから二人共チョキ……この二人性格悪すぎるわ!
でも突っ込まない……突っ込んだら負け!
…。
「じゃ~んけ~ん!ポン!!」
…。
バッ!!
…。
二人の出した手は……パーとチョキ。
キョンがパーで古泉君がチョキ…。
…。
「……ぐっ…」
…。
キョンがくぐもった声を発し膝をつく。そしてそれを見下ろす古泉君。
…。
キョンの様子……痛々しい……でもじゃんけんで負けただけでしょ?試合で勝てば良いのよ!
…。
有希が口を開く。
…。
「古泉一樹、1ポイント」
…。
ええ!?……ちょっと待ってよ有希!
…。
「有希!どういう事!?」
「先ほどの瞬間、彼と古泉一樹との間で高度な心理の読み合いがあり、結果古泉一樹が勝利した。1ポイントは当然」
…。
……そんな…確かに高度な心理の読み合いはあったわよ…でもそれだからって…。
…。
「…彼がそれを認めている」
…。
キョンを見ると……有希の言葉に反論するでも無く…ただ…悔しがっていた。
……そう…キョンが認めているのね…。
…。
「……涼宮さん‥」
…。
みくるちゃん?
…。
「これから…一体どうなっちゃうんですかぁ~」
…。
みくるちゃんは目に涙を溜めて……不安なのね…団長のアタシがしっかりしないと!
…。
「みくるちゃん…大丈夫よ!これは卓球の試合なんだから!…ね?」
「……そうですよね、卓球ですもんね?喧嘩している訳じゃ無いですもんね?」
「そうよみくるちゃん!大丈夫だから!」
「はい!」
…。
そう、これは卓球。
喧嘩なんかじゃ無い。
…。
…。
…。
長かった前哨戦が終わり、結果古泉君が1ポイント先取した。
これから二人の本当の闘いが始まる。
…。
…。
…。
遊戯室の空気は張りつめていた……もうここは遊戯室では無い。
吉野家以上に殺伐とした戦場なのだ。
アタシ、有希、みくるちゃんはこの殺伐とした戦場で対峙する二人を見ている。
…。
「残念ですが…」
…。
古泉君が口を開く。
…。
「あなたにサーブ権が移る事はありません」
…。
凄い自信……古泉君はアタシにストレートで勝ったキョンを見ているはず…なのに古泉君のこの自信は…何?
…。
「御託は良いからさっさと始めるぞ」
…。
大丈夫…キョンは落ち着いている。挑発には乗ってない。
…。
古泉君は笑みを浮かべ後ろに下がる。
…。
「行きます」
…。
古泉君は助走をつけ飛び上がる…頂上付近で玉を宙に上がった玉に右手のラケットを叩きつける。
…。
「ふもっふ!!」
…。
謎の掛け声と共に打ち出された玉はキョンのコートに突き刺さ……え!?
…。
「なっ!?」
…。
コートに突き刺さると思われた玉は急に浮き上がり軌道を変え……!?。
…。
ガッ!
…。
キョンは吹き飛ばされ…。
ドカッ!
…。
後ろの壁に叩きつけられた………嘘…。
…。
…。
戦場に沈黙が流れる…キョンはピクリとも動かない。古泉君はそれを穏やかな笑みを浮かべ見下ろす。
……何?何が起こったの?コートに突き刺さるはずだった玉が軌道を変えキョンの顔面に…そしてキョンが吹き飛ばされた。
……って…キョンが吹き飛ばされた!?セルロイド製の小さな玉が人を吹き飛ばす?……ありえない。
それに…これって…アウトよね?
アタシは審判である有希を見る……有希は頷き言った。
…。
「古泉一樹、6ポイント」
「ええ!?」
…。
アタシとみくるちゃんの声がハモる。
…。
「ちょっと……有希、何それ?」
「古泉一樹の打った玉は正確に彼の顔面に突き刺さった……ダメージもかなりのもの…6ポイントが相応しい」
…。
ちょっと…だってこの試合は…。
…。
「…卓球なのよね?この試合って」
「卓球」
…。
有希は即答する……あれ?…なんかアタシの知ってる卓球とだいぶ違うような…。
…。
「キョンくん!」
…。
みくるちゃんがキョンに駆け寄ろとするが…。
…。
ガシッ
…。
有希はみくるちゃんの腕を掴み阻止する。
…。
「駄目」
「長門さん…だってキョンくんが…」
…。
有希はスーっとキョンを指さし
…。
「まだ終わっていない」
…。
キョンを見ると…ゆっくりと立ち上がろうとしていた。口の端から血を流した顔に笑みが浮かぶ……何その修羅の門的な笑み?
…。
「…いきなり顔面狙いだとはな……」
「おや、あなたは僕に紳士的な行動を期待していたのですか?」
「……ふん、まさか…まぁ、おかげで目が覚めた」
…。
まだやるつもりなの!?もうフラフラじゃない!
アタシは駆け出しそうになったが……必死に堪える。
キョンはそんなの望まない
キョンはまだ勝利を諦めていない…ここはアタシの出る幕じゃないんだ。
…。
「さぁ、再開だ」
…。
キョンの言葉に古泉君は頷き
…。
「セカンドレイド!」
…。
さっきとは違う動きと掛け声で玉にラケットを打ち込む。
打ち出された玉……ニュートンに喧嘩を売っているような不規則な動きでキョンに向かっていた。
…。
キョン!
…。
キョンを見ると……目を瞑っている!?……そうか!この不規則な動きに惑わされない為に…。
でもこのままじゃ…。
…。
古泉君の打ち出した玉の軌道はキョンの顔面に狙いをつけた…正確に向かっていく…。
…。
駄目ッ!
…。
その瞬間キョンは目を開け…。
…。
「うおおおお!!!」
…。
ラケットを両手で掴み眼前の玉に振り降ろした…これは大根斬り!?
…。
ガコッ!
…。
キョンの振り降ろしたラケットは向かって来た威力をそのままに古泉君へと弾き返した。
そして弾き返した玉は一直線に進み…。
…。
ガッ!……ドカッ!
…。
古泉君の顔面に吸い込まれた玉は古泉君を吹き飛ばしその体を壁に叩きつけた。
…。
そして再び沈黙が流れた。
「クリティカルヒット、9ポイント」
…。
有希の声が沈黙を破る……もう突っ込まない。アタシは理解した。
これは卓球なのだ。
やっている二人と審判である有希が言うのならばこれは卓球。
……そう納得するしかない。
…。
「古泉!まさかこれで終わりって事は無いよな!?」
…。
キョンの言葉に古泉君はゆっくりと立ち上がる。
…。
「当然ですよ」
…。
口の端から血を流し修羅の門的な笑みを浮かべる古泉君…そう、まだ…まだ終わらないのだ。
…。
…。
…。
~X時間後~
…。
…。
ガッ…ドカッ…ギャ…ガキッ…
…。
どれくらい時間がたったんだろう。
…。
ガッ…ドカッ…ギャ…ガキッ…
…。
この二人はいつまで続けるのだろうか。
…。
ガッ…ドカッ…ギャ…ガキッ…
…。
飛び散る鮮血をいつまで見ないといけないのだろう…。
二人は何度吹き飛ばされ何度立ち上がっのだろう……何で立ち上がるの?そのまま寝ていれば楽なのに…。
でも二人は立ち上がる…それが男である事の証明であるかのように……本当に男って馬鹿!
有希はいつの間にかポイントを数えるのを止めていた。理解しているのだ…この二人の闘いはポイントなんかでは勝敗を決めてはならない事に
みくるちゃん……ずいぶん前からみくるちゃんは顔を手で覆って目の前の光景を見ないようにしている。
アタシも出来るならばそうしたい。こんな凄惨な光景は見たくない……でも駄目、アタシはSOS団団長涼宮ハルヒ…アタシは最後まで見届ける義務がある。
…。
目を背けてはならない。
…。
…。
…。
…。
………またしばらく時間が流れた。
目の前の凄惨な光景に変化は無い……一部分だけを除いて。
…。
「みくるちゃん、目を開けて」
「ううぅ…嫌です…私は見たくありません」
「いいから目を開けなさい!そして二人の顔を見て!」
…。
みくるちゃんは恐る恐る目を開ける。
…。
「………あ!…二人の顔…」
…。
そう、二人の顔…あんなに怖かった顔が今では憑き物が落ちたかのように穏やかな顔になっていた。
…。
「……予想通り」
…。
有希?
…。
「二人は闘いの中でお互いを認め合いお互いを理解し合えた。今の彼と古泉一樹の間に憎しみは無い」
…。
有希は
…。
ほら、その証拠に
…。
とでも言う様に二人を指さす。
…。
「あ!」
「キョンくん…古泉君…」
…。
今のアタシ達の目の前の光景。
…。
…。
「やるな、古泉」
「あなたこそ」
…。
二人はお互いの肩を叩き合いお互いの検討を讃え合っていた。
…。
「キョンも古泉君もあんな笑顔で…」
…。
今まで見たことの無いようなさわやかな笑顔……ほんの数時間前の姿からは想像できない笑顔だった。
…。
「しゅ…しゅじゅみやしゃん…」
…。
みくるちゃん…。
…。
「これが…これが男の友情ってやつなんでしゅね」
…。
みくるちゃんの顔は涙でクシャクシャだった。
こんな方法でしかわかり合えないなんで……男って馬鹿…本当に馬鹿なんだから!
…。
……でも、少しだけうらやましい。
…。
「さぁ、これで終わりね!もう闘う必要無いんだから!」
…。
そうでしょ?だってもうわかり合えたんだから……でも二人は。
…。
「まだだハルヒ」
「まだ終われませんよ」
…。
なんで?もうわかり合えたのになんで続ける必要があるの?
…。
「勘違いするな…卓球でだ、正真正銘の卓球でな」
…。
え?
…。
「古泉、1ポイント勝負だ。それで全て終わり、どうだ」
「良いですね」
…。
二人はそう言って位置に着く。
まるで今までの凄惨な闘いの幕を降ろすかのように。
…。
アタシは有希とみくるちゃんを見る。
有希もみくるちゃんも頷く……みくるちゃんは満面の笑顔で、有希はいつも通りだけど……心なしか…笑っているように見えた。
…。
「本当にサーブは僕で良いのですか?」
「ああ、じゃんけんはお前が勝ったからな」
…。
長く辛い闘いが遂に終わる…本当の卓球で。
さっきまで凶器でしかなかったラケットと玉が喜んでいるかのように見える。
…。
そう、もう血に染まる必要は無いんだよ。
…。
…。
「いきます!」
「来い!」
…。
二人にとって勝敗なんてどうでも良いだろう…終わる為の儀式、そしてこれからを始める為の儀式なのだ。
…。
そして…二人が動いた。。
…。
…。
「あああ!!手が滑ったああああ!!!」
…。
ガッ!!
…。
…。
…。
二人同時に叫んだ絶叫……そのわずかに後に響く二つの衝突音…。
…。
「……」
「……」
「……」
…。
無言のアタシ達の目の前に写ったのは…。
…。
それぞれの投げたラケットを顔にめり込ませ、ゆっくりと崩れ落ちていく二人の姿だった。
…。。
…。
…。
…。
今までで一番重苦しい沈黙が流れた……倒れた二人はピクリとも動かない。
…。
「…狙っていたんですね……二人共‥」
「……そうみたいね」
…。
……コメントしようがない。
…。
「…………かった」
…。
有希?
…。
「……ここまでは予想出来なかった」
…。
…。
沈黙の中、有希の声が響く。
…。
「ダブルノックアウト……ドロー」
…。
…。
第二回SOS団卓球大会
第一試合
〇古泉一樹
×朝比奈みくる
11‐5
…。
第二試合
〇キョン
×涼宮ハルヒ
11-4
…。
決勝戦
時間無制限ルール変則デスマッチ
●キョン
●古泉一樹
禁じ手F・R・A(フライング・ラケット・アタック)によるダブルノックアウトによりドロー
…。
優勝者無し
…。
…。
…。
~あの二人~
…。
…。
…。
「……お湯が傷にしみるな」
「……しみますね」
「ところでなんでこんなに広いんだこの風呂は?」
「さぁ、設計者の趣味でしょうね」
「趣味ね……それにしても」
「なんですか?」
「……勝利を確信してたんだがまさかお前が俺と同じ事を考えていたとはな」
「僕も同じですよ……まさかあそこでラケットが飛んでくるとは思いませんでした…まさかあなたの性格があそこまで悪いとは」
「いやいや…性格の悪さでは俺はお前の足下にもおよばんよ」
「いえいえ…あなたもなかなかのものです」
「……古泉」
「なんでしょうか?」
「正直すまなかったな」
「いえ…僕の方こそ……この島に来てから少し僕はおかしいのです…」
「何をいまさら…世間一般的に見てお前はつねにおかしいぞ」
「……一体どの口が言ってるのか非常に興味がわくのですが………予感…ってやつですか?」
「予感?」
「はい…これから言う事はあくまで僕が感じた何の根拠も無い予感です…そこの所は忘れないで下さい」
「……言ってみろ」
「なにか…嫌な予感がするんです。今まで感じた事の無いくらい黒く、重い…」
「……そうか…お前がいつその予感を感じたのか当ててみせようか?」
「え?」
「船でこの島を見た瞬間だ…」
「……なぜそう思うのでしょうか?」
「……俺もまったく同じ予感を感じたからだ」
「……」
「それは予感なんてもんじゃ無く……確信の段階まで行ってるはずだ…違うか?」
「……おっしゃる通りです。なんの根拠も無いんですけどね」
「……長門は何か言っていなかったか?」
「いえ…特になにも」
「そうか……偶然だと思うか?」
「……思いたいですね…杞憂だと」
「ああ…」
「とりあえず注意だけはしておきましょう」
「……ああ、さてそろそろあがるか」
「そうですね」
…。
…。
…。
…。
続・孤島症候群~キョン~
続・孤島症候群(裏)~古泉一樹~
…。
へ続く。

 

 


ここからはこれを読んだ僕が読んでその後を予想したものを書いていきます。もちろん作者には無断です。

申し訳ないと思いつつ適当ですが書いてみました。上の話と切り離して読んでかまいません。それではどうぞ。

 

 

その後俺らは風呂から出た。

「じゃあとりあえず長門のところに行ってみるか」

「そうですね。確認してみましょう」

そして長門の部屋にノックをしてみた。

「・・・誰?」

「俺と古泉だ、少し聞きたい事がある。開けてくれ」

ガチャ

何か少し雰囲気というか・・・まぁとにかく少し何かが違う気がした。

「単刀直入に聞こう、長門、俺と古泉に船で何かしなかったか?」

「・・・何、とは?」

「えーと、つまりですね・・・」

俺の代わりに古泉が答えた。

「僕たちに情報改変をしませんでしたか?何か今回のことは少しおかしい気がするのですが・・・」

長門は一瞬驚いた様にも見えたが

「・・・そんな事実はない」

とすぐに答えた。

「そうですか、ならば我々の勘違いでしたね。変な事を聞いてすいませんでした。」

「別にいい」

「では失礼しました。」

「じゃあ長門、また後でな」

「・・・」

ガチャ

「・・・・・・」

この沈黙は俺ら二人分だ。

「古泉、俺が思うに長門が少しおかしかった気がするんだが」

「やはりあなたも感じましたか。僕もです。」

「じゃああれは長門が俺らに何かしたの原因なのか?」

「でしょうね。それに長門さんが自ら審判に来たのもおかしいですね。」

「一体何が目的なんだ?」

「そうですね・・・おそらく男の友情でも観察したかったんじゃないですか?」

「長門がそんな事に興味があるとは思えないな。」

「実は長門さんがここ最近そういう類の本を読んでるんですよね。」

「・・・マジか?」

「えらくマジです。」

「まぁそうであるとしよう。それで古泉、もしかして俺が森さんの・・・」

といっていると古泉が遮った。

「あああああああああああああああ」

「どうした!?」

「いえ何でもありません。ちょっとだけ思い出しただけです。Cコースをね。」

古泉、目が笑ってないぞ。

「で、本題ですね。長門さんがそこから仕組んだっていう可能性も0ではありませんよね。」

「古泉、ちょっと長門に一泡吹かせたくないか?」

「何危険な事言ってるんですか?長門さんですよ?僕の二の舞になる気ですか?」

「大丈夫だって。長門もきっとわかってくれるって。いざという時は俺が何とかするから。」

「今回僕はそのセリフでどんな目にあったことか。」

「まぁそういうなって。」

「仮に僕がOkとしてあの長門さんにどういう手が通用するんですか?」

「古泉、今日の晩御飯は何だ?」

「何ですか唐突に?一応お答えしますとここ周辺の魚介類を使ったシーフードカレーの予定ですよ。」

「ちょうどいいな。」

「何をする気ですか?」

「ちょっと耳を貸せ」

そして俺は長門にとっては悪魔の計画を口にした

「後が怖い気もするんですが。まぁためしにやってみましょう。」

「じゃあ決まりだな。」

「ご飯まで時間がありますし1局どうです?」

といって古泉が見せたのは将棋板だった。

「まぁ暇だしやるか。」

そしておれが古泉に5連勝中の時に

「古泉君、ごはんまだ~?」

ハルヒやかましいボイスが聞こえてきた。

「私もおなかすきましたぁ~」

朝比奈さんかわいいです。

「こらキョン、鼻の下を伸ばさない。またみくるちゃんを見てたんでしょ?」

「そんなわけないだろ」

「どうだか。まぁいいわ」

「ところでハルヒたちはまだ風呂に入ってないのか?」

「私たちはご飯を食べた後入る事にしたから」

「そうかい」

ここで新川さんの登場

「おやおやちょうど全員集まってますな。ご飯ができました」

それを聞いたとたんハルヒは朝比奈さんを引きずってあっという間に見えなくなった。

「僕たちも行きましょう」

~食堂~

「いいにおいねぇ。シーフードカレーね」

「左様でございます。この近くで取れた新鮮な魚介類を使っております」

「新川さんありがとう」

「いえいえ。おいしいかどうかはわかりませんが。」

「新川さんが作ったんだもん。おいしいに決まってるわよ。じゃあ早く食べましょう」

ハルヒも元気だねぇと思いつつ俺は古泉を見る小さくうなずいた。

「それじゃあいただきます。」

「「いただきます」」

みんなが食べ始めようとした時、

「長門さん、ちょっとお話があるんでいいですか」

「・・・あとじゃだめ?」

長門ぉその言い方は反則だああ

「できれば今がいいのですが」

古泉よく堪えた。といってもあいつには関係ないか。

「・・・了承した」

「何よ古泉君。早く帰ってきなさいよ。冷めちゃうじゃない。」

「涼宮さんたちは先に食べてていいですよ」

「わかったわ。じゃあ早く帰ってくるのよ」

「了解しました、では長門さんいきましょう」

ここまでは計画通りだ。後は俺ががんばるだけだ。

「じゃあ俺も食べるか。」

そろそろ作戦の種を明かそうじゃないか。それは長門の好きだというカレー(俺談)を先に全部食べてしまおうという作戦だ。ただ真っ向勝負したって無理だからな。古泉には長門を連れ出してもらった。こうすれば恨まれるのも俺だけというわけだ。もちろん好き好んでなったわけじゃないぞ。なんせ古泉にじゃんけんで決めるか?と提案したら古泉が「何かまた頭が痛くなって来ました。誰かさんのせいでね」と顔は笑ってるけど目は笑ってないという怖い状況でこんな事を言われたらおれが引き受ける以外にに道があっただろうか?もしこのときに無理やりじゃんけんをさせると思った奴、俺と代わってやるからすぐに来い。

まぁそんなわけで今はカレーをかなり速いスピードで食べて残り半分になったところで・・・

「おかわり!」

一瞬何が起こったのか理解できなかった。状況を整理しよう。今の声は誰のだ?朝比奈さんなわけないだろう。そんな事があったら俺はこれから海に飛び込んでくる。もちろんそんなわけはなく当たり前だが声の主はハルヒだった。

「涼宮さん、そんなに早く食べるとおなか壊しちゃいますよぉ」

朝比奈さんやさしすぎです。ハルヒなら牛1頭食べようと大丈夫ですし朝比奈さんに心配されれば俺は

鯨1匹だって食べられます。

「大丈夫よ。それにしてもおいしいわねぇ」

「ありがとうございます。そういわれると苦労した甲斐があります。」

新川さんも律儀に答える。

「ハルヒ、お前ならどんだけ食っても大丈夫だとは思うが腹8分目にしとけよ」

「わかったわよ。じゃああと7杯いけるわね」

正直俺は絶句したね。古泉に長門を連れ出してもらったがその必要はなかったんじゃないか?

まぁ念のため俺もたくさん食べなくてはな。しかしこのカレーはホントにおいしいな。

そしてその後朝比奈さんはちびちび、俺とハルヒバクバクというありきたりだがこれ以上表現する言葉がないんじゃないか?という感じで食べている。そこ、ボキャブラリーが乏しいとか言っちゃいけません。

そして朝比奈さんがやっと1杯食べ終わってごちそうさまとかわいく言った後古泉たちが帰ってきた。

既にハルヒは7杯目俺は4杯目を食べている。

「ふぉいずみふんおふぁえり(古泉君帰り)」

「おいハルヒ、食べ終わってからしゃべれ」

「いいじゃないべつに、それでどんな話をしてたの?」

「ちょっとしたことです。帰るときに涼宮さんにだけお話しましょう」

「今じゃだめなの?」

「まぁいいじゃないですか。僕たちにご飯も食べさせてくれないんですか?」

「そっか、ゴメンね古泉君。その代わりちゃんと帰るときに話しなさいよ」

「了解です」

「それでは僕たちもいただきましょう、ねぇ長門さん?」

「古泉既に長門は席についてるぞ」

「・・・では僕もいただきましょう」

とまぁこんな感じで古泉が帰ってきたわけだ。かし何の話をしたんだろうな。後で聞いてみるか。

「「おかわり」」

おれとハルヒの声がハモった。

おい古泉そのにやけ面をやめろ。長門は食べるのに集中してるようだし朝比奈さんはいつもとは違う笑顔でこっちを見ている。そして古泉が

「仲がよろしいですねぇ」

なんて言ってきやがった。

ハルヒが顔を赤くして

「そ、そんなわけないでしょ。い、今のが初めてなんだから。勘違いしないでよね」

「そ、そうだぞ古泉。ただの偶然だ偶然」

「そういうことにしておきます」

古泉のやろぉ。あとで1発なぐってやる。

そしておかわりのカレーを食べていると

「おかわり」と小さい声がした。長門だ。おれが一番期待してたしてた言葉だ。まぁハルヒもあれだけ食べたしもうないだろうと思っていると。

「申し訳ございません。さっきので最後でした」

一瞬空気が凍った。絶対零度を下回った気がする(つっこむなよ)

「・・・そう」

長門ぉそんな悲しい目をしないでくれえ。そして俺を見つめるなぁ。

「あなたたちので最後だったのなら仕方がない」

・・・俺の気のせいでなければ軽くこの言葉に殺気がこもってたと思う。さすがにやばいと思い

「な、長門、俺の食べかけでよければ食べるか?」

俺は冷や汗をかきながら長門にそう提案した。そしたら長門が少しうれしいそうな顔をして

「たべる」と言ってきた。

「ほらよ」

なんか長門に悪い事をしたなぁと思ってると古泉がおれを見ていた。朝比奈さんならともかくお前は気持ち悪いだけだから見つめるな。おれは古泉の視線を無視しお茶を飲んでると

「でもこれってキョン君と長門さんの間接キスですよね?」と笑顔で言ってきたのだ。

思いっきり吹いたよ。何をかって?お茶をおもいっきりな。これは漫画の世界だけだと思ってたよ。そして隣でハルヒもむせている。古泉が少し顔を引きつらせていたのはどうでもいい。

「キョン君と涼宮さん大丈夫ですかぁ~?」

何のんきな事言ってるんですか。あなたのせいですよ~。古泉はすでに目が死んでいたのは気にしないでおこう。

「み、み、みくるちゃん。な、何言ってるのよ。そんなわけないでしょ。」

朝比奈さ~ん、不思議そうな顔もかわいいですけど空気読んでくださ~い。

「ほえ?」

「と、特に問題はありませんよ。同じ仲間じゃないですか」

古泉が少し復活してなんとかハルヒをなだめようとした。それと森さんと新川さんが携帯で通話しているのは割愛させてもらおう。

「そ、そうよねぇ~仲間だもんねぇ~」

ハルヒもあせりつつ何か場が重くなった。朝比奈さ~んあなたのせいなのにオロオロしないでくださ~い。

長門は満足・・・はしてないとは思うがとりあえずごちそうさまをして俺らは部屋に戻り、ハルヒたちは風呂に行った。

去り際に「のぞくなよ」と軽く俺を脅してな。

 

さて古泉の部屋にでも行くかな。

「よぉ古泉調子はどうだ?」

「どうだ?じゃないですよ神経が磨り減りましたよ。あの後特大の閉鎖空間が発生したんですからね」

「まぁすまん、それでまぁ一応長門に復讐らしきものはできたかな?」

「あなたがあそこであげてしまわなければね」

「しょうがないだろ?あの状況下で無視して食べられるのはハルヒだけだと思うぞ?」

「そのうちお詫びとしてカレーパーティーでも開いてあげましょう」

「そうだな」

「まぁ長門さんも一応満足したみたいですし作戦は失敗ですけど、まぁ良しとしますか。やはり長門さんをだますのは心が痛みます」

「そうだな。でも長門はあれで満足したのか?明らかに足りなかったと思うぞ」

「さすがあなたです。」

「それはほめてるのか?」

「安心して下さい。けなしてます。」

「古泉、もしかして長門に少しやったけどまだおれのことをおこっているのか?」

「いえいえ全然。長門さんのせいですから仕方ありませんよ。だれも森さんの一撃を受けた後見捨てた事なんか全然気にしてませんから」

おーい目がわらってないぞ~。

「すまん」

「まぁいいでしょう。涼宮さんたちがお風呂を出るまでまで時間がありますし、今度はチェスなんていかがですか?」

「お前もよくやるな。まぁ受けてたとうじゃないか」

そしてコマを並べているといきなりぞっとした感覚におそわれた。

「おい古泉、今なんか感じなかったか?」

「何かありました?僕は別に感じませんでしたよ。」

「そうか・・・じゃあ気のせいってことにしておくか」

「そういうことにしておきましょう」

そして俺らはもどってチェスを始めた。この後に来る悪夢のことを知らずにね。

 

時間は少し前に戻りハルヒたちが風呂へ行きキョンが古泉と話しているとき。廊下には一つの影があった。それは長門有希。うかつにも着替えを部屋に忘れてとりに戻っていた時の事、廊下を歩いている途中に話し声が聞こえたので聞き耳をたてたといってもすこし呪文を唱えればいいだけだが。

そして聞き始めたら

「・・・・復讐らしきものはできたかな?」

「え?」長門は少し動揺した。復讐?ちょっと情報改変しただけで?

長門はそう思っていると

「あなたがあそこであげてしまわなければね」と聞こえてきた。

長門はそれ以降の会話が耳にはいらなかった。2人のせいでカレーを食べられなかったの?

長門にはエラーという名の憎しみが生まれてきた。

そして長門が中に入ろうとしたとき、後ろから

「長門さんどうしました?お風呂ではなかったんですか?」森さんだ。

「着替えをとりに来ただけ」と淡々と告げる。

「そうですか、ところで古泉の部屋の前で何をやってたんですか?」

「それは・・・」長門がどういえばいいか迷った時名案が浮かんだ。

「森園生、大事な話がある」

「私の質問と関係があるのでしょうか?」

「ある。」

「ではお聞きしましょう」

「実は彼らの話を少し聞いていた。ただその内容が・・・」

「内容がどうしたんです?」

「あなたの年齢にまつわる話」

「ほう」

森さんの笑顔に少し黒がまざった。

「具体的に言って欲しいですね?」

森さんは少し抑えてなるべく普通の口調で言った。

「たとえばあなたが<禁則事項>歳だとか、意外と若作りしているんですねとか言ってた。」

「ほう、私の年齢を知ってるのは機関のものだけですからね。あなたが知っているということはどうやら本当のことのようですね。」

森さんは着いたときにキョンに見せた顔の100倍はすごかった。しかし森さんは失念していた、長門が人の年齢を知ろうと思えばいつでもわかる事を。

「報告ありがとうございます。長門さんは先にお風呂に言っててくださいね」

森さんがすでに目は笑っていない笑顔で長門にいう。流石の長門も恐怖を抱いたらしい。

「りょ、了解した」

長門はすぐに立ち去った。

 

そしてキョン視点に戻る。

 

「おい古泉」

「ええ、わかってます。何でしょうこの感覚は」

そう俺らはさっきとは桁違いの殺気(しゃれじゃないぞ)を感じたのだ。古泉も感じたらしい。

「今度は廊下を確認しましょう」

「いえその必要はありませんよ」

「「も、森さん!?どうしたんですか?」」

「好奇心は猫を殺すって言葉知ってますよねぇ。」

「も、もちろん」

おいおいどういう状況だ?誰か説明してくれ。これは確実に死亡フラグだぞ

「それと古泉」

「は、はい」

「女の子の年齢をいうのはタブーですよねぇ?」

「も、もちろんです」

やばい何か森さんは勘違いをしている。

「じゃあ何で言ったんでしょう?」

もうすでに100人ぐらい殺せそうな笑顔になってる。マジ怖い。

「い、言ってませんよ。あんな事があった後に言うわけないじゃないですか?森さんは僕が言ってるのを聞いたんですか?」

「ええ、聞きましたよ。長門さんから」

「「え?」」

「長門が俺たちの会話を聞いてたんですか?」

「はい」

「古泉、もしかしてカレーがなくなったのは俺らのせいだってことがわかったんじゃないのか?それで森さんありもしない事を・・・」

「かもしれませんね。長門さんならば人の年齢を知るのも容易なはずですし。」

古泉の顔は既に笑ってなかった。

「聞いてますか?まぁいいでしょうこれから暫くしゃべれなくなるのですから少しぐらいは許しましょう」

「お、俺たちに何をするんですか?」

「そうですねぇ~。とりあえずお仕置きスペシャルDコースをしましょう」

「森さん誤解です。僕たちはそんな事を言ってません」

「問答無用です♪」

「「うああああああああああああああ」」

そして家中に悲鳴が響き渡った。

何があったのかは俺のボキャブラリーでは説明できない、想像に任せ。

「ごめんなさいもうしませんから」

「おねがいです助けてください。Cコースのが楽に見えてきた」

「そうですね。これで終わりにしましょう」

「「ありがとうございます、やっと帰れる。」」

「何を言ってるんですか?準備運動は終わりといったんですよ?」

「「え???」」

「じゃあこれからが本番です。お仕置きスペシャルXXコースにしましょう」

「それだけやめてくださあああああああい」

「古泉そんなに酷いのか?」

「そんなレベルではありません。森さんが過去に使った例は1回だけですが受けた人は今も昏睡状態です」

「おいおいおいおい、そんなにやばいのかよ。」

「森さんやめてくださああああああああああああああい」

「俺からもお願いです。本当にやめてくださああああい」

俺らの悲鳴もむなしく森さんはこう言った

「それ無理♪」

「「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」」

 

 

「ねぇ有希、今悲鳴が聞こえなかった?」

「聞こえない、気のせい」

「そっか。まぁ不思議かと思ったんだけどなぁ。まぁあとでキョンたちに調べさせましょう」

 いい気味

 

 

さてあの時の事を俺の数少ないボキャブラリーでこう表現しよう。

朝倉ってすごいやさしかったんだなぁ。

 

 

 

 

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