国木田「ドーピングに次ぐドーピング。鍛錬に次ぐ鍛錬――肉体と薬物の両論は人を超え―――神の配慮に背くッッ」

『行きつく果ては!!!』

――キョンを組敷き一度は優勢になるも突如迫りくる嘔吐感にさいなまれる古泉。息を飲む観客。呆然とそれを眺めるキョン――

谷口「近代兄貴における恐らくは最高にさて最凶の悪魔―――
公式非公式問わずいったい幾人のアナリスト達がこの高級膨張剤の毒牙に掛ったことか
快楽という美密と引きかえに求められる肉体という高すぎる代償―――」

『避けられね破滅!!!』

観客「あ…ッッ あああ……… 古泉の身体が……」

――もうこれ以上出すものは無い。そういわんばかりに古泉の肥大した肉体は痩せ細り。目には涙を湛えていた――

国木田「古泉くんッッッ 試合は終わりだ!ドクターの指示に従うんだッ すぐに横になるんだ!」

古泉の腕を掴んだ国木田は奇妙な違和感を覚えた。そしてそのせつな――国木田のアナルに衝撃が走るッッ

古泉「フヒ ヒ…無知な科学者には辿り着けぬ境地がある………
薬物と滅びゆく肉体とのせめぎ合いの果てッ 薬物を凌駕する例外の存在!!!
――驚愕のあまり息をすることすら忘れた観客達に、僕は高らかに宣言する――
日に30時間の鍛錬という矛盾のみを条件に存在する肉体! 三年間その拷問に耐え――僕の脳裏に機関での辛く激しい日々が浮かびあがる――僕は今 ステロイドを超えた!!!
Mr.スネークの前に立つ!!!」

『残り一分!!!』

薬物と肉体とのせめぎ合いの果て滅びゆく肉体――

しかし!!!幾千幾万 おびただしい犠牲の向こうに――
例外が存在する!!!

【兄貴発、兄者着~菊門の申し子~】

日に30時間の鍛錬という矛盾!! この矛盾をひたすら鍛錬(オナニー)の密度を高めることで補い続ける―――――
オーバーペニスの弊害が常識化した近代アナルファックには暴挙とも言えるこの信仰
信仰が―――
暴挙を生み―――
暴挙のみが――――
奇 跡 を 生 む ! ! !

鍛錬に作り上げられた巨大な肉棒は贅肉と断ぜられ淘汰され―――
切捨てられ―――
筋と見まがうほどに細く引き絞られた高密度な肉棒はまさに――――
ダ イ ヤ モ ン ド ! ! !

古泉「(ラストワンミニットッッ)」

【ラストワンミニット】
古泉はまだ呆然自失としているキョンの背後に回り込みいきり立った己れの肉棒を――一気にぶち込んだ!

観客A「は…迅いッ」
観客B「ピストン運動する腰の動きが見えないッッ」

なすがままのキョン。だが古泉は気を緩めない。戦場では一瞬の油断が即座に死に繋がることを古泉は機関での日々を通して学んでいるからだ。
古泉は逃がすまいとキョンの腰をがっちり掴むとなお腰の回転を上げた。
静まりかえる場内――ミチミチという卑隈な音だけがこだましていた――
古泉「ソレソレソレソレソレソレソソソソソソソソレソソレッッッ!」

その時、谷口は確かに見た――崩れゆくキョンの口元が――
確かに笑みをかたちづくったのを――

長門「止めて」
みくる「ふぇ…ッ」
長門「もう……十分…」
みくる「!」

ピタッ

主催者の長門が試合を諦めた時――異変は起こった――

古泉「な、なんじゃこりゃー!?」

観客S「とま…ッ」

観客の誰かがそう呟いた次の瞬間――古泉の身体が宙に浮く――
みくる「な、長門さん今のは!?」
長門「よ、よつんばいの姿勢のまま、かつやく筋と腰の動きだけで古泉をぶん投げやがった!!!
彼は――キョンはまだ試合を諦めていないッッッ」
古泉「(い…………今のは…いったい……?)」
キョン「古泉……これ…最後の技です……………」
古泉「(僕はいったい何をされたんだ!?)」
キョン「この技を最後に俺………倒れます………」

その時 あんたが立っていたなら―――

 あ ん た の 勝 ち だ ! ! !

ハルヒ(実況)「バックトゥザリスペクト~~!!!」

ハルヒ「力が入ってるッッッ 力が入ってるッッッ」

古泉「(明日のためにすべてを捨てた??? あと30秒…?)」

ハルヒ「オオオオッッ 古泉が腰を落として防御の体勢ッ」
古泉「(あと20秒耐えたら僕の勝ちだッッ)」

ハルヒ「耐える古泉!  攻めるキョンッッ」
キョン「うああああああああああああ!!!」
ハルヒ「うッ 浮いたッッ 浮いたあああああああ!!!!!!」
ハルヒ「巨凶な息子を持った両雄ッ 巨大なアナルを持った両雄ッッ」
10秒…?
ハルヒ「古代ソドムアナリンピックのベルトを腰に巻くのは――
兄貴(古泉)かッ!? 兄者(キョン)かッ!?」

長門「…………ッ!」
谷口「なんだいあれ……」
みくる「で……ッ出やがった――」
長門「キョン……あなたは…」

ハルヒ「へ、ヘラクレスオオカブトだ―――ッッ」

あと3秒――ピシ――その時、無情にも力み過ぎた男の歯が砕け散った……

ハルヒ「勝負ありッッ」

ハルヒ「バックトゥザリスペクトッッ シンプルにしてディープッッッ  一本釣りの名で呼ばれる殺し技だァ―――ッッ」

古泉は力付き、ゆっくりと地面に崩れ落ちた
ハルヒ「決ッ    ちゃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~く!!!」

ハルヒ「弱冠17歳ッッ キョンがッッ 北高地下闘技場最大トーナメント………チャンピオンだ~~~ッッ」

ハルヒ「参加選手38名ッッ 試合数30ッ 死闘 実に10数時間ッッ 負傷者の数は参加者全員と言っていいでしょう」

ハルヒ「舞い上がるッッッ 170センチの小さな巨人がッ 観客達の手によって舞い上がるッ」

ハルヒ「古代ソドムのバーリ・トゥードッ アナリンピックの王者が腰に巻いた黄金のベルトが 三千年の時を経て現代に蘇り―――今ッッ チャンピオンの手に―――手渡されますッッ
も………ッッ 持てないッッ 小柄な少女、長門有希により手渡されたベルトが………」
長門「大丈夫、チャンピオン……?」
ハルヒ「手に余るほどチャンプは消耗しているのですッ  !!!」

古泉「キョンたん―――

ハルヒ「古泉がッッッ 兄貴が登場だッッ ベルトがッッッ  二人のペニスに支えられているゥゥッ」

――――あなたがチャンピオンです!!!」

ハルヒ「2度とッ 2度とこんな大会は見られないでしょうッッ 30度に亘る試合は――ただの一試合とて凡庸な内容はありませんッ 全ての試合が大勝負ッッ 全ての試合が名試合ッッ そして全ての選手が…………ッッ
イ カ し て た ッ ッ 
現代社会において《巨根》ということが――――あるいは無意味との声もあるでしょう!
しかし覚悟決めて入場する選手の表情の――己れの淫戯が通じず快楽をうけいれる選手の表情の――傷つき勝利を手にした時の選手の表情の――――そのどれもが我々の心を突き動かさずにはおきませんッッ
大きくあろうとする姿は――――かくも美しい!!!」
ハルヒ「《大きい》ことは美しい!!! 《大きい》ことは素晴らしい!!!
アリガトウ兄者ッッ
アナルイズビューチフル! ! ! 」

俺はチャンピオンとなり花道を後にした…心の中は大きな達成感とほんのちょっぴりの喪失感。
いや、喪失感の方が大きかったかな…祭りが終わった後って、なんでこんなに悲しくなるんだろうね?
俺はうつ向き加減に歩いていたその時、ふと目前に巨大な足が目に映った。顔を上げるとそこには――
セガール「もっと嬉しそうな顔をしろよな」キョン「セガール………」
セガール「待ってたンだぜ」
待つ………?誰が?俺を?
目前に立つセガールの巨体がよこにスライドする。そこにはこの試合に参加した全てのアナリスト達が――
アナリスト達「「「  遅 え ぞ チ ャ ン ピ オ ン ッ ッ ッ ッ  」」」

みんながみんな、俺を祝福してくれる。満面の笑みで――まるでまだ祭りは終わってない――そう俺を励ましてくれるように。
多丸兄弟、岡部、コンピ研部長、生徒会長、セガール、シュワちゃん、ウィリス、タモリ……
みんな――アリガトウ
俺………もっと強くなります!!!

北高東校舎屋上そこで男は男を待っていた。約束の時を――表舞台のチャンピオンと雌雄を決する時を待っていた。

古泉「待たせてしまいましたね。Mr.スネーク………」
男は――新川は無言で《チャンピオン》の姿をねめまわした。
古泉「用意は出来ています。すぐにでも始めましょう」
古泉のアナルから垂れる血液……古泉のペニスに巻かれたギブス……それが目前に立つ男が紛い物だと物語っていた。

新川「  敗 北 し た な き さ ま ! ! !  」

新川「汚れた身体で舞い戻りおって……消え失せいッ!」

古泉が吠えた。古泉は持てるすべての力を使い跳躍して――禁じ手の【スピーニングバードアナル】を放った!

股間から流れるおびただしい量の血液――勝負は一瞬だった――

新川「ふんッ スピーニングバードアナルなど戦場アナリスクでは基本技の一つにすきん。故に返し技など五万とある。」
古泉「…ぁ…あ………」
新川「何が起こったか理解らんか……今のは回転するきさまの尿道に指を突っ込んだのよ」
古泉「うあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!」
古泉が跳躍する。今まで自分が信じてきた技が、この三年間が否定された事実を受け入れられなかったのだ。

新川「アホウが」
新川の拳が容赦無く古泉のアナルに突き刺さる――
新川「日に2度も敗れるバカがいるか。小僧(キョン)め、私の予想を覆しやがった」
新川はそう言って笑うと、瀕死の古泉を残し立ち去った。

~翌日、北高地下闘技場~
??「ワリィな、ダメージも回復していないうちにさ…」
???「イヤ…………気にしなくていいよ」
??「観客はゼロだ」
???「しかし驚いたな――谷口が本気で俺に勝てると思っていたとなはね」
谷口「引退日から一日も欠かさずトレーニングを続けてきたのは。国木田、この日のためだ」
国木田「ハハハ、花を持たせるワケにはいかないね」
谷口「あんな熱い試合見せつけられて―――」
国木田「―――燃えない奴は漢じゃねぇなあ」

国木田VS谷口!!

 夢の一本勝負!!

アナリストキョン・アナザーストーリー!!
近日後悔予定!!






嘘です、おわり。

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最終更新:2007年01月15日 22:29