「ねぇキョン!あたしと勝負しましょう!
負けたら勝った人の言うことを何でも聞くのよ!」
年明けまであと数十分。
年越しは二人っきりでと約束していたので、
今は俺の部屋でテレビを見ているところだった。
さてそろそろ時報でも用意するかと思っていたところで
ハルヒがそう言い出した。

「いいけど…勝負って何するんだよ?」
勝負ごとでハルヒに勝てる気なんて1%もないんだが
乗らないと不機嫌になるのは目に見えているから
乗らない訳にはいかない。
新年早々喧嘩するのも嫌だしなー。
「ふふふ…ルールはいたって簡単よ!
年があけてから5分以内にキョンがあたしにキスできたらキョンの勝ち、
一回でもキスされたらあたしの負けよ!」
「…わ…わかった。」
正直そんな勝負を持ちかけられるとは思わなかったせいで声がうわずってしまった。

「3・2・1…年が明けたわ!勝負開始よ!」
「……」
どうするか。ここで負けたら無理難題を押し付けられるのは明白だ。
よし。正攻法で攻めるとするか。
「ハルヒ」
「なっなによ!」
真剣な眼差しで瞳をみつめ
口を塞いでいる両手にそっと手をかけて
少し強引にハルヒの口を塞いだ。
「3分もたたないうちに俺の勝だぜ?」
「…っ!!卑怯よ!そんな真剣な目であたしを見るなんて!」
「まぁ、勝ちは勝ちだ。言うことを聞いてもらおう。」
「…変なことだったら承知しないから!」
顔を赤く染めて言ってもかわいいだけで、なんの凄みもないぞ。
「なに、簡単なことだ。」
そう今更特別なことはなにもない。

「今年も一年仲良くやろうな。明けましておめでとう…大好きだよハルヒ。」

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