俺はどこにでもいる極平凡な高校生だ。これだけは誰もが認めるだろう。
いや、何だったらちょっとイケ面に部類されても良いかもしれんと自分では思っている。
しかし、最近俺の周りに平凡でない事が起こり始めているのだ。
これは憂うべき事態だぜ。俺は高校でこそカワイイ恋人を作り、
楽しい青春を謳歌するつもりなのにその障害になるかもしれん。
勘弁してくれといいたいね。何で俺を巻き込むんだと声を大にしていいたい。
しかし、俺は友情を何よりも大切にする男だからしょうがねぇよな。

キョン「こないだは悪かったな、谷口」
谷口「俺もボールをかっ飛ばせてスッとしたし、気にすんなよ」

平凡でない事というのは他でもない。ダチのキョンが変な連中とつるみだした事だ。
あの奇行で有名な涼宮ハルヒの作った団体に所属させられているらしい。
ついこの間なんか、俺まで引っ張り込んで草野球をしていた謎の団体だ。
最近ではコイツもすっかり毒されてしまって同情を禁じえないが、
そんな事では俺達の友情は揺るがんぜ。
例え、完全に涼宮化しようと俺はお前の友達だからな。

キョン「『気にすんな』なんて逆に気持ち悪いな」
谷口「ちょっ、失敬な。まぁ、それはそうと朝比奈さんや長門は
  あれから俺の事何か言ってなかったか?」

涼宮の謎団体には朝比奈さんという見目麗しの学園アイドルの上級生と
長門というAマイナー(当社基準)の美少女も所属しているのだ。
なぜ、こんな美少女達が謎団体に加わっているの甚だしく謎だ。

キョン「別に何も言ってねぇよ」
谷口「そうか、彼女らに俺のこの男・谷口の力が必要なら
  いつでも呼んでくれと伝えといてくれ」
キョン「お前が必要な事は永遠に来ないと思うが伝えておこう」
谷口「あっ、涼宮には伝えなくて良いぞ」
キョン「…ああ、じゃあ俺は部室に行くから」

キョン、我が心の友よ。お前がいてくれるおかげで俺にもチャンスが…
いやいや、俺はお前を心から心配してるぞ。さて、俺は帰るか。

みくる「あっ、こんにちわ。キョン君のお友達の方…ですよね?」
谷口「あぁぁ、たっ谷口です。こっこんな所でお会いするなんて偶然ですね」
みくる「この前はありがとうございました。助かっちゃいました」
谷口「あっ、あの程度の事で御座いましたらお安い御用で御座いますです」
みくる「今度何か………あっ、えっと…その、さよなら」

ふぅ、あのレベルの美少女の不意打ちは厳しいな。途中で言葉使いがおかしかった気がする。
しかし、最後の言葉が出なくなって真っ赤になってうつむいてたな。
まさかっ、ついに俺にも春の風が吹いてきたのか、しかもアイドル相手に。
俺の前途は明るいぜ。まずい、笑いが止まらん

谷口「あれっ…もしかして、長門……さん」
長門「…」
谷口「俺、この前の野球で会った。キョンの友人の谷口です」
長門「…」
谷口「アハハ、キョンによろしくお伝えください」

やれやれ、長門は顔は良いけど話さないんだよな。場が持たなくて無駄に笑っちゃったぜ。
でも、長門も下むいたり俺の目見たりを繰り返してたよな。
いよいよ罪作りな男ですよ、この谷口は。全くどうしようかね。
本当にキッカケをくれたキョンには感謝してもし足りないな。
キョン大明神として末代まで奉るぜ。

ハルヒ「あらっ、キョンの友達の川田じゃない?相変わらずバカ面ね」
谷口「谷口だっ!!川田って一字もあってねぇよ」
ハルヒ「どうでもいいわ。それよりチャック全開で恥ずかしくないの?
   それとも単なる変態?」
谷口「なっ、ふぐわぁぁ何故開いているぅぅぅううっ」




文芸部室にて

キョン「どうしたんです?朝比奈さん、顔が赤いですよ?風邪ですか」
みくる「部室に来る途中、キョン君の友達の……谷口君に会ったんですけど…」
キョン「谷口が何かしやらかしましたか?」
みくる「え~と、ですねぇ…その、何と言うか…」
長門「私も会った」
みくる「長門さんもですか……その言えましたか?」
長門「…言っていない」
キョン「谷口が二人に何かしたんですか?」
みくる「違うんです、何かしたとかじゃなくて…いやしてたんですけど…」
長門「…チャック全開」
キョン「あっ、いつもの事なんで注意し忘れてたっ!!!」
みくる・長門「……」

ガチャ

キョン「よう、ハルヒ。遅かったな」
ハルヒ「キョン、あんた友達は選んだほうが良いわよ」
キョン・みくる・長門「……」

|