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「いや、ハルヒはハルヒ。お前らもよく知ってるだろ?涼宮ハルヒのことだよ」
彼女…えーと…なにみどりさんだっけ。青緑?違うな…。
まあそんなことはどうでもいいがとりあえず彼女は一瞬ためらったような素振りを見せてからこう言った。
「彼女は一般人のはずです」
「嘘だろ?」
反射的に声が出る。
「…それより、問題はあなたの方です」
彼女がそう言うとがらがらがらがらがらー、という音がした。どっかの店が閉店したのか?
「あなたの言う意味が分かりません」
だから何が。
「涼宮ハルヒごとき一般人を歯牙にかけるような真似をしたり禁則事項というNGワードに反応しなかったり…
 困ったことになりました」
「何が?」
「あなたの周りに特殊な人はいますか?」
「そりゃああなただって特殊でしょう」
「そうじゃなくて」
「じゃあ何だっていうんですか」
「あなたの頭はおかしい。よって敵性と判断」
ちょっと待て待て何だその理論。おかしいのはそっちだろう。涼宮ハルヒが一般人?ふざけるな。
俺の青春の記憶はどこにいったんだ。
「青い春なんて幻想です」
…まあ、ごもっとも。
「とりあえず死んでください」
彼女がそう言うと周りがガラス張りになる。外にいたのはヘリコプター×4。
ばばばっばばばっばばっばっばばっばばっばばばっばばばっばばばっばば。
うるせーよ。お陰で彼女の声が聞こえない。
…どうせ向こうは聞く耳持たずなんだろうけどな。

ヘリコプターからでてきたのは赤や緑などのかわいらしい怪物を模したきぐるみで、
それだけならまだ良いのに持っているのは明らかに銃だ。お前はゴ●ゴか。
「…一斉攻撃、開始」
今度は彼女の声がする。ん、今のは彼女の声なのか?俺には区別がつかない。
とりあえずヘリコプターうるせぇよ。
きぐるみたちは俺を狙って撃つけど、全部ガラスに当たってガラスは砕けて、
そのせいで俺は無傷のまんまだ。
「…どうして?」
彼女はマイクでも使ってるんだろう。いつの間にか姿が消えてるところを見ると多分ヘリの運転でもしてるんじゃないか。
どうしてって言われてもそりゃあな、俺は実際元気なんだし。情報操作でもしてみろよ。お得意の。
「そんな…」
そのうちヘリが勝手に地面の中に埋まっていって俺はやっと危機的な状況だったことに気づいて腰を抜かして寝転んだらガラスで怪我した。
危ないじゃないかまったく。今度賠償金ふんだくってやる。


すると今度は七色のビビッドカラーの気球が下から降ってきた。
俺はびっくりしてよけようとするのに結局気球の上に納まってしまう。
「今度は誰なんだよ!!」
「あたしよあたしーっ!高い所って気持ちがいいわね、キョン」
おお、ハルヒ…って何でこんな異常事態の中にハルヒがいるんだ?
「そりゃあ決まってるじゃない。異常事態のあるところにあたし有りって…ねぇキョン、それよりどうしてこんなところにいるの?早く降りてきてよ」
「無理に決まってる!」
俺は力いっぱい叫ぶ。俺はヘリみたく埋まってしまいたくない。
あの人はいろんな意味で人間を超えてるから平気だろうけど俺は死ぬ。間違いなく窒息する。
「大丈夫よキョン」
ハルヒの声色が優しいものに変わる。
「あたしが大丈夫だって思ってるんだもの。ね、だからキョン、早く来なさい!来ないと…」
「死刑なんだろ」
どっちにせよ俺は死ぬんじゃないか。そう覚悟を決めて飛び降りる。俺は埋まらずにどんどん飛んでいく。
「ちょっとキョン、早く降りてきてよー!」
ハルヒの声が遠い。俺はどんどん上に上っていくというのに雲ひとつない。下にはさっきヘリを埋めた砂場とけばけばしい七色の気球がぽつんと一つ。
「どうやって降りるんだよ!」
俺は叫ぶ。俺は降りる方法を知らないんだ。ハルヒ、お前が願えば全て現実になるんだろう?


「この空間において、彼女は普通の人間」
長門が例の魔女のような衣装で落ちてきた。顔がさかさまだ。っていうか近い。何で長門の顔が近くにあるんだ。
「…それは言えない」
そうか…まあどうでもいい。それよりも何でお前まで一緒になって上っていってるんだ?
「わたしが何者か、あなたは知っているはず」
何とか端末だっけか。小難しい名前の万能者。長門。お前なら俺をここから連れ出せるだろう、今度こそ。
「…あなたにその権利がない。だからわたしにはできない」
権利?何のだ。俺は権利があってこの世界に入ってこれたというのか。そんな権利いらんぞ俺は。
「でもあなたには拒めなかった。わたしのように力がないから」
そして閉じ込められるっていうのか?冗談じゃない。俺はなあ、元の世界に戻りたいんだよ。
「わたしにはできない。そしてそろそろ…限界」
そう言うと、今まで俺と一緒に上っていたはずの長門の体がさかさまになって頭が上になる。
…頭に血がのぼったりしないのか?
「大丈夫。処理は簡単」
…俺はこれから、どうしたらいいんだ?
「不明。でも、あなたなら、絶対、大丈夫。…そんな気がする」
お前も人間らしいことを言うようになったもんだなあ、長門。俺が感慨に耽ったそのとたん。頭から俺は地面に突き刺さった。

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