朝、俺は目を覚ますと隣に寝ている京子の姿を確認し短い口付けを交わしベッドから降りた。
連日の仕事疲れから久しぶりの休日である今日はまだ寝ていようとも思った。
でも、朝の日差しを浴びるのも健康的だろ?
そう思い立った俺は早速庭へ出てみることにした。
京子にはもう暫くばかり休んでいてもらおう。

「ああ、くそっ」
めちゃめちゃ気持ち良いじゃねえか。この気持ち良さは癖になるぜ。今は夏であり少々暑いがな。
庭を眺めてみる。すると京子の家庭菜園が目に入った
「たまには俺が水やりでもしてやるか…」
なんて誰にも聞こえない一人言をもらしてみるが正直虚しい。
ホースを手に取り蛇口を捻ろうかとしたその時に階段をドタドタと降りてくる音が聞こえたのでその相手を出迎えることにした。
「んんっ……!もうっ!どうしてわたしより先に起きるのですか!あなたの寝顔を見るのが密かな楽しみなんです!」
「すまんな。今朝は俺が京子の寝顔を堪能させてもらったよ。ところでおはようさん」
「もうっ!おはようございますっ!」
「まあ怒るなよ」

と、俺は京子をなだめ唇を合わせた。起きた直後だからか乾燥していた唇に水気を与えるつもりでディープキスをチョイスした。
「ん、んん…」
うん、まあ、朝から何をやってるんだろうな。アホらし、と自嘲した俺は京子を解放した。
「はぁ…もうっ!朝からヒドいです!今日のお出かけのお弁当作らないですよ!」
「いや、悪かったと思ってるから弁当は作ってくれ。お前の卵焼きは必要だ」
京子の目は未だに焦点が合っていないが会話ができるので大丈夫だろうな。
「ところでホースなんか持って何をしているのですか?」
…本来の目的を思い出した俺は
「今から家庭菜園に水やりしようとしていたところだ」
と伝えたが、
「それはわたしがやります!」
と即座に否定されてしまった。
「んじゃあこのホースで保ー守することにするよ」
「そうですね。保ー守は大切ですもんね」
あはは。
うふふ。
と俺たちは笑い合い、再度口付けを交わしたのさ。


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