時代は江戸時代、舞台は涼宮藩五万石の江戸屋敷、そこにはハルヒ姫という絶世の美少女が暮らしておいででした。
お殿様は一粒種の姫をとても可愛がりすぎたのでハルヒ姫は性格がかなりアレな暴君にとご成長遊ばされてしまいました。
今日も用人の古泉以下家臣一同は姫のわがままに振り回されています。そんな一日をちょっとみてみましょう。

古「姫様には本日もご機嫌麗しく恐悦至極に存じあげ奉ります」
ハ「うむ苦しゅうない面をあげよ、して用向きはなんじゃ」
古「只今台所方より知らせがあり大きな唐茄子(とうなす:かぼちゃ)が届いたのとことでございますが姫様がご注文あそばされたのでございしょうや」
ハ「おぉ唐茄子が届いたか、早速これへ持て、わらわが取り寄せたのじゃ」
古「唐茄子をいかがなされるおつもりで」
ハ「ゆきが読んでおる蘭書に書いてあるそうなのじゃが南蛮には波呂維納(ハロウィン)とかいう子供の祭りがあり唐茄子を飾るそうなのじゃ
 大きいものがよいというので図抜け大一番小判型というものを特別に取り寄せたのじゃ」
古「南蛮の祭りでございますかこれは又…・・・
 その波呂維納とやらでは唐茄子を飾るだけなのでございますか」
ハ「いやまだあるぞ、近所の屋敷を連れ立って訪れて菓子を振舞ってもらうのじゃ、これもゆきが教えてくれた」
古「こりゃおゆき、その方詰まらぬことを姫様に申し上げるでないとあれほどいったではないか」
ゆ「……姫様のご命令……」
ハ「古泉、ゆきを責めるでない、わらわがゆきに頼んだのじゃ」
古「姫様、南蛮の祭りはお屋敷の中だけでお願いいたします、近所を練り歩くなどは何卒おやめくださいませ」
ハ「つまらんのう、まぁよい唐茄子を早くかざるのじゃ」

古「ところで姫様、本日の朝比奈殿の御召し物はその……」
朝「こっこれは姫様が無理矢理……」
ハ「これ朝比奈、人聞きの悪いことを申すでない、これは冥途服と申して南蛮の腰元が着用する装束じゃそうな
 これもゆきが訳してくれた蘭書に載っていたのじゃ」
古「先日長崎よりおもとめ遊ばされたのはこれでございましたか、しかし南蛮人の装束は正に奇天烈(キテレツ)でございますな」
ハ「うむ奇天烈であろう、南蛮にはかような不思議が沢山あると申す、わらわも南蛮国に赴き、かような不思議を探索したいものじゃ」
古「姫様その儀は何卒おとどまりを」

ハ「またかつまらんのう、それよりキョン乃進の姿が見えぬが今日は非番か?」
古「キョン乃進めは風邪をひいたとのことで只今は御長屋にて伏せっております」
ハ「それはいかんのう、武士たるものが風邪なぞひくようではいざというときに役にたたんではないか」
古「昨日姫様が寒中水泳としてキョン乃進を池に飛び込ませたのが原因と推察いたしますれば
 姫様におかれましては格別の御仁慈をもってキョン乃進めをお許し遊ばしますようお願い申し上げます」
ハ「うむあいわかった、それでキョン乃進の長屋はどこじゃ」
古「東十五番でございますがいかがなされるおつもりで」
ハ「家臣を労わるのも主の務めじゃ見舞って遣わそうかと思う」
古「それはなりませんぞ姫様、思し召しは誠にありがたくはございますが
 キョン乃進のごとき下々の御長屋へお出ましになられるなどかつてないことでございます」
ハ「前例が無ければこれから作ればよいではないか、わらわはキョン乃進を見舞うぞ」
古「もしお見舞い遊ばされてあやつの風邪がうつり姫様がお風邪などを召されたならば
 キョン乃進めは只では済みますまい軽くてお役御免、悪くすれば切腹ということも」
ハ「そっそれは拙いのう、しかし何もしないというのも……」
古「御見舞いの儀は朝比奈殿がご名代ということでいかがでございましょうや」
ハ「むぅ仕方がない朝比奈、キョン乃進を見舞ってくるのじゃ、朝比奈すぐにもどってくるのじゃぞ」


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