俺の名は谷口。みんなには谷口と呼ばれてる生粋のナンパ野郎だ。
このまえ俺の心の師と認めていたカリスマナンパ師『サンジ』さんが捕まってショックを受けたのは秘密だぜ!
おっと自己紹介はここまでだ。俺には今狙っている女性がいる。
その名も朝比奈みくるさん。
性格、容姿ともに完璧で俺のランクではSランク。単独トップだ。
彼女には不特定多数のファンが校内に存在する。
ファンクラブもあり水面下で活動を行っているようだ。
まさに北高のアイドルと言うべき存在だろう。

ん?何だって?……ああ、わかってるさ。彼女をおとすのは至難の業だろう。
彼女に告白した人はことごとく振らてきたんだ。むしろ不可能に近いと言っていいくらいだぜ。


しかし!!!
だからこそ男谷口!挑戦する意味があると、こう思うんだ!
難関不落の女を落とす!これにこそ夢があるぜ!
国木田に言ったら笑われたな

「ははは。谷口。きみには一生無理だよ」

ってね。大爆笑してたぜ。
もともと同意してもらおうなんて思ってねぇ。
これは俺流の決意表明なんだ!
キョンのやつにも話してやろうと思ったが、あいつはSOS団ってわけのわからん団体の活動で忙しいみたいだからな。
それに朝比奈みくるさんはなんとそのわけわかめな団体に所属しているんだ!
どちらしろ言わなくて良かったのかもしれない。
…………
………
……



もう準備は万端だ。今日、手紙を下駄箱の中に入れてきた。
彼女のまわりにはいつも鶴屋さんって人がいてなかなか告白するチャンスがないからな。
噂によるとあまりしつこく付き纏うと鶴屋さんに×××されるらしい。
この鶴屋さんもかなり魅力的なんだがな。それは置いといて……
ちなみに手紙の内容はこうだ

――――――――――――
~麗しの朝比奈みくるさんへ~

初冬の頃、いかがお過ごしでしょうか?
さて、この度こうしてあなたにお手紙をお渡したのにはあるわけがあります。
あなたにお話したいことがあるのです。
この手紙を書いている今も胸のときめきを抑えられません。
どうか放課後、体育館の裏に来ていただけないでしょうか?

written by WAWAWA

――――――――――――

完璧だぜ。このためにありとあらゆる恋愛雑誌を読み尽くしたんだ。
わざわざ国語の先生に相談してみたりもした。これ以上のものは誰にも書けないだろう。
ラブレターの究極体だ。

髪は…………OK。制服は…………OK。それと……………チャックOK。
今日の俺は決まってるぜ!
あとは待つのみだ。

…………
………
……


なぜだ!?なぜ朝比奈さんは来ないんだ!?
時間はもう六時を過ぎてるぞ!いい加減きてもいい時間だろ!
なぜなんですか朝比奈さん!?

ハッ!まさか、告白を聞くにも値しないってことか!
聞くだけ時間の無駄だとでも言いたいんですか!?


………いや、それはない。朝比奈さんの性格なら必ずくるはずだ!
それ以前にあの手紙を見れば誰でも来てみたくなるはずだ!
たとえあの涼宮ハルヒや長門有希でさえも!

………
……


ん?あれは………朝比奈さんか!?
あの姿……俺のセンサーが反応してる!朝比奈さんだ!間違いない!

「お、遅れてすいませーん」

状況を立て直そう。調子は狂ったがまだまだいける。
俺は奇跡を呼ぶ男、TANIGUCHIだ。

「ほ、ほんとにごめんなさい!忘れ…………ううん、用事があって……」

今すごく傷つく言葉が聞こえた気がするがそこは華麗に無視だ。

ああ、近くで見るとさらに可愛い。会ったのは文化祭のとき以来か……
思えばあのときから恋に落ちていたのかもしれない。

「あれ?……確かあなたは……誰……ですか?」

くっ!さすがSランク!いきなり攻撃がきついな!
これは一筋縄じゃあいかないぜ。

「SOS団で野球にでたときや、文化祭で会ったじゃないですか。わかりませんか?」

これでいい。あくまで紳士な態度でいくんだ。

「ああ!思い出しました!あのときの……
確かキョン君の友達のかたですよね?
国木田君ですか?」


ま、まさかここまでとは……予想外。まったく容赦がない攻撃の嵐だ。
耐えてくれよ、俺の心。

「谷口ですよ!た・に・ぐ・ち!国木田は小さいほうです」

それでも朝比奈さんは首を傾げている。
どうして国木田は覚えているのに俺は忘れているんですか……?

ん?朝比奈さんが俺を凝視している。いや、正確には俺の下半身を!
もっと正確に言えば股間を!
これはキタのか!そんなとこを見るってことはかなりキテル!?
よっしゃぁぁぁぁぁ!この勝負もらったぁぁぁぁ!!!

朝比奈さんは真っ赤になって俯いている。恥ずかしいんですよね?


「………谷口君……わかりました……あのときも開いてました……」

何のことですか?まあいいか!そんなこと!
俺は今ものすごく幸せな気分だ!

「あのー、話したいことって何ですか……?」

おっと浮かれすぎて本来の目的を忘れるところだった。もう半分成功したようなものだけどな。

確か本によると……壁によりかかって、下めにまっすぐ前を見る。そして

「俺……」

ここで朝比奈さんに顔を向ける!

「あなたのことが……」

体を朝比奈さんに向ける!

「好きなんです!」


絶叫だ。これ以上ないってぐらいの大声をだした。
朝比奈さんはさらに真っ赤になってらっしゃる。
ここまでやれば完璧だろう。届けこの想い!

「ごごごごめんなさい!」

………………………………………えっ??

うっそだー。そんなわけない。

「すいません。よく聞こえなかったのでもう一度いいですか?」

「ごめんなさい!」

終わった。またか。また失敗か。だめだな……俺。
よく考えると成功したことが一度もないんだよな……。
そりゃ当然か……。


「いや、いいんです」

早くここから立ち去ろう。俺はもうだめだ……


ガッ

いってぇぇ。ここまで来て転けるのはさすがにかっこ悪すぎるぜ、俺。

「ひっ!!」

朝比奈さんまでまきこんで倒しちまった。ってなんでそんなに怯えてるんだ?


「そこの少年!ちょっと待てぇぇい!」

この声は鶴屋さんか?おっそうだ!次は鶴屋さんに告白すればいいんだ!

ドカッ


いやいやいや鶴屋さん何やってるんですか!?なんで俺を……

「いくらみくるがかわいいからって襲うのはだめにょろよ」

襲うって……ハッ!倒れる朝比奈さん、近くにいる俺、怯える朝比奈さん。
かなり怪しいシチュエーションじゃねーか!
しかもさっきは鶴屋さんの妄想をしてにやにやしてたかもしれない!
とりあえず誤解はとかなければ

「ち、違うんです!転けたらたまたま朝比奈さんに……」

「言い訳は見苦しいさっ」 
だめだぜんぜん聞いてない。

ああ、鶴屋さんに捕まった人の話が脳内にリフレインしてきた

Aさん「やめてくれ!その話をするな」

Bさん「ひぃぃぃぃ」

Cさん「おまえ……あまり深入りしないほうがいいぞ」

Dさん「鶴屋家のあの部屋に入ったら終わりだ……」

Eさん「アッー」


やばい。体中から汗が噴き出してきた。
これはけっして暑いからでる汗じゃない。
逃げだそうにも腕を背中のほうで抑えられ倒されてるから抵抗できない。

!!あれはキョンじゃねーか!ちょうどいい助けてもらうか。

!!!キ、キョンおまえ何やってるんだ!
なんで朝比奈さんと抱き合ってんだよ!お前たちはそうゆう関係だったのか!?

「谷口見損なったぞ……おまえは最低限守ることは守るやつだと思ってたのに……」

だから何もしてないっつーの!

「団室で朝比奈さんに手紙を見せてもらったとき差出人がWAWAWAに
なってたからもしかして谷口かって思ってたんだ。
朝比奈さんがくるのが遅いから来てみたらこんなことにってるとは……」

「それは誤解だ!それよりキョン、お前裏切ったな!
俺はキョンだけは俺と同じ冴えないやつだと信じてたんだぜ
なのに……なのにお前ってやつは……」

「話はすんだかい?そろさろ連れていかせてもらうにょろよ?」


おいおい、こいつら誰だよ!黒服サングラスって明らかに怪しいだろ!普通学校に入ってこれねぇよ!

「キョン!助けてくれ!」

「俺だって辛いんだ………谷口!鶴屋さんどうぞ連れてってください!」

「キョォォォォォォォォン!」

……………
…………
………
……



<翌日>
キョン俺はお前を許さない。裏切るなんて最低だぜ。昨日で俺はもう!!
……いや、これは誰にも話さない……話せないと言ったほうが正しいか。
とにかく目的はできた。
俺のやることはただ一つ

――復讐だ!!
(けっきょく誤解はとけました)

―To be continue THE谷口~谷口の復讐~に続く?―

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