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最近、古泉君がわたしを避けているような気がするんです。たぶん、バレンタインデーの
直後からだと思うんですけど。わたし、また何かやっちゃったんでしょうか?
「そんなことはない。」
「そうよ、みくるちゃん!考えすぎよ」
そういって涼宮さんと長門さんは励ましてくれますけど、やっぱり心配です。お茶を入れ
ても前までは微笑んでいてくれたのに、最近はわたしの目を見てくれません。話しかけて
も用事があるとかでまともに声を聞くことも少なくなりました。きっとわたしのこと嫌い
になっちゃったんです、いつも迷惑かけてばかりで…古泉君だって呆れてるんです。うぅ。
「それは違いますよ、朝比奈さん」
「えっ?」
いつの間にか後ろにキョン君がいました。
「今は詳しくは言えませんけど、古泉は朝比奈さんのことを迷惑だなんてこれっぽっちも
思ってません。俺が保障します」
「ほ…本当ですかぁ?…くすん」
「本当ですとも。信じてください」
そういってハンカチを差し出してくれた。やっぱりキョン君は優しいなぁ。涼宮さんが羨
ましい。キョン君と涼宮さんは今年の春から本格的にお付き合いを始めたみたいです。告
白したのは涼宮さんから、ちょっぴり意外です。わたしにもそんな勇気が出せればいいん
ですけど…。
「…大丈夫」
「えっ?」
「こんな時のために勇気の出るおまじないがある」
「え。ちょっと有希、どうしてわたしのときは教えてくれなかったのよ?」
「…聞かれなかったから」
「お前、あの時も長門に相談してたのか…」
「な、なによ。別にいいじゃない、そんなの」
「お、教えてくだしゃいっ」
「「「……」」」
あ、あわわ…みんな驚いてます。自分でもびっくりするくらい大きな声出しちゃった、恥
ずかしい。古泉君がいなくってよかった…。
「まず…」
その後長門さんからおまじないを教えてもらってその日は解散ということになりました。
古泉君は結局部室に来なかったけれど、何をしてたんだろう?やっぱり他の女の子とお出
かけとかでしょうか…。だ、ダメよダメ。こんなこと考えちゃダメなんだから。早速長門
さんに教えてもらったおまじないを「朝比奈さん」
「ふえっ!?」
後ろから古泉君の声。
「すみません、今から少しお時間よろしいでしょうか?」
「え、あ、その、、えっと、、わ、わたし、えっと、、、、…はい」
なんなんでしょうか、どうしてでしょうか、やっぱり迷惑って言われるんでしょうか…。
まだ長門さんに教えてもらったおまじないもかけてないのにどうしよう~。
「朝比奈さん…」
「は、はいぃぃっ」
思わず声が裏返っちゃいました、恥ずかしいです…。
「申し訳ございません」
「えっ?えっ?な、なんで古泉君が謝るんですかぁ?」
「…先程彼らに怒られましてね。もっとしっかりしろ。みくるちゃんを泣かせた罪は重い
わよ。責任をとるべき、と」
キョン君…涼宮さん…長門さん…
「自分でもわかっていました。悪いのは自分だと、一歩踏み出す勇気を出せない僕のせい
で朝比奈さんを傷つけていることも知っていました。知ってなお、あなたを避けていた。
僕は弱虫です。」
「そ、そんなことないですっ。古泉君は優しくてかっこよくて、とっても強いんです。わ
たしなんか、全然、、おっちょこちょいだし、すぐ泣いちゃうし、みんなに迷惑かけてば
かりだし、、いいところなんて全然ないんです…ずっと、ずっと古泉君に言いたい言葉が
あるのに、いざとなったら声に出せない、、弱虫なのはわたしなんですっ」


ぎゅっ…


「えっ?」
突然目の前が暗くなった。
「…好きです、朝比奈さん」
古泉君に抱きしめられてるって気付いたのはその少し後。
「え、えっ、あの、、その、、、」
「僕はもう逃げたりしません。ありのままの気持ちを…あなたに伝えたい」
「古泉君…」
「もう一度言います。大好きです、朝比奈さん」
「わ、わたしも…」


─頑張れ、朝比奈さん!
─言うのよ!みくるちゃん!
─…頑張って。


みんなの声が聞こえた気がした、今なら言える。みんなに勇気をもらったから。
「わたしも、古泉君のことが大好きですっ」




~エピローグ~


「…っていう映画を作ろうと思うのよ。主演はもちろん古泉君とみくるちゃんよ!」
「あ、あのぅ、、、涼宮さん…」
「ん?なぁにみくるちゃん。」
「えっと、、その、、最後の部分の会話、、、どうして知ってるんですかぁ?」
「え。いや、それはほら、、想像よ!想像!!大体こんな感じかなぁ~って思ってさ」
「そういえばあの時涼宮さんや長門さんの声も聞こえてきたような…」
「…気のせい」
「も、もしかしてずっと覗いてたんですかぁ~~?」
「あははは…。いや、みくるちゃんのことが心配で仕方なくて…」
「ふぇ~ん。もうお嫁にいけないですぅ~」
「心配要りませんよ、朝比奈さん。こいつがもらってくれますよ、きっと」
「ここで僕に振りますか…」
「そりゃそうだぜ、何てったってお前は朝比奈さんの王子様なんだからな」
「ふぇぇ~、ほ、本当ですか?古泉君…こんなわたしでも貰ってくれますか…?」
「もちろんですよ。あなたは僕のお姫様なんですから。」


おわり。

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