「あー、今日もひたすら暑いわね。キョン、あたしも扇いでくんない?」
「自分でやれ」
「ぶー」
「…と言いたい所だがそうだな、
猫耳カチューシャを付けて『あたしはハルにゃんだにゃん♪』と
小動物的かわいらしさを内包した挨拶ができたなら、
嫌というほど扇いでやろう」
「ちょっ!? な、何よその罰ゲームは! やるワケないでしょそんなの!」

「そうか(ぱったぱった)」
「そうよ」
「そうかそうか(ぱったぱった)」
「…ちょっと、キョン」
「ん、なんだ?(ぱったぱった)」
「あたしは『やらない』って言ってるでしょ! どうして扇いでるのよ!?」
「気にするな、特に深い意味はない(ぱったぱった)」
「い、いくら扇がれたって、あたしは絶対やらないからねっ!」
「ああ、分かってるぞ(ぱったぱった)」
「絶対の絶対にやらないんだからね! このバカキョン!」

数日後

「ただいまー」
「おかえりなさいハルヒ。そうそう、あなた宛に宅配便が届いてるわよ、
コスパさんて所から」
「えっ、そ、そう? ふーん…」

びりびりびりり(※封を開ける音)

「また、みくるちゃんって子に着せる新しい衣装?」
「ちょっ!? み、見ないでよお母さん!」
「あら、可愛いカチューシャ。これ、もしかしてあなたの?」
「ちちち、違うのよ、これは! これは、わざわざ買ったんじゃなくて…
そ、そう、ポイント還元で貰ったサービス品なんだから、うん!」
「ふうん、そうなの(しばらく離れて様子を見ましょうか)」

「………(じーっ)」
(見つめてる見つめてる)

「………(ささっ)」
(あ、着けた)

「………(ぽい)」
(あ、部屋の隅に放り投げた)

「………(そそくさ)」
(あ、拾いに行った)

「………(ささっ)」
(あ、また着けた)

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