俺は、散歩をしていた。
何の目的も無い、ただの散歩。ハルヒ達絡みの行事も無く暇だからだ。
冬空は、夏の空よりも澄み、心なしか数少ない雲が綺麗だった。
そんなことを思いながら、商店街を歩く。
ふと、視界に何か見ちゃいけないようなものが映った気がした。
あわてて、そちらに戻すと一人の少女が俺から顔を慌てて逸らして路地に走っていった。
見間違うことのない顔。
黄昏の逢魔ヶ時に出会った、殺人未遂のインターフェース。
そして、俺の心に穴を開けた奴。
「朝倉・・・!?」
それは罠かもしれない。だが、確認せずにはいられない。
朝倉が走っていった路地へと俺も全速力で駆け込んだ。
黒い髪が遠くでゆらゆらと走る体にあわせて動いている。
逃がすわけにはいかない。
朝倉が居なくなってから俺は、とても虚しい毎日だったんだから。
そうさ。俺は、こいつが好きなんだ。愛しい背中を追いかける。
ふと、行き止まりにたどり着いた。
「待て、朝倉!!」
「こないで!!」
朝倉はそう叫ぶと俺にナイフを向けた。
殺されると思ったがんな事はない。来ないで、と言っている以上は向こうからは来ない筈だ。
あくまでも予想ではあるが。
「お願い、だから来ないで」
今にも泣きそうな顔で俺に哀願する。
誰も居ない路地の行き止まり。そこで、俺達は対峙している。
立場は逆転していた。
「・・・ここで、何をしているんだ、朝倉」

「キョンくんをずっと見てた」
「・・・それだけ?」
「そうよ。・・・それだけで、良かったのに。どうして私に気付いたの!?」
「んな事言われてもなぁ・・・」
それは逆切れっていうものだろ、朝倉。
「キョンくんと会話すれば辛くなるって解ってたのに・・・!!」
「バレる方が悪いぞ」
一歩、近寄る。
「駄目!近づかないで!!」
「どうして?」
また、近寄る。
「辛いのよ・・・」
「何が?」
そして、また一歩。
「貴方が、好きだから、心が辛いのよ・・・」
ぴたりと、俺の足は止まる。
「・・・今、なんて言った」
「貴方が好き。ずっと好きだった。殺そうとする前から・・・長門さんよりもずっと前から!!」
思わず、衝撃の真実に絶句する。
「どうして・・・どうして、私は急進派なんかに居たの!?どうしてよ!!」
「んな事言われてもなぁ・・・。あれ?過去形?お前、今どの派閥だ?」
「・・・穏健派に移動した」
「ふぅん・・・じゃ、今は殺してくる事はないわけだ・・・・・」
俺は、朝倉の前まで普通に歩み寄った。

「っ・・・!」
「やっぱり殺してこないか・・・」
「どうして、近づいてくるの!!」
「ん~・・・泣きかけの知り合いの女の子を無視する程俺は冷徹じゃないぞ?」
「嫌がってるのに、近寄ってくる方が冷徹よ」
「それもそうかもな・・・」
俺は朝倉の頭をそっと撫でた。
「ま、いつぞやの仕返しって事で」
「・・・そうね。そうしとくわ」
「さて、でもいつぞやの仕返しにするにはまだまだ足りないな・・・何かしてもらおうか」
「いいわ・・・何を希望?」
俺は、鼻で笑った。そんなの決まってるだろ。



ここで選択肢
A普通に進む。+その頃ハルヒ
Bアナル要素補給用ルート+その頃ハルヒ




・Aの場合。
俺は朝倉を抱き締めた。
「・・・俺専属の彼女になってくれ」
「!!」
朝倉の目が見開かれる。そのまんまるくなった目で俺を見つめる。
「・・・駄目か?」
「・・・ううん。駄目じゃないよ・・・」
「これから、罪滅ぼしを色々としてもらうからな・・・」
「うん」
「とりあえず、俺を幸せにしてくれよ。代わりに、俺はお前を幸せにするから」
「・・・うん!」
俺達は、抱き締めあったまましばらく動かずに居た。
寒空の下。俺は、何よりも素晴らしい宝物を手に入れた。



その頃のハルヒ。
「・・・ふぅ、メガマックが美味しいわ」
「それ十五個目ですよ・・・」
「大丈夫よ、みくるちゃん!私太らないから!!」
「そ、そうなんですか・・・」
「古泉くん、もう食べないの?まだまだあるわよー?」
「「・・・(どこにそれだけの量が入るんですか)」」
「このあとはCoCo壱番屋で1500gを十皿食べるわよー」
「「マジですか!?」」



・Bの場合。
「俺とファイトなさい」
カーン。
ゴングが鳴った。
「え!?え!?」
「拳がきっちりと固めないと駄目」
「ちょ、キョンく」
「ジェノサァァァアアアイッッ!!」
「ヘブッ!!」
俺の拳は朝倉をコンクリート塀へと吹っ飛ばした。
「けっ・・・女ごときが俺に立ち向かおうなんていい度胸だぜ・・・」
「っく・・・体が、動かない・・・・・!」
「ま、せっかくだ・・・お前の味見でもしとくか・・・」
「・・・!!」
「まぁ、せいぜい気持ちよくしてくれよ・・・あははははははは!!」
「い、いやぁぁああああっっ!!」

その頃のハルヒ。
「・・・涼宮さんも長門さんも猫耳つけて猫ごっこですか?」
「おや、楽しそうですね」
「ううん。違うわよ二人とも。これはうたまるごっこよ」
「「・・・うたまる?」」
「有希、説明してあげて」
「Yes!!うたまるは神秘に満ちたまさにJesus!!Oh,Yeah!!」
「んなわけあるかボケェエエエッッ!!」
「「げふっ!!」」



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