第1章・近況報告と忘年会

 

 

 昨夜のことを話す前に、高校卒業あたりから今までの俺たちSOS団のメンバーの近況を少し説明しておこう。

 北高での生活はハルヒ率いるSOS団の活動が中心となったのは言うまでもない。天敵とばかりに退屈を嫌うハルヒのパワーなのか宇宙人未来人超能力者の業ゆえか不明だが、数々の小イベントから中クエスト、中には身の危険が生じるほどの大事件を通じ、5人の親密度はさらに深まった。しかし深まっただけだった。

俺は親密度のパラメーター上昇に従い本命朝比奈さんの愛情パラメーターも上昇して校庭の木の下で卒業式の告白エンドなどを密かに期待していたのだが、対抗の長門エンドもなく、また隠れキャラによる隠れエンドや、望みもしない大穴ハルヒエンドすらも迎えないまま、期待虚しく卒業式を迎えてしまった。なんかのフラグが足りなかったのかもしらんが市販の女性攻略本にはそんなもん載ってないのでわからんし、古泉に訊いても教えてくれるわけでもない。爆弾破裂しそうなときは訊かんでもわざわざ教えてくれることもあったがな。

何かと絡んでくるハルヒとの微妙な関係、朝比奈さんの思わせぶりに俺を見つめる視線、ふと気づくと時々じっと俺を眺めている長門の目線。俺を中心にした3人との距離は間違いなく近づいたとは思うのだが、特にめぼしい進展はなかった。高校入学前に抱いていた青い春めいた希望である彼女とのデートはおろか、SOS団以外の女との登下校すらなかった。実に侘びしい。

俺にとっては憂鬱と動揺しかもたらさないハルヒの陰謀や暴走に溜息をつき、憤慨したり消失したくなる気持ちを抑えつつ、たまにある特に朝比奈さんがらみの悦楽が楽しみであって、幸いにも退屈はなかったSOS団活動だが、ハルヒにとっては特に大きな不満もなかったようで、古泉によると、「波はありましたが幸い小さい規模で済んでおり、世界を脅かすような閉鎖空間が発生することは皆無でした。この3年間で涼宮さんもずいぶんと落ち着いてきたと思いませんか? 我々機関も閉鎖空間の発生を未然に防ぐべく行動はしていましたが、一番の功績はあなたの存在ではないでしょうかね」ということだ。念のため言っておくが、俺はハルヒの精神安定剤ではない。依存症にでもさせちまったらどう責任とってくれる。

卒業式の後、OGの朝比奈さんと鶴屋さん+準団員数人が集まって、文芸部室で盛大な卒業パーティーをした。これはまた別の機会にしよう。今頃は文芸部室はちゃんと文芸部室として使われているのか。そうでないなら少々心苦しい。

 一年早く卒業した朝比奈さんは、北高と肩を並べるだろう駅からのハイキングコースが待つ、ここから私鉄でそう遠くない山の麓にある国立大学に進学なされた。

俺の妹が特に懐いているのは朝比奈さんであるが、妹に限らず子供にはよく懐かれ、彼女自身も相当の子供好きだ。精神年齢が近いからかもしれない。本人も自覚しているのか、人間心理やら精神発達などの研究を生業とする学部に進学なされた。児童心理を勉強したいらしい。

成績は中の中ほどであったと思っていたが、「SOS団は解散しないの。大学行っても続けるわよ。当然このメンバーでねっ!」というハルヒの望みによるものか、はては、未来世界からの介入によるものか…。そこはハルヒの第1志望校であったからだし、実際に入学することになった大学だからである。

合格の報を聞いたときは一緒になって喜んだものの、正直何か作為的なものを疑ったものだ。朝比奈さん本人はそんなことは誓ってしないであろうからして、本人による工作の線は微塵もないだろうが、実力なのか介入があったのかハルヒのパワーなのか、それは今もって判らないし確認する気もない。朝比奈さんは粗忽者だが努力家でもある。実力だと思いたい。

なお、喜んだ後俺は大いに落胆した。ああ、もう朝比奈さんとキャンパスライフを過ごすことはできないのか、と…。ちなみに、鶴屋さんも同じ大学の経営学部へ進学なされた。

 そして一年経って俺たちの番が回ってきた。俺は国立に受かるなど消しゴムのカスほども考えておらず中堅私大文系を本命にしていたが、ハルヒの「同じ大学でないと絶対死刑」というそれこそ未来人宇宙人超能力者異世界人を新たに3人ほど捜してくる方が楽なんじゃないかと思える団長命令が下り、ハルヒと古泉によるありがたいスパルタもしくは効率的な自主補習のお陰か、一応ハルヒの命令で受けるだけ受けた国立に奇跡的に補欠合格してしまった。自己採点から諦めていたセンター入試もなぜか結果は悪くなく、どうやら解らず適当にマークしたところがほとんど正解していたらしい。選考試験も頼んでもないのに作ってきたハルヒ謹製の予想問題が盗んだんじゃないかこいつはと疑うほど的中し、見事桜が咲いてしまった。

熱心に受かるはずもない国立は止めて受験科目の少ない私大一本で勧めていた担任は満面の笑みで「君ならできると信じてたよ」とか今更なセリフを吐き、親なんて仏壇に手を合わせマジ泣いて喜んでいた。なにしろ一番驚いたのは俺自身だったんだから。当然だが親以外で真っ先に連絡した人は朝比奈さんである。嗚咽を漏らしながらのお祝いの言葉は、例え記憶をなくしても忘れることはないだろう。

ハルヒは「あたしの指導だもの、当然よっ」といつものように胸を反らし、古泉は「これで私の苦労も報われたというものです」といつものニヤケ顔でいつもの肩をすくめるポーズをとった。長門は「そう」といつも通りの無表情だったがその瞳に優しい光を感じた。

合格の喜びが落ち着いた頃、やはりというか俺の合格にも朝比奈さん以上に疑惑を感じ得ないため聞いてみたが、古泉も長門も朝比奈さんも知らないと答えた。古泉曰くいつもの「ハルヒがそれを望んだから」らしいが、こいつの言うことは全面的に信じられないし、朝比奈さん(小)はもともとほとんど知らされていないし…補欠合格だけに、受かるべき人間をはじき飛ばしてまで受かったわけでもないだろうから、どこかの誰かの干渉の結果だとしても勘弁して欲しい。結果としてハルヒが望んだ結果になったわけ…ええい、ややこしい!

ともかくだ、もし合格祈願するならば天神様でも文殊様でもなくハルヒに祈願するといい。そのうちハルヒ大明神でも建てて奉ってやるか。しかし、賽銭には小銭より不思議や愉快を納める必要があるし、それも興味を惹かないと間違いなくスルーされるので注意しろ。もっとも、相当キテレツでないとまず興味を惹けんので普通に勉強してろ。そのほうがいいぞ。

そんなコトは抜きにして、純粋にハルヒ達には感謝している。あの補習がなければ、いかにハルヒのパワーを持ってしても無理だったろうし、3年進級時点の俺の成績では中ランクの私大でも危なかったからな。

 ああ、ハルヒと長門と古泉か? 言うまでもないだろう。当然合格だ。なぜか3年間俺と同じクラスで文系コースにいたはずのハルヒは理系進学コースだった古泉と同じ理学部、本好きの長門はそのまんまな文学部だ。

ついでに言うと、地味に成績の良かった国木田も俺と同じ学部になり、身分不相応な大学に入ってしまいついて行くのも一杯一杯な俺に、まとめノートを提供してくれたり過去問を集めてくれたりと、感謝の言葉では言い尽くせない。お陰で前期試験は2/3は再試となりながらも無事切り抜けた。奴も俺の大事な友達の一人だ。これからもよろしく頼む。谷口は…聞いてやるな、桜も春もまだ来ていない。

 SOS団は当然のように大学内に活動の場を移し、ハルヒが適当な部室棟の空き部屋をどこかでやったように占拠して部室とした。大学はサークル活動についてはかなり大らかであり、苦節3年めでたく一応公認団体になることができたが呼称は団のままである。

同じキャンパスの敷地内とはいうものの、実際は相当広い範囲に学部棟は分散しており、講義後以外は学部棟の近いグループで行動するようになっていく。具体的にはハルヒ、古泉、長門の南側グループと、俺、朝比奈さん、鶴屋さんの北側グループである。部室は南側にあるため、必然的に北側グループの俺たちは昼飯時だけでなく待ち合わせて部室に行ったり下校することがいつものこととなっていった。

部員は単なる興味本位からなのか、それとも朝比奈さん、ハルヒ、長門、むかつくが古泉の容姿に惹かれてなのか数人入ったものの、2週間もするとハルヒが次々と持ってくるトンデモで奇矯な議題についていけなくなり、辞めるか幽霊部員と化している。結局、メンバーはこの5人+名誉顧問の構成で変わらない。準団員として時々国木田が駆り出されることぐらいか。

大学に入ってからまだ一年も経たないというのに、イベントもいくつかあった。忘れられないのは学祭で朝比奈さんが二年連続ぶっちぎりでミスキャンパスに輝かれたり(無論他薦でのエントリーだ)、鶴屋邸での野点の会に招待されたときはお点前として朝比奈さんが登場されて驚いた。こっそりと茶道教室に通っていたらしい。俺は少し教えてもらった作法をなぞるのに頭がいっぱいで味の方はよく覚えていないのだが、髪を結い上げた振袖姿の朝比奈さんの姿はゲーセンのレトロゲーコーナーのブラウン管の画面に焼き付いたタイトル画面のように今もって網膜に焼き付いたままである。恒例の夏合宿でのハルヒの謎料理や運転免許取得におけるあれやこれやとかもあるのだが、まあまたそのうちだ。この辺で終わる。

 

 

 さて昨夜のことに戻るが、行事と言えば誰も頼まんのにやらないと気が済まない団長のこと、年内の講義も終わった昨日、SOS団+鶴屋さんで北口駅近くの居酒屋にて忘年会を行った。どうやら我が団では忘年会は鍋と決まっているらしい。文芸部室でのごった煮鍋も懐かしいが、今年からはアルコールが入ることもあり、後片付けの心配がない飲食店ですることになった。

 いつかの孤島の酒宴での教訓か、皆もう不覚になるほど呑みはしない。未だにハルヒと俺がしでかした醜態は古泉も長門も触れようとせず、知らぬまま忘却の彼方のさらに向こうに投げ捨てたいことであるが、酒を飲むと嫌でもそのことを思い出す。俺にとってはそれがストッパーになっているらしく、ある意味トラウマだ。

女性陣3人の底なしとも思える旺盛な食欲は毎度のことなので省略するが、いつもはソフトドリンクの朝比奈さんも今日は珍しく甘めの酎ハイをちびちびと呑んでおられた。長門は飲み放題をいいことに店員さんが持ってくるや否や次々と呑み干していき店主に在庫の心配をさせ、ハルヒと俺は飲み放題のビールをいつもより少しピッチを早めて呑んだ。古泉と鶴屋さんはあの年のボルドーは外れですねぇとか、その年ならローヌのほうが当たりにょろなどと俺には何のことかわからんワイン談義をしながら焼酎をやっている。まあ居酒屋にワインを期待してもたいした物はなく、それこそ鶴屋邸に行けば飲料水の方が高いかもしれない。

1次会は予定の時間で終了し、2次会のこジャレたショットバーで名残惜しく軽く呑み直した後、俺たちは解散することになった。アルコール耐性がほとんどない朝比奈さんは、2次会ではショートカクテルを2~3杯程度しか呑んでないにもかかわらず、顔を真っ赤にしながらフラフラしており一人でお帰りいただくわけにもいかない状態で、鶴屋さんは他のサークルの3次会に顔を出すとかで2次会半ばで離脱してしまったことから、タクシーで同方向になる俺がマンションまで送らせていただくことになった。

ハルヒには「送り狼したら死刑よ」とキツク厳命されたがこれはお約束みたいなもので、今の俺たちには約4年の月日が重ねた強い信頼関係がある。当然何もする気はないし、他のメンバーも信用してくれている。だからそれ以上は誰も何も言わず、フラフラしてる朝比奈さんをタクシーに乗せるのを手伝ってくれ、俺と朝比奈さんは皆と別れた。

 マンションに着いてから、朝比奈さんをオンブして部屋まで連れて行った。朝比奈さんを背負うのは今も俺の仕事で変わらない。今後も是非請け負い続けたいものだ。背中にあたる柔らかい感触はもう朝比奈さん(大)くらいあるだろう、特盛であり、脳内で開戦した煩悩と理性の総力戦で理性の勝利を願いつつ、部屋の前に到着すると朝比奈さんを降ろして玄関の鍵を開けていただき、ブーツを脱ぐのを手伝って玄関の小上がりに座らせた。

間違いを起こさないよう、俺はそこで帰るつもりだった。ちゃんと内鍵をかけるのを確認してからな。帰ろうとする俺を引き留め、「お茶でもぉ飲んでいってくださいぃ」と彼女に部屋に引っ張り上げられたが、誓って自分からは何もしていない。むしろ終始紳士的に振る舞った俺を褒めていただきたいぐらいのヘタレ送り狼っぷりだったはずなのだが。

 これが昨夜の状況である。これでいったいどうしたらエロいのか、犯罪になるのか、どなたか知っていたら睡眠不足と残った酒で思考能力の低下した頭にも解りやすく教えていただきたい。

 

 

そして今に至るわけであるが、飲酒のためけっして心地良くとは言わないが休日に入り時間無制限となった俺の睡眠は、けたたましい呼び鈴の連射によって中断させられることになる。

呼び鈴の間隔が空いていた2回目までは居留守を決め込んだものの、3回目からは全盛期の高橋名人を彷彿とさせる連射を繰り出され、やれやれと玄関を少し開けると、「早く開けなさいバカキョン!」とノーガードだった俺を吹き飛ばす大声の突風。

こんな質量を伴った声を出せるのはハルヒしか俺は知らず、当然声の主はハルヒだったわけで、このまま見なかったことにして扉を閉めても段ボール同然に破壊してやすやすと侵入してくることは想像に難くなく、そうなればドアの修理代を払うだけバカバカしいので、仕方なくドアを開けると奴はずかずかと俺ん家に不法侵入を果たし、バカ力で俺の首根っこを引っ張って俺の部屋まで連行した。

ハルヒの後ろから見たこともないマジな顔をした鶴屋さんもついてくる。ハルヒだけならわかるが鶴屋さんまでなぜ? 思考能力の低下した俺にはこれから身に起こる出来事に何も予測などできようはずもなかったが、ただ不幸中の幸いとはこのことで、両親と妹はクリスマスプレゼントを買いに出かけていた。在宅なら非常にややこしいことになっていたかもしれない。今やしゃべらなくなったシャミには聞かれてもどうってことはないだろう。

 こうして部屋に引っ張り込まれた俺は説教を受ける小僧よろしく正座させられ、二人を前に謂われのない説教を受けているわけである。

「あんた、いったいみくるちゃんに何をしたのっ?」

怒髪天を衝くとはまさしくこのことだろう。身の毛もよだつ禍々しい気を放出しながらまず口を開いたのはハルヒだった。

今なんつった?

「みくるお酒弱いしね。いつもより飲んでたみたいだから、潰れてないか電話してみたのさ。そしたら、泣いているんだよ。理由を聞いても言わないし。何とか聞き出したのが、キョンくんは悪くないの、あたしが悪いの。ってさ。ハルにゃ・・いや、涼宮さんに忘年会の後何があったか聞いてみたら、キョンくんがみくるを送っていったらしいじゃないか。何もしてないとは言わせないよ!」

口はいつものように猫っぽく八重歯がかわいいが、目は笑ってない。かなり怖い。

あのぉ、鶴屋さん、いつもと口調が違うのですけれども…。

「それくらい大事な話なのさっ!」

ヤバい、マジでヤバい。背筋が凍りつくどころじゃない、魂まで凍てつくような怖さだ。普段からとびきりの笑顔をしてるだけに当社比計算もできない。返答いかんによっては鶴谷家私設SPとかに港にマジで沈められるかもしれん。酔いも眠気も吹き飛んだ。

シャミですら、俺のベッドの下に潜り込みじっとしている。頼むから代わってくれ。

「いえ、送っただけで…そんな俺は何も…」

叱られた子犬の鳴き声のように、しょんぼりと小さい声で答えた。

「うるさいっ! 何もなかったら泣くわけないでしょうがっ! 正直に白状なさい」

「みくるにはおいたしちゃいけないよって言ってたのに! キョンくん見損なったよ。やるなら涼宮さんにしておけってあれほど…」

「あたしが何だって!?」

「いやいやこっちの話っさ。で、今吐くなら状況次第じゃあ情状酌量はしてやれるかもしれないよ。たぶん怒るけどさっ。さあ言ってみな」

ハルヒと鶴屋さんに間髪入れずに訊問される。ハルヒにおいたとかは、まあこの場では聞かなかったことにしておこう。

部屋に上がるくらいはしましたけど、本当に俺からは何もしてません。皆の信頼を裏切るようなことは誓ってしてません。どうして手を出せようものですか。そんな気が湧き起こってきそうになったのは確かですが。

「あたしの目を見て答えなさい」

俺の胸ぐらを掴んでくっつくんじゃないかと言うほど顔を近づけるハルヒ。ハルヒの顔は般若などかわいいくらいに思える怖さであり、何かフレアでもでてきそうな目を見ていられず、反射的に目を逸らしてしまった。しまった。

「あくまでもシラを切るつもりのようね。いいわ。あんた、たった今この瞬間から、SOS団を破門よ! けじめつけるまで部室の敷居は跨がせないし、あたし達の前に姿も見せないでちょうだい。あーもうあたしも引責辞任しても足りないわ。みくるちゃんにどう申し開きしたらいいのかわかんない…」

ハルヒは俺の鼻先に人差し指を突きつけ、実際当たって痛かったのだが、ネコ科の動物が獲物を前にすべての理性が吹き飛んだような目で睨みながら、朗々と宣言した。破門は構わんが、朝比奈さんを泣かした責任てのはどうとればいいんだ。

「そんなもんあんた自分で考えなさいよ。なんのために頭ついてんのよっ」

何もやってないのにどう責任をとればよいのか。教えてくれ…いやください。

「キョンくん、あたしはね、二人がまた仲良くできたら許してあげっからさっ。何もやってないんなら、ちゃんと話できるだろう? できないようなら、キョンくんのことはもう知らないよっ」

鶴屋さんはハルヒほど無茶は言わなかった。あーやっぱこの人は大人だ。わかりました。朝比奈さんが落ち着いた頃、一度連絡してみます。

「それがいいにょろよっ。でも早いうちにねっ」

じっと俺の目を射抜き通すかのように覗き込んだ後、明るく言ってくれた。少し表情が緩んだ気がする。口調が元に戻ったのはその証拠だろう。

「ハルにゃん、もう今日は帰ろうか。みくるが泣いてたから慌ててきちゃったけどさっ、有罪か無罪かはみくるの話しを聞いてみてからでもいいにょろ? まあみくるのことはあたしに任せてよっ」

そう言うと鶴屋さんはハルヒの方に振り返り、ハルヒに退室を促してくれた。ハルヒはまだぶつぶつなんか言い足りなさそうだったか、鶴屋さんに肩を押され渋々と帰って行った。みくるちゃんのことはとりあえず鶴屋さんに任せると言いながら。

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最終更新:2020年04月13日 09:39