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俺は今走っている。
青春のまっただ中、明日に向かって走っている。
…って表現が似合う年頃だが今は純粋に走っている。
結構必死だ。
周りを見るとハルヒも長門も朝比奈さんも古泉も走っている。
必死に…。
…状況が分からない?
OK
では最初から振り返ってみよう。

~部室~
ハルヒ「謎だわ。」
ハルヒがパソコンを見ながら何やら呟いている。
キョン「何の事だ。」
俺はハルヒに近づき尋ねた。
ハルヒ「これよ。」
なになに…2ちゃんねる?ニュース速報+?これがどうしたんだ?
ハルヒ「この記者よ…一体いつ寝てるのかしら…。」
…ああ…ばく太か。
キョン「…それは触れたらいけない事なんだ。」
ハルヒ「ふ~ん、まぁ良いわ。」
キョン「んでみんなに話があるとか言っていたな?もしかしてこの事か?」
ハルヒ「違うわ…もうみんな揃っているわね。これよ。」
ハルヒはそう言って新聞の記事を俺達に見せた。
古泉「つちのこ…ですか?」
みくる「え~と…○○県の山中でつちのこの目撃が続いている…。」
キョン「…お前もしかして…。」
バン!!
ハルヒは机を叩いて立ち上がった。
ハルヒ「アタシ達でつちのこを捕まえるわよ!!」
マジっすか!?
俺達は同時にそう言った。
ハルヒ「捕まえて新聞に載るわよ!!」
…どうやらマジの様だ。

んで何だかんだで俺達は今、○○県の山中にいる。
ハルヒ「ほらほら、みんなちゃっちゃと探しなさい。アタシあっちを見てくるわね。」
キョン「あんまり奥に行くなよ。」
ハルヒ「分かっているわよ!」
ハルヒはそう言って奥へと入って行った。
キョン「やれやれ、付き合わされる方の身にもなれってんだ…。」
古泉「まぁまぁ、これで涼宮さんの精神が落ち着くなら良いではないですか。」
みくる「ハイキングだと思えば楽しいですしね。」
この2人は心が広いもんだ。せっかくの連休が潰れたってのに…。
キョン「しかし、つちのこって…居るわけないのに…。」
古泉&みくる「まぁまぁ…。」
…ん、長門はどうした…あれ?

キョン「長門、何してるんだ?」
長門は座り込んで…何かを捕まえたみたいだが。
長門「…捕まえた。」
長門は右手でウネウネ動く物を掴んでいた…ってそれは…!?
ウネウネ
キョン&古泉&みくる「捕まえちゃった!!!!!!」
長門が持っていたのは…紛れもなく"つちのこ"だった…。
キョン「ちょ!!長門…おま…。」
古泉「そんな…馬鹿な…。」
みくる「…嘘…。」

長門は無表情でそれを掴んでいる…。
(…どうしょうか。)
俺と古泉と朝比奈さんはミニ会議を開いた。
「…ゴニョゴニョ…ゴニョゴニョ…」
会議は終わった。

キョン&古泉&みくる「もとの所に離してきなさい。」
長門「…コクン。」
長門はもとの所に離しに行った。
キョン「…マジで見つけたらシャレにならんだろう。」
古泉「涼宮さんが居なくて良かった…。」
みくる「…本当に居たんですね…つちのこ…。」
まだまだ地球には未知の生き物がいるもんなんだな…
俺がそんな事を考えていた時ハルヒが帰って来た…ん、何で走ってるんだ?
ハルヒ「みんな!逃げてええええええーーー!!!!!」
古泉「な!!」
みくる「く…く…く…」
キョン「くま!!!!!?」
…そして冒頭にいたる。

俺達は走っている。
必死だ。
なんせ熊が追いかけて来ているからな…ははは…
って笑い事じゃねえええええ-ーーー!!!!!
逃げながら観察してみると…どうやら熊は俺達というよりもハルヒを追いかけているように見える…ん!?
キョン「はぁ…はぁ…おい…ハルヒ…お前が胸…胸に抱え…ているのは…はぁ…はぁ…なん…だ…。」
ハルヒ「…はぁ…はぁ…べべつに…何でも…はぁ…はぁ…無いわよ…はぁ…はぁ…。」
ハルヒは胸にスポーツバッグを抱えている…中に何か入っているようだが…。
キョン「…貸せ!」
ハルヒ「あ!?」
俺はそれを奪い取り中を見た…。
ジー
「…(・(ェ)・)?」
!!!?

キョン「おりゃああああああ!!!!!」
俺は迷わず小熊入りスポーツバッグを後ろに投げ捨てた。
ハルヒ「ああ…クマたん!!」
熊は小熊の方に向かって行った。
キョン「みんな!!今だ!!」
俺達は最後の力を振り絞り…熊から逃げ切った。
~森の中~
「…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
…一生分走った気分だ…さて…
キョン「ハルヒ!子供さらったら追いかけられて当然だ!!何考えてんだ!!!」
ハルヒ「ああ~ごめんなさ~い、あまりにも可愛かったんでつい!!!」
ハルヒは泣きながら謝っている…恐ろしい女だ…世界広しといえども小熊をさらう女子高生はここにしかいないだろう…。
古泉「…新しい伝説が増えましたね…。」
みくる「…恐ろしい…。」
長門「……。」
まったくだ…。
みくる「ところで…」
朝比奈さんが口を開いた。
みくる「ここ…どこですか…」

…あたりは木に覆われ当然道など無い。
方角さえもわからない…完全に迷った。
みくる「どうしましょうか…」
朝比奈さんが涙目で訪ねてきた…俺に言われても…。
古泉「任せて下さい。」
古泉?
古泉「こんな事もあろうかと地図と磁石を持ってきました。」
みくる「本当ですか!?」
ハルヒ「さすが古泉くん…やるわね。」
古泉「ふふふ…」
…嫌な予感が走った
…いや…まさかな…いや、古泉だし…念のため。

キョン「古泉。」
ポーチを探っていた古泉は振り向いた。
古泉「何ですか?」
キョン「お前そう言ってまさか世界地図と普通の磁石を出す…なんてベタなまねするつもりじゃないだろうな?。」
ハルヒ「何言ってるのよキョン。そんなベタな事する訳ないでしょ。」
みくる「そうですよ。古泉君はそこまでベタな男ではありません。」
古泉「……。」
その時だ
古泉「ああ!手が滑ったああああ!!」
古泉はそう叫んでポーチを崖下へぶん投げた。
古泉「ああしまった!!地図と磁石が入ったポーチを崖へ落としてしまった~!!え~い僕とした事が…憎い!この手が憎い!」
キョン(こ…こいつ…。)
ハルヒ(古泉君…そうなのね…)
みくる(……。)
長門(ユニーク。)
古泉「そんな訳で地図と磁石が入ったポーチを僕の不注意で落としてしまいました。」
キョン「お前はもうしゃべるな。」

…しばらく沈黙が流れた。
もう辺りも暗くなり始めている…俺達の頭に自分達の今おかれている状況を的確に表す二文字が浮かんだ。
しかし誰も言い出せない。
認めたくない。
しかし…認めねば…。
俺は沈黙を破った。
キョン「みんな、聞いてくれ。皆の頭に浮かんでいて言い出せない事を俺が言わせてもらう。」
「!?」
皆が俺を見た。
キョン「みんな、つらいが認めよう。」
「…。」
キョン「俺達は…遭難した…。」
長門「そ~なんですよ。」
キョン「!?」
ハルヒ「!?」
古泉「!?」
みくる「!?」
「…。」
「…。」
「…。」

「…。」
ハルヒ「…とりあえず暗くなって来たし動き回るのは危険ね。」
古泉「そうですね。今日はここにとどまり救助を待ちましょう…。」
みくる「幸いそこには綺麗な清流も流れていますし…。」
長門「…ごめんなさい。」
「…。」
「…。」
「…。」
「…。」
長門「…ごめんなさい…」
キョン「ああ、あやまらなくて良いんだぞ長門!」
ハルヒ「そ、そうよ有希、気にしないで。」
古泉「さ、さて…食料の調達でもしましょうか!」
重苦しい空気を振り払うためにも俺達は動いた。

ハルヒ「きのこ発見!」
みくる「木の実を見つけました。」
キョン「お~い、凄いのが取れたぞ!」
古泉「2人で協力して捕まえました。」
そう言って俺達はそれぞれ1羽ずつ捕まえた野ウサギを3人に見せた。
ハルヒ「凄いじゃない!でかしたわ!!」
みくる「凄いです。これで食料は大丈夫ですね。」
キョン「運が良かったのさ、ちょうど現れたもんでな。」
古泉「そうです。大したことではありません。」
長門「…の?」
キョン「ん?長門、何か言ったか?」

ハルヒ「どうしたの有希?」
彼女ははっきりと言った。
長門「誰がこのうさぎを捻り殺して、首をかっ切って血抜きし、臓物を取って、皮を剥ぎ、切り刻むの?」
「…………。」
沈黙が流れた。
…ハルヒは俺を見た
…俺は古泉を見た
…古泉は朝比奈さんを見た
…朝比奈さんはハルヒを見た
「………。」
古泉「さぁ、山へお帰りなさい。」
キョン「もう捕まったら駄目だぞ~。」
ハルヒ「仲間によろしくね。」
みくる「元気でね~。」
うさぎは山に帰って行った。

キョン「…お肉屋さんって偉大だよな…。」
古泉「激しく同意します。」
みくる「もっと感謝されるべき存在ですよね…。」
ハルヒ「帰ったら感謝の念を伝えに行きましょう。」
長門「…ユニーク。」
…まったくだ。
ハルヒ「まぁ~きのこは一杯取れたし…きのこパーティーと行きましょう。」
古泉「これだけあれば十分ですよ。」
キョン「よっしゃ、火をおこすぞ!」
みくる「…。」
俺達は火をおこし採ったきのこを焼き始めた。

ハルヒ「良い匂いがしてきたわね。」
古泉「香ばしい匂いです。」
みくる「…。」
キョン「朝比奈さん?さっきから元気が無いですね?もしかしてきのこ嫌いですか?」
みくる「…いえ…このきのこ…大丈夫なんですか?」
ハルヒ「大丈夫よ。みくるちゃん心配症なんだから。」
古泉「そうですよ。幼い頃祖父と一緒によくきのこ狩りをしましたから。」
キョン「まぁ、地味な奴しか採ってませんから大丈夫ですよ。」
みくる「…そうですか?」
長門「…。」
そうこうしている内に焼きあがった。

ガブ
ハルヒ「けっこういけるじゃない。」
古泉「醤油が欲しいですね。」
キョン「無理言うなよ。」
長門「もぐもぐ…。」
皆が食べてる中みくるだけは食べれなかった…。
みくる(…絶対ヤバいと思うんですけど…。)
みくるは正しかった。
~1時間後~
古泉「マッガーレ!マッガーレ!」
ハルヒ「あははははははwww!!」
長門「わ゛れ゛わ゛れ゛は゛う゛ち゛ゅう゛し゛ん゛だ」
キョン「ゲラゲラゲラゲラwwww」
みくる「……。」

狂乱の宴の続く中みくるは一人たたずんでいた。
みくる(わたし…どうしたら…。)
みくるは悩んだ。考えた。
そしてみくるの出した答えは
みくる「…寝よう。」
寝る事だった。
今起きている現実を受け入れたくなく、悪夢と思いたい。
一種の現実逃避なのだろう…。
みくる「おやすみなさい。」
…狂乱の宴が続く中みくるは静かに眠りについた。
…。
…。


…ってな事で今回の話は終わりだ。
ん?それからどうなったかって?
次の日、山菜採りのおばさん達に発見されて俺達は救助されたよ。
ハルヒが最初に言った通り新聞にも載ったさ。
『お騒がせ高校生救助』
つちのこ狩りの高校生グループ。遭難したあげく毒きのこを食べ衰弱状態で山菜採りの女性に発見され救助。
…ってね…。
ああ、2ちゃんにもスレが立ったよ…え?誰が立てたかって?
…ばぐ太さ…
…あいついつ寝てんだよ…ちくしょう…
…おしまい。
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