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彼が、医学部に進学することは想定外。これも涼宮ハルヒの力によるものか。
私も、同じ医学部に進学することにした。
医学部に進学後、彼と涼宮ハルヒ、古泉一樹と共に過ごす。
医師国家試験は、情報操作を使わずとも合格し、古泉一樹の『機関』の病院に職を得た。

【涼宮ハルヒの病院】長門 side

私は、与えられた仕事をこなす。
今は、外来。色々、健康上の問題を抱えた人間が訪れるところ。

「先生、会社の健診で血圧が高いと言われて.....」
「そう。」
「コレステロールも上昇気味と.....」
患者の構成情報をスキャンする。
確かに、その通りである。塩分過剰・脂肪分過多の食生活が原因と判断。
体内における塩分排泄を亢進させ、脂肪の吸収を低下させるよう情報操作。
「もう、治っている。」
「え?」
「3ヶ月後、再検査。いい?」
「.......」
何故、治ったことを喜ばないのか?

次の患者を診察室に呼ぶ。

「胃の調子が悪いのですが...」
生態情報をスキャンする。胃に、悪性腫瘍がある。
「あなたは胃癌。」
それを告げたとき、彼が診察室に入ってきた。患者に聞こえないように、私にささやく。
「おい、長門!いきなり診断をつけるな!普通は胃カメラやらレントゲンやらで見つける物だぞ!」

しかし、胃カメラやレントゲンは身体に侵襲をもたらす。私がスキャンすれば、侵襲はない。 
「......大丈夫。生体情報をスキャン。胃に早期の腫瘍を発見した。胃カメラを使わなくても分かる。」

「いや、でも、検査をせずにいきなり病名を告げられるのはどうかと思うぞ?」
「......そう。」
私は、気付く。医療は呪術的な側面より始まり、この時代においてもそれが残っていることを。
問題は、事実を知ることではない。真実を納得することなのだ。病気を調べるという行為、検査、それをするときに既に治療は始まっているのだ。それがないと、病気である事実を指摘しても、それが患者にとっての真実にならないのだ。
......彼の言葉で、それに気付いた。いままで医学部で、講義で習ったことの中に含まれていた概念。失念していたとは、迂闊。
彼は、私に向かって言う。
「で、治療はどうするんだ。外科に頼んで手術の手配をしないとな。」

この状況では、この患者は納得しない確率が高い。
彼は、ゲームの際にもよく言っていた。『ずるはやめろ』、と。しかし、この状況は、解決しなければならない。彼はこの例外を許可してくれるだろうか?

彼の指摘通り、この診察そのものが不自然なのだ。先に手を打つことにした。
「必要ない。腫瘍の情報結合を解除した。もう治っている。」
「で、このぽかーんとした顔をしている患者をどうするんだ?」
「記憶を修正。胃炎の薬を処方して帰ってもらう。」

彼は右手を額に手をやり、首を振っている。おそらく、「やれやれ」とでも言っているのだろう。

今、彼は、涼宮ハルヒだけでなく、私のこともみてくれている。
彼は言う、「高校の頃よりもだいぶん人間らしくなったな」、と。
そうしてくれたのは、あなた。
私は、あなたのおかげで、ここにいることが出来るのだ。
【End】
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