事件はハルヒのたった一言から始まった
「SOS団、大忘年会やるわよ!」
確かに今年は忘れたい事件ばかりだった。(俺だけじゃないと思うが)
あまり気乗りはしなかったが、断ると不機嫌になりそうなので
一同しぶしぶ賛成したようだった。
「で?部室でやるのか?」
俺の言葉が言い終わるか、終わらないかも待たずハルヒが言った。
「お酒飲むのに学校じゃまずいでしょ!少しは考えなさいよ!居酒屋よ!」
なに???酒飲むのか??おいおい、まだ高校生だぞ俺達は。
さすがに問題あるだろ!
だがしかし・・古泉は本当に高校生なのか?
長門に至っては宇宙人だ。
朝比奈さんは年齢不詳な未来人。
よく考えたら、そこいらにいる普通の高校生って俺だけじゃないか!
なんか、どーでもよくなってきた。
学校にばれるようなことがあったら長門にちょいちょいと細工してもらえばいいしな。
なんか、どうでもよくなってきた。先のことは考えない。
いつからこんないい加減になっちまったのかなー俺は。

週末、駅で待ち合わせをした。遅刻者、もしくは最後に到着がおごりという
いつもと同じシステムだ。
はい、やっぱり俺がビリでした。
予定調和ってやつだ。
「キョン君、どんまい♪」
朝比奈さんの舌ったらずな励ましを受け
想像してしまった。
あぁ・・この人が酔ったらどうなるんだろう。
もっと甘ったるい声を出すのか?
甘えん坊さんになって「キョン君なでなでしてぇ~♪」
とか「ア~ン♪これも食べてぇ~」とか
こんなほどこしを受けるなら、おごりでもいい!いや、むしろおごりたい!
「あんた、なにデレデレしてるのよ・・・・」
ハルヒの不機嫌な声で現実に戻された。

俺達は繁華街にいた。
「ここよ!」
ハルヒが満面の笑みを浮かべて指をさした場所
「白木屋!ここ来てみたかったのよね。」
なぜハルヒがここに興味を示したのかはわからない。
このメンバーならもっとアンダーグラウンドでディープな
監獄居酒屋とか、お化け屋敷居酒屋とかそんなとこがお似合いなのに。
「あんたはココ!みくるちゃんは、こっちね。由希はあそこ。古泉君はそこね!」
座る席までお前が決めるのか?ハルヒ・・・
「なに?不満?あんたしらないの?宴会には上座がとかk(ry」
へいへい・・・団長様。上座へどうぞ~
席順はこうだ。
上座にハルヒその右横に朝比奈さん、その横に古泉
ハルヒ左横に俺、その隣に長門
こんな感じだ↓ 

  ハ
  _
俺| |朝
長| |古

どんな理由で席を決めたのかすぐわかった。
俺をハルヒは自分のお世話専門にするつもりだ。
古泉は出入り口がちかい注文役
長門はここでも本を読んでるから蛍光灯の真下だ。
朝比奈さんは・・・かわいそうに・・・
おもちゃにされるな、こりゃ・・・

「さー!!!はじめるわよー!!!」
そんなに大声で気合いれるなハルヒ。
俺達は高校生だぞ。目立つことするな。
「古泉君、適当に頼んで!」
「はいはい」
いいなぁ古泉。俺はできれば楽なお前のポジションにいきたい。
「ところで、みくるちゃん?なにしてるの?」
「ふ・・ふぇ?」
おもむろにハルヒがなにか出した!なんだなんだ??
「これ。さ、着替えて」
「ふ・・ふぇぇ~い・・いやぁ~」
ここでもバニーか!いい案d・・いやいや、だから目立つなハルヒ!
「はやく!酒の席では仮装が常識よ!」
「ふぇぇ~。いやぁぁ!」
朝比奈さんがハルヒに拉致されトイレへ消えた。
遠くで朝比奈さんの悲鳴が聞こえる。

「ど・・どうぞぉ~」
朝比奈さんからお酌してもらった!
きっと他のテーブルで飲んでるお客の酒より旨いはず!
これは間違いない!

開始から1時間30分経過
長門を見ると、たんたんと飲んでる・・
宇宙人は酔わないのか?まぁ宇宙人だからなぁ・・
古泉は・・・うん。寝てる。
こいつ、こんなときバイトが入ったらどーするんだ?
俺は元々酒が強いのか、体がほくほくしてる以外、なにも変化なし。
俺としては、やはり気になるところは朝比奈さんだ。
酔って、ほんのり赤くなって舌ったらずが、超舌ったらずになってかわいさ倍増。
「キョンふん・・やひビーフンろっれくらはい♪ビールもろうぞ~」
あぁ・・・・かわいい・・。なんてかわいいんだ!!!
ところで、ハルヒ!ハルヒはどうだ?
「ねえねえ?あんた、宇宙人とか未来人とか、超能力者とか、知り合いいない?」
他のテーブルの客に絡んでる!!!
「こら!ハルヒ!こっちこい!!」
「なによ!キョン!いつでも調査!調査なのよ!!あたし達はSお(ry」
強引に連れ戻してきた。何回も言うぞ。
「目立つなハルヒ!」
ただの痛い集団に見えるんだろうな・・このテーブル・・
言動不明少女、バニーちゃん、居酒屋で読書、寝てる、そして俺
ああぁ・・やっぱくるんじゃなかった・・・

開始から2時間
そろそろお開きだとおもった時に事件がおこった
「あんら、ふぉれきらはい!!!(訳:あんた、これ着なさい)」
「ふえぇぇん!恥ずかしいからいやですー」
「いふもいふも、あらひばっかり!こっちへほい!(いつもいつもあたしばっかり!こっちへこい!)」
「ごめんなさぁい!ふええぇ反省s(ry」
ハルヒが拉致された!
なんだと!!!朝比奈さんが強気になってる!
ハルヒにいたっては反省の言葉がでてきた!おいおい!夢か??
冷静に考えよう・・・
本来、朝比奈さんは飲むと強気になって強引になるのか。
ハルヒは泣き上戸か。
こりゃ面白い。見物だ。そうそう見れないからな。
しかし、あとが怖い・・
「あたしも着替えてくる・・・有機生命体のアルコール濃度上昇・・これが酔ってr(ry」
なんと!長門まで動いた。言ってることは酔っ払いだ!宇宙人も酔うのか!
しかし着替えあるのか・・・?まぁ彼女は情報なんたらで容易に服はチェンジできるのだろうな。
「僕帰ります・・限界・・・あと、バイトが入ったみたいなんで・・・」
おいおい!古泉!!!まて!帰るな!!!
お前のそのバイトの原因がまさに今トイレで繰り広げられてるぞ!!!おい!
帰ってしまった・・・

ふぇ・・反省したからヒック・・みくるちゃんもういいでしょ・・」
「まだまだでしゅよ~!家までそれで帰りらはい!」
うわぁ・・朝比奈さん強気・・・俺怖くなってきた・・・
居酒屋はさすがにもう耐え切れなかった俺は
こいつらをつれて駅へ向かっていた。
「仮想メモリが限界です・・仮装メモリ・・・なんちゃって・・クス」
長門がぶっ壊れてきた・・・
こんな街中でコロコロ衣装を変える長門。
通行人がびびってるじゃねーか!
俺は「手品です!すごいでしょ!はは・・」
なんて無茶な言い訳して歩いてるんだ俺は!
「今度はこれ・・・釣られないクマー・・・クス」
某○ちゃんねるですか。そうですか・・・。あそこも長門の情報源に
なっているようだ。
しかし、これ以上はさすがに朝比奈さんを止めないと
まずいだろうな。また、訳わからん世界をつくられてしまいかねん。
古泉・・今大変だろうな・・・

朝比奈さん?もう勘弁してあげてくだs(ry」
「キョン君♪もぅ一軒付き合いなさい♪なに?いやな訳?」
「まだデーダの解析余地がある。有機生命とアルコールのk(ry」
「いやらぁぁ!もぅ帰るぅぅ~うぅぅ・・」
なんだなんだ!この会話は!!!
いつもと同じパターンじゃないか!
ハルヒが朝比奈さんで、朝比奈さんがハルヒになってるだけじゃないか!
「もう帰りましょうよ。朝比奈s(ピロロロロ)」
携帯が鳴った。どうやら、古泉だ。
「なんだ!お前が逃げたおかげでえらい状況だぞ!」
「まずいですよー!キョン君。異次元空間が増大して止まりません」
「こっちの状況のストレスでか?」
「おそらく・・・どうなってるんです?そっちは」
「考えられんかもしれんが・・・」
「はぁ・・」
「朝比奈さんに、ハルヒが絡まれてる」
「困りましたね・・」

一番困ってるのは俺だ!

「とにかく、2人の酔いを醒ましてください。」
「わかったぁ。そっちも頑張れ」
「なんとか・・ギリギリですが・・」

さてどうしよう。
隣では、今度は長門がスチュワーデスになっていた。
ハルヒは相変わらずシクシク泣いてるし、朝比奈さんは
それを見て高笑いだ。
酔い覚ましか・・
さて・・どうする・・。
ザザザザ・・・(なんだこの音)
「噴水?これか!これを使おう!」
ただ、2人が噴水に入ってくれるだろうか・・
「朝比奈さん?あれ見てください。」
「なあに?キョン君。噴水?冷たそうですねぇ♪」
冷たいから効果があるんですよ・・・
「どうでしょう朝比奈さん。ハルヒを噴水あびせて意地悪しませんか?」
さぁ、のってこい!
「うーん・・・面白そうです~♪」
「いやらぁぁ~。寒いからいやああぁぁ」
「きなさい♪」

いやー、朝比奈さんにあんな力があったとは。
ぐいぐいハルヒを引きずっていく。しかし女って怖い。

噴水ではしゃぐ朝比奈さん。逃げ出そうとするハルヒ。
周りは野次馬。
最悪だ!
もっと最悪なのは、まったく酔いがさめてない!
やはり、漫画のようにはいかないようだ。
すまん、世界のみんな。無理みたいだ。
しかし・・酔って世界崩壊の危機になるなんてな。
ばかげてる。ハルヒめ・・

「周囲500mの有機生命体内血中アルコール分子を
CO2とH2Oへ変換、排出開始」
なんか長門がしゃべってるが・・・
「変換終了。酔いの状態から正常動作へ」
まて長門!それって・・・
「2人は酔いから覚醒しました。正常動作です。」

どうやら世界崩壊は免れたようだ。
しかし長門・・最初からなぜそうやってくれなかった・・
「楽しい・・人間でいう楽しいという感情なのかもしれない状態だった。
もっと、見ていたかったから」

「ちょっとおおおお!なんでこんな格好してるのよ!!!」
すごい剣幕でハルヒがやって来た。
「みくるちゃん!説明しなさい!!」
「ふぇ・・わかりましぇん・・気がついたらあたしも・・」
黙っておいてやろう・・俺は思った。
「しかもびしょぬれ!どーなってんのよ!キョン!」
まさか朝比奈さんに、服をひんむかれて着せ替えされて
さらし者にされて、噴水へダイブさせられてなんて
言えるわけがない。朝比奈さんがどんな目にあわされるか・・
「ま・・まぁ酔って自分でやってたみたいだ。気にするな」
「あっそ・・・」
憮然としてるが、頬っておこう。
「ちょっと由希!なんて面白い格好してるの」
長門は郵便ポストの被り物をしていた。
なんでなのか理由はしらん!
「まあいいわ。飲みなおしましょう!」
まてまてまてまて!!!いく訳ないだろ!

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